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野良猫の糞尿被害に悩み、毒餌で駆除...法的問題は?

猫の糞尿被害に悩まされる人は多いが、とんでもないことに発展する可能性もある。

2016年11月に放送されたNHK朝の情報番組「あさイチ」では、猫の糞尿被害に悩まされた視聴者から「毒餌をやった人に同情します」というFAXが寄せられた。

番組ではこの日、千葉県浦安市における、飼い主がいない「地域猫」を管理する活動について紹介。地域猫の避妊去勢手術などを行う活動員の女性が、飼い猫が脱走した際、仕掛けられた毒入りのエサを食べて死んでしまったエピソードを語った。すると番組に、猫の糞尿被害に悩まされたという視聴者から「毎日糞の始末をし、気が狂いそうでした」「毒餌をやった人に同情します」というFAXが届き、番組内で紹介された。

ネット上では「迷惑でも毒エサ仕掛けるなんて犯罪だ!」といった反応が見られた。野良猫を撃退するために毒餌を仕掛けることは法的にどのような問題があるのか。渋谷寛弁護士に聞いた。

●愛護動物を「みだりに」殺傷すると処罰の対象に

「飼い主がいない猫でも、みだりに殺傷すると、動物愛護管理法の動物殺傷罪に該当し、2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処せられます(同法第44条1項)。ただし処罰の対象となるのは、『みだりに』殺傷した場合だけです。

ここでいう『みだりに』とは、合理的な理由なくという意味です。野良猫が糞尿被害を与えている場合に毒餌で殺処分することは、動物に対する生命尊重という同法の目的(同法1条)、他の方法を取り得ることを考えれば、合理的な理由があるとは言えないでしょう」

渋谷弁護士はこのように指摘する。

飼育されている猫が毒餌を食べて死亡した場合、毒餌を仕掛けた人は、飼い主に対して慰謝料の支払などの責任を負うのだろうか。

「飼育されている猫が室外に出て毒餌を食べることは、通常予測できますから、毒餌を仕掛けた人は、不法行為責任(民法第709条)として慰謝料などの損害賠償を支払う責任を負うことになります」

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_38722a247973_NHKはNHKの受信料払ってるの? 聞いてみた 38722a247973 0

NHKはNHKの受信料払ってるの? 聞いてみた

NHKの受信料制度をめぐり、ワンセグ訴訟など複数の裁判が起こされている。原因の1つは、1950年の施行当時から存在する条文の曖昧さにある。

放送法64条1項は、契約義務について「協会(編注:NHK)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」(旧放送法32条1項)と定めている。

ワンセグ訴訟で行けば、持ち運んで使うワンセグ携帯は「設置」に当たるのかという疑問がある。3月22日、初めての高裁判決があり、携帯電話も設置に当たるとの判断が示された。一審が支払い義務はないとした事件も3月26日に高裁でひっくり返っている。

また、テレビ備え付けの賃貸物件では、「受信設備を設置した者」は物件のオーナーになるのか、入居者になるのかという問題もある。現在、レオパレスの元入居者が最高裁で争っているが、一審では物件オーナー、二審では入居者と判断が割れている。

二審判断は、受信設備を占有・管理している者も設置者に当たるという内容だ。一方、NHKがホテルを相手取った訴訟では、ホテルに各部屋ごとの支払い義務がある(=ホテルが設置者)と判断されている。レオパレス物件もホテル客室もテレビを占有管理しているのは利用者だ。裁判所がどうやって整合性を取るのかも注目される。

なお、NHKは総務省の認可が必要な放送受信規約で、「設置」について「使用できる状態におくことをいう」(第1条2項)としており、各種の契約種別なども定義している。ただし、受信料制度を合憲とした昨年12月の最高裁判決では、規約ではなく、放送法の中で契約内容を明確にするのが望ましいとの補足意見も出ている。

●NHK「自らが受信契約者となることはない」

ちなみに、NHKの局内にもテレビがある。元NHK記者によると、業務用携帯はワンセグが映らないiPhoneだったそうだが、テレビが見られるチューナーも配布されていたという。

条文に即せば、NHKも「受信設備を設置した者」になるが、自らに受信料を払うことはあるのだろうか。弁護士ドットコムニュースは3月6日、NHKに法的根拠も含めて問い合わせた。3月19日に回答があり、NHKは「(放送法64条1項の)趣旨に鑑みて、NHK自らが受信契約者となることはないものと考えています」。

当然といえば当然だが、「NHKがNHKと契約を結ぶ」のはおかしいという考えということだ。一方、関連団体については別法人なので、契約を結ぶ必要があるという。たとえば、NHKエンタープライズは「受信料はまとめて支払っている」と回答した。

なお、NHKによると「職員が自宅に設置したテレビ等については、職員それぞれが受信契約を結んでいます」とのことだった。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_36bd48299b78_出勤中「歩きスマホ」で転んでケガ 労災保険の対象になる? 36bd48299b78 0

出勤中「歩きスマホ」で転んでケガ 労災保険の対象になる?

歩きスマホがくせになっている会社員のYさん(20代)は先日、とうとうケガを負ってしまった。

ある朝、いつものように出社しようとしていたところ、マンションの階段を踏みはずして、そのまま転んだのだ。高さは3〜4段ぐらいだったが、とっさにスマホ(iPhoneX・15万円相当)を壊さないように身体をよじったため、顔や手を擦りむいて、前歯も少しかけてしまった。

ソーシャルゲーム好きのYさんはいつも、通勤中や駅のプラットホームでも歩きスマホをしている。仕事の連絡で歩きスマホをすることはあるが、ほとんどはゲームだ。この日も数年前に人気沸騰したあのソシャゲ。Yさんが歩きスマホでケガをしたのは、今回が初めてという。

●「歩きスマホ」の危険性はメディアでも指摘されている

病院では、全治数週間と診断された。交際している彼女には「いい年して何してるの!」と怒られてしまったが、幸いにも仕事に支障は出ておらず、職場で「その顔どうしたの?」と話しかけられるなど、まるで人気者になったような感覚を得ている。

ただ、通院のために会社を抜けなければならない。事故から数日経った今でも、お風呂に入ると、涙が出るくらい痛いという。また、口がうまく開かないため、固形物はうまく咀嚼できない。主な食事はゼリー飲料だ。

通勤中のケガとはいえ、これだけメディアで、その危険性が指摘されているにもかかわらず、歩きスマホをするなんて、飛んで火に入る夏の虫だろう。Yさんは「二度と歩きスマホはしない」と言うが、そのケガに労災保険はおりるのだろうか。山田智明弁護士に聞いた。

●「歩きスマホ」の自傷事故でも給付の対象になる

「結論からいいますと、労災保険はおります。

法律上は、『重大な過失』があるとして、給付制限の対象となることも考えられます。

ただ、労災実務上は、通達によって、『重大な過失』が給付制限の対象となるのは、労災事故発生の直接の原因となった行為が、法令上の危害防止に関する規定のうち、罰則の付されているものに違反する場合とされています。

歩きスマホそのものを禁止する法律や罰則はありません。したがって、歩きスマホによる自傷事故は、全額給付の対象になると考えられます」

●自動車通勤中の「ながらスマホ」だったら給付されないことも

「労災給付は、原則として、業務上の事由(業務災害)または通勤(通勤災害)によって、労働者の負傷が生じた場合を対象としています。

例外として、労災事故を『故意』に発生させた場合は全額不支給です。また、『故意の犯罪行為』や『重過失』に起因する場合は制限があります。

たとえば、自動車通勤中にスマホを操作して、事故があった場合、道路交通法違反にあたりますから、全部または一部が給付されないことになります。

Yさんは、労災給付が受けられるとはいえ、人にぶつかった場合は、民事上の損害賠償責任を負ったり、重過失致死傷など刑事上の問題になったりすることもありえます。歩きスマホは、極力ひかえたほうが良いでしょう」

【取材協力弁護士】
山田 智明(やまだ・ともあき)弁護士
2008年弁護士登録。2013年、柏第一法律事務所を開設。一般民事を中心に業務をおこなっており、労働問題については労働者側の代理人として活動している。
事務所名:柏第一法律事務所
事務所URL:http://www.kashiwadaiichi-lawoffice.com/

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_79a9ba21e4f2_大炎上の「かぼちゃの馬車」、ついに訴えられる 79a9ba21e4f2 0

大炎上の「かぼちゃの馬車」、ついに訴えられる

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」への投資で賃料収入が不払いになった問題で、運営会社スマートデイズ(東京)と同社役員らを相手取り、原告のオーナー13人(30代から50代の会社員ら)があわせて2億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。3月27日付。

原告代理人の加藤博太郎弁護士によると、13人はいずれも地方銀行のスルガ銀行から融資を受けて投資を始めた。融資額は少ない人で1億円台前半、多い人は2億円以上という。損害は2億円にとどまらないが、まずは先行して損害の一部について賠償を求める。被告はほかに建築会社、不動産コンサルティング会社、販売会社など。

●スルガ銀行への法的措置も検討

3月27日に東京・霞が関の司法記者クラブで会見した原告の男性会社員(50代)は「詐欺のパッケージ商品になっていた。提訴して戦いたい」と話した。1億2千万円の融資をスルガ銀行から受け、生命保険代わりに、万が一の時に家族に残せると思って購入したという。

加藤弁護士は会見で、「多額のお金を吸い取るための魔法だった。関係者に対し詐欺罪での刑事告訴も検討している。スルガ銀行の責任も大きいと考えており、詐欺的スキームへの関わりがより濃厚になった場合、法的措置も検討していく」と述べた。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_d6f96476c096_「山田をクビにしろ!」お客様の声の社内掲示に賛否両論 d6f96476c096 0

「山田をクビにしろ!」お客様の声の社内掲示に賛否両論

モンスタークレーマーの存在もあり、お客様の声をどう職場で扱うのかが社会的な問題になっています。

社員全員が閲覧できる掲示板に、「○○という社員を懲戒解雇しろ」「○○という社員の対応最悪」などの「お客様の声」が貼られ、公開処刑状態になっている。これって問題ないのかーー。

そんな記事(『「田中の対応最悪」社員名指しの「お客様の声」、そのまま社内に貼りだし公開処刑』 ) を掲載したところ、賛否両論のコメントが集まりました。

この記事で、櫻町直樹弁護士は「会社の行為が名誉毀損に該当するのかどうかが問題」とし、実名公表は「掲示板に貼り出した意図がどのようなものであったかによって、名誉毀損の成否が決まってくることになるでしょう」と解説しています。

感謝の声ならともかく、社員の実名が記載されたクレームを公開することについて、読者のみなさんはどう考えたのでしょうか。コメント欄の一部をご紹介します。

●従業員に責任を押し付けて「みせしめ」にしている

まずは、やりすぎではないか、という声から。

「クレーム処理というのは苦情を受けた後、何が悪かったのかを考えて『組織として』改善案を示していかなければ意味の無いもの。この会社は、『考える』プロセスを放棄して、ただ紙を貼り出すだけで従業員に全責任を押しつけて『みせしめ』にし、それだけで、クレーム処理をやったつもりになっている。」(40代・男性)

「いちいち張り出さずに本人に直接言えばいいのに…」(20代・女性)

クレーム内容を社内で共有することには賛成。しかし「個人名を公表する必要はない」という意見が多くありました。

●「シェアしてなんぼ」「誰の目からみても悪かったのでは?」

一方、実名を公開することに対して肯定的な意見もありました。

「昔バイト先にとんでもない後輩がいたから、同じパターンだとしたらこの上司の気持ちも分からなくもない。上司も苦肉の策として『第三者からも苦情が出てる』ということを示したかったのでは」(20代・女性)

「向上に繋がるためにアンケートをとるのですから、シェアしてなんぼでしょう。学校じゃあるまい」(30代・女性)

この方々は、書かれた人にも何かしらの落ち度がある、と考えているようです。書かれたことが「事実」であれば、そのような判断もあり得るのかもしれません。

●事実確認をしてから公開すべき

一方で、クレーム内容について、事実確認をしてから公開するべきとの声もありました。

「今のご時世、不特定多数の人が不平不満のはけ口として他人をSNS、ツイッター、お客様相談室、苦情受付などに事実ではない事を発信するということができるから、まずは情報収集し事実を確認するべき」(40代・男性)

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_trznzgxmlzs3_交際10年、結婚秒読みの彼氏がキャバ嬢と浮気した! trznzgxmlzs3 0

交際10年、結婚秒読みの彼氏がキャバ嬢と浮気した!

長年愛を育んできた交際相手が浮気ーー。芸能界でも、10年以上交際を続け、結婚秒読みかと思われたカップルの男性側に3股疑惑が浮上するといった例もあるようだが、もし本当であれば、当事者にとっては絶望的な事態だろう。

ネット上には、交際10年目にして浮気をされた人による、憎しみがこもった書き込みが多数投稿されている。

交際10年、同棲1年、数カ月後に結婚する予定だった男性がキャバクラ嬢と浮気をしたというAさん。関係は5カ月前に始まり、キャバクラ嬢はAさんの存在を知らないそうだ。Aさんは浮気発覚後すぐに、同棲していた家を出た。男性からは「向こうとの関係は終わらせた」「(Aさんと)交際を続け結婚したい」と謝罪の連絡が来たが、ショックが大きすぎて気持ちの整理がつかないという。

結婚を前提に長年交際していた相手が浮気をした場合に、慰謝料を請求するなどの法的手段を取れるのだろうか。長瀬佑志弁護士に聞いた。

●「内縁」「婚約」の不当破棄にあたるかがポイント

長年交際をしていた相手に浮気をされ、慰謝料を請求したいという場合にポイントになるのは、「内縁の不当破棄」、もしくは「婚約の不当破棄」に当たるかどうかです。

内縁関係が成立するためには、男女間に(1)婚姻意思があること、(2)これに基づいた共同生活があること、の2つが必要です。

今回のご相談の場合、Aさんが男性と婚姻する意思をもって共同生活をし、夫婦同然の実態を有していたのであれば、内縁関係が成立していたといえます。浮気は内縁関係を不当に破棄する行為だとして、男性には不法行為責任または債務不履行責任が認められ、慰謝料を請求できるでしょう。

一方、Aさんが男性との間で、結婚することを前提としていなかった場合、上記要件の(1)婚姻意思があることを満たさないため、内縁関係は成立しません。もっとも今回の場合、Aさんは浮気が発覚する前までは、男性と将来結婚することを約束していたということですから、内縁関係が成立しないとしても、「婚約」は成立していたと考えられます。

婚約の不当破棄についても、不法行為責任または債務不履行責任が認められますので、浮気をした男性に対して慰謝料を請求できるでしょう。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_104c46ec9b86_風俗嬢を殴っても「誤想防衛」認められ逆転無罪…なぜ? 104c46ec9b86 0

風俗嬢を殴っても「誤想防衛」認められ逆転無罪…なぜ?

広島高裁岡山支部は3月14日、風俗店従業員を殴ってけがを負わせ、傷害罪に問われていた男性について、一審の岡山地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した。山陽新聞の報道によれば、判決では、男性が身の危険が差し迫っていると思い込んだ可能性が否定できないとして、誤想防衛を認めたということだ。

「誤想防衛」とは何か。どのような状況であれば認められるのか。星野学弁護士に聞いた。

●正当防衛の前提に「勘違い」があると「誤想防衛」

誤想防衛とは何か。

「誤想防衛は、いわば正当防衛の前提となる事実に『勘違い』があった場合です」

勘違いだとしても、なぜ無罪となるのか。

「誤想防衛が無罪とされる根拠は、罪を犯す意思(故意)がないと評価されるからです。

刑法38条1項は『罪を犯す意思がない行為は、罰しない』と、原則として故意犯だけを処罰すると定めています。そして、誤想防衛は、自分の行為が正当防衛だと思っていることから、故意がなく罪にならないとされているのです。

ただ、『勘違い』全てを無罪とすると、慎重な人が罪になり、うかつな人が罪にならないという不均衡が生じてしまいます。したがって、その勘違いは、行為者本人を基準とするのではなく、『普通の人・一般の人』が勘違いするのが当然であるような場合に限定されます」

●「一般の人でも緊急事態と考えて当然の状況」と判断された

今回の件で、なぜ誤想防衛が認められたのだろうか。

「報道によれば、相手方の行動について、裁判所は『歩み寄って大声で怒鳴るなどしたことを穏当なものではないと指摘した』とあります。

具体的内容・詳細は不明ですが、被告人が相手方をこぶし・灰皿で殴って『ケガ』をさせながら無罪とされたことを考えると、一般の人でも『ケガ』をさせられる緊急事態と考えて当然の状況だったということになります。

例えば、相手方が、金銭を支払えないなら大きなケガを負わせるなど、具体的な内容の発言を大声で怒鳴った。そして、被告人はその金額を支払えないため、このままではケガをさせられると信じ、ケガを負わされる前に攻撃を加えて逃げようとしたなどの事態が予想されます」

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_3d39bc8cf32d_女装して「女湯」に入った男が捕まった 「逮捕容疑」は? 3d39bc8cf32d 0

女装して「女湯」に入った男が捕まった 「逮捕容疑」は?

2018年3月26日 16:30 弁護士ドットコム

女装した56歳の男が、女湯に入った疑いでこのほど逮捕された。事件が起きたのは、石川県野々市市の公衆浴場。男は女性の裸を盗み見る目的で、金髪かつらにミニスカートを身につけて、女湯の脱衣所に侵入。最終的には全裸で浴場にいたところを従業員に見とがめられ、駆けつけた警察官に建造物侵入容疑で逮捕された、と報道されている。

スポニチによると、従業員が洗い場の椅子に裸で座っていた男を発見し、「男性ですよね」と声をかけたところ、男は「はい」と素直に認めたという。捜査関係者も「女性に見せるには無理があった」と話しているそうだ。それはそうだろう。常識的に考えて、いくらかつらをかぶっていても、全裸の中年男を女性と見間違えるとは考えにくい。しかもかつらが金髪となれば、見た目の「インパクト」も絶大だったのではないか。

裸を見られた女性客のショックもさることながら、男のそんな姿を「見せつけられた」関係者たちにも、何らかの精神的なダメージが残っただろうと推察される。では、今回はなぜ、逮捕容疑が「建造物侵入罪」だったのか。異様な格好で他人の裸を見ていたことは、そのほかの罪にはあたらないのだろうか。尾崎博彦弁護士に聞いた。

●全裸でいたのだから、「公然わいせつ罪」にあたらないか?

「『男性が全裸で女湯』と聞けば、『公然わいせつ罪』が思い浮かぶかもしれません。しかし、そもそも公衆浴場内で全裸になっていたことがわいせつとは言えませんし、浴場は閉鎖的な空間ですから『公然性はない』とも考えられます」

——軽犯罪法はどうか。

「軽犯罪法では、『公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者』や、『正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者』は拘留又は科料に処せられます。

しかし前者については浴場が『公衆の目に触れるような場所』とは言い難いですし、後者についても自ら堂々と浴場に入っている以上、『ひそかにのぞき見た』という法律の文言にはなじみません。したがって、軽犯罪法の成立も疑問です」

——性犯罪でよく話題になる迷惑防止条例は?

「検討の余地はあるでしょう。もし石川県の迷惑防止条例で該当する可能性があるとすれば、第3条でしょうね」

そこには、次のようなことが書かれている。

「何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人に対し、みだりに、人を著しくしゅう恥させ、又は人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 人の身体に、直接又は衣服その他の身に付ける物(以下「衣服等」という。)の上から触れること。

(2) 衣服等で覆われている人の身体又は下着をのぞき見し、又は撮影し、若しくは録画すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。」

この石川県の迷惑防止条例3条について、検討してみると・・・

「問題となり得るのは、(2)か(3)ということになりそうですが、やはり『のぞき見』とは言い難く、『金髪全裸で女湯に入る』のが『卑わいな言動』かどうかも議論の余地がありそうです」

——どれも成立は難しい?

「可能性はあります。ただ、明らかに成立する建造物侵入罪に比べると、他はどれも議論の余地があるうえ、刑罰もはるかに軽い。つまり、あえて問題とする必要がなかったということでしょう」

このように尾崎弁護士は説明する。結局のところ、公衆浴場の女湯という「建造物」に、その管理者の意思に反して「侵入」しているので、「建造物侵入罪」(刑法130条)が成立し、それが一番明確ということのようだ。「なぜ?」と思った人は、疑問が解けただろうか。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_89da9b11214b_お化け屋敷で「心に傷」・・・連れて行った人に慰謝料? 89da9b11214b 0

お化け屋敷で「心に傷」・・・連れて行った人に慰謝料?

2018年3月26日 16:27 弁護士ドットコム

日本の夏の風物詩といえば、かき氷や花火大会と様々あるが、忘れてはならないのがお化け屋敷だ。この季節になると日本各地に「夏季限定」のお化け屋敷が登場し、炎暑のひととき、恐怖で背筋を凍らせてくれる。

今年の夏も、日本各地でお化け屋敷のイベントが企画されている。大阪の通天閣では「大阪名物!通天閣お化け屋敷 死ん世界」が開催。東京のとしまえんでは、お化け屋敷と謎解きゲームを組み合わせたイベント「サイレントヒル:リベレーションREAL」が催される。

こういったお化け屋敷、「恐がりの人と一緒に行き、その反応を見るのが楽しい」という人もいるだろう。恐がりの人でも怖いもの見たさで、ついつい入ってしまうのがお化け屋敷の"魔力"でもある。しかし、「お化け屋敷なんて、子供だましでしょ」と侮ってはいけない。最近のお化け屋敷は進化していて、大人でも十分に恐怖を味わえるものもある。

ではもし、友人から半ば無理矢理連れて行かれたお化け屋敷で、想像を絶する恐怖を味わって「心に傷」を受けたとしたら・・・・。この友人に対して、慰謝料や治療費などを請求できるのだろうか。谷原誠弁護士に聞いた。

●特に怖がる事情がある人を、無理矢理連れて行けば、慰謝料を請求される場合も・・・・

「普通は、無理でしょうね」。谷原弁護士はあっさりと、こう答えた。

ただし、特殊な例を想定すれば、あり得ないでもないという。それはどんなケースだろうか。

「たとえば、このお化け屋敷がものすごく怖くて、体験した人が次々と『心に傷』を受け、ニュースになるほどの状態だったとします。

さらには、友人もこの状況を知っていて、『わたし』を連れて行ったらまずいと認識している。そういう条件であれば、友人に『不法行為責任』が発生し、慰謝料や治療費の請求が認められる可能性があります。

また、そこまでの状況であれば、お化け屋敷を運営する施設管理者にも慰謝料などを請求できそうです」

しかし、それはかなり極端な例である・・・・?

「そうですね。普通の感覚の人なら楽しく怖がる程度のお化け屋敷だった場合には、原則として、誰にも慰謝料等は請求できません。故意もないでしょうし、過失もないでしょう」

ただ、谷原弁護士はもう一つ、『わたし』がお化け屋敷に対して特別な恐怖を抱くような「特殊事情」がある場合にも、責任が生じる可能性は出てくると指摘する。

「ご本人が特に恐怖に弱く、過去交通事故などで『心の傷』を受けた経験があるなど、『心の傷』を生じやすい状態だったような場合ですね。

友人がそれを承知しているにもかかわらず、嫌がるのを無理矢理連れて行ったような場合には、慰謝料等を請求できる場合がありそうです」

当編集部には、小さい頃に無理矢理、お化け屋敷に連れて行かれたのを、いまだに恨みに思っている——という人がいる。谷原弁護士は「要は、本気で嫌がる人は連れて行かないほうがよさそうですね」とアドバイスをしていた。

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cat_14_issue_oa-bengo4com oa-bengo4com_0_5ef533aa7ceb_「8年付き合っていた彼氏」に捨てられた「34歳女性」 5ef533aa7ceb 0

「8年付き合っていた彼氏」に捨てられた「34歳女性」

2018年3月26日 16:11 弁護士ドットコム

誰でも匿名で投稿できる「はてな匿名ダイアリー」に、11月初旬に寄せられた文章が話題を呼んでいる。投稿者は34歳の女性という。付き合って8年になる彼氏がおり、結婚も意識していたが、彼氏があまり乗り気ではなかった。自分の両親に会ってもらったころからすれ違いが始まり、そのまま別れてしまったのだという。

投稿者はまだショックから立ち直っていないようで、「正直訴えたい。30過ぎた女捨てる事とか犯罪にしてほしい」と悲痛な叫びを記している。「そもそも34で新しい相手とか無理じゃない? 男はいいよ、仕事すれば。女はどうすればいいんだよ。犯罪だよ絶対。まじ訴えたい」「なんかもう絶望。結婚出来ないかもしれない」と書いている。

8年間も付き合っていた彼氏から別れを切り出されたとすれば、胸が張り裂けそうだったろうが、現在の刑法では、「30歳以上の女性と別れること」は犯罪ではない。だが、民事ではどうなのか。

この女性が彼氏を訴えて、慰謝料を請求することはできるのだろうか。男女をめぐる法律問題にくわしい島野由夏里弁護士に聞いた。

●交際しているだけだと法的な保護は受けられない
「このケースで、慰謝料を請求することは難しいと思います。刑事上だけでなく、民事上も違法とはなりません」

島野弁護士はこう語る。どうしてだろうか。

「慰謝料が発生するのは、婚姻や婚姻予約、内縁等の法律的な関係、または、それに準ずる関係が、不当に破壊された場合です。

婚姻関係はもちろんですが、内縁(籍が入っていないこと以外は婚姻関係と同視できるような場合)でも、婚姻関係に準じて保護されます。また、婚約状態の場合も、お互いに婚姻に向けて誠実に行動する義務が発生します。

そのような関係にあるにもかかわらず、不当に内縁を解消したり、不当に婚約を破棄した場合は、慰謝料の請求ができるのです」

逆にいうと、いくら長期間、恋愛関係にあったとしても、その関係は法的には、保護されないということか?

「一般的な感覚としては、恋愛の延長上に婚姻があることが多いため、同視しがちですが、法律的には、婚約と交際は全く別物です。交際をしていただけでは、法律上保護に値する関係がそもそも存在しないとされ、関係を解消することは違法にはなりません。

道義的な問題はもちろん別でしょうが、交際期間の長さや相手の女性の年齢を理由としても、法律的には何も問題とならないと言わざるを得ません」

●婚約というためには、指輪や結納・式の予約が必要
結婚を期待していた女性にとっては「酷」な話だ。8年間も付き合って、両親に顔合わせまでしていたが、「婚約」もしくは「内縁」状態だったとは言えないのだろうか?

「彼の方は、結婚には乗り気ではなかったということですので、ご両親に会ったとしても、それだけで婚約と言うのは難しいでしょう。『婚約があった』というためには、結納、婚約指輪の贈与、式場の予約や下見等が必要です。

また、内縁状態と言えるためには、端から見たら夫婦と全く変わらないような形が必要です。ただの同棲では足りません」

●「損切りをする勇気」が必要なときもある
女性は、いったいどうすればよかったのだろうか。

「法律からは離れた話になってしまいますが、男女関係のトラブルを扱っていると、女性が『頑張ったのだから幸せにして』と主張すると、逆に『もっと頑張れ』と強いられる傾向があるように感じます。

また、女性が『ここまで付き合ったのだから結婚してくれないと困る』と主張して、責任を取らせる形で結婚した場合、夫に『結婚してやった』という意識が芽生える可能性もあります。夫婦生活を続けていくうえで、こうした状況は良いとは言えません」

島野弁護士はこう指摘したうえで、次のようなアドバイスを送っていた。

「こうした悲劇を避けるためのポイントは、交際と婚約・結婚は別物である、ということをしっかり認識した上で、結婚の計画を立てることでしょうか。場合によっては、早期に『損切りをする勇気』が必要になることもあるかもしれません」

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