スマホの子機として優秀なケータイ登場 基本的にはドコモのAndroidでしか使えないが……?
外出するときはできるだけ身軽に出かけたいもの。スマホすらジャマに感じることもあります。そんなときにもってこいなのが「スマートフォン用の子機」というコンセプトで開発された「ワンナンバーフォン ON 01」です。
ワンナンバーフォンは、1つの電話番号を2台で共有できる「ワンナンバーサービス」に対応した音声通話専用機。ワンナンバーサービスと言えば、セルラー版のApple Watchも単体で音声通話が可能ですが、もちろんiPhone専用です。その点、ワンナンバーフォンはAndroidスマートフォンと組み合わせて利用可能です。
ただし、条件があります。詳細はドコモのサイトに記載されていますが、2016年、2017年、2018年に発売されたAndroid 8.0以上を搭載するドコモ端末以外では「基本的に」利用できないんですね。
しかし、ある方法を使えば、iPhoneと同時待ち受けすることが可能です。詳細は記事の後半でお伝えいたします。
本製品のサイズは約54×110×7.0mm、重量は約55g。本体前面には約1.5型の有機ELディスプレーと、物理テンキーやカーソル、決定キー、機能キーが並んでいます。ボディーはいかにもプラスチッキーな質感ですが安っぽさはありません。
ただ、ディスプレーが光沢仕様で非常に手脂、顔脂が目立ちます。実は個人的に本製品を購入した筆者は、ミヤビックスの反射防止保護フィルムをソッコーで貼りました。
スペックは非力だが 求めるのはソコではない
プロセッサーはSnapdragon 210(1.1GHz、クアッドコア)、メモリーは512MB、内蔵ストレージは4GBと、最新のスマホに比べると正直非力ですが、機能が絞られているのでキビキビと動作します。動作速度に不満はありません。
バッテリーは548mAhを内蔵しており、連続待ち受け時間はLTEで約155時間、連続通話時間は約130分とされています。「カードケータイ KY-01L」とは異なり、音声通話、エリアメール、SMS、電卓、アラームと機能が限定されているので、よほど長時間通話しないかぎりはバッテリー駆動時間を物足りなく感じることはないはずです。ちなみに、テザリング不可、親機との通話も不可となっています。
設定は特につまずくことはないと思います。「Google Play」から「ワンナンバー設定」アプリをインストール&起動して、あとはメッセージに従うだけ。ここで行なうのはワンナンバーサービスの契約と、スマートフォン内の連絡先の転送です。
iPhoneと連携させてワンナンバーフォンを使う方法
さて、記事冒頭で「Android 8.0以上を搭載するドコモ端末以外では基本的に利用できない」とお伝えしましたが、実はこれ、電話番号の登録やアドレス帳の転送をする「ワンナンバー設定」アプリの動作要件なんですね。ですので、Android 8.0以上を搭載するドコモ端末でいったんセットアップさえしてしまえば、親機側のSIMカードをiPhoneに入れてもワンナンバーフォンと同時待ち受けできます。
【まとめ】端末代も月額利用料も安い!
「スマホがあるのに音声通話専用機なんて必要なの?」と考える方は多いかもしれませんが、個人的に購入した筆者は結構便利に活用しています。というのもワタシはスマホの画面を見ながら電話することが多いんですね。そんなときにスマホと分離しているワンナンバーフォンは重宝します。
また、充電速度を優先してUSBケーブルを直結してスマホをチャージすることが多いのですが、そんなときに電話がかかってきても、ワンナンバーフォンで素早く出られます。
地味なところでは、スマホかワンナンバーフォンのどちらかのバッテリーが残っていれば通話だけはできるので、バッテリー切れの不安感も緩和されます。たまに後者を充電するのを忘れるので、完全に解放されることはありませんが……。
ワンナンバーフォンは一括価格1万円切りで購入可能。ランニングコストは月額500円(税抜)と比較的安価で、いつでも好きなタイミングで解約できます。機能は全然異なりますが、ワンナンバーサービス自体をセルラー版Apple Watchよりはるかに軽い気持ちで試せます。