カギを筆頭に、重要なものを入れた小物入れなどを置き忘れたり、落としたり、室内ロストしたりするとクリティカルなものは意外と多い。
その対策としてキーホルダーやネックストラップ、最近では一部スマート化も進んでいるが、自分から一定距離離れた場合や最後に通信した場所がわかるようなものがないかと探してみたところ、フランス生まれの「Wistiki」を見つけたので、今回はそのレポートになる。
「Wistiki」はシリーズの総称
Wistikiは探しモノを発見するためのスマートアクセサリーシリーズの総称で、スティック形状の「ヴォワラ」(voilà!、実売価格6500円前後)、よりアクセサリーなビジュアルの「アッハ」(ahā!、同6500円前後)が発売されており、発売予定としてカードサイズの「ホップラ」(hopla!)もある。
いずれも機能は共通しており、見た目が異なるといった認識でいい。ホップラについては、サイフに入れることが可能であるのも機能のひとつとなりそうだ。
また“モノ”と記しているのは、猫や犬などのペットがどこにいるのかを知りたいといった理由から開発がスタートしているが、実際にはペットに付けるものではない。オフィシャルサイトでも同様の表記となっており、それに従った形だ。猫は正義である。
防水機能アリで約2年動く!
ヴォワラを見ていこう。幅23×奥行き6×高さ62mm、重量は11gでメタルなビジュアル。クリアパーツ越しにアンテナが見える。
アクセサリーとしてのビジュアルも考慮されており、無骨な雰囲気ではない。
電池はCR2032で電池交換は不可。電池寿命は最大約2年で、スマホとの接続形式はBluetooth 4.0。近年のスマホはまずBluetooth Low Energy対応なので、それで実現できた駆動時間といえるだろう。
なおマニュアルは入っておらず、オフィシャルサイトを参照する形だ。ペアリング操作である本体のボタンを強く3~5秒ほど押す操作の「強く」がわかりにくく、最初でつまずく人もいそうだが、結果的にアプリ内にあるマニュアルを読む流れになるので、意図的なのかもしれない。
通信距離は最大100mとあるが、これは理論値。実際には、接続側のアンテナ性能や遮蔽物の有無、気象条件の影響がある。
iPhone 7 PlusとAXON 7を使用してテストした限りでは、見通しのいい場所であれば30~35m、コンクリートの遮蔽物のある環境では15m前後だった。
とはいえ、周辺にあるかどうかを確認できるほか、通信が途切れた場所が地図に表示されるため、捜索のしやすさは十分といえるだろう。
また、防水機能やリングなどでのぶら下げ時の耐荷重約13kg、踏みつけ時の耐荷重50kgといったしぶとさもあるので、ヴォワラが破壊されて見つけられないというケースも、少なく済みそうだ。
なお、面加圧か点加圧は記載ナシだが、サイズ的に面加圧と思われる。
スマホアプリと連携してさまざまな動作が可能
専用アプリ「WISTIKI BY STARCK」とペアリングして、ヴォワラは本来の機能を発揮する。
機能には本体の呼び出し、スマホの呼び出し、地図での位置表示、距離センサー、忘れモノ防止アラート、近づきアラートのほか、複数ユーザー間での共有がある。
いずれも文字通りのもので、アプリ上からすべてチェック可能だ。またスマホ1台につき、最大10個を登録できる。
アプリは常時起動が前提になっているが、バッテリー使用量はごくわずかなので、バッテリー持ちへの影響はほとんどない。
iPhone 7 Plusの場合で見ると、フル充電から10%まで使用してバッテリーの項目に表示される使用率は1%ばかりで、多く使用したと思われる場合でも2%を確認している程度だ。
どちらかといえば、アプリを数日起動させていると接続がオフになり、かつ通知もないときが気になっている。
寝起きに起動し直すか、出かける前にチェックすればいいだけなのだが、本体のファームウェアアップデートにも対応しているため、今後改善してほしいところだ。
ユーザーが増えるほど便利になりそう!
カギをロストしたときの保険用にと購入してみたが、現状、たまに接続が切れている点を除けば、安心感が増す製品だ。
寝起きに吹っ飛んだスマホを探すときにも役立っている。またほかのユーザーによって発見しやすくなる機能は、もちろんユーザー数次第だが、カードサイズのホップラでまたユーザー数が増加する可能性が高い。
ともあれ、探しモノを見つけられる確率をアップしたいのであれば、Wistikiをチェックしてみよう。