ノートPCにウェブカメラがなかったり性能が低い場合、iPhoneのカメラを活用しよう。もちろん普通に撮影して動画ファイルを取り込む、というのでは手間がかかってしまう。そんな時は、iPhoneを直接ウェブカメラとして認識できるアプリを活用したい。今回は、iPhoneをPCのウェブカメラにできる「iVCam」の使い方を紹介する。
iPhoneをウェブカメラとして認識させる
ウェブカメラはビデオ通話や動画配信を利用する際に活躍してくれる。多くのノートPCには搭載されているものの、一部のビジネスノートやデスクトップPCにはないこともある。安いウェブカメラなら1000円前後から買えるが、iPhoneを利用すればタダで済む。しかも、最大1920×1080ドットで撮影でき、一般的なウェブカメラより綺麗な映像になるのもメリットだ。
利用する神アプリは「iVCam」。iPhoneアプリとWindowsアプリの両方とも無料で公開されている。まずは、e2esoftのウェブサイトからWindows用インストーラーを入手しよう。対応OSはWindows 7/8/10となる。
インストールの途中で、デバイスドライバーの確認画面が出るので「インストール」をクリックする。インストール後にはWindowsファイアウォールの通知が開くので、「アクセスを許可する」をクリックする。続いて、iPhoneにもアプリをインストールして、起動しよう。PCもiPhoneも同じ無線LANに接続しておくこと。ちなみに、このアプリは「UDP/TCP ポート5895」を利用している。
ウェブカメラとして動作! フラッシュも使える
アプリを起動すると、無線LANを検索して「iVCam」をインストールしているPCを探しはじめる。PCが見つかると、自動的に接続される。Windows側でも「iVCam」を起動すると、iPhoneで撮影している映像がPCに映る。もちろんリアルタイムで、スムーズに表示できる。同じ無線LANにつながってさえいれば、トラブルもなくすぐに繋がるのが賢い。
初期設定では、動画サイズは640×480ドットで画質や音質はミディアムになっている。変更するなら一度「×」をタップし、カメラを閉じて、オプションセットアップ画面を開こう。「オーディオ有効」をオンにすれば、PCのマイクではなくiPhoneのマイクから音声を拾うようになる。画質は最大フルHDまで選択できる。安価なウェブカメラだと100万画素前後だが、それよりはずっと解像度が高い。
スマホアプリ画面には7つのボタンが用意されている。上部の左側から「無線LANの電波強度」「フラッシュ」「美肌モード」「上下反転」「メイン/背面カメラの切り替え」「カメラ終了」となる。ウェブカメラなのに、フラッシュが使えるのは便利だ。美肌モードをオンにするだけで、ざらつきをなくし少し白っぽくしてくれる。女性なら、ビデオ通話する時に活躍してくれるかも。「×」を押せばカメラが終了し、設定画面に戻る。右下にあるのは録画ボタンだ。
Skypeなど他のアプリからでもウェブカメラとして使える
Windows側の「iVCam」アプリには、カメラとビデオのアイコンがある。それぞれ、ウェブカメラの映像を静止画として保存したり、動画を録画したりできる。ファイルはどちらも「ビデオ」→「iVCam」フォルダに保存される。さらに、iPhoneアプリ側のビデオアイコンをクリックしても、PC側で動画を撮影でき、停止するとフォルダ内に動画ファイルが作成される。
ウェブカメラとして認識しているので、他のアプリでも利用できる。Skypeのビデオ通話ももちろん問題なく認識してくれた。
ただし、無料版のままでは録画したものにもライブ映像にも、「iVCam」やアプリのアピールがウォーターマークとして入ってしまう。有料版(600円)には表示されないので、頻繁に利用するようであればアップグレードすることをお勧めする。
以上が「iVCam」の説明書になる。同じ無線LANにつないでいれば、難しい設定もなく連携でき、とりあえずは無料でウェブカメラ機能を利用できるのは便利だ。iPhoneは別の場所に置いてもいいので、監視カメラ代わりに使うことも可能。接続したら、子供部屋において赤ちゃんの寝ている様子を見たり、リビングでペットたちの挙動を確認したりできる。類似アプリもほとんどないので、ありがたい神アプリと言える。