冬こそが猫を撮るのに最適な季節!
冬の猫は飼い主の凍てつく心を和ませるのである。猫を飼ってる人はたぶんみんなそう思う。日向に出てきて気持ちよさそうにしてる姿は見てるとゆるやかな気持ちになれるし、夏に膝に乗られると暑苦しいけど冬だとぽかぽかしてありがたいし、ほわほわした冬毛の中に手を突っ込むとぬくい。
とくに冬は部屋の奥まで日が差し込むので室内日向ポイントがぐっと増えるわけで、猫が長く日向にいられるようにカーテンを全開にしてあげたくなる。そんなわけで今回はうちの飼い猫の話。
久々に紹介すると、冒頭写真のキジトラがかふか。2008年に保護した猫。具体的にいえば、当時仲良くしてもらってた某公園の猫ボランティアのおばさまに「知り合いが別のとこで子猫を保護して里親を探してるんだけどどう?」といわれ、引き取ったのがはじまり。焦げ茶色の肉球が「深煎りの珈琲豆」っぽかったこともあり、当時我が家ではやってた「さよなら絶望先生」ってマンガの登場人物から名前をもらって「かふか」になった。
かふかは寒くなると布団に潜り込む。そうすると、猫塚ができあがる。時には前方後円墳のようになって面白い。
ベッドに猫塚ができると、ああ冬が近いんだなあと思う。窓際には「猫スリバチ」が置いてある。中央がスリバチ状に凹んでいる爪研ぎで、製品名は他にあるのだが、我が家では「猫スリバチ」と呼んでるのである。正式な名前は忘れた。
ここ、陽射しがあたって暖かいので、ここに昼寝をしにくる。我が家では、「猫はスリバチで丸くなる」のである。
この猫スリバチはもう1匹の猫「大五郎」もよく使う。
猫をもっとも飼いたくなる季節は冬!
大五郎は2002年にやってきた。自転車で30分ほどのところに住んでいる友人が「うちの前の畑で野良猫(当時はまだ地域猫って概念は浸透してなかった)が子猫を産んだので里親を探してる」というので引き取ったのである。
名前は「大五郎」。70年代の劇画「子連れ狼」に出てくる、子供の名前。直接的には2002年の日韓ワールドカップで来日したブラジル代表のFWロナウドの髪型、おでこにちょっと毛を残した謎のヘアスタイルが「大五郎カット」と呼ばれており、額の薄墨色の三角がそれに似ていたのでいつの間にかそう呼ばれることになったのだ。
この大五郎は未だに人に慣れなくて、飼い主が抱き上げても身体は緊張してすぐ逃げようとするし、たまに膝に乗ったと思うと、ただ通り過ぎるだけだったりする。一度気に入った場所ができるとずっとそこに固執する。
今、一番のお気に入りは四角い段ボール箱。夏だろうが冬だろうが、そこにはいって寝てる。この隙間なくびしっとおさまるのがいいらしい。よくぞまあここまでぴったりはいるもんだと感心する。そのまま蓋をして発送できそうである。
次のお気に入りがわたしの椅子。椅子を買って以来見向きもしなかったのに、1年ほど前にここは快適だと知ったらしい。
これがもうどかない。わたしが座ってもどかない。無理矢理座ると、腰の辺りが暖かくて気持ちいいのだが仕事ははかどらない。
この2匹、仲がいいかといわれるとかなり微妙なんだが、冬の寒い日だけは背に腹は代えられないようで、1匹でもギリギリな猫スリバチに無理矢理2匹で入ったり、仲良くくっついて寝たりするのである。互いに暖かい場所を求めて競い合った結果、2匹でくっついてる方がより暖かいということを知ったのだ。
たいてい、かふかがくつろいでるところに大五郎が割込み、やがて喧嘩をはじめてどちらかが追い出されるのであるが、短い時間とはいえ冬の寒い日に2匹が仲良くくっついてる姿を見ると心あたたまってよいのである。冬の猫は微笑ましてくふわふわぬくぬくで心温まるのだ。
という感じで、ここんとこめちゃ寒いので、冬ほど猫を飼いたくなる季節はない、って思わせる写真を並べてみた。飼いたくなるでしょ。