持ち物の整理整頓をするにあたって、最初に収納用品を揃えてしまうと上手くいきません。まずは片付ける手順のおさらいです。棚に収納するのは暮らしに必要なモノ、必需品ではないけれど残したいモノといった具合に、収納物を絞り込みます。そして厳選したモノたちを、使いみちや使う頻度を考えながら分類。まとまりが見えてきたら、いよいよ収納用品を使って仕上げに入ります。
1ケース1アイテムで
棚で使う収納用品を選ぶときには、次の2点を頭に入れておきましょう。
・ボックスタイプは、積み重ねができると空間が有効に使える
・引出しタイプは、奥のモノまで出し入れしやすいが高い所に置くと使いにくい
さらに、しまう場所と収納用品とのサイズがあうかどうかが、大きなポイントになります。その点で無印良品の収納用品は、シェルフに収まるようにサイズが統一されているので、棚収納に慣れていなくても大丈夫。収納用品のサイズと形状を見て組み合わせるだけで、シェルフにちょうどよく収まってくれます。使っている途中でしまう場所を変えたくなったら、収納用品をパズルのように組み換えて調整しましょう。
整理整頓のコツは1ケース1アイテムでまとめていくこと。Kさん宅では、フタのあるPPキャリーボックス、PPケース引出式、重なるラタン角型バスケット、硬質パルプボックス、柔らかいランドリーボックスを使いました。長期に保管するモノはフタ式のボックスに入れて積み重ね、よく出し入れする細々したモノや形がまちまちなモノは、それぞれの分量と形状に合った収納用品を選んで整理しています。ここで使ったものは定番の収納用品なので、使い勝手に応じて買い足していくのがおすすめです。
また、1アイテムのまとまりがどのくらいの分量で何アイテムあるのか? そこが分からないということもあるでしょう。その場合は、手持ちの箱や紙袋を使ってアイテムごとにまとめてから、シェルフにいったん収めて仮収納。その後に収納用品を選ぶと上手くいきます。
実用と好みで選ぶ
収納用品は実用性で選ぶのが第一ですが、素材や色の好みも大切にしたいところ。高い場所にしまうときには中身が透けて見えたほうがいいとか、黒でスタイリッシュにまとめたい、あるいはラタンでナチュラル感が欲しいなど。Kさん宅では色んな素材とサイズをミックスして使いましたが、無印良品同士ならセンスのあるなしを問わず全体がまとまるので、自由に取り組んでみるといいでしょう。
収納用品を使わずに、シェルフの棚にそのまま収納するモノもあります。Kさん宅では納戸用として使うので、シェルフの最上段と天井の間のスペースには、カバンや箱を収納。床に近い下段の棚を高めにセットして、扇風機やヒーターといった季節家電をはじめ、大きなスーツケースを置いたり、備蓄用の重たいペットボトルの置き場として利用しています。
しまいたいモノに応じて、シェルフの棚板をさらに増やす、衣類を吊るすハンガーパイプを付けるなどすれば、子供部屋での整理や衣類の収納へと用途を広げることも可能。シェルフ1台から始める、すっきりと片付いた部屋づくりをお試しください。どこから手を付けたらいいのか分からないという場合は、片付ける手順をおさらいしてみましょう。
また、片付けたいからといって収納家具をすぐに買うのではなく、その収納の特徴を知ることも大事。大掛かりなことを目指さずに、身近にある小さな場所から始めるのも手ですね。
文 : すはら ひろこ