松野博一文部科学相は15日午後記者会見し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、文科省が内閣府から「総理のご意向」と伝えられたなどとする文書の存否に関する再調査の結果、民進党が入手して調査を求めたものと同内容の文書の存在を確認したと発表しました。
松野文科相は、民進党などが入手、公表した19の文書のうち、14文書を確認したとする再調査結果を公表。文科省は再調査で、前回調査で対象とした高等教育局長ら7人に加え、関連部署の職員計20人近くを聴取したほか、省内のパソコンのフォルダーなどを調べました。
学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「総理のご意向」と伝えられたなどとする文書の存否に関する再調査で、民進党が入手して調査を求めた文書と類似する文書が確認されたことが15日、分かりました。同省幹部が明らかにしました。
再調査で、文書のファイルについては当初の調査対象とした獣医学部設置を担当する専門教育課に加え、大学設置室や私学行政課などの共有フォルダも確認。職員20人以上から聞き取りを実施しました。
文科省は15日午後にも再調査結果を公表する方針を固めました。文書が一部存在したことを認めるとみられますが、あくまで計画の手続き自体に問題はないとの姿勢は崩さない見通し。
政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、「総理の意向」などと書かれた記録文書について、文部科学省が職員に存否を確認する聞き取りをほぼ終えたことが14日、関係者への取材で分かりました。
同省は15日にも聞き取りの内容などを踏まえた再調査結果を公表する方針。松野博一文科相は13日、「調査が終了次第、速やかに結果を公表する」と言及。早期対応をアピールしたい考えとみられますが、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案を巡る与野党の攻防が激化する中での公表は批判を招きそうです。
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「総理のご意向」と伝えられたなどとする文書の再調査について、同省は14日にも結果を公表する方針を固めました。複数の政府関係者が13日、明らかにしました。
文書は、内閣府が「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と文科省に伝え、早期の対応などを求める内容。文科省は5月19日、当初の調査で「該当する文書の存在は確認できなかった」と発表していました。
その後、松野博一文科相が9日に「追加調査の必要性があるとの国民の声が多く寄せられており、状況を総合的に判断した」との理由で、再調査することを発表。首相からは「徹底した調査を速やかに実施するよう」指示があったといいます。
菅義偉官房長官は12日の記者会見で、学校法人「加計学園」問題の記録文書を巡る再調査に着手したと明らかにしました。結果公表の時期について「結果がまとまり次第、可能な限り速やかに発表する」と述べる一方で、18日までの国会会期中に公表するかどうかについては明言を避けました。
菅氏は同時に「いたずらに時間をかける性質のものではない」とも語りました。民進党は12日にも公表するよう要求。与党内にも今週中に結果を出すよう求める声があります。
追加調査に第三者を加える考えがあるかを記者に問われると「今回の調査は違法行為に関する調査ではなく、あくまで文書の存否に関する追加調査であり、文科省で対応すると考えている」としました。
自民・下村氏、加計問題にNHKで言及 再調査結果の週内公表を期待
自民党の下村博文幹事長代行は11日のNHK番組で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る政府の再調査に関し「今週中には出してもらいたい」と述べ、週内の公表に期待を示しました。
民進党の玉木雄一郎幹事長代理は終盤国会に向け、前川喜平前文部科学事務次官の証人喚問などを要求し「誠実な対応がなければ、内閣不信任決議案も視野に臨みたい」と言及。番組後、下村氏は「もやもやしたまま東京都議選を戦うのは、われわれに不利になる」と記者団に述べ、23日に告示が迫る都議選も念頭に再調査結果の早期公表を求めたと明らかにしました。
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設に関し、松野博一文部科学相は9日の閣議後記者会見で、文科省が内閣府から「総理のご意向」と伝えられたなどとする文書の存否を再調査する意向を明らかにしました。
文書は、国家戦略特区への獣医学部の設置について、内閣府が文科省に「官邸の最高レベルが言っている」として早期対応を求めるなどの内容。入手した民進党の調査要求を受け、文科省が聞き取りを行い、省内のシステム上にある同課の共有フォルダ内のファイルを確認しましたが、先月19日に「該当する文書の存在は確認できなかった」と発表していました。
野党や世論の強い批判も踏まえ、安倍晋三首相や菅義偉官房長官、杉田和博官房副長官らが8日に官邸で対応を協議。関係者によると、この場で出席者の一部から再調査すべきだとの意見が出たといいます。
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設を巡り、「総理の意向」などと記載された文書について、安倍政権内で8日、再調査論が浮上しました。政府関係者が明らかにしました。
ただ政権内には再調査は不要との意見もあり、従来通りの対応にとどまる可能性もあります。 野党や世論の強い批判も踏まえ、安倍首相や菅義偉官房長官、杉田和博官房副長官らが8日に官邸で対応を協議。関係者によると、この場で出席者の一部から再調査すべきだとの意見が出たといいます。
「総理のご意向」「官邸の最高レベル」などと記した文書の存在をめぐり、議論を呼んでいる学校法人「加計学園」の問題。この文書の全文(8ページ)が6月7日までに、電子書籍として配信され始めました。出版社「ゴマブックス」は関係者から全文を入手したといい、これまでの経緯や国会答弁などが38ページの電子書籍にまとめられています。
担当者はBuzzFeed Newsの取材に「世間で報道されている問題を理解していない人が多いのではないかと思い、配信を考えました」と語り、編集部全体で報道や答弁をもとに、経緯をまとめたことを明かしました。編集部では中立性を意識し結論は出していないとのことで、「ありのままに伝えることで、読者が自ら判断できるという意義がある」と話しました。
問題の文書を巡って、文部科学省は5月19日、「該当する文書の存在は確認できなかった」との調査結果を発表。民進党は、文書が同省内で共有されていたことを示すとするメールの写しを新たに示し、再調査を求めています。
学校法人「加計学園」(岡山市)が政府の国家戦略特区制度を活用し、愛媛県今治市で進めている獣医学部新設計画を巡り、民進党は6日、学園が事業者に認定される前の昨年11月の時点で、文部科学省が学園選定を前提にしていたと、うかがえる新たな文書を入手したと明らかにしました。
内容から昨年11月9日の国家戦略特区諮問会議に伴う文科相の記者会見などに向け作成されたとみられます。この時期には京都府なども新設を要望していましたが、今治市に関する記述しかなく、民進党関係者は「京都府の可能性を排除しており、『今治市、加計学園ありき』で検討が進められていたのでは」と指摘します。
6日の同党の会合で、文部科学省側はこの文書について、「内容は承知していない」として真偽の確認を避けました。