スウェーデン王立科学アカデミーは10日、2016年のノーベル経済学賞を、米ハーバード大学のハート教授と、マサチューセッツ工科大学のホルムストローム教授に授与すると発表しました。
両教授は企業の契約理論を確立した功績が評価されました。ハート氏はロンドン生まれで、ホルムストローム氏はフィンランドの出身。
注目されていた、米プリンストン大学の清滝信宏教授の受賞はありませんでした。日本人はこれまで計25人がノーベル賞に輝いていますが、経済学賞での受賞はありません。
3日、2016年のノーベル医学生理学賞が、「オートファジー(自食作用)」の具体的な仕組みを解明した、大隅良典東京工業大栄誉教授(71)に授与されることが決定。日本人のノーベル賞受賞は3年連続となりました。
物理学賞は、デイヴィッド・J・サウレス氏ら英国出身で米国の物理学者3氏に、化学賞は、フランスなどの研究者3人への授与が決定。平和賞は、コロンビアのサントス大統領に決まりました。
13日には文学賞が発表。英ブックメーカー2社の受賞予想では、村上春樹氏の賭け率がいずれもトップ。ほかにシリアの詩人アドニス氏、米小説家フィリップ・ロス氏らの名前が挙がっています。
スウェーデン王立科学アカデミーは5日、2016年のノーベル化学賞を、分子を機械のように組み合わせて作動させることに成功した仏ストラスブール大のジャンピエール・ソバージュ名誉教授ら欧米の3人に授与すると発表しました。
授賞理由は「分子機械の設計と合成」。10年に同時受賞した鈴木章・北海道大名誉教授(86)と根岸英一・米パデュー大特別教授(81)以来、6年ぶりとなる日本人の化学賞受賞はなりませんでした。
身の回りの機械は、可動部品の組み合わせで物を挟んだり、回転したりすることで機能します。分子機械は分子の組み合わせで同様の機能を実現。新たな素材やナノサイズのセンサー、エネルギー貯蔵システムなどの開発に役立つと期待されています。
今年のノーベル医学生理学賞に大隅良典東京工業大栄誉教授が決まり、隣国の中国、韓国から高い関心とともに焦燥の声が上がりました。中国では日本の科学者がノーベル賞受賞の「常連」となっている背景に関心が集まっています。
4日付の中国紙・新京報は「日本の医学研究はなぜこんなに発展しているのか」と題した論評を掲載。日本が研究開発に多額の費用を投じており、米国で最新の成果を学んだ研究者が多いことや自由な研究環境などが要因と指摘しました。
韓国の聯合ニュースは、自然科学分野で日本人の受賞が相次ぐ背景として「日本特有の匠の精神」や一つの分野に没頭する「オタク文化」の存在を挙げ、「政策や文化といったさまざまな側面の結晶」だと分析。韓国ではこの分野で受賞がないことから、「日本に学ばねばならない」という意見も伝えました。
スウェーデン王立科学アカデミーは4日、2016年のノーベル物理学賞を、英国出身で米国の物理学者、デイヴィッド・J・サウレス氏、ダンカン・ハルデン氏、ジョン・マイケル・コスタリッツ氏の3人に授与すると発表しました。
授賞理由は「物質のトポロジカル相とトポロジカル相転移の理論的発見」。新世代のエレクトロニクスや超伝導、将来の量子コンピューターに役立つと期待されます。
3人は1970~80年代にかけて、図形の形を説明する数学の手法を使えば、極めて低温で電気抵抗がゼロになる超電導や、液体がさらさらになる超流動などの物質の特殊な状態を理論的に説明できることを発見しました。
ノーベル賞関連株が上昇 年初来高値更新の銘柄も
東京工業大栄誉教授の大隅良典氏のノーベル医学生理学賞受賞が決まり、4日午前の東京株式市場では研究内容に関連する銘柄が買われました。
東証1部上場のタカラバイオは一時、前日終値比で約10%値上がりし、年初来高値を更新しました。タカラバイオは、大隅氏が仕組みを解明した「オートファジー(自食作用)」の研究に役立つ製品を手掛けています。
ノーベル賞大隅さん、福岡の「名誉市民」に 市長意向
福岡市の高島宗一郎市長は4日、ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)に、名誉市民の称号を贈る考えを明らかにしました。
高島市長は「市出身者が評価され、大変うれしく誇りに思う。大隅教授の名誉を長くたたえることで、子どもたちの希望になってくれれば」と、称号を贈る狙いを説明。市は12月定例議会で、称号を贈るための議案を提出する方針です。
安倍首相は3日夜、ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった東京工業大の大隅良典栄誉教授に、公邸から電話をかけて祝福しました。
首相は「日本人として本当に誇りに思う。日本人が3年連続で受賞し、イノベーション(技術革新)で世界に貢献できたことをうれしく思う」と述べました。会話の全文はこちら。
大隅氏は東工大で記者会見し、「この上もなく名誉なこと。ノーベル賞には格別の重さを感じている」と述べました。
スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2016年のノーベル医学生理学賞を、細胞が自分のタンパク質を分解してリサイクルする「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる仕組みを解明した大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)に授与すると発表しました。
細胞が正常な働きを保つための仕組みで、異常があるとがんやアルツハイマー病などにつながります。今後の創薬に役立つと期待される研究が最高の栄誉に輝きました。
日本人のノーベル賞受賞は3年連続で、計25人目。医学生理学賞は2年連続で、理化学研究所の利根川進脳科学総合研究センター長、山中伸弥京大教授、昨年の大村智北里大特別栄誉教授に続き4人目となります。