写真/直撃取材に対し藤島氏は終始、ヘルメットをはずすことはなかった
「あまりにも彼の態度がひどいです。長年騙し続けられたうえに別れ方もひどかったので、A子はうつ病になってしまいました……」
怒りを隠せない様子で話すのは、漫画家の藤島康介氏と15年もの間、同棲状態にあったA子さんの友人。昨年6月29日に人気コスプレーヤーの御伽ねこむとのデキ婚が発覚した藤島氏だが、そのカゲには彼を信じ続けた“婚約者”がいた。
「当時、藤島氏が51歳、御伽さんが20歳で、“31歳差婚”にマンガ・アニメ業界は騒然としました。藤島氏の代表作『逮捕しちゃうぞ』はドラマ化されていますし、『ああっ女神さまっ』は発行部数2000万部を超えるヒットを記録。アニメ化や映画化もされています。
御伽さんはアニメやゲームのキャラクターと同じコスチュームでグラビアなどで活躍していました。Jカップというグラマラスなスタイルもあって、若い男性に大人気でしたからね」(アニメ誌記者)
親子ほど年が離れているが、積極的だったのは御伽のほうだったという。
「御伽さんは以前、ウェブサイトのインタビューで“人生でベスト1位の漫画”に藤島先生の『ああっ女神さまっ』を挙げていました。タイプの男性については“絵がうまい人”とも発言していましたね。親子ほど年が離れていても、彼女にとって藤島先生はまさに憧れの存在だったんでしょう」(ゲーム業界関係者)
デキ婚が発覚してからたった1か月ほどで出産したことも世間を賑わせたが、『週刊女性』はその直後、藤島氏に離婚経験があったことも報じている。
自宅を訪れて、成人した子どもがいるという話についても直撃取材してみたが、「もう離婚しましたので……」と言葉を濁されてしまった。
しかし取材を進めるうちに、前妻との長い別居生活を経ての離婚、そして御伽との再婚に至るまでの間にもうひとり、15年間連れ添ったという女性の存在が浮上した。それが将来、結婚を約束していたA子さんだ。'01年から'16年まで、藤島氏は彼女の住む福岡にマンションを借りて同棲していたという。
マンガ編集者との打ち合わせにも同席
「ふたりが出会ったのは20年近く前。お互いが好きな小説家のネット上のファンサークルで知り合い、藤島さんから積極的なアプローチがあったそうです。
A子は彼のファンというわけではなかったんですが、優しさに惹かれたと言っていました。彼は川崎市に住んでいましたが、月に20日は福岡で暮らすように。
藤島さんがA子の職場まで迎えに行って、食事をして一緒に帰るといった毎日だったそうです。マンガ編集者が打ち合わせのために福岡に来るんですが、そのときも藤島さんに言われて彼女が同席していました」(前出・A子さんの友人。以下同)
A子さんの職場旅行に藤島氏がついていったこともある。彼女の親戚と食事した際には、結婚について“もう少ししたら”と話していたという。海外出張にも同行していて、周りからも実質的なパートナーだと認められていたらしい。
「藤島さんには当時、小学生の子どもがいましたが、彼はすでに別居していました。A子は結婚できる日が来ると言われれば、待ち続けるしかありません。
藤島さんは“妻との関係は終わっているが、幼い子どもが成人するまで離婚はできない。それまで待ってくれないか”と説得。でも、法律上の妻がいながら交際が続いている状況にA子は苦悩していました。
交際も10年を迎えたころ、A子もついに“このままの関係を続けていいのだろうか”と疑問に思い、別れ話を持ちかけたんです。すると藤島さんは“絶対に一緒にいたいから”と正式にプロポーズ。A子はその言葉を信じたそうです」
藤島氏の子どもが成人し、'14年に離婚が成立した。これで結婚への障害がなくなったはずだが、なぜかA子さんにはその事実が知らされていない。このころから、藤島氏が川崎の自宅に戻る日数が増えたという。
急変した藤島氏の行動
そして、昨年の6月18日から20日の間、彼女が東京に出張していたときに、彼はとんでもない行動に出る。
「A子がいないタイミングを見計らい、同棲していた部屋から自分の荷物を持ち出したんです。A子に“いつ福岡に戻るのか?”と何度もメールして留守のタイミングを確認したそうです。
彼女にプレゼントした指輪など、ふたりの交際を裏づけるものもすべて撤去。福岡に帰る飛行機の中で、A子は藤島さんからのメールを受け取ります。“福岡の荷物を全部片づけました。もう戻りません”と書かれていました」
別れる理由として、藤島氏は一方的な言い分を並べ立てた。
「A子が自分に冷たくなり、悪く言うようになったからだと主張したそうです。もちろん、A子に思い当たるところはありません」
マンションに戻ると、一緒に飼っていた2匹の猫を残し、荷物はすっかり運び去られていた。9日後の6月29日、御伽がツイッターで藤島氏との結婚と自身の妊娠を発表。それから1日中、A子さんの携帯は鳴りっぱなしだったという。
「ふたりの共通の友人や仕事関係の人たちは“一体どういうこと?”“何が起こったの?”とパニック状態に。周囲はみんなふたりが長年の恋仲だということを知っていましたから、藤島さんが突然別の女性と結婚するということが信じられなかったんです。A子もネットを見て初めて彼の結婚を知りました」
反省するどころか、藤島氏からは謝罪のひと言もなかった。A子さんは、この年11月に精神的苦痛を受けたとして訴訟を起こし、現在も福岡地方裁判所で係争中だ。
「藤島さんは裁判で結婚を申し込んだ事実すら否認しているそうです。A子は“できれば、これまでのことをすべてなかったことにして過去に戻りたい。彼と会わなかったら、もうちょっと普通の人生だったかな”と嘆いています」
A子さん本人に取材を申し込んでみたが、
「すいません。裁判が終わるまでは何もお答えできませんので……」
と、すぐに断られてしまった。
数日後、バイクで帰宅した藤島氏にも直撃取材を試みた。
直撃取材にはおきまりの「講談社のほうに…‥」
──福岡地裁で裁判を?
「……講談社のほうを通じてお願いします」
以前、彼の子どもについて直撃取材したときと同様に、正面から答えようとしない。
──15年間お付き合いされた女性と、ひどい別れ方をしたと聞きましたが……。
「それも講談社を通じてコメントを取ってください」
そう言って自宅に入ろうとすると、こちらの存在に気づいていたのか妻の御伽がスウェット姿でドアから顔を出してすぐに引っ込めた。
──裁判をしているということは事実ですよね。裁判所のほうで確認しました。
「よろしくお願いします」
藤島氏は振り返らずにドアの中に消えた。
改めて彼が『トップウGP』を連載している講談社『月刊アフタヌーン』編集部に事実関係を問い合わせてみると、
「何もお答えすることはありません」
という回答だった。
「A子は長年、結婚すると言われていたのに騙され続けていたわけです。別れてから、以前ふたりでよく行っていたお店にも、気まずくて行けなくなったと話していました」(前出・友人)
藤島氏の得意とするラブコメでは、必ずハッピーエンドになる。しかし、彼の現実の恋愛は、泥沼のような結末となってしまった。