スタッフから萌景さんに送られた高圧的なLINE。白ヌキ文字がスタッフからのメッセージ
「亡くなる当日の朝、萌景は“社長に会うのが怖い”と言っていたんです」
「1日4、5時間のレッスンが週4回。終わるのが深夜12時近くになることもありました。そのほかにイベントなどがあるんです。'17年4月から通信制の高校に進学すると、平日のイベントにはほとんど出させられ、自宅からの往復時間を入れると11時間から13時間は拘束されていました」(以下、幸栄さん)
「'17年6月に佐々木貴浩社長へ、萌景は辞めると言いに行ったんです。ですが、帰ってきたらいきなり“来年から全日制高校に行く”と。しかも、社長から転学する資金の援助も約束してくれたので、親には迷惑はかけないと。“辞める話はどうなったの?”って聞いたら、彼女は“社長に丸めこまれた”って」
「彼女が“辞めたい”とか“休みたい”とか事務所に話すと、かなりキツい言葉がスタッフから投げつけられたんです。萌景の『LINE』に残っていたのですが、それを見たのは彼女が亡くなったあとです。あまりにひどい内容だったので、見つけたときは言葉が出ませんでした……」
「昨年1月には萌景が佐々木社長と電話で話しているとき泣いている娘に対し“おまえ誰にものを言いよるんかわかっとるんか! おおおお!!”と大声で言われている声を聞いてしまったんです」
情報漏洩は50~100万円の罰金
「今年1月から萌景はスタッフからの推薦でリーダーになりました。グッズなどの売り上げがよかったのが娘だったのです。ですが2月ごろから“リーダーになるんじゃなかった”と頻繁に泣きながら話すようになりました。精神的に追い詰められ、不信感が募っていた萌景は“本気で辞める”と決意していたので、私は契約満了になる'19年8月31日をもって契約更新しない旨を3月17日に伝えたのです」
「2月に約束どおり全日制高校へ転学するための入学金3万円と制服・カバン代6万6000円は、事務所から借りることができました。
新入生招集日である3月21日までにあと12万円が必要なので、萌景と私で20日に事務所へ借りにいったのですが拒否されたのです。娘は“契約満了まで頑張ります。そのあとは働いてお金を返します”と話しましたが、無視されました。萌景はよほどショックだったのか、しばらく立ち上がることができませんでした」
「まさかって……。見つけたときはびっくりしすぎて涙が出ないんです。夢か現実かもわからない。とにかく心臓マッサージに必死でした。“萌景が首つっとる!!”って叫んだのだけは覚えています」
「20日の晩、萌景は30分ほど佐々木社長と電話で話していたんです。21日の朝、車の中で友人に“私は何も悪いことをしていないのに謝らされた”“社長から1億円払えって言われた”と話していたことを教えてくれたのです。それを聞いて、亡くなった日に“社長に会うのが怖い”と言っていた意味がわかったのです」
「昨年6月に通信制高校での単位が危なくなったので事務所に“辞める”って言いに行ったときに、ちゃんと辞めさせておけばと。自殺の兆候はまったくなかったんですよ。でも、亡くなる前日に事務所を出て数分後、私もいる車の中で“自殺”のことをスマホで検索していたことが後からわかったんです。そのときは涙が止まらなかった。何であのとき、私に話してくれなかったんだろうって……」
「夕食を考えるとき、今までは萌景を合わせて5人分用意するんですね。でも、亡くなってからは食事を作ろうって思うと“ひとり少ないんだ”っていつも気づかされて、涙がバーッってあふれてくるんです。佐々木社長にはとにかく真実を話してほしい。できることならば、今すぐにでも娘を返してほしいです……」