沸騰したお湯で茹でれば簡単に作れる「冷凍うどん」。しかし、鍋に入れた水が沸騰するまで待ち、それから麺を茹でるという作業でさえ手間だと感じる人もいるだろう。そこで今回は、電子レンジを使った冷凍うどんの解凍方法を紹介する。
1. 市販の冷凍うどんの種類
冷凍うどんといっても、讃岐うどんや稲庭うどんなどその種類は数多くある。麺の太さやコシの強さは当然異なるし、調理方法・調理方法も違う。まずは、市販の冷凍うどんの特徴を理解しておこう。
種類1.讃岐うどん
讃岐うどんはコシが強く、麺がモチモチしているのが特徴。あっさりとしたつゆとの相性がよく、シンプルながらも食べ応えのあるうどんとなっている。小腹がすいたときのミニパック、1食分に相当する通常パックなどがあり、冷凍食品で売られている場合は100g~250g程度といくつかサイズがある。麺だけを凍らせているタイプであれば、基本的には電子レンジでの解凍は可能となっている。
- テーブルマーク「さぬきうどん3食」
- シマダヤ「国産小麦粉 讃岐うどん」
- 日清「日清のどん兵衛 讃岐うどん」など
種類2.稲庭うどん
稲庭うどんは麺がそうめんのように細く、独特のコシがあるのが特徴。冷たいつゆで食べるのが適しており、夏の暑い日にさっぱりと食べたいときにおすすめだ。冷凍品は200g~250g程度の通常パックが基本となっている。また、中央が窪んでおり、火が通りやすくなっているものも多い。讃岐うどんと同じく、基本的には電子レンジで解凍できる。
- テーブルマーク「稲庭風うどん3食」
- シマダヤ「冷凍 稲庭風うどん3食」など
種類3.セットタイプのうどん
カレーうどん・煮込みうどん・肉だしうどん・窯玉うどんのように、冷凍麺と一緒に具材やスープを冷凍しているタイプもある。このタイプは基本的に鍋に入れて作る必要がある。ただし、中には麺とスープが別の小袋に梱包してあり、電子レンジで調理できるタイプもある。パッケージに調理方法が書いてあるため、よく確認してから購入・調理するとよいだろう。
- テーブルマーク「讃岐麺一番カレーうどん」
- 日清「日清のどん兵衛 肉うどん」など
2. 冷凍うどんを電子レンジで解凍しよう
多くの冷凍うどんは、電子レンジで解凍することもできる。具材やつゆを用意する手間はあるが、麺を茹でる手間がなくなるだけで負担が軽減される。特に食事を簡単に済ませたい休日の昼食や、仕事で帰りが遅くなったときの食事には重宝するはずだ。以下のとおりに加熱を行うようにしよう。
電子レンジを使った冷凍うどんの解凍手順
- 平たい耐熱皿に袋ごと冷凍うどんを乗せて電子レンジで加熱する ※加熱時間の目安は下記の一覧を参照
- 皿を取り出して、小分けの袋からうどんを取り出しザルにあける
- 流水でとうどんを締めてから、ザルを振り水気をしっかりときる
- めんつゆやドレッシングなど、好みの味付けで仕上げて完成
3. ワット数別の冷凍うどんの加熱時間
うどんの種類や内容量によって加熱時間は異なるのだが、一般的に200g~250gの1食分タイプを600Wの電子レンジで温める場合は3分20秒程度を目安にするとよい。また、100g~125gのミニパックの場合は2分30秒程度が目安となる。600Wの電子レンジ以外の主な加熱時間は以下のとおりである。
【1食分タイプ:200g~250g】
- 500W:4分00秒
- 600W:3分20秒
- 800W:2分30秒
- 1000W:2分00秒
【ミニタイプ:100g~125g】
- 500W:3分00秒
- 600W:2分30秒
- 800W:1分50秒
- 1000W:1分30秒
【加熱時間を計算する方法】
前述したワット数以外の電子レンジを使っている場合は、「指定ワット数×指定加熱時間÷自宅の電子レンジのワット数」で加熱時間を計算しよう。また、上記の加熱時間はあくまで目安であるため、パッケージなどに加熱時間の目安がある場合はその通りに温めよう。
4. 電子レンジで冷凍うどんを温める際のポイント
冷凍うどんを電子レンジで加熱する際には、美味しく食べるためにも「1回に温めるのは1個だけにする」「小袋に書いてある"この面を上"の表示に従う」「小袋がない場合はラップをかける」などのポイントを守るようにしよう。
ポイント1.1回で1個だけ温める
商品によっては複数個の解凍も可能だが、基本的には1回に温めるのは1個(1玉)までにするほうがよい。複数個を同時に電子レンジで温めると、解凍にムラが出てしまうこともある。どうしても1度に複数個を温めたい場合は、うどんが重ならないようにお皿に並べてから加熱しよう。
ポイント2.「この面を上」を守る
商品によっては、冷凍うどんが入っている小袋に「この面を上」などと書いているものもある。これは冷凍うどんをムラなく加熱させるために守るためのルールなので、指示がある場合は「この面を上」とあるほうを上側にして電子レンジで加熱しよう。
ポイント3.小袋なしならラップをする
市販品の中にはお湯での加熱を前提としているものもあり、袋のまま加熱できないものや小袋がないエコタイプなどもある。このような冷凍うどんを電子レンジで加熱する場合は、食品用ラップをかけるようにしよう。あとは電子レンジで加熱するだけで、美味しいうどんが完成する。
5. 冷凍うどんにおすすめのトッピング5種
うどんの麺だけではなくトッピングも簡単に済ませたい人には、加熱をしなくても使える具材を使うようにしよう。以下では定番のトッピングを紹介するので、ぜひ冷凍うどんと一緒に購入しておこう。
トッピング1.温泉卵
あらかじめ市販の温泉卵を買っておけば、うどんに乗せるだけですぐに「月見うどん」が食べられる。また、醤油で味付けすれば簡単に「窯玉うどん」が作れるのでおすすめのトッピングである。
トッピング2.カット野菜
にんじんやキャベツなどのカット野菜は冷やしうどんのトッピングに便利である。温かいうどんに、カットした万能ネギをのせるだけでも色合いが変わるのでぜひ活用してみよう。
トッピング3.缶詰
缶詰は長期保存ができ、加熱せずに食べられるので便利である。缶詰というとツナが定番であるが、さんま・イワシ・ホタテ・サバなどさまざまな魚介の缶詰があるので試してみるとよいだろう。
トッピング4.揚げ玉・天かす
揚げ玉(天かす)をトッピングするだけで、天ぷらのような味わいを楽しめるようになる。市販品にはイカ風味やエビ風味などもあるので、好みの味の揚げ玉を常備しておくと重宝するだろう。
トッピング5.乾燥ワカメ
長期保存が可能な乾燥ワカメを水で戻してからトッピングするのもおすすめだ。水で戻す場合は、5分程度つけておけば食べられる。簡単に即席のワカメうどんを作ることができる。
6. 冷凍うどんに関するよくある質問
ここまで電子レンジを使った冷凍うどんの解凍方法を詳しく解説してきた。しかし、中には「冷凍うどんは自然解凍していいのか」「解凍後に再冷凍してもいいのか」といったことが気になる人もいるだろう。そこで最後に冷凍うどんに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.冷凍うどんは自然解凍してもいいの?
冷凍うどんはお湯で茹でるか、電子レンジで加熱するかのいずれかで解凍するのがよい。解凍方法にはこの他にも自然解凍・冷蔵庫解凍・流水解凍などがあるが、これらの方法だと解凍に時間がかかりすぎて、麺が伸びたり、コシが損なわれたりする。ただし、商品によっては流水解凍ができるものもあるので、パッケージなどを見て解凍方法・調理方法をよく確認しよう。
Q2.解凍後に再冷凍してもいいの?
一度、解凍したうどんの再冷凍はNGとなっている。解凍と再冷凍を繰り返すと、麺に含まれるグルテンやデンプンがくっついてしまい、食感が悪くなってしまう。そのため、冷凍うどんはそのときに食べる分だけを解凍するようにしよう。
結論
冷凍うどんは茹でる時間が短く、忙しいときにも便利な食品である。しかし、その冷凍うどんを茹でることさえも面倒なときは、電子レンジを使って解凍するといいだろう。缶詰やカット野菜を上手に使えば、手間をかけずに美味しい一品を作ることができる。