タンドリーチキンのレシピのほとんどは、漬けダレにヨーグルトを使うこととなっているようだ。そもそもヨーグルトを使う理由とメリットは何か?また、ヨーグルトなしでもタンドリーチキンは美味しく作れるか、考えてみよう。
1. ヨーグルトなしのタンドリーチキンの難点はある?
ヨーグルトなしのタンドリーチキンも美味しい
タンドリーチキンの漬けダレはヨーグルトなしでも美味しく作れるし、特に問題はない。好みによっては、むしろヨーグルトなしの方がよい人もいるだろう。そもそも、タンドリーチキンにヨーグルトを使うメリットは、何なのだろうか?
乳酸菌の力でタンドリーチキンは柔らかくなる
パイナップルやパパイヤには、タンパク質を分解する酵素が多く含まれているということを聞いたことがあるかもしれない。この酵素はプロテアーゼと言う。プロテアーゼの作用によって、肉が柔らかくなる。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、自分でこのプロテアーゼを作り出すことができるのだ。従って、ヨーグルトにはタンドリーチキンを柔らかくする作用があり、ヨーグルトなしのタンドリーチキンは、やや硬めに焼き上がる。
歯ごたえのあるタンドリーチキンが好きなら
タンドリーチキンヨーグルトを使う理由は、味付けのためというよりも、肉を柔らかくするためである。歯ごたえのある肉の方が好きなら、ヨーグルトなしでタンドリーチキンを作っても問題はないだろう。好みに応じて使えばよいのである。
2. 本場ではヨーグルトなしのタンドリーチキンはあり得ない?
パンジャブではヨーグルトなしの生活は考えられない?
そもそもタンドリーチキンは、北インド・パンジャーブ地方の料理である。この地方の代表的な飲み物として、写真のラッシーが挙げられる。このように、ヨーグルトを含む乳製品はこの地の人々にとって非常になじみ深く、また常食ともされている。
ヨーグルトは日本人にとっての味噌と同じ?
韓国のキムチや、ドイツのザワークラウト、日本の味噌、パンジャーブのヨーグルトなど、発酵食品はどこの地でも、食生活の中で重要な位置を占めている。パンジャーブの人にとって、ラッシーを飲み、ヨーグルトで漬け込んだタンドリーチキンを食べることは、私たち日本人が味噌汁を飲み、野菜・魚・肉などの味噌漬けを食べるのと同じことなのかもしれない。そのように考えれば、パンジャーブの人々にとっては、タンドリーチキンにヨーグルトを使うのが当たり前のことなのだろう。
ヨーグルトなし・ありは好みで使い分けよう
結論から言えば、タンドリーチキンの材料として、ヨーグルトの有無はどちらでもよい。ヨーグルトが嫌いな方、ヨーグルトを切らしている方は、堂々とヨーグルトなしのレシピでタンドリーチキンを作ってみよう。
3. ヨーグルトなしのタンドリーチキン ケチャップでは?
醤油味のタンドリーチキンも
ヨーグルトなしのレシピで作ったタンドリーチキンも美味しいが、本場パンジャーブ地方の作り方からは少々外れていることがわかった。では、和風のアレンジを加えてみてはどうだろうか?例えば、醤油の風味を加えたタンドリーチキンだってあってよいはずだ。
ケチッャプを加えて子ども向けに
ヨーグルトなしのタンドリーチキンに、ケチャップを加える利点が1つある。それは、ケチャップの持つ美しい赤色だ。インド料理店で食べるタンドリーチキンには、鮮やかな赤色をしたものも多いだろう。あの色はパプリカパウダー・チリパウダー・食紅などで付けられているが、ケチャップを使えば甘みが加わることによって、子どもも食べやすい味となる。また、ヨーグルトなしの漬けダレにケチャップを加えれば、ヨーグルトなしなので色が濁らず、より鮮やかな赤色になるのも魅力だ。
ヨーグルトにはメリットもたくさん
ここまでで、ヨーグルトなしのタンドリーチキンもよいものだと伝えたが、ヨーグルトにはさまざまな効用があることも事実だ。特にヨーグルトが嫌いでなければ、ヨーグルトを使った作り方も、ぜひ一度は試してみていただきたい。ヨーグルトなしでもありでもどちらでも作れるようになっておけば、場面によって応用がきき、料理の腕前もさらに上がることだろう。
結論
タンドリーチキンはヨーグルトを使っても使わなくても美味しく作ることができる。まずは両方の作り方で焼いてみて、家族の好みをそれぞれ聞いてみよう。ヨーグルトなしが好きなら、ヨーグルトを使うことにこだわる必要はないだろう。