テレビ東京『FOOT×BRAIN』で。坪井慶介からは「心を震わせるのがプロ」。小野が久保建英らU-23日本代表にも一言。
テレビ東京系列1月4日に放送されたTV番組『FOOT×BRAIN』の新春スペシャルに、FC琉球の小野伸二、レノファ山口にて昨季限りで現役引退した坪井慶介、鹿島アントラーズの中田浩二クラブリレーションズオフィサー(CRO)が出演。1979年生まれの「ゴールデンエイジ」の3人が、2020年の東京オリンピックイヤーに向けてさまざまなテーマについて、自身の経験をもとに見解を語った。
そのなかで、小野伸二は久保建英らU-23日本代表について、「みんなレベルが高くて上手い。ただ攻撃時に一つボールを多く持ってしまうことが多い。もっとシンプルに人を使ってあげれば、より良い選択肢が増えるのにと思うことはよくある」と指摘していた。確かに日本代表にも言えることだが、プレッシャーの弱い相手が多いため、自信を持つあまりボールをくねることで、選択肢を減らす機会が見られる。
また、小野と坪井の古巣である浦和は昨季アジアチャンピオンズリーグ( ACL )準優勝になった一方、J1リーグでは16位のJ1・J2参入プレーオフ圏と勝点1差の14位で辛うじてJ1残留を果たした。振り返れば、リーグ戦はACLによる超過密日程があったとはいえ、ラスト15試合で1勝しか挙げられなかった。
浦和の2019シーズンをどう見ていたか? 小野は「試合は見ていました」とチェックしていたことを明かしたうえで、次のように真剣な表情で語った。
「魂がない。もっとプライドを見せてほしい。僕らがいたときは引き分けでもサポーターからブーイングを受けていた。もちろん選手たちはプライドを持ってやっているのだろうけれど、薄く感じてしまう。魂が伝わってこない」
それまでは優しい口調で彼らしく周りを引き立てていた小野だが、この浦和のテーマの時には、厳しい指摘をしていた。
また、2002年から14年まで浦和に在籍し、2019シーズン限りで引退した坪井は次のように語った。
「最終戦を実際に埼玉スタジアムで観戦しました(34節、ガンバ大阪に2-3で敗れる)。プロのサッカー選手として、なぜプロなのかと考えると、やはりまず観ている人の心を震わせること。それができてこそのプロだと思います。その意味では物足りないと感じました」
プロとして高い技術を見せるのはもちろんのこと、それをチームとして連動させ、スタンドを熱くさせる。その熱情の伝達が欠けているように感じていたという。
二人のOBの指摘は、選手たちにどのように届くのか――。浦和は1月7日、昨季途中からチームを率いてきた大槻毅監督のもと、スタートを切る。
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[文:サカノワ編集グループ]
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