cat_oa-rp20594_issue_3c3b2b832130 oa-rp20594_0_3c3b2b832130_椅子に座りたくなるのはあの形だから!? デザインに潜む理論 3c3b2b832130 3c3b2b832130 椅子に座りたくなるのはあの形だから!? デザインに潜む理論 oa-rp20594

椅子に座りたくなるのはあの形だから!? デザインに潜む理論

2017年11月28日 12:01 進路のミカタ

ドアや階段などの設備、インテリア・Webサイトに至るまで、デザインする上で重要とされているのが「アフォーダンス理論」という考え方です。あなたが椅子に座るとき、無意識に「座りたくなる形だから」座っていることを知っていましたか? 今回は、人に使ってもらえるデザインを考える上で重要なアフォーダンス理論の考え方と例を紹介します。

「行動を促すようなデザイン」がアフォーダンスの基本

「アフォーダンス」という言葉を聞いたことあるでしょうか? この言葉は、「与える」「提供する」という意味の英語「afford」から作られた言葉です。デザインにおけるアフォーダンスとは、「行為の可能性」という意味で使われています。突然そういわれても、理解するのが難しいですね。

例えば、小石が落ちていたとしましょう。私たちが見つけたときに、小石は私たちに対して、投げる・つかむ・砕く・落とす・噛む・鼻に詰める・色を塗るなど、さまざまな行為をする可能性をアフォード(提供)しています。私たちは、その小石に対して行動できる可能性の中から、いずれかを選択して行動します。

このように「物が人間に、使われ方(行為の可能性)を提供している」と考える理論が、アフォーダンス理論です。

なぜ、わざわざそんな考え方をするのでしょうか? それは直感的に使える、良いデザインを作る基本の考えができるからです。

一例を挙げると、あなたの前にドアがあるとします。もしそこにドアノブが無く、ドアノブの代わりに平らで薄い板が付いていたら……あなたは迷わず押すでしょう。つまりデザインにドアを押すよう、誘導されているのです。

もしドアノブがついていた場合、押せばいいのか、引けばいいのか分からず、開けるのにもたついてしまう場合もあります。

このように、デザインから誘導するという発想がないと、ドアをデザインしたときに何も考えずドアノブをつけてしまい、利用する人が使い方を迷うデザインにしてしまうかもしれません。直感的に使えるデザインを作るため、または直感的に使えないデザインを作らないために、アフォーダンス理論の考え方が活用できるのです。

アフォーダンス理論に基づいて作られているものは、身近にたくさんあった!

椅子もアフォーダンス理論に基づいて作られています。椅子に座ったことがある私たちは、椅子のような形状(膝ぐらいの高さがあり平たい座面を持っているもの)を見ると、思わず腰掛けてしまいます。それは座れそうだと感じる高さや背もたれがあるデザインに誘導されているからです。逆に、もし座面が胸の位置まであったり斜めだったりしたら、座りにくそうと感じて、そこに座りたいとは思わないのではないでしょうか。

その他にも、スイッチやボタンを見ると「これは押すと何かが作動するものだ」と判断します。スマホで見るアプリやWebサイトでも、立体的に浮かんでいて、指のマークがついているボタンがあれば、押せることがすぐに分かります。

また、赤い文字に重要なことが書いてあるという経験を持っている私たちは、看板の赤い文字で書かれた注意書きを重要であると判断し、よく読もうとします。

当たり前のものから新しい技術のものまで、アフォーダンス理論は考えられているのです。

見た目の良さだけでなく「使いたいと思わせる」デザインが重要

ビジネスの世界でも、直感的で使いやすいデザインは重要です。より多く使ってもらえることが、お客様の満足度や利益につながるからです。

椅子をより多くの人に利用してほしければ、座りたくなるデザインで作ることが大切です。ショッピングサイトでも同様に、商品の購入をしてほしければ、押したくなる購入ボタンを設置すれば良いのです。


活用される、使いやすいデザインをするときには「見た目の美しさ」だけではなく「使いたいと思わせる」ようにデザインを考えることが重要です。このような、使いやすさを備えた優れたデザインやビジネスの成功につながるデザインは、デザイン工学科で基本を学ぶことができます。

自動運転自動車や、医療用ロボットなど新しい技術には、新しいデザインが求められます。デザインを学び、使いやすさを探求するのも楽しいかもしれませんね。


【参考サイト】
アフォーダンス理論に基づく情報行動研究の可能性
http://current.ndl.go.jp/files/ca/ca1651.pdf

cat_oa-rp20594_issue_3c3b2b832130 oa-rp20594_0_d1c7ef22f758_「地震でライオンが逃げた!」嘘ツイートはなぜ拡散してしまうの? d1c7ef22f758 d1c7ef22f758 「地震でライオンが逃げた!」嘘ツイートはなぜ拡散してしまうの? oa-rp20594

「地震でライオンが逃げた!」嘘ツイートはなぜ拡散してしまうの?

2017年11月27日 12:02 進路のミカタ

熊本地震発生後、Twitterで地震に関する多くの情報が飛び交う中、「被災地のライオンが逃げ出した」という嘘ツイートが投稿されました。このツイートは瞬く間に2万回以上拡散され、混乱を招きました。このような間違った情報が拡散されてしまうのはなぜなのでしょうか?

熊本地震の後、「ライオンが逃げた」という嘘ツイートが拡散

2016年4月14日、熊本県を中心とする震度7の大きな地震が発生しました。発生直後からTwitterには安否確認や被災者からのSOS要請などさまざまな情報が寄せられ、多くの人の目に触れ、拡散されました。そんな中、ある男性が冗談で投稿した嘘のツイートが、真偽の確認がなされないまま広まるという事態が起こったのです。

その拡散されてしまった嘘情報とは、市街地に立つライオンの画像とともに「地震のせいでうちの近くの動物園からライオンが放たれた」という内容でした。この投稿は2万回以上がリツイートされ、熊本市動植物園には問い合わせの電話が殺到しました。

嘘の情報は、なぜ広まってしまうのか

デマ情報を流した20歳の男性はその後、動植物園の業務を妨害したとして逮捕されました。しかし、なぜ多くの人たちが嘘ツイートを信じ、拡散してしまったのでしょうか?
実際に町を徘徊するライオンの画像が出されていたこともあり、危険を早く知らせなくてはという善意が裏目に出てしまった結果だと考えられます。

地震の直後、被災地からは「水没した車に閉じ込められた」「救援物資が足りていない」など救援を求めるツイートが続々と投稿されました。それを見た多くの人々は、支援しようとそれらを積極的にリツイートしました。ライオンが逃げたという投稿もまた、危険な状況をより多くの人に知らせようという善意の結果、リツイートされたのでしょう。

また曖昧でかつ重要性のある情報は、不安を煽るため拡散されやすいといわれています。「まさか!」と思いながらも目の前の情報を安易に信用してしまい、自分で背景や事実を確認しないことが、嘘の情報が広まる根本の原因なのです。

正しい情報を発信するジャーナリズムとは

身近な嘘だけではなく、社会的に影響力の大きい嘘の情報拡散も問題になっています。

2016年、アメリカ大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利した背景に、フェイク・ニュース(嘘のニュース)の影響が大きくあったといわれています。対立候補であるクリントン氏に関する悪い噂がFacebookなどを中心に拡散され、有権者の心を動かしたのです。

スマホやパソコンから誰でも情報を発信できることを考えると、受け取る側はそのまま鵜呑みにせずに信頼性を見極める必要があります。また情報化社会の現代では、新聞・雑誌・テレビ放送などのジャーナリズムが、正しい情報を伝えることの重要性も問われています。

今回ご紹介したもの以外でも、「先生が髪型を変えたから、結婚する」「塾に通い出したから、部活をやめる」など、身近でも噂から始まった情報・意図的な嘘の情報を目にした人も多いのではないでしょうか。

このような情報の信頼性の大切さ、メディアが世の中に与える影響力について興味がある人は、メディア学を学んでみてはいかがでしょうか。将来、マスコミや報道機関で働きたいという人にとって、必要な知識を得ることができる学問だと思いますよ。



【参考】
朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK4L56Q7K4LPTIL01M.html

NHKクローズアップ現代
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3929/1.html

読売オンライン
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170328-OYTET50007/

cat_oa-rp20594_issue_3c3b2b832130 oa-rp20594_0_ec018661c16c_勉強中、ついスマホが気になってしまうのには……理由があった! ec018661c16c ec018661c16c 勉強中、ついスマホが気になってしまうのには……理由があった! oa-rp20594

勉強中、ついスマホが気になってしまうのには……理由があった!

2017年11月24日 12:01 進路のミカタ

勉強に集中しなければいけないときほど、部屋の片付けを始めてしまったり、スマホで動画を見始めてしまったり……なんてこと、ありませんか? 実はこれ、脳内のある神経の活動が活発になっているのです。中間試験や受験勉強中に限って他のことをしたくなることの原因かもしれない神経細胞「移り気ニューロン」についてご紹介します。

脳内には「やる気ニューロン」と「移り気ニューロン」が存在する

2017年2月、国内大学の研究チームが、「やる気ニューロン」の存在を発見したと発表しました。

この研究によって、何か目標に向かって行動をするとき、脳の一部分にある神経細胞(やる気ニューロン)の活動が必要であると、マウスを使った実験で明らかになりました。

例えば「英語の中間テストで90点以上とる」という目標があったとします。その目標を達成するためには「毎日1時間英語の勉強をする」必要があると本人が思った場合、勉強をするときにやる気ニューロンの活動が活発になるというのです。

しかし、目標達成にはやる気を出して目標に向かうと同時に、目標達成以外の行動を我慢しなければなりません。

勉強するやる気はあっても、ついTwitterを見てしまったり、友達にLINEしてしまったり、突然お風呂に入ったり、猫の肉球を永遠に触ってしまったり……なかなか他のことって、我慢できないですよね。

この我慢について、2017年9月にやる気ニューロンを発見した研究チームが、脳には目標達成以外のことにやる気を出してしまうニューロンもある、と発表しました。そのニューロンは「移り気ニューロン」などと呼ばれています。

心の病気の治療に役に立つ?

ここまでの内容から考えると、目標達成以外の行動を起こしてしまう移り気ニューロンの存在は悪者のように思えるかもしれません。しかし移り気ニューロンが抑制され過ぎると、周りが見えず、柔軟性がなくなってしまうともいわれています。

研究チームによると、移り気ニューロンの適度な活動により、柔軟な対応をすることが可能であり、小さなことにこだわり続けるなど、柔軟性に欠けることが多いといわれている適応障害や強迫性障害といった心の病気を理解するのに役に立つ可能性があると発表しています。

「移り気ニューロン」は私たちにも必要?

もう少し身近な例を出してみましょう。
例えば、「毎日1時間、ノートに英単語を書いて覚える」と決めた状態で、移り気が抑制されたとしましょう。その場合「携帯アプリを使って英単語を記憶する」という他の方法への移り気が起きず、場合によってはより効率的な選択を試す機会を失ってしまうかもしれません。

このように、移り気ニューロンがあることによって、一つの勉強方法にとらわれず、自分に合った勉強方法を見つけることができ、目標へと近づくことができるのです。

また、大人になって社会に出たら、顧客の要望に沿った依頼物を納品するという目標達成に向かい、他の人への指示や柔軟な対応が必要になるなど、やる気と移り気の両方を持つことが重要になってきます。

どうすればバランスよく持てる?

残念ながら、やる気ニューロンと移り気ニューロンの両者のバランスは何によって決められているのかはまだ明らかになっておらず、今後、大学の神経科学研究室などで研究が進められるそうです。

もし今回の発見のような人体のメカニズムや、最先端の病気治療研究に携わりたいのであれば、生体機能科学や医療技術学といった医療や人体の専門知識が学べる学部について調べてみてはいかがでしょうか。


【参考】
慶応義塾大学プレスリリース
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2017/2/2/28-19536/
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2017/9/29/28-24433/

大学共同利用機関法人自然科学研究機構 生理学研究所プレスリリース
http://www.nips.ac.jp/release/2017/09/post_348.html

cat_oa-rp20594_issue_3c3b2b832130 oa-rp20594_0_bbc5f16a0b45_【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 編 bbc5f16a0b45 bbc5f16a0b45 【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 編 oa-rp20594

【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 編

2017年11月21日 12:01 進路のミカタ

医・歯学部の学生たちが必ず行う解剖学実習。この実習は、「献体」といって医学の発展のためにご遺族によって提供されたご遺体の存在なくして行うことはできません。

今回は、解剖組織技術者として大学に所属し、研究を行いながらご遺体の引取や管理を行う櫻井秀雄さんに、その仕事内容や学生時代に学んでいたことについて教えていただきました。

ご遺族からの感謝と安堵の言葉をもらうと報われた気持ちになる

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。

私は解剖組織技術者として、医科大学の基礎医学科に所属し解剖学教室と献体事務室を兼務しています。解剖学教室では医学部1年生と2年生を対象にした肉眼解剖学の講義、実習などの教育業務がある他、教授以下4名の教員がそれぞれ教育・研究業務を行っています。献体事務室は独立した部署として献体に関わる業務の全般を担っていて、私は献体事務室事務長として事務室を運営しています。

献体事務室での業務は、大きくわけて5つに分類されます。まず献体登録の受付や問い合わせ対応を含めた献体の受入と引取に関する業務、献体の防腐処置など献体の管理に関する業務、解剖学実習やサージカルトレーニング(臨床解剖実習)に関する業務、実習後のご遺体に関する業務(火葬、ご遺骨の管理、ご遺族への返還、納骨堂と墓地の管理など)、納骨堂参詣者の対応や感謝状伝達式(解剖学実習が終わりご遺骨をお返しする時期に文部科学大臣からの感謝状を伝達する式典)、解剖慰霊祭の準備と実施があります。

一日の業務は、献体問い合わせの電話対応や来室者との面談(献体の相談)が突然入ることも多く、予定通りに進まないこともよくあります。また、献体の引取の連絡はいつ入るか全く予想がつかず、朝から2件の連絡が入り、一日中引取対応に終始するという日もあります。
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

献体された方のご遺族が火葬に立ち会われた際に「献体してよかった」と涙ながらに感謝と安堵の言葉をかけてくださると、自分たちの仕事が報われる気がします。

また、私は解剖学教室では獣骨の鑑定と動物の骨格標本の作成整理に携わっています。この仕事は私自身のライフワークであり、作業に当たっている時間は充実していますね。特に埋蔵文化財センターによる遺跡発掘で出土した獣骨の鑑定などはとても楽しいです。
 

Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

土日にも引取の待機当番があり、週休2日で勤務時間が固定されている職種と違って気が休まらないことが多い点です。もちろん待機中に引取の連絡が来た場合、どんなときでもすぐに動かなくてはなりません。

また、人の死に関わる仕事であり、ご遺族にとっては一生に一度の出来事なので、慣れを見せずに真摯な態度で対応することが大切です。日々気持ちを切り替えて取り組むことに努めています。

高校生の頃の写真家になる夢がこの仕事に役立った!?

Q4. どのようなきっかけ・経緯で解剖組織技術者の仕事に就きましたか?
 
専門学校時代に友人が勤めていた解剖学教室を都合により退職することになり、その後任として私を紹介してくれたのがきっかけです。そしてこの教室で出会った骨の形態学に魅せられたことが、今日まで仕事を続けてきた理由です。あくまでこれは私の例で、この仕事に就く人の中には大学を卒業した方もいますし、人によって経歴はさまざまです。また、業務の性質上定期的に募集・採用を行う仕事でもありません。

現在の職業に就くまでにガソリンスタンド、病院での検査補助、喫茶店のマスターといったアルバイトも含めいろいろな仕事をしましたが、どれも楽しく現在の仕事に少なからず役立っています。医学のごく基礎的な知識は専門学校で習得しましたが、現在の職場に入ってから学んだ解剖学的知識は膨大で、好奇心が刺激される機会も多かったです。好きなこと、楽しいことを仕事にしていく原動力になっていたと思います。


Q5. 専門学校では何を学びましたか?

臨床検査技師(医療機関においてさまざまな臨床検査を行う技術者)を養成する学校に通って解剖学・生化学(生命現象を化学的に研究する生物学)などの基本的な医学知識や、検査に必要な機器の使用法を学びました。この仕事は薬品も多く扱いますので、化学の基礎的な知識は必要不可欠かもしれません。また、感染予防や消毒などの概念もご遺体を取り扱う上で役に立っています。

 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校生の頃は写真家になりたくて、写真関係の大学に進もうと思っていました。解剖したご遺体の断面や臓器を撮影する機会も多いので、写真の技術は研究業務においても大きな役割を担っており、この仕事に就いてから現像・焼き付けといった技術はすぐに生かせました。写真がデジタルになった今では無用の長物となってしまいましたが(笑)。

応用力と発想の柔軟性があると仕事の幅が広がる

Q7. どういう人が解剖組織技術者の仕事に向いていると思いますか?

解剖は長丁場になることも多いので、根気がある人が向いていると思います。また、決めた目標に向けてきちんと作業を進めていくことができる、計画性がある人も向いていますね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

この仕事に就く人のほとんどは大学に所属して活動することになりますが、大学はそれぞれ在籍する研究者も多種多様で、仕事の仕方も個々人で全く異なります。専門的なスキルを持つことも大切ですが、応用力と発想の柔軟性があるとより仕事の幅が広がると思います。

ですので、まずは皆さんも幅広くたくさんのことに挑戦してみてください。一見関係ないようなことでも役立つ機会は多く、私のようにいろいろなアルバイトの経験を積むのも効果的だと思います。この仕事に就く、就かないに限らず、将来必ずその経験は生きてくるはずです。
 

献体に関わる多くの業務を担当している櫻井さん。皆さんにはまだあまり馴染みがない世界かもしれませんが、献体にはご本人の意思だけではなくご遺族の承諾も必要であり、取り扱うには重大な責任が伴います。自らの研究活動に加え、医・歯学の発展に不可欠な献体の管理をする解剖組織技術者の仕事。興味のある方は、まずは身近な大学の解剖学教室や献体に関係する団体を調べてみるといいかもしれませんね。
 
 
【profile】解剖・組織技術研究会 代表幹事 櫻井秀雄
【取材協力】一般社団法人 日本解剖学会

外部リンク

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【シゴトを知ろう】解剖組織技術者 ~番外編~

2017年11月21日 12:01 進路のミカタ

解剖組織技術者は実際に解剖に携わり研究に寄与するだけでなく、解剖に使うご遺体を管理する役割も担う大切な仕事です。

解剖組織技術者の桜井秀雄さんに、詳しい仕事の裏側や休日でもついやってしまうことについて伺いました。

映画やドラマでは内容よりも特殊メイクが気になる!?

――解剖組織技術者として働いている人のほとんどが、櫻井さんのように大学に所属しながら働いていると聞きました。その背景について教えてください。

解剖組織技術者として大学(医学部・歯学部)以外の研究機関に属する人は少数派かと思います。というのも、解剖は正常解剖、病理解剖、法医解剖いずれも医学・歯学の大学でしか行えないと法律で規定されており、大学以外では監察医務院(原因不明の死を迎えた方々の死因を明らかにする施設)でのみ実施されるからです。

監察医務院での解剖は医師免許を持つ監察医が実施しますが、その補助として働いている解剖組織技術者はいるかもしれません。解剖組織技術者として日本解剖学会に認定されるのにも実務経験が必要ですし、基本的に大学所属が前提の仕事であるといえます。


――この仕事ならではの「休日あるある」や、ついプライベートでもやってしまう癖があれば教えてください。

当番ではない休日の外出中にも「献体の引取の連絡がくるかも……」と携帯の着信が気になってしまいますね。つい何回も画面を確認しては「あ、今日はお休みだから気にしなくてもいいんだ」と思い出すことがあります。

また、映画やドラマで解剖やモルグ(死体安置所)のシーンがあると、セットの出来映えや特殊メイクの状態をじっくりと観察してしまいます。ホラー映画なども、見ているとストーリーよりもそちらに興味が向いてしまいます。

仕事で直面するご遺体には、違和感も抵抗感も持たなかった

――この仕事を始める前のイメージと働き始めた後でギャップはありましたか?

この仕事に就く前はご遺体に接することへの抵抗がありましたが、実際に携わってみると違和感も抵抗感も全くありませんでした。おそらく誰でもそうだと思いますが、死や死体というのは観念的に恐怖を抱いてしまう事象であり、あまり積極的に関わりたいものではないと思います。

しかし、この仕事で直面したご遺体は観念ではなく現実的な物体であり、行われる行為は論理的で科学(解剖学)に導かれるものだったので、想像に反し抵抗感がなかったのかもしれません。それでも血や臭いといった五感に訴える要素は多く、その部分で生理的に違和感を抱いてしまう人には難しい仕事なのかなと思います。

学会の外国人ゲストに喜んでもらえた天ざるそばの味

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

実務から少し外れますが、2003年に所属している大学の教授主催の学会が開催され、そのマネージメントを任され成功に導いたことは忘れられません。学会は「マクロファージシンポジウム」という、白血球の一種であるマクロファージの免疫応答に関する研究や、樹状細胞(免疫細胞の一種)に関する研究テーマの発表を主とするものでした。1年前から本番に向け準備を重ね、会場や招宴の予約、予算の算定から、プログラムやポスターの作成まで学会運営に関わる多岐にわたる業務を取り仕切りました。

中でも念入りに準備をしたのがエクスカーション(さまざまな場所を視察し意見を交わすこと)の設定と下見です。外国人ゲストの方もいたので、ホテルとディナーの内容や効率よく時間内でどこを観光するか悩みました。昼食場所は家内とともに5カ所ほど周り、検討を重ねました。

そして迎えた学会当日は完全な裏方として奔走しました。受付の設営、学会の進捗状況の確認、昼食やコーヒーブレイクの準備や誘導などはもちろん、会場内で起きるあらゆるトラブルと要望の対応に追われました。非常に忙しく苦労しましたが、無事学会が終了したあとは、参加者の方々から多くのねぎらいの言葉をいただきました。また、熟慮した昼食の天ざるそばを食べた外国人ゲストの方々が、大喜びしておいしそうにしている姿は忘れられません。医学の発展に関わる人々の交流をプロデュースできた、良い経験です。


普段私たちの治療に当たってくれている病院の医師は、献体されたご遺体を使用した解剖の実習を経ています。ですので、皆さんも直接ご遺体と接することはなくても、回り回ってその恩恵を受けているといえます。はじめは櫻井さんと同じように抵抗がある方でも、また違った角度から解剖について考えてみることができるかもしれませんね。


【profile】解剖・組織技術研究会 代表幹事 櫻井秀雄
【取材協力】一般社団法人 日本解剖学会

外部リンク

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【シゴトを知ろう】福祉施設寮母・寮父 〜番外編〜

2017年11月20日 12:02 進路のミカタ

「【シゴトを知ろう】福祉施設寮母・寮父 編」では、社会福祉法人東京コロニーが運営するグループホームで職員として働く広井法恵さんにその仕事内容について伺いました。

番外編では、今後取得したいと思っている資格や、印象に残っているエピソードについて教えていただきました。

学校に通っている間の資格取得がお勧め

――この仕事をするにあたって取得した資格や、今後取得したいと思っている資格があれば教えてください。

今は保育士の資格しか持っていませんが、今後は利用者さんの中に高齢の方も増えてくるので、介護福祉士(社会福祉業務に携わる人の国家資格)の資格を取得したいと思っています。

しかし、働きながら資格取得のための勉強をしていくのは至難の技です。もし今後取得するとしても完全に独学ではなく、通信教育などを利用して勉強していくと思います。今の専門学校や大学には福祉の資格を取れる学校が多いので、この業界を目指す方には働く前に取得しておくことをお勧めします。

また、資格ではないですが趣味である料理の勉強もしていきたいです。気分転換にお菓子作りなどがしたいですね。仕事と関係なくても、結果的に利用者さんの食事を準備する際に生かされるといいなと思います。


――このお仕事ならではの「休日あるある」や、プライベートでもついやってしまう癖があれば教えてください。

プライベートで外出したときに、障がいのある方が困っているとつい見守ってしまうことがあります。すぐには声を掛けずに、しばらく様子をうかがってから手助けがどこまで必要なのかを考えるのは、この仕事に就く人ならではの癖です。

例えばその方が自分で行動するつもりで一呼吸置いているだけだとしたら、いきなり手を出したり声を掛けたりすると驚かせてしまったり、逆にパニックを引き起こしてしまう場合があります。障がいを持つ人々にとっては、そもそも知らない人からいきなり声を掛けられること自体が恐怖につながるかもしれません。ですので、時間をかけて様子を見守り、本当に困っているのかどうかを見極めることが大事なのです。

相手との関係性を踏まえて、分かりやすい情報共有を心掛ける

――この仕事では利用者さんのご家族などとのやり取りが必要だと聞きました。情報共有の際に心掛けていることがあれば教えてください。

一人での業務が中心のように見えることがありますが、そうではなくさまざまな人との情報共有が最も重要な仕事です。それが円滑にできていないと利用者さんに対しても良い支援はできません。個人的には、常に分かりやすいコミュニケーションをとるように意識しています。

例えば、ノートを使った申し送りをする際はなるべく簡潔に、ダラダラと長い文を書かないように気を付けています。しかし、言葉遣いが乱暴だったり、上から物を言うような書き方だったりするのも良くありません。相手との関係性を踏まえて伝え方を微調整していきます。

また、共有する内容として優先度が高いのは利用者さんの体と情緒の状態です。支援に当たってはこの2点の把握が要になります。何か変化があればご家族はもちろん、利用者さんが通われている作業所やその他の施設にも情報を共有するようにしています。

利用者さんの夢の実現に立ち会って得た、喜びと達成感

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

この仕事に限らず、どの仕事にも大変なことはたくさんあります。経験を積み重ねても失敗して落ち込んだりする日もありますが、そんなときに心の支えや癒やしになってくれるのが利用者さんとの関わりだったりします。

私の中で印象に残っているのは、昨年支援させていただいた20代後半の女性の利用者さんとのエピソードです。その方はそれまでお化粧をしたことも、着物やドレスを着たこともなく、「きれいな服を着て写真を撮ってみたい」という夢を持っていました。その夢を叶えるため私は写真館を探し、彼女と共にそこに出掛けたのです。生まれて初めて着物を着て、化粧を施し写真を撮影してもらった彼女は、とてもうれしそうにしていました。親でも友人でもなく、仕事としてその場に立ち会えたこと、夢の実現のお手伝いができたことに、私も喜びと達成感を抱いたのを覚えています。


この仕事に就くために必ず取得しなくてはならない資格はありませんが、資格を取ることによって支援の内容について改めて学び、新たな知識を得ることができます。もし興味のある方は、介護福祉士の資格取得制度や介護職員初任者研修が受けられる学校について調べてみると良いのではないでしょうか。


【profile】社会福祉法人東京コロニー 第一氷川台寮 職員 広井法恵
社会福祉法人東京コロニー公式ホームページ
http://www.tocolo.or.jp/

外部リンク

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【シゴトを知ろう】福祉施設寮母・寮父 編

2017年11月20日 12:02 進路のミカタ

皆さんは「グループホーム」という言葉を聞いたことはありますか? グループホームは、病気や障がいなどを抱える人々が介護職員の支援を受けながら共同生活を送る寮(住宅)のことです。今回は、社会福祉法人東京コロニーが運営するグループホームで職員として働く広井法恵さんに、その仕事内容や学生時代に学んだことについて教えていただきました。

奥が深く、魅力ややりがいがたくさんある仕事

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
私は東京都にある障がいを持つ方が暮らす寮で、食事や入浴の介助をして生活の支援を行っています。基本的に利用者さんが仕事や活動に出ている時間帯は、寮の掃除、買い物といった業務をしたり、作業所などの関連機関や利用者さんのご家族との情報共有をしたりしています。

共有する情報には、主に利用者さんの体調や、精神面の状態に関する内容が挙げられます。何か変化があれば必ず報告し、利用者さんの職場である作業所での勤務スケジュールの確認も行います。例えば利用者さんの帰りが遅くなった場合には何時頃まで残業をしていたのか、休んでいた場合はその連絡がちゃんと伝わっているかなどを明確にしていきます。

利用者さんの帰寮後は食事の準備や入浴支援をします。あとは状況に合わせて、見守りや声掛けをしながら利用者さんの相談対応をしていきます。相談は重大な内容というよりは「余暇であんなことをしてみたい」「外出がしたい」「月々のお小遣いを上げるように家族と調整してほしい」といった、ご要望に関するものが多いです。お小遣いに関してはご自身で管理されている方もいますが、私たち職員が管理する場合もあります。

<宿直がある日のタイムスケジュール>
16:00 出勤
夕食作り、帰宅する利用者さんの対応、入浴支援、相談対応
21:00 夜の勤務終了
5:30 朝食準備、利用者さんの送り出し、掃除
9:00 退勤

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

この仕事は本当に奥が深くて魅力ややりがいがたくさんあります。利用者さんと関わる中でゆっくりと心を開いていただけると、うれしく思いますね。また、仕事をする中での新しい発見も多いです。例えば、先入観で「この利用者さんは気難しいのかな」と思っていても、具合の悪そうな他の利用者さんに声掛けしている場面に出くわして不意に優しさに気付かされることもあるのです。長い時間を共に過ごすからこそ、こうした小さな喜びを毎日感じることができます。
 

Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
例えば利用者さんからのご要望への対応など、自分の考えや判断を形にしていかねばならない場面が多いので、大変さを感じることもあります。内容によっては前例がなく勘頼りになるケースもあるので、迷ったときは必ず相談し、周りの職員やパートさんの意見を伺うようにしています。

専門学校での実習がきっかけで福祉の道へ進んだ

Q4. どのようなきっかけ・経緯で福祉施設寮母の仕事に就きましたか?

学生のときに保育園で障がい児の保育補助をしたことがきっかけです。大きな成長というよりはゆっくりとした成長でしたが子どもたちの変化に気付かされ、一歩進むごとに小さな喜びを感じる毎日でした。そこで福祉の世界に興味を持って保育士の資格を取り、入所施設や障がい児の通園施設で働いていました。経験を積んでさまざまな対応ができるようになってから、今働いている寮の仕事を始めました。
 

Q5. 専門学校では何を学びましたか?

保育の専門学校に通っていましたが、保育に限らず幅広く福祉について学びました。例えば心理学の授業でも、児童心理学や発達心理学だけでなく、大人から老年まで、幅広い世代について学びました。障がい者福祉(障がいを持つ人々に対して自立を支援する社会的サービス)の勉強もたくさんしました。障がいを持つ方の施設にも実習に行き、そこで自分の将来やりたいことが見えたと思います。

 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
初めから福祉の仕事をしたいと思っていたわけではなく、高校生の頃は多くのことに興味がありました。とにかく興味のある分野はアルバイトやボランティア活動を利用して、実際に体験してみるようにしていました。飲食店の店員から事務の仕事まで幅広く経験し、その中で自分の向き不向きを判断して将来について考えていったのです。

保育の補助のアルバイトをしてから人と関わる仕事を将来の進路に考えるようになり、アルバイト先の先輩に進学に関するアドバイスをもらっていました。当時は人と関わる仕事というと看護か保育に関するものが多かったので保育の学校に進学を決めましたが、このときの選択が今の仕事につながっているといえます。

とにかくいろいろなことに挑戦して、自分の引き出しを増やそう

Q7. どういう人が福祉施設寮母・寮父の仕事に向いていると思いますか?
 
自分自身のことをよく理解している人が向いていると思います。自分にも苦手なことや弱いところがある事実を認めると、利用者さんの思いに共感し受け入れることができるはずです。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
とにかく若いうちは福祉の勉強やアルバイトだけでなく、いろいろなことに挑戦してみてください。失敗しても時間がかかってもいいので、自分で自分の進む道を決めてほしいと思います。多くの経験を積み自分の引き出しを増やすことが、利用者さんへの良い支援につながっていきますよ。


障がいを持つ人々が自立した生活を送れるように支援していくには、広井さんのように相手の気持ちに寄り添いながら、ゆっくりと見守っていく姿勢が大切なのですね。この仕事はより長い時間を利用者さんと共に過ごす分、利用者さんご自身はもちろん、そのご家族との関係性を築くのも大切です。皆さんも、まずは日々の生活の中で多くの人と関わり合いながらつながりを深めてみてくださいね。きっとこの仕事にも役立つはずです。 
 

【profile】社会福祉法人東京コロニー 第一氷川台寮 職員 広井法恵
社会福祉法人東京コロニー公式ホームページ
http://www.tocolo.or.jp/

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【シゴトを知ろう】Webコンテンツプランナー 編

2017年11月17日 12:02 進路のミカタ

皆さんが普段何気なく見ているWebサイトやSNS。それらのコンテンツの内容や方針を考えていくのが、Webコンテンツプランナーの仕事です。

今回は、株式会社ミクシィで人気アプリ「モンスターストライク」の企画・運営に関わっている横山航さんにその仕事内容やこの仕事を目指したきっかけについて詳しく伺いました。

部署内で何度も確認し、正確な情報をユーザーに届けていく

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
スマホアプリ「モンスターストライク(以下・モンスト)」のコンテンツ企画・運営をする部署に所属しています。私はその中の「ユーザーコミュニケーション」と呼ばれるチームに所属していて、モンストの新情報を、公式サイトやTwitterを通して告知する業務を担当しています。

モンストのゲーム内で実施される新イベントやガチャ(ゲーム上のアイテムやキャラを得るためのくじ)の情報はもちろん、グッズやイベント、アニメなど、ゲーム以外のメディアミックス情報も各部署から情報収集し、ユーザーの皆さまへお届けしています。

公式サイトのコンテンツ運営では、記事やツイートの内容を部署内でダブル・トリプルチェックしていて、正確な情報をお伝えするよう細心の注意を払っています。また、これまで掲載してきたお知らせとデザインやレイアウトを合わせて、世界観を統一しながら見やすいサイトにしていくことも大切です。そして、モンストのお知らせはスマホで閲覧するユーザーがほとんどなので、必ずPCだけでなく、スマホでの表示確認も行っています。きちんと読めるか、読みづらい箇所はないかを考慮して記事を掲載しています。

<一日のタイムスケジュール>
9:50 出社
10:05 全体朝会
10:30 ユーザーコミュニケーションチーム内朝会
11:00 告知作成業務(公式サイト記事、Twitterのツイート文作成など)
13:00 昼食
15:00 新イベントのヒアリングミーティング
16:00 モンストアニメのヒアリングミーティング
17:00 告知作成業務
19:00 退勤

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

Webで情報を告知したあと、ユーザーの皆さまの反応を見るのが楽しみです。喜びや驚きなどをダイレクトに感じることができるので、それがやりがいにもつながっています。

また、SNS以外でもユーザーの反応が見られる機会があります。2017年7月に幕張メッセで開催した「XFLAG PARK2017」というイベントに参加した際は、モンストに関するニュースを発表した瞬間、お客さまの大きな歓声を聞くことができてとてもうれしく思いました。同じ会場でユーザーの皆さまと感動を共有できた、忘れられない経験です。
 

Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
多くの案件がさまざまな部署で同時に動いているため、情報を収集するのに苦労します。さらに意思決定のスピードも早いため、常に変化する状況を把握しながら頭の中を整理していく必要があります。社内でコミュニケーションをとる際には、口頭での確認に加えて「Slack」というチャットツールを利用し、逐一情報共有するようにしています。

エンジニアとアニメの仕事を経て、情報を発信する今の部署へ

Q4. どのようなきっかけ・経緯でWebコンテンツプランナーの仕事に就きましたか?
 
もともとインターネットが好きだったので、昔から漠然とIT関係の仕事に就きたいと思っていました。そのため、大学もIT技術が学べる学部に進学しました。大学時代はプログラミングを主に学んでいたので、新卒で入社したばかりの頃はエンジニア職として働いていました。

一方でアニメもとても好きで「いつかアニメに携わる仕事もしてみたい」と考えていました。そんな中、社内でアニメ制作プロジェクトが立ち上がったという噂を聞きつけて、「職種を変えてでもこの仕事をしてみたい」という気持ちが強くなったため、プロジェクトに携わらせていただきました。

そこでさまざまな業務を経験しましたが、その中で自分が最もやりがいを感じたのは、ユーザーの皆さまへ新しい情報をいつどういった手段で提供するのかを考える、コミュニケーションに関わる業務でした。そして、ゲームとアニメをより密に連携させながらユーザーに情報を伝えていくための部署に配属となり、今に至ります。
 

Q5. 大学では何を学びましたか?

大学生の頃は、企業や高校などと共同で実施するプロジェクトや、それに必要なWebシステム開発に携わっていました。企業の方や高校の先生など社会人と関わる機会が多かったので、ビジネスマナーから実際の仕事の進め方まで、現在の業務をするためのベースはここで培ったと思います。

 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
先ほどもお話しましたが、インターネットが好きだったので、高校生の頃にはすでにIT関係の仕事に就きたいと思っていました。当時は個人でホームページを開設している人も多かったので、そこにある掲示板に書き込みをしたり、今でいうSNSのような個人のプロフィールを公開できるサイトを使用したりしていました。そこで顔も知らない人々と雑談して交流することにワクワクしていたのを覚えています。

このように当時からインターネットで情報収集したりコミュニケーションをとったりするのが当たり前で、そのまま今の仕事につながっていると感じます。

面白そうだと思ったことには気後れせず飛び込んでみよう

Q7. どういう人がWebコンテンツプランナーの仕事に向いていると思いますか?
 
まずは、多種多様な新しい情報へ常にアンテナを張れる人。また、多くの人と会話をしながら進めていく仕事なので、どんな人とでも円滑に会話ができるコミュニケーション能力は必要だと思います。さらに、ユーザーの皆さまへ最終的な情報を届ける業務なので、細かいところまで正確にまとめて伝えられる能力も大切です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
Webコンテンツプランナーという職種に限らずですが、遊びでも勉強でも手を抜かず「100%やり抜いた!」と胸を張って言える経験をしてみてください。そうすれば自分が本当にやりたいことが見つかるかもしれません。あと興味を持ったら気後れせずに飛び込んでみると、さらに面白い世界が広がっている場合があります。興味のある分野には、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
 

高校生の頃からの「インターネットが好き!」という気持ちが、今の仕事につながっている横山さん。皆さんも今趣味として楽しんでいるものが、将来の仕事に関わってくるケースがあるかもしれません。まずは興味のある分野に挑戦し、自分の可能性を広げてみてくださいね。
 
 
【profile】株式会社ミクシィ XFLAG スタジオ モンスト事業本部 ユーザーコミュニケーションチーム 横山航
モンスターストライク(モンスト)公式サイト
https://www.monster-strike.com/

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【シゴトを知ろう】Webコンテンツプランナー ~番外編~

2017年11月17日 12:02 進路のミカタ

スマホアプリとして有名な「モンスターストライク(以下・モンスト)」。皆さんの中にも、やったことがある人は多いかもしれませんね。ゲームだけでなくアニメや映画などさまざまな形で展開されている作品ですが、それらの情報をWebサイトやSNSで分かりやすく伝えていくのが、株式会社ミクシィで働くWebコンテンツプランナー・横山航さんの仕事です。その仕事の裏側や思い出に残る経験について伺いました。

どんな業務でも「ユーザーサプライズファースト」を大切に

――現在ご担当されているWebコンテンツの、こだわりのポイントがあれば教えてください。

どんな業務をする上でも、ユーザーサプライズファーストを考えるようにしています。これは、モンストを提供するXFLAG スタジオが大切にしている考えで、「ユーザーの皆さまがまだ見たことのない驚きを届ける」という意味があります。

ユーザーコミュニケーションの担当として正確な情報を伝えることは大前提とし、まずはどうすればユーザーの皆さまが驚いてくれるか各部署の人と相談しながら、こちらから新しい企画を提案するように意識しています。


――Webでの流行の移り変わりは激しいと思いますが、最新の情報を取り入れるために工夫していることや参考にしているものがあれば教えてください。

WebメディアやSNSなど、さまざまなWebサービスを見てトレンドをウォッチしています。また、IT業界は割と狭い業界でもあるので、定期的に社外の人とコミュニケーションをとり、他社の人がどういう仕事をしているか聞く機会を作っています。新しい発見があり、勉強になりますね。

いつでもSNSをチェック! ユーザーの反応をリアルタイムで確認

――このお仕事ならではの「休日あるある」があれば教えてください。

モンストは365日24時間、常にユーザーの皆さまに遊んでいただいているサービスです。TwitterなどのSNSで、モンストがどう思われているのか、どういう楽しみ方をされているのかを頻繁にチェックしています。また、モンストのアニメをYouTubeで配信しているので、配信直後はYouTubeのコメント欄に張り付いて、どういった感想がきているのかも一つひとつ確認してしまいます。

企画がユーザーに届いた瞬間に立ち会い、大きな達成感を得る

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

さまざまな人が協力しあった企画が、ユーザーの皆さまのもとへ届いた瞬間が一番達成感を感じます。
モンストのアニメが劇場公開されたとき、最も早い上映時間に映画館に行って、一般のユーザーの皆さまに混じって映画を見ていました。映画の上映だけでなく映画館に足を運ぶだけで楽しめるコンテンツも用意されていたので、普段モンストを楽しんでくれているユーザーの皆さまがどういう反応をするのか、直接知ることができる機会になりました。今でも、映画館で見たユーザーの皆さんの顔や反応を時折思い浮かべながら、より良い価値と驚きを提供するために仕事をしています。

またモンストのようにゲームだけではなく、アニメやリアルなイベントに発展させるなど、今はより多くの形で楽しみを届けることができる時代です。例えば、ゲームでは描ききれないキャラクターの魅力をアニメで表現して、「このキャラクターがもっと好きになった!」といったコメントをいただく瞬間がとてもうれしいです。そのため、モンストのさまざまな情報をユーザーに伝えるWebコンテンツプランナーとして、これからもたくさんの人々に楽しんでいただけるエンターテインメントを作っていきたいと思います。


ゲーム作りと聞くと、そのゲームの製作者やデザイナーに目を向けがちかもしれません。しかし、ゲームを楽しむには日々更新される情報や新しい機能についてユーザーに分かりやすく伝えてくれる、横山さんをはじめとするWebコンテンツプランナーの方々の働きが不可欠です。この仕事に興味を持った方はぜひ、Web上の企画や情報発信のされ方にはどのようなものがあるのか、調べてみてくださいね。


【profile】株式会社ミクシィ XFLAG スタジオ モンスト事業本部 ユーザーコミュニケーションチーム 横山航
モンスターストライク(モンスト)公式サイト
https://www.monster-strike.com/

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【シゴトを知ろう】ナニー 編

2017年11月16日 18:09 進路のミカタ

保育園が不足している近年、注目を集めつつある職業が「ナニー」です。ナニーは子どもの世話だけではなく、しつけや教育を行う幼児教育の専門家として活躍しています。

今回は株式会社シェヴの本田里紗さんに、ナニーのやりがいやこの仕事に就いた経緯について伺いました。

ただ世話をするのではなく、成長を促す感覚づくりを心掛けている

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
私が所属している会社はお子様の日常的なお世話や教育、そしてハウスキーピングを行っています。その中で私はナニーとして、家庭に訪問してお子様を預かったり、オフィスでお客様からいただいた育児相談に対応したりしています。

家庭に訪問したときは、対応する時間やお子様の一日の生活リズム、育児方法を確認してから仕事を始めます。具体的な仕事の内容は依頼によって異なります。公園で遊んだり散歩したりする日もあれば、室内で本の読み聞かせをしている日もあります。

また、5歳以上のお子様には学校や塾の宿題をお手伝いして勉強面のサポートを行っています。さまざまな依頼を受けていますが、共通して心掛けているのは環境作りです。いろいろな音が聞こえると聴覚の発達に悪影響ですし、やみくもに注意したり叱ったりしているとお子様が怒られることに慣れてしまいます。より良い成長を促すために、お子様が過ごしやすい環境を整えているのです。

一日のスケジュールは日によって異なります。朝から晩までお預かりするなら、朝9時にお宅へ訪問してご両親と依頼内容を確認。午前中は依頼内容に沿ってお世話し、お昼にはお子様に昼食を食べてもらいます。その後お昼寝の時間中に家事の依頼があれば掃除や調理をします。ご両親が帰宅したら一日の報告をして、お子様を寝かしつけた後に退勤します。ただ、このように一日中お子様をお預かりする日はまれで、3〜5時間ほどお預かりする日が多いです。
 
 
Q2. ナニーの楽しさ・やりがいは何ですか?
 
お預かりするお子様は、その子だけの個性を持っています。空想の物語を現実のように話す子や大人のような話し方をする子など、さまざまな個性を知る楽しみがあります。

中にはお母さんと離れる不安から泣いてしまう子や怒ってしまう子もいますが、一緒に過ごしているうちに安心した表情や笑顔を見せてくれるようになります。お子様が心地良さを感じてくれたと分かる瞬間で、何よりうれしくなります。

また、赤ちゃんが生まれる前から準備を手伝いに伺う家庭もあり、出産後にお母様から「安心してゆっくり過ごすことが出来ました」と声を掛けていただけるとやりがいを感じます。
 
 
Q3. ナニーで大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
大事なお子様を預かる以上、けがをさせてはいけません。しかしお子様は走るのも狭い場所も大好きで、安全に過ごしてもらうのは大変です。特に小さいお子様だと叱っても「なぜだめなのか」を理解できませんし、注意される状況に慣れて話をしっかり聞かなくなってしまう可能性もあります。

そのため、初めて行く場所でも危険なものを素早く把握して、お子様の行動を制限する必要がないように危険から遠ざけています。お子様と接するときは子どもの目線で、安全確認をするときには大人の目線を持つという意識の切り替えに苦労しています。
 

自身の子どもが入園する前に保育園に通うことに!?

Q4. どのようなきっかけ・経緯でナニーの仕事に就きましたか?
 
私自身の子どもを保育園に預けるか考えたときに「子どもにとって本当に心地良い生活とはどんな環境だろうか」と考え、まずは自分が保育現場について知るために保育園や幼稚園に相談してアシスタントとして働きました。その後、保育士資格を取得して担任を持つようになり、受け持った園児が卒園する姿を見て子どもの成長は可能性に満ちていると実感しました。

また、保育士として働いている頃に療育(障がいを持つ子どもの学習支援や成長を促すこと)の先生に出会いました。共感できる話を聞き、より療育について学びたいと相談したところ、その先生の職場で実習をさせてもらえたのです。その中で子どもの感覚を伸ばすために適した環境があると知りました。療育に限らずどんな子どもにも当てはまる考え方だと思い、一人でも多くの子どもの成長に生かしたいと今の仕事に就きました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
文学部に通い、日本の現代文学や古文、心理学を学びました。中でも心理学では児童心理学や発達心理学といった子どもたちと触れ合う上で役立つ知識を学びました。また、ご両親とより良い関係を築く上で欠かせないコミュニケーションにも心理学の知識が生きています。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校生の頃は小学校か中学校の先生やカウンセラーを目指していました。小学校の先生の授業がとても楽しくて、自分も子どもと接する仕事に就きたいと思ったのです。また、通っていた高校の敷地内に修道院があり、乳児院の子どもたちと遊ぶ機会もありました。私にとって子どもとの交流は日常的なものだったのです。子どもたちの成長という点では、教師とナニーにはつながりがあるかもしれませんね。
 

一人前のナニーになるためには、たくさんの子どもと接する必要がある

Q7. どういう人がナニーに向いていると思いますか?
 
やはり子どもが好きという気持ちが何よりも重要です。また、伺う家庭の生活スタイルは十人十色。自分の考えとは合わないご家庭に立ち会う場合もありますが、悲観したり驚いたりせずに柔軟に対応し、子どもと楽しく過ごすことが大切です。明るくタフで優しい方に向いている仕事だと思います。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
公園や児童館といった子どもが集まる場所に足を運んでみてください。そしてよく観察して、子どもはどんなことをして遊ぶのか、どんなことがあると喜ぶのかを知ると自然に子どもとの接し方が理解できると思います。

しかし子どもにはさまざまな個性があり、最適な接し方は一つではありません。経験を重ねるほど豊富な幼児教育の知識を得られます。一人前のナニーになるまでには大変なこともあるかと思いますが、子どもたちの成長をお父様やお母様と一緒に感じて、感動を共有できるやりがいのある仕事ですよ。
 
 
自身が子育てをするのをきっかけに、育児や幼児教育に関心を持ったと教えてくれた本田さん。アシスタントとして働きたいと保育園に声を掛けたり実習を受けたりと積極的に行動した結果、幼児教育の知識を身に付けたのですね。

皆さんも勉強や部活動に取り組むときには積極的に周囲の人に話を聞いてみてはいかがでしょうか。一人で取り組む以上の結果を得られるかもしれませんよ。
 
 
【profile】株式会社シェヴ 本田里紗

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