cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_87d83cdf753c_試乗 ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング(1.5ℓターボ) 価格/スペックを評価 87d83cdf753c 87d83cdf753c 試乗 ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング(1.5ℓターボ) 価格/スペックを評価 oa-rp16797

試乗 ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング(1.5ℓターボ) 価格/スペックを評価

2019年2月9日 21:12 AUTOCAR JAPAN

もくじ


どんなクルマ?
ー ガソリン、HVに加え、ターボ追加


どんな感じ?
ー 1.5ℓターボ車のメリット
ー 出力アップで、足はハードに
ー アジャイルハンドリングアシスト


「買い」か?
ー 価格 C-HRハイブリッドG並み

スペック
ー ヴェゼル・ツーリングのスペック

どんなクルマ?


ガソリン、HVに加え、ターボ追加


フィットの基本設計を母体に発展したコンパクトSUVがヴェゼルである。基本ハードウェアではフリードと姉妹車の関係にもなる。登場した当初のヴェゼルは「フィット由来」を感じさせるSUVだったが、走りの質感など車格感に関わる部分に改良を加えて、登場当初よりもフィットとの車格距離を拡大している。

そこへ新たにシリーズ最上位モデルとして追加されたのが「ツーリング」である。従来ラインナップのパワートレインは1.5ℓ/CVTと、1.5ℓ/DCTをベースとしたパラレル式ハイブリッドの2タイプだったが、ツーリングには1.5ℓターボ/CVTが搭載される。1.5ℓの単一排気量設定ながら標準型、ハイブリッド、ターボを展開することとなった。



高性能型VTECをベースとしたL15Bターボは他にもステップワゴンやCR-V等に搭載されるホンダの主力パワートレインのひとつ。ただし、パワースペック(特性)は搭載車種によって変更され、ヴェゼル用はシビックセダンに近い172ps/22.4kg-m仕様となる。ちなみに他のL15B搭載車同様に燃料はレギュラーガソリンである。

また、専用加飾を用いた内外装は当然として、フレームやサスチューニングも専用設計となっている。シャシーまわりではアジャイルハンドリングアシストを採用しているのも見所だ。





どんな感じ?


1.5ℓターボ車のメリット



ヴェゼルのウイークポイントのひとつが高速域や連続登坂での余力の少なさ。

ハイブリッド車なら電動パワーアシストで一般走行では1.8ℓ級の余力感をもたらすが、比較的負荷に小さい領域が主。巡航ギア(比)維持による燃費向上が主目的と考えてもいい。そのため高速での追い越し加速や連続登坂では、標準1.5ℓ車よりはパワフルであってもエンジン回転上昇や高回転域の使用時間が長くなりやすい。



ツーリングの1.5ℓターボは違っている。中高速域での巡航回転数は1500rpm。加速時は先ずダウンシフトにより2000rpmくらいに上げて、過給タイムラグの短縮と初期加速応答を高める。そこからは速度上昇と連動したように回転を上昇させる。

ただし、回転上昇はギア比固定時よりも穏やか、つまり回転数と速度のリニアリティを持たせた連続的アップシフトを行い、CVTのラバーバンド感覚を少なくするとともにドライバーにトルクフルな印象を与えている。



もうひとつの見所はターボの切れ味である。理屈では踏んだ瞬間に「もっこりトルク」のほうが効率的加速に繋がるのだが、回転上昇ともに高まるトルクのほうが加速の爽快感がある。体感加速がいいわけだ。

この “後伸び感” も備えているのがヴェゼル・ツーリングの加速特性。ダウンサイジングターボのトルク感を基本に高性能ターボの伸びる加速をCVTの制御を介して上手く織り込んでいる。「回すほど速い」でなくても「回して楽しい」にはなっている。

というタイプなので100km/h巡航は余裕。高速登坂での追い越し加速も3000rpmも回すかどうか。高回転を使うのは速さを楽しむ時くらいである。







出力アップで、足はハードに



動力性能大幅向上。当然シャシー性能も強化されているが、ツーリングという名で量れば、いったい何km/hを巡航速度に設定しているのか、と言いたくなるほどのハードサス。

試すわけにはいかないが、設定巡航速度が180km/hでもおかしくない。一昔前のホンダ車なら「タイプR」でなくても「ユーロR」くらいには相当するだろう。



マンホールやパッチの段差ではけっこうな突き上げを感じる。同時に車軸まわりの揺動も。タイヤはRSと同サイズだが、当たりは強い。ただし、RSより車軸揺動感やばたつきは抑えられている。ダンパーだけでなくフレームまわりも含めて全体的に減衰性が向上した印象だ。





加減速時のピッチ、コーナリング時のロールのストローク速度はかなり抑えられ、また体感するロール軸は水平からごく僅かに前下がりの印象。後輪を軸に前輪をイン側に送り込むような高いラインコントロール性と路面うねりや加減速による乱れの少ない挙動安定を示した。




アジャイルハンドリングアシスト


こういった特性は挙動に重さを感じさせやすく、小技が利きにくいのだが、それをして際立って操舵に従順な反応をもたらすのがアジャイルハンドリングアシスト。ステア操作連動型の回頭補助トルク配分(ブレーキ制御型)だが、頑固な弱アンダー傾向のハンドリングと相性がいいのは他の同システム採用車と同様。無理めの追い舵にも綺麗に追従してくれる。



身を翻すような軽快感を求めるならRSのほうが適している。ただ、言い方を変えるなら軽快さは小さな破綻でもあり、その点でツーリングは正論的に優れたコーナリング性能を示す。大人の高性能と言ってもいいだろう。



しかも、静粛性でも従来ラインナップから大幅進化。全開加速中でもエンジン音は穏やかである。エンジン騒音自体に高回転域でも威圧感が少ないこともあるが、防音処理の効果が大きい。



ロードノイズは耳障りな高周波成分の減少が好感触。音量も減少しているが、薄っぺらな印象を強める高音域のノイズ減少が厚みや重みを感じさせてくれる。プレミアムコンパクトと呼ぶに相応なレベルになった。フィット由来の印象はほとんどない。





「買い」か?


価格 C-HRハイブリッドG並み


ヴェゼルの「ツーリング」というグレードというよりヴェゼルから発展したヴェゼル・ツーリングという上位モデル、と定義したほうがすっきりする。そのくらい大きな変化がある。対従来ラインナップならビッグMCくらいに考えてもいい。


ただし、その進化は価格に跳ね返ってハイブリッドRS(FF)の約10万円高。ちなみにC-HRハイブリッドGとほぼ同等である。さらに駆動方式はFFのみ。

コンパクトSUVでは積載性や居住性などのキャビンユーティリティに優れるが、悪路走行には不向きなハードサスということもありアウトドアレジャー向けSUVとしては厳しい。



その車名のとおり高速道路や山岳路を主体としたツーリングを主とする用途向け。ホットハッチ的なSUVとも言える。この用途で求められる性能や運転特性を評価軸にするならコンパクトSUVでもトップレベルなのも間違いない。

結果、プレミアムコンパクトあるいはスポーツ&スペシャリティ志向のユーザーには十分に納得できる価格と言うわけだ。




ヴェゼル・ツーリングのスペック


◇ホンダ・ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング








■価格 290万3040円 


■全長×全幅×全高 4340×1790×1605mm 


■最高速度 - 


■0-100km/h加速 - 


■燃費(JC08モード) 17.6km/ℓ 


■CO2排出量(JC08モード) 131.9g/km 


■車両重量 1360kg 


■パワートレイン 直列4気筒1496ccターボ 


■使用燃料 レギュラーガソリン 


■最高出力 172ps/5500rpm 

■最大トルク 22.4kg-m/1700-5500rpm 


■ギアボックス 自動無段変速機(CVT) 







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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_e5d5a6f0f397_【2代目ロードスターを移植】MKインディ RX-5へ試乗 ターボ化で220ps 魅力に溢れる e5d5a6f0f397 e5d5a6f0f397 【2代目ロードスターを移植】MKインディ RX-5へ試乗 ターボ化で220ps 魅力に溢れる oa-rp16797

【2代目ロードスターを移植】MKインディ RX-5へ試乗 ターボ化で220ps 魅力に溢れる

2021年3月2日 08:25 AUTOCAR JAPAN

ロードスターをドナーに自分で組み立てる

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 

MKモータースポーツ社は、ドイツの小規模な自動車メーカー。前回は同じMKインディにバイク界のモンスター、スズキ・ハヤブサ用の4気筒エンジンを搭載したモデルをご紹介した。

そちらは車重480kgで、最高出力は202ps。レブリミットは1万500rpmで、トランスミッションは6速シーケンシャル・マニュアルだった。見た目はケーターハム・セブンに似ているが、MKなりの面白いアイデアを備えたクルマだったといえる。

では、MKモータースポーツ社が用意するセルフビルド・キット状態のインディはどうだろう。英国での価格は、8533ポンド(122万円)と手頃。ドライブトレインの提供もととなるのは、2代目マツダMX-5、中古のロードスターとなる。

欧州でも、比較的メカニズムの状態が良いロードスターが、かなり安価に手に入ることが多い。オーナーが組み立てに要する想定時間は、およそ250時間。とても軽量な2シーター・スポーツが、1万ポンド(144万円)程度で手に入る計算になる。

MKモータースポーツ社に連絡すれば、英国なら1万8995ポンド(273万円)から組み立て済みのインディ RX-5を購入することもできる。しかし、このクルマの本来のアイデアは、ドライバー自らが組み立てるという趣味性に重きがおかれている。

お金に余裕がある人というより、時間に余裕がある人向けのクルマといえる。屋根付きのガレージも必要だろう。

ターボを追加し220psで車重600kg

もちろん、今回の試乗車はMKモータースポーツ社の技術者が組み立てたもの。筆者が工具を握ったわけではない。

中古のエンジンには、ターボもアドオンされている。ターボ付きキットの価格は1万2995ポンド(187万円)へ高くなる。そのかわり、マツダ製の1.8L 4気筒エンジンからは220psを搾り取ることができる。

ターボが付くと車重が増えるが、それでも約600kg。ノンターボなら30kg軽い。220psに600kgだから、かなり速いことは想像に難くない。しかも、相当に楽しい。

ボディまわりもインテリアの設えも、見た目はベーシックなもの。しかし、メカニズム関係はとてもきれいに整っている。それで構わないと思う。

現代的なデジタルメーターが備わり、バケットシートは前後にスライドできる。ステアリングコラムの位置調整はできないものの、ドライビングポジションは悪くない。

ボンネットの中央にはパワーバルジがあり、反対側のフロントタイヤを見られるのは、身長の高いドライバーのみ。それでも、狙った通りのラインにインディを導くことは難しい作業ではない。

前回試乗したスズキ・ハヤブサのエンジンを搭載したインディは、足まわりがフォード由来だった。このインディ RX-5は2代目ロードスターがベースだから、リアのトレッドも若干狭い。

軽快なスポーツカーの魅力的なパッケージ

コンパクトなおかげで極めて軽快で、これまで運転したMKのモデルと同様に、まとまりがいい。ステアリングのロックトゥロックは2回転。ダイレクトながら神経質なことはなく、動きは滑らかで手のひらに伝わる感触は豊か。

姿勢制御も乗り心地の落ち着きも素晴らしく、操縦性のバランスも見事。滑りやすいコンディションでも、挙動を判断しやすかった。

MKモータースポーツ社によれば、欧州では2代目ロードスターの中古車を安価に購入できるため、残った部品を売ればかなりの金額を回収できるという。確かにボディパネルなどは、一式必要ない。

自分で組み立てれば、ターボ付きのインディ RX-5を英国なら1万5000ポンド(216万円)程度で乗り出すことができる。軽快なスポーツカーを自分で組み立てるという、ほかにはない楽しさも付いてくる。

セルフビルド・キットのMKインディ。なんと魅力の詰まったパッケージなのだろうか。

MKインディ RX-5(英国仕様)のスペック

価格:1万5000ポンド前後(216万円/セルフビルドの場合)

全長:−

全幅:−

全高:−

最高速度:201km/h(予想)

0-100km/h加速:4.5秒(予想)

燃費:−

CO2排出量:−

車両重量:600kg

パワートレイン:直列4気筒1840ccターボチャージャー

使用燃料:ガソリン

最高出力:220ps

最大トルク:30.3kg-m

ギアボックス:5速マニュアル

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_3d662bdf70b2_【5か月ぶり前年割れ】2月の新車販売(登録車) 半導体不足も影響 2ケタ減が5ブランド 3d662bdf70b2 3d662bdf70b2 【5か月ぶり前年割れ】2月の新車販売(登録車) 半導体不足も影響 2ケタ減が5ブランド oa-rp16797

【5か月ぶり前年割れ】2月の新車販売(登録車) 半導体不足も影響 2ケタ減が5ブランド

2021年3月2日 06:45 AUTOCAR JAPAN

登録車 昨年2月に比べ2.2%減

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)
新型コロナウイルス感染拡大の余波から徐々にだが復調しつつあった日本の新車販売市場。

しかし、今度は自動車用の半導体の不足による減産および生産停止が発生し、とくに登録車の回復基調に少なからず影響が出た。

2021年2月の登録車の新車販売台数(日本自動車販売協会連合会まとめ:速報値)は、前年同月比2.2%減の26万2372台と5か月ぶりに前年割れを記録。

一方、2月の軽自動車の国内新車販売台数(全国軽自動車協会連合会まとめ:速報値)は、同5.0%増の16万9927台と5か月連続でのプラスを成し遂げる。

結果として、トータルでの国内新車販売台数は同0.5%増の43万2299台と、かろうじて5か月連続でのプラスを達成した。

登録車の2月のブランド別新車販売台数では、減産および生産停止を余儀なくされた日産が前年同月比13.5%減(2万8229台)、ホンダが同14.6%減(2万3885台)、マツダが同1.4%減(1万4704台)、スバルが同11.0%減(8374台)と前年割れを記録。

また、前年の2月は新型ロッキーの発売後で販売成績が大きく伸びていたためにその反動が出たダイハツは、同32.7%減(4178台)とマイナスに落ち込んだ。

一方、半導体不足が及ぼす減産が限定的だったトヨタは同4.7%増(12万9741台)、スズキは同0.1%増(1万521台)、レクサスは同12.4%増(4758台)、三菱自は同17.1%増(3766台)と前年超えを成し遂げた。

続いて、軽自動車の市場についても確認しておこう。

軽 ホンダ以外、前年超え

軽自動車の2月のブランド別新車販売台数では、半導体不足によるNシリーズの減産を実施したホンダが前年同月比13.0%減(3万343台)とマイナスを記録したほかは、すべてのブランドが前年実績超えを達成する。

首位に立ったのはスズキで、同11.0%増(5万2654台)を成し遂げて5か月ぶりのシェアトップにつく。

激しい首位争いを展開するダイハツは同5.5%増(5万1531台)を達成したものの、第2位に陥落した。

また、新型ルークスの販売が堅調な日産は同12.9%増(2万1857台)、昨年12月にeKシリーズの一部改良を実施して販売台数を伸ばした三菱自は同16.6%増(5060台)とプラスを成し遂げる。

一方、OEM供給を受けるブランドでは、マツダが同15.1%増(3349台)、トヨタが同31.6%増(2866台)、スバルが同17.1%増(2264台)と、いずれも2ケタ増を記録した。

◇今後の動向は?

2月の新車市場の動向について業界団体の関係者は、「新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響もあったが、懸念していた自動車用の半導体の不足による減産および生産停止、それに伴う需給ギャップの発生が起こり、結果的に登録車がマイナスに落ち込んだ」と指摘。

今後の展開については、「自動車用の半導体不足は、しばらくは続く見込み。また、2月13日に福島県沖で発生した地震による部品供給不足で、トヨタや日産の一部工場で稼働が停止したことも、販売スケジュールに限定的ではあるが影響が出そう。各ブランドが年度末の決算期に向けて新型車や特別仕様車の発売、さらに販売キャンペーンなどを積極化させる予定だが、一方で生産状況がどのように推移するのか、さらに需給ギャップがどれくらい埋まるのか、注視していく必要がある」と解説した。

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【詳細/価格は?】プジョー・リフターに上級グレード「GT」導入

2021年3月2日 06:05 AUTOCAR JAPAN

プジョーMPVに上級グレード投入

PSAジャパンは、2021年3月1日より、プジョー・ブランドのMPV、リフターに上級グレードの「GT」を投入した。これにより、従来からの「アリュール」と「GT」の2グレード構成となる。

プジョー・リフターは、MPVと呼ばれるジャンルでありながら、オフロードに対応する性能とスタイルをあわせ持つ、シトロエン・ベルランゴの兄弟車。

今回リフターに、上級グレードとして、マルチパノラミックルーフを標準装備とする「GT」を投入。「アリュール」と同じく、1.5L直列4気筒ターボディーゼルエンジンを積む。

なお、ローンチ時の導入記念モデルの「GTライン・ファースト・リミテッド」は在庫限りで終了となる。

「GT」の価格は、361万円(税込)。「アリュール」は、339万円(税込)。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_f23dd041d47e_【賛否両論】新型ヴェゼルのデザイン ヒットの初代を踏襲しないワケ f23dd041d47e f23dd041d47e 【賛否両論】新型ヴェゼルのデザイン ヒットの初代を踏襲しないワケ oa-rp16797

【賛否両論】新型ヴェゼルのデザイン ヒットの初代を踏襲しないワケ

2021年3月2日 05:45 AUTOCAR JAPAN

ヒットの初代デザインを踏襲せず

text:Takahiro Kudo(工藤貴宏)
editor:Taro Ueno(上野太朗)
まさかこうなるとは……。

公開された新型ヴェゼルのスタイリングを見てそう感じたのは、筆者だけではないだろう。

ヴェゼルはホンダのコンパクトSUVだ。2013年に発売されるやいなやヒット街道を走り出し、2014年には新車販売台数でSUVの1位を獲得。続く2015年と2016年にもそのポジションをキープし、3年連続でSUVの頂点に輝いた。

その人気は日本国内にとどまらず、登場以来グローバルでは約384万台を販売。いまやホンダにとって欠かすことのできない大ヒットモデルである。

初の全面改良となるフルモデルチェンジの正式発表はもう少し先の4月を予定しているが、先だってスタイリングや概要が公開された。

それにしても……である。

とにもかくにも驚いたのはデザインだ。

マツダ「CX-5」やトヨタ「ハリアー」のような雰囲気を持つことからネット上で「CXハリアー」とも呼ばれはじめたその姿に、初代の面影は一切ない。

コンパクトSUVとは思えないほど伸びやかなプロポーションは素直に優雅さを感じられるし、高級感だってある。

なにより、コンパクトSUV(サイズはまだ公表されていないが先代と大きく変わることはないようだ)ながら、大きく立派に見えるのが見事。コンパクトSUVにもかかわらず、このスタイリングがもたらす車格感はちょっとスゴい。

一方で気になるのは、初代が大成功したにもかからず、スタイリングを全面刷新する必要性が果たしてあったのかという点だ。

デザインの大幅な路線変更は、市場から好意的に受け入れられればいいが、もしそうではなかった場合は販売減に直結する。

ヴェゼルのように従来型が人気だった車種は既存ユーザーの新型への買い替えも多く期待できるから、一般的にはコンセプトを「守り」とする判断になりやすい。

しかし、ヴェゼルの場合は、守りに入るのではなく革新を選んだのである。

初代ヴェゼルが売れたワケ

その答えを探るヒントとなるのは、コンパクトSUVを取り巻く環境の変化だろう。

ヴェゼルは「Bセグメント」というクラスに属するが、BセグメントクロスオーバーSUVが大ブレイクするきっかけを作ったのは2010年にデビューした日産ジュークだ。

ジュークは、日本でも欧州でも大ヒット。

その魅力は個性あふれるデザインだったが、パッケージングは割り切りが多く、後席や荷室は狭かった。ただし、それは非難されることではなく、ジュークは何よりデザインありきの企画だから奇抜なデザインが成り立ったのだし、ユーザーもそれを受け入れていた。

しかし、後発ライバルがデビューするなかで、Bセグメント・クロスオーバーSUVのなかでも、ジュークとはちがう流れも出てきた。

それはスタリングよりもパッケージング、ストレートにいえば後席と荷室の広さを重視したタイプだ。初代ヴェゼルはその代表格といっていい。

初代ヴェゼルのパッケージング効率は素晴らしいものだ。わずか4.3mほどの全長に、ゆったりした後席空間と393Lの荷室を確保。

デビューから7年が経過しフルモデルチェンジを迎えようというこのタイミングでも、後席の広さはクラスナンバー1、荷室もトップの日産「キックス」に僅差で劣るものの、他車を引き離しトップクラスであるのだから立派である。

初代ヴェゼルの大ヒットには、この広い空間が大きな役割を果たした。

ヴェゼル登場以前は「広さが期待できない」とされていたこのジャンルに「実用的な広い室内」をもたらし常識を変えたことが初代ヴェゼルのヒットの方程式といえよう。

実用性を求める多くのユーザーが選んだことで、ヴェゼルは大きな支持を得たのだ。

初代ヴェゼルの課題は「見た目」?

ならば、その路線を継承すればいいではないか?

それは正論なのだが、BセグメントクロスオーバーSUV市場を取り巻く環境の変化が話を難しくしたのだ。

一躍メジャーなジャンルとなった同市場はいま、車種が急激に増えすぎて飽和状態にある。

国産車だけでもトヨタ「ヤリス・クロス」「C-HR」に日産「キックス」、そしてマツダ「CX-3」もあり、輸入車のライバルも少なくない。

そんななかで存在感を見せていこうとしたときに、広い室内だけではアピール度が低いのだ。

やはり注目されるスタイルがあってこそ、市場で目立てるのである。ジャンルが熟成されていくなかで、ライバルが増えたからいまだからこそ、個性と見た目の華やかさがさらに重要になってくるのだ。

はっきりいうと、初代ヴェゼルの実用性は素晴らしかったが、見た目に華があるとはいえなかった。

それを変えようというのが、スタイルの刷新なのである。

長所「実用性」は犠牲にせず……

問題は、新型ヴェゼルに従来モデルユーザーが失望しないだけの実用性が備わっているかどうかである。

従来モデルの使い勝手に魅力を感じていたユーザーからすれば、いかに見た目が立派になっても実用性が低下していたらガッカリ以外の何物でもない。

しかし、結論をいえば、その心配はいらないだろう。

ホンダの公式ウェブサイトの次期ヴェゼルを紹介するページに、以下のように書かれている。

「リアからフロントにかけてのクーペのような流麗なフォルムと力強い足回りでデザイン性を高める一方、後席の空間性能とユーティリティを大きく向上。足元スペースや、前席との距離にゆとりを確保しながらリアシート背面の厚みを増し……(後略)」。

すなわち「空間は増している」と受け取れるのだ。

ホンダ自身、初代ヴェゼルのヒットの理由、そしてユーザーがヴェゼルに何を求めるかをしっかりと理解している。

だからこそ、そこは譲れない部分としてしっかりとキープ。そのうえで大胆なスタイリングで勝負をかけてきた。

それが、次期型で大きくデザインが変わる理由にほかならない。

このデザインで、従来型の使い勝手をキープしているならすごいことだと思う。

ライバル多きなかでどう生き残るか?

コンパクトクロスオーバーSUVの黎明期は、「個性的なスタイリング」や「とびきり実用的なパッケージング」などの特徴があればヒットを狙うことができた。

しかし、市場が熟成してライバルが増えたいま、そのどちらかだけでは勝てないのだ。

スタイリング優先で開発されたトヨタC-HRは一時期かなりの人気を誇ったが、現在はその人気も衰えている。

マツダCX-3の美しいデザインは誰もが認めるところだが、実用性は割り切られていて、人気は長続きしなかった。

日産は見た目重視で開発したジュークの新型を日本で売るのをやめ、日本ではパッケージングに優れるキックスで勝負することにした(新型ヴェゼルとは逆パターンであるのが興味深い)。

そんななか、クラストップレベルの広い室内を死守しつつ、大胆なイメージチェンジをはかったヴェゼルがどこまで健闘するか、期待しながら見届けたい。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_998525b75118_【ヴァルハラはV8搭載?】アストン マーティン、ハイブリッドV6開発中止か AMG製ユニット採用検討 998525b75118 998525b75118 【ヴァルハラはV8搭載?】アストン マーティン、ハイブリッドV6開発中止か AMG製ユニット採用検討 oa-rp16797

【ヴァルハラはV8搭載?】アストン マーティン、ハイブリッドV6開発中止か AMG製ユニット採用検討

2021年3月1日 21:05 AUTOCAR JAPAN

前CEOの方針を撤回?

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
アストン マーティンは、将来のモデルにメルセデスAMG製のパワートレインを採用して、ハイブリッドV6の社内開発を終了する可能性が高い。

アストン マーティンのトビアス・ムアーズCEOは2月25日に行われた投資家向けの会見で、新たな技術パートナーであるメルセデス・ベンツから、パワートレインのコンポーネントを「合理的なコスト」で供給するという提案を受けていると述べ、この取り決めが将来の製品戦略の形を変える可能性を示唆した。

2019年のジュネーブ・モーターショーでコンセプトが公開され、2023年の発売が予定されているミドエンジンのスーパーカー「ヴァルハラ」は、社内で開発したハイブリッドV6エンジンを搭載予定だった。今後4か月以内に新バージョンが公開されることになっている。

ハイブリッドのV6エンジンは、アストンがラインナップ全体に展開することを目的として社内で開発したものだが、今では必要なくなったようだ。ヴァルハラだけでなく、DBXやDB11、ヴァンテージにもAMG製4.0L V8に代わるユニットとして採用が計画されていた。

以前、アストン マーティンのアンディ・パーマー元CEOは、メルセデスAMGのエンジンのダウンサイジングは、アストンの計画に合わず、V6の社内開発が必要になるという考えを表明していた。

パーマーは2020年、AUTOCARに対し、「メルセデスは将来のエンジン技術の構想を公表していないし、アストンに4気筒エンジンが搭載されるとは考えていない」と語っている。

しかし今、パーマーの後を継いだムアーズは、AMGの大型パワートレインのハイブリッド化がアストンに新たなチャンスをもたらすことを示唆している。

「メルセデス・ベンツとの技術提携により、内燃機関に関しては他の可能性もあるが、電動化されたドライブトレインは採用する可能性がある」(トビアス・モアーズCEO)

今後発売されるメルセデスAMG GT 73e 4ドアクーペとS 73eに搭載されるハイブリッドV8ツインターボが、より小型でミドエンジンのヴァルハラにも搭載されるかどうかは不明だ。詳細は市販モデルが公開されたときに明らかになるだろう。

パーマーは、アストンのV6はAMGのV8よりもパワフルになるだろうと述べていたが、GT 73eとS 73eは204psの電気モーターを搭載して800ps以上を発揮する見込みであり、これを上回ることは難しいだろう。

製造は外部サプライヤーが請け負うことになっていたため、現時点ではV6のキャンセルがアストンの財務計画や従業員にどのような影響を与えるのかは不明だ。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_369c1dbe962c_【CEO自らSNSで意見求める】フォルクスワーゲン、ID.3のコンバーチブル化検討中 EVオープンカー 369c1dbe962c 369c1dbe962c 【CEO自らSNSで意見求める】フォルクスワーゲン、ID.3のコンバーチブル化検討中 EVオープンカー oa-rp16797

【CEO自らSNSで意見求める】フォルクスワーゲン、ID.3のコンバーチブル化検討中 EVオープンカー

2021年3月1日 20:05 AUTOCAR JAPAN

Tロックのような2ドアタイプに

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
フォルクスワーゲンは、EVのID.3に新しいコンバーチブルバージョンを導入する計画を示唆した。SNS上で反応を探っている。

フォルクスワーゲンのラルフ・ブランドシュテッターCEOは1日、SNS(LinkedIn)で「まったく新しい、並外れた自由な感覚を提供できる」モデルとしてID.3のオープントップ仕様のイメージスケッチを投稿した。

ブランドシュテッターは、このコンセプトは「非常に魅力的なアイデア」であり、フォルクスワーゲンはどのように生産に移すかを検討していると述べた。

一方、フォルクスワーゲン・グループのヘルベルト・ディースCEOは、SNS(Twitter)で同コンセプトを紹介し、フォロワーにこう尋ねた。「ID.3コンバーチブルについて検討中だが、どう思うだろうか?」

公開されたID.3コンバーチブルのスケッチでは、Tロックのコンバーチブル版と同様に、構造的な剛性を向上させるためリアドアをなくし、リアエンドも既存モデルとは異なるデザインとなっている。

登場するなら2023年頃と予想

フォルクスワーゲンが全電動コンバーチブルモデルの可能性を示唆したのはこれが初めてではなく、Tロック・カブリオレの発表の際、販売責任者のユルゲン・スタックマンはAUTOCARに対し次のように語った。

「もし何か『オープン』なものがあるとすれば、それは全く異なるモデルになるだろう。IDバギーのように、これまで議論を交わしてきたものとなるだろう」

メイヤーズ・マンクスにインスパイアされたMEBベースのIDバギーは、2019年のジュネーブ・モーターショーで大絶賛されたことを受け、少量生産の可能性が示唆されていた。しかし、生産パートナーのe.Go Mobileが破産を申請したことで市販化が遠のいた。

スタックマンは「コンバーチブルはエモーショナルなモビリティの究極の表現です」と述べたが、この発言は同社が本格的な電動化に着手したとしても、「冷たくて技術的なブランドにはならない」という2016年の宣言に沿うものだ。

Tロック・カブリオレは、2016年に売れ行きの低迷していたゴルフ・カブリオレの販売を終了し、2019年にはビートル・カブリオレがラインナップから外されたことを受けて、同社唯一のオープンルーフモデルとなった。

スタックマンは「合理的な観点からすれば、コンバーチブル市場には決して参入しないだろう」と認めているが、ID.3のMEBプラットフォームは柔軟性が高く、開発・製造コストが内燃機関搭載モデルよりも大幅に抑えることができるため、コンバーチブル市販化の可能性は否定できない。

フォルクスワーゲンがオープントップのID.3の開発を進めた場合、2023年頃に実施されるフェイスリフトと同時に登場する可能性が高い。

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【際立つ独自性】マツダCX-5 2.5 AWDを英国試乗 小変更 非ハイブリッド 非タッチモニター

2021年3月1日 08:25 AUTOCAR JAPAN

英国仕様にも2.5LスカイアクティブGを採用

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 

最近ご紹介するモデル中期のフェイスリフト内容は、比較的似たものとなっている。特にボディの大きなSUVの場合は。

プラグイン・ハイブリッド(PHEV)を筆頭とした電動化技術の採用と、大型タッチモニターを備えたインテリアのアップデートが中心。見た目の変更は、概して大きくない。

一方で、一般的なSUVとは違う特徴を備えるマツダCX-5。シャープなスタイリングと、走りに振ったドライビング体験で際立つ存在といえる。モデル中期のフェイスリフトも、その他大勢のSUVとは違う内容となった。

何しろ、エンジンに電動化技術の新たな採用はなく、大きなタッチモニターも与えられていない。搭載されるユニットは、2.5Lの自然吸気4気筒ガソリン。インテリアにも変更を受けているが、ひと回り大きくなったモニターは、タッチタイプではない。

インフォテインメント・システムの操作は、ロータリー式のコントローラーで行う。今どき珍しい。

CX-5のアップデートは、現在主流のトレンドに影響を受けていないとしても、悪いことではないと思う。競合モデルが選ぶ変化とは違い、優れた部分はそのまま。独自性が薄れることもない。

気筒休止システムを搭載し燃費向上

英国仕様で特に注目したいのが、フラッグシップ・エンジンの導入。スカイアクティブGと呼ばれる193psの2.5Lガソリンだ。

英国へ最初に導入されたのは、マツダのフラッグシップ・サルーンとなる6。マイルドが付くハイブリッドすら採用しない、自動車業界の流れに逆行するようなユニットといえる。

2種類の出力設定が与えられたディーゼルのスカイアクティブDは、英国でもそのまま残る。前輪駆動の2.0LのスカイアクティブGも、継続される。

そのため、欧州ではマイルド・ハイブリッド版のCX-30だけでなく、純EV版のMX-30が重要な役割を果たす。CO2の平均排出量を減らすために。

電動化技術が載らないといっても、燃費効率を高める技術がないわけではない。低負荷時に2気筒へと切り替える気筒休止システムを採用。より現実環境に近いWLTP値での燃費は、12.5km/Lとなっている。

ハイブリッドのカタログ燃費と比較すれば、確かに良いとはいえない。英国では税制面でもメリットはない。しかし、通常の運転で実際に接近できる燃費ではある。

4気筒エンジンはアクセルペダルの操作へ爽快に反応し、軽くはないSUVを活発に走らせてくれる。駆動用の電気モーターはないから、発進時は無音というわけではないが、スカイアクティブGの心地いいノイズを楽しめる。

スタイリッシュなボディデザインも維持

速度が上昇しても、同クラスのライバルより洗練性や応答性で劣るということもない。スポーツ・モードを選べば、気持ちいサウンドで応えてくれる。マツダCX-5を際立たせてきた、ポジティブな操縦性や動的性能に陰りもない。

SUVとして、最もスタイリッシュだという個性も不変。今回のフェイスリフトでも、見た目に大きく手を加えることは避けたようだ。マツダの掲げる魂動デザインが優雅に時間を重ねていることを考えれば、充分納得できる判断といえる。

インテリアのリフレッシュも最小限。知覚品質では勝るライバルが存在するものの、試乗車のGTスポーツ・グレードでも充分に豪華さがあり居心地は良い。装備も満載といえるものだった。

車内で主な変更点となるのは、インフォテインメント・システムのアップデート。グラフィックが新しくなり、コネクティッド技術も更新されている。ひと回り大きくなった10.25インチのモニターは、ダッシュボードの高い位置に据えられた。

操作はタッチモニターではなく、ロータリー・コントローラーで行う。新しさは感じられなくてもシンプルで直感的に扱え、実際は操作しやすい。

システム自体も、従来からのバージョンアップという内容。ライバルモデルのような華やかさはないものの、機能的に不足を感じることはないだろう。

タッチモニターが与えられなかった、マツダCX-5。これに対してどう思うのかは、SUVの魅力をどこに感じているのかを判断する、いい材料になりそうだ。

ライバルの多い中で際立つ存在感

プレミアムな雰囲気や華やかなテクノロジーを搭載し、CO2の排出量を抑えることで税制に有利なSUVを求めているのなら、マツダCX-5は向いていないだろう。フェイスリフト後でも。

マツダはトレンドに合わせることで、CX-5の特長を崩すことはなかった。新しい2.5Lエンジンは、このクラスで秀でたドライビング体験を与えてくれる。シャープで引き込まれる楽しさはブレていない。

電動化されたライバルがひしめく、ミドルクラスのクロスオーバー。2.5LのスカイアクティブGを採用し、ドライバーにとって魅力的なSUVの選択肢として、マツダCX-5の存在感は一層際立ったように思う。

マツダCX-5 2.5 AWD GTスポーツ・オート(英国仕様)のスペック

価格:3万6860ポンド(530万円)

全長:4545mm

全幅:1840mm

全高:1690mm

最高速度:194km/h

0-100km/h加速:9.2秒

燃費:12.5km/L

CO2排出量:182g/km

車両重量:1719kg

パワートレイン:直列4気筒2488cc自然吸気

使用燃料:ガソリン

最高出力:193ps/6000rpm

最大トルク:26.2kg-m/4000rpm

ギアボックス:6速オートマティック

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【新戦略を探れ】2025年に向けて トーヨータイヤ「中計’21」が示す道筋は?

2021年3月1日 06:45 AUTOCAR JAPAN

ラフロードが似合うブランドに

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
トーヨータイヤは、兵庫県伊丹市に本社を構える、タイヤを中心とした自動車部品などのメーカーだ。

かつての社名は「東洋ゴム工業」だったが、2019年に、よりタイヤ事業にシフトすることを主眼に「トーヨータイヤ」に社名を変更した。ちなみに、社名の英字表記は「TOYO TIRE」だが、ブランドのロゴは「TOYO TIRES」となっている。

タイヤ製品名としては、快適性を重視した「プロクセス」、ミニバン向けの「トランパス」、低燃費タイヤの「ナノエナジー」、SUVやクロスカントリー4WD用の「オープンカントリー」、そしてスタッドレスの「オブザーブ」などが知られている。

また、日系タイヤメーカーの参入が続くオールシーズンタイヤ市場には「セルシアス」を導入。軽からミニバン/SUVまでを対象に、19サイズをラインナップする。

最近では製品展開をSUV指向にふっており、またラリーやドリフトなどのモータースポーツにおける活躍も注目されている。

OPEN COUNTRYを拡充

そんなトーヨータイヤの新たな主力ブランドとなっているのが、前述のSUV用タイヤ「オープンカントリー(OPEN COUNTRY)」シリーズだ。

世界で最も過酷なオフロードレースといわれる「バハ1000」などの国際レースに継続参戦し、その経験によって得られた知見を商品開発にフィードバックしている。

「オープンカントリー」シリーズは、大型SUV車両が抜きん出て普及している北米市場で高く評価され、日本市場でも2016年に「オープンカントリーR/T」から同ブランドの導入を開始した。

日本国内でのSUVの新車販売台数は年々増加しており、人気が高まっている。トーヨータイヤでは、SUV市場の拡大に合わせ、「オープンカントリー」シリーズのサイズ拡充。

2月には、前述のオン・オフ性能を両立したオープンカントリーR/T、悪路走破に長けた同M/Tの新サイズを追加する。

日本では、戦略的な販売促進の展開などにもより、2020年のSUV用タイヤの販売本数は2016年比で20%増加。

SUV用タイヤの販売本数における構成は、北米比率が38%、売上換算で57%となっており、当面は「オープンカントリー」シリーズを中心としたSUV用タイヤにウエイトが置かれるようだ。

2025年に向けて 新中期経営計画

2021年2月25日に、トーヨータイヤは新中期経営計画「中計’21」を発表した。

これは、2025年に向けて「第二の創業」(これに関しては後述する)を機とした、新・グローバル戦略による企業価値の増大が目的であるという。

全社的には、技術/生産/販売の3分野で計画を立て、その効果的連動を実現し、成長戦略を牽引する経営基盤の構築と人材強化を図っていく。その結果、従来まで取り組んできた企業ステージから、新たな企業ステージへのステップアップを目指すというものだ。

それぞれの分野では、どのような計画があるのか。

技術分野では、前中計期間中に確立した日・米・欧のグローバルR&D 3極体制での連携を図ることで、高機能設計力/顧客志向商品力/次世代技術開発力を重要な差別化技術として掲げ、これら3分野を重点的に強化していく。

生産分野では、2022年4月にはセルビアの工場を稼働し、欧州での地産地消や米国への供給などを行い、日本工場や米国工場と合わせてグローバルでバランスが取れた高効率な生産体制を確立する。

販売分野では、公道実験でモデルを高度化させ、これまで知りえなかったユーザーのタイヤ使用状況の把握とモジュール技術を活用し、嗜好性の高いユーザー向けのニーズや使用環境にマッチしたカスタマイズ商品の提案を両立していく。

日・米の成長戦略

今後の展開としては、日本ではSUVなど伸長するカテゴリーを視野に、「オープンカントリー」シリーズのような趣向性の高い商品をはじめ、静粛性・耐摩耗性を兼ね備えた高機能商品などを意識的に開発、投入する計画だ。

並行して、「大胆なハード再編」と「DX(デジタル・トランスフォーメーション)によるソフト改革」を掲げ、販売体制を新しく抜本的に変革し、固定費を大幅に削減。

それとともに、デジタルを活用した営業の高度化、営業基盤の変革により、重点商品の販売比率を向上させていく。

北米市場では、圧倒的なブランドプレゼンス(存在感)を持つワイドライトトラック用タイヤの増販はもちろん、桑名工場の能力増強をフル活用したトラック・バス用タイヤの積極的な増販、また、オールシーズンタイヤなど新しい需要の開拓など、強みを磨き上げた差別化商品群を継続、重点的に投下していく。

三菱商事と提携

前述のようにトーヨータイヤは2019年1月に社名を変更した。タイヤと自動車部品を事業の中核に据え、自動車産業の一角を担っていく姿勢を打ち出し、2019年を「第二の創業」の年としている。

同年8月には「新たな企業ステージに向けた成長戦略」を発表し、三菱商事との資本業務提携を機とした協業施策の方向性を披露した。

今回の新中期経営計画では、トーヨータイヤの価値向上が両社の使命となる体制を構築し、提携による効果で100億円の収益を目指していくという。

具体的には、採算面や効果創出速度の観点から、まずは日本市場とアジア市場に注力。

日本市場では、1000以上の生産財タイヤユーザーのリストアップが完了し、2021年よりターゲットを設定して拡販活動を本格化していく。

アジア市場では、SUV用タイヤのビジネス機会の増大や小売店舗の陳列棚の確保など、新車用・市販用タイヤの販路拡大に向けた取り組みを開始る。増資資金を活用した増産プロジェクトは順調に進捗しており、稼働を開始した設備は、収益に貢献している。

セルビア工場も、計画どおりに2022年に稼働を開始することで、営業利益40億円以上の押し上げになると確信しているという。

日本市場においては、ブリヂストン、ダンロップ(住友ゴム)、そして横浜ゴムに次ぐ地位にあるトーヨータイヤ。「青を灯せ」というコーポレートメッセージで「挑戦心」や「内なる情熱」を表現しているが、ブランドステートメントである「まだ、走ったことのない道へ。」のごとく、これからの挑戦と展開に期待したい。

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【後輪駆動にこだわるクーペ】新型BMW M2 プロトタイプ初目撃 3.0Lツインターボ搭載

2021年3月1日 06:05 AUTOCAR JAPAN

フロントデザインはZ4寄り

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
BMWは、4輪駆動のM2グランクーペや400ps以上の1シリーズなどをはじめとするコンパクトなMモデルの一部として、後輪駆動のM2クーペを開発している。

現行モデルと同様に、キャビンが後方寄りになっている第2世代のM2クーペは、社内で「G87」のコードネームで呼ばれており、英国では2022年に発売される予定。新型M3/M4と同じBMW M最新の6気筒ガソリンエンジンをデチューンしたバージョンが搭載される。

今回新たに目撃されたプロトタイプはカモフラージュが施されているが、フロントエンドは大型グリルで物議を醸したM3/M4よりも、Z4やM8に近いデザインとなっているようだ。

フェンダー、パフォーマンスホイール、クワッド・エグゾーストが標準モデルとの最も明白な差別化要因となるだろうが、エアインテークの大型化とエアロパーツによりスタイリングを完成させる可能性が高い。

S58と名付けられた3.0Lツインターボエンジンが採用され、レッドラインは7200rpmと高回転特性を持つ。

現時点では公式発表されていないが、内部関係者によると、S58エンジンはメルセデスAMG A 45 Sに搭載されている2.0L 4気筒ターボエンジンの422psを上回る、少なくとも426ps(現在のM2コンペティションから16ps増加)を発生するようチューニングされているという。

56.0kg-mのトルクと合わせて、ボディ大型化に伴う重量増を克服し、パフォーマンスは現行モデルと同等かそれ以上であることが期待されている。0-100km/h加速は4秒台後半、最高速度は現行と同様のギア比で構成された場合、280km/h近くになるはずだ。

48Vのハイブリッド技術も採用か

新型M2のベースとなるのは、第2世代の2シリーズクーペで、第3世代のZ4とその兄弟車であるトヨタGRスープラに大きく関連している。

2021年に発売が予定されている新型2シリーズ・クーペは、社内ではコードネーム「G42」として知られている。最新のCLAR(クラスター・アーキテクチャー)プラットフォームを採用することで、グランクーペとは異なる路線を歩む。

これを踏まえ、新型M2はフロント・アーキテクチャー(FAAR)プラットフォームをベースにした4ドアのM235i xドライブ・グランクーペに見られる横置きエンジンレイアウトではなく、縦置きのレイアウトを採用することになる。

また、CLARプラットフォームを採用することで、48Vのハイブリッドシステムの搭載が可能になる。

発売時にはマイルド・ハイブリッドの電動ブースト機能は搭載されないと予想されている。しかし、BMW MではすでにS58エンジン向けに同システムの開発が進んでおり、将来的に搭載される可能性がある。AUTOCARの情報筋によると、平均CO2排出量の削減を目指すBMWの計画の一環として、将来のMモデルはすべてマイルド・ハイブリッド技術を搭載することになるという。

現行モデルと同様に、新型M2には6速MTと電子制御アクティブMディファレンシャルが搭載される予定だ。また、トルコン付き8速ATのオプションも用意されており、マイルド・ハイブリッドを搭載する場合には重要なものとなる。これは、現行のDCTに代わるもので、他のMシリーズの開発状況と一致している。

「ATを求める市場もありますが、圧倒的多数のお客様はMTを必須機能と考えています」とBMW Mの関係者はAUTOCARに語った。

FRにこだわるサーキットライクなM2

M部門は新型M2に多くの技術を投入している。前後サスペンション・ストラットタワー取り付けビーム、ダイナミック・エンジン・マウント、ワイド・トレッドなど剛性向上策が施される。

情報筋によると、新型M2は後輪駆動のみを導入し、サーキット走行に適したモデルとして売り込む計画だという。

「これはM2の独自性の一部であり、お客様がBMW Mに期待してきたものでもあります」

後輪駆動にこだわるという決定は、アウディRS3やメルセデスAMG A 45 Sのようなパフォーマンス・ハッチバックに支配されている市場において、M2に独自のセールスポイントを与えることになるだろう。

英国仕様は、ドイツ・ライプツィヒの工場で、2シリーズ・クーペやZ4と並行して組み立てられる予定。また、メキシコのサンルイス・ポトシの新工場では、最新の3シリーズと並んで、北米を含む他の市場向けに生産する計画もある。

AUTOCARは、最終的に4ドアのモデルが登場すると予想している。メルセデスAMG CLA 45や間もなく登場するアウディRS3セダンのライバルとなる「M2グランクーペ」は、M235iグランクーペの4気筒エンジンに高度なチューニングを施し、約400psを発揮する4輪駆動モデルとなるだろう。

このエンジンは、306psのM135iの上に位置する、史上最もパワフルな1シリーズにも移植されることになる。このモデルがどのような車名になるのかは明らかにされていない。「M1」の名は1978年に初の市販Mモデルに使用され、1Mは2011年に限定生産された1シリーズMクーペの愛称として広く使われていた。

1シリーズと2シリーズのMバージョンは、後輪駆動のM240iクーペの後継モデルを補完するものであり、BMWは今後も4気筒および6気筒のジュニア・パフォーマンス・カーの多様なラインナップを展開することになる。

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