cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_87d83cdf753c_試乗 ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング(1.5ℓターボ) 価格/スペックを評価 87d83cdf753c

試乗 ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング(1.5ℓターボ) 価格/スペックを評価

2019年2月9日 21:12 AUTOCAR JAPAN

もくじ


どんなクルマ?
ー ガソリン、HVに加え、ターボ追加


どんな感じ?
ー 1.5ℓターボ車のメリット
ー 出力アップで、足はハードに
ー アジャイルハンドリングアシスト


「買い」か?
ー 価格 C-HRハイブリッドG並み

スペック
ー ヴェゼル・ツーリングのスペック

どんなクルマ?


ガソリン、HVに加え、ターボ追加


フィットの基本設計を母体に発展したコンパクトSUVがヴェゼルである。基本ハードウェアではフリードと姉妹車の関係にもなる。登場した当初のヴェゼルは「フィット由来」を感じさせるSUVだったが、走りの質感など車格感に関わる部分に改良を加えて、登場当初よりもフィットとの車格距離を拡大している。

そこへ新たにシリーズ最上位モデルとして追加されたのが「ツーリング」である。従来ラインナップのパワートレインは1.5ℓ/CVTと、1.5ℓ/DCTをベースとしたパラレル式ハイブリッドの2タイプだったが、ツーリングには1.5ℓターボ/CVTが搭載される。1.5ℓの単一排気量設定ながら標準型、ハイブリッド、ターボを展開することとなった。



高性能型VTECをベースとしたL15Bターボは他にもステップワゴンやCR-V等に搭載されるホンダの主力パワートレインのひとつ。ただし、パワースペック(特性)は搭載車種によって変更され、ヴェゼル用はシビックセダンに近い172ps/22.4kg-m仕様となる。ちなみに他のL15B搭載車同様に燃料はレギュラーガソリンである。

また、専用加飾を用いた内外装は当然として、フレームやサスチューニングも専用設計となっている。シャシーまわりではアジャイルハンドリングアシストを採用しているのも見所だ。





どんな感じ?


1.5ℓターボ車のメリット



ヴェゼルのウイークポイントのひとつが高速域や連続登坂での余力の少なさ。

ハイブリッド車なら電動パワーアシストで一般走行では1.8ℓ級の余力感をもたらすが、比較的負荷に小さい領域が主。巡航ギア(比)維持による燃費向上が主目的と考えてもいい。そのため高速での追い越し加速や連続登坂では、標準1.5ℓ車よりはパワフルであってもエンジン回転上昇や高回転域の使用時間が長くなりやすい。



ツーリングの1.5ℓターボは違っている。中高速域での巡航回転数は1500rpm。加速時は先ずダウンシフトにより2000rpmくらいに上げて、過給タイムラグの短縮と初期加速応答を高める。そこからは速度上昇と連動したように回転を上昇させる。

ただし、回転上昇はギア比固定時よりも穏やか、つまり回転数と速度のリニアリティを持たせた連続的アップシフトを行い、CVTのラバーバンド感覚を少なくするとともにドライバーにトルクフルな印象を与えている。



もうひとつの見所はターボの切れ味である。理屈では踏んだ瞬間に「もっこりトルク」のほうが効率的加速に繋がるのだが、回転上昇ともに高まるトルクのほうが加速の爽快感がある。体感加速がいいわけだ。

この “後伸び感” も備えているのがヴェゼル・ツーリングの加速特性。ダウンサイジングターボのトルク感を基本に高性能ターボの伸びる加速をCVTの制御を介して上手く織り込んでいる。「回すほど速い」でなくても「回して楽しい」にはなっている。

というタイプなので100km/h巡航は余裕。高速登坂での追い越し加速も3000rpmも回すかどうか。高回転を使うのは速さを楽しむ時くらいである。







出力アップで、足はハードに



動力性能大幅向上。当然シャシー性能も強化されているが、ツーリングという名で量れば、いったい何km/hを巡航速度に設定しているのか、と言いたくなるほどのハードサス。

試すわけにはいかないが、設定巡航速度が180km/hでもおかしくない。一昔前のホンダ車なら「タイプR」でなくても「ユーロR」くらいには相当するだろう。



マンホールやパッチの段差ではけっこうな突き上げを感じる。同時に車軸まわりの揺動も。タイヤはRSと同サイズだが、当たりは強い。ただし、RSより車軸揺動感やばたつきは抑えられている。ダンパーだけでなくフレームまわりも含めて全体的に減衰性が向上した印象だ。





加減速時のピッチ、コーナリング時のロールのストローク速度はかなり抑えられ、また体感するロール軸は水平からごく僅かに前下がりの印象。後輪を軸に前輪をイン側に送り込むような高いラインコントロール性と路面うねりや加減速による乱れの少ない挙動安定を示した。




アジャイルハンドリングアシスト


こういった特性は挙動に重さを感じさせやすく、小技が利きにくいのだが、それをして際立って操舵に従順な反応をもたらすのがアジャイルハンドリングアシスト。ステア操作連動型の回頭補助トルク配分(ブレーキ制御型)だが、頑固な弱アンダー傾向のハンドリングと相性がいいのは他の同システム採用車と同様。無理めの追い舵にも綺麗に追従してくれる。



身を翻すような軽快感を求めるならRSのほうが適している。ただ、言い方を変えるなら軽快さは小さな破綻でもあり、その点でツーリングは正論的に優れたコーナリング性能を示す。大人の高性能と言ってもいいだろう。



しかも、静粛性でも従来ラインナップから大幅進化。全開加速中でもエンジン音は穏やかである。エンジン騒音自体に高回転域でも威圧感が少ないこともあるが、防音処理の効果が大きい。



ロードノイズは耳障りな高周波成分の減少が好感触。音量も減少しているが、薄っぺらな印象を強める高音域のノイズ減少が厚みや重みを感じさせてくれる。プレミアムコンパクトと呼ぶに相応なレベルになった。フィット由来の印象はほとんどない。





「買い」か?


価格 C-HRハイブリッドG並み


ヴェゼルの「ツーリング」というグレードというよりヴェゼルから発展したヴェゼル・ツーリングという上位モデル、と定義したほうがすっきりする。そのくらい大きな変化がある。対従来ラインナップならビッグMCくらいに考えてもいい。


ただし、その進化は価格に跳ね返ってハイブリッドRS(FF)の約10万円高。ちなみにC-HRハイブリッドGとほぼ同等である。さらに駆動方式はFFのみ。

コンパクトSUVでは積載性や居住性などのキャビンユーティリティに優れるが、悪路走行には不向きなハードサスということもありアウトドアレジャー向けSUVとしては厳しい。



その車名のとおり高速道路や山岳路を主体としたツーリングを主とする用途向け。ホットハッチ的なSUVとも言える。この用途で求められる性能や運転特性を評価軸にするならコンパクトSUVでもトップレベルなのも間違いない。

結果、プレミアムコンパクトあるいはスポーツ&スペシャリティ志向のユーザーには十分に納得できる価格と言うわけだ。




ヴェゼル・ツーリングのスペック


◇ホンダ・ヴェゼル・ツーリング・ホンダセンシング








■価格 290万3040円 


■全長×全幅×全高 4340×1790×1605mm 


■最高速度 - 


■0-100km/h加速 - 


■燃費(JC08モード) 17.6km/ℓ 


■CO2排出量(JC08モード) 131.9g/km 


■車両重量 1360kg 


■パワートレイン 直列4気筒1496ccターボ 


■使用燃料 レギュラーガソリン 


■最高出力 172ps/5500rpm 

■最大トルク 22.4kg-m/1700-5500rpm 


■ギアボックス 自動無段変速機(CVT) 







外部リンク

cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_623e1900d68a_ロードテスト トヨタGRスープラ ★★★★★★★★☆☆ 623e1900d68a

ロードテスト トヨタGRスープラ ★★★★★★★★☆☆

2019年8月24日 11:50 AUTOCAR JAPAN

はじめにカルトな人気を誇るA80こと先代モデルの生産終了により、4代を数える系譜が断たれてから17年。ついに蘇ったスープラについて語るにあたり、避けて通れないのがBMWとの関係だ。本題に入る前に、そこに触れておこう。
事の起こりは2012年、トヨタとBMWが水素燃料電池や電動化技術、軽量素材などの開発における協力関係を強化した際に遡る。新型スポーツカー開発はその共同事業の一環で、これがBMWでは新型Z4、トヨタではすでに10年以上も途絶えていたフラッグシップスポーツへと昇華することとなった。

スープラは、日本では2代目までセリカXXを名乗った。エンジニアリング的に見れば双子のようなものとなるスープラとZ4は、いずれも本国では生産されていない。メルセデスがGクラスを、ジャガーがIペースを任せる、オーストリアのマグナ・シュタイアの工場から世に送り出される。日本国内向けのセリカXXも含め、スープラを名乗るクルマが日本国外で生産されるのは、これがはじめてだ。
賛否を呼んだのは、この計画の分担具合だ。トヨタは、BMWを理想的なパートナーだと述べた。ガズー・レーシングを意味するパフォーマンスブランド、GRのトップレンジとなるスープラの個性のコアは直6ガソリンユニットにあり、もしも優れた直6ユニットを大きな規模で手に入れようとすれば供給元は限られるからだ。
しかし、それだけではプラットフォームやホイールベースの数値、ギアボックスや電装系までもBMWとシェアする理由を完全に説明しているとはいえない。もちろん、それはコストダウンという要素を抜きに考えられないのだ。
今やトヨタの顔である豊田章男社長は、かつてドライビングの腕をA80で磨いたといい、スープラ復活のエンスージアスティックな立役者とされる。だが、社長が旗振り役のプロジェクトではあっても利益を生むことは求められる。
競争の熾烈な現在のマーケットで、新型スポーツカーを完全新開発するにあたって利益を見込みたいなら、その可能性を高める最善策は先行投資する固定費を他社と折半することだ。トヨタが86で、スバルをパートナーとして成功したケースは、改めて引き合いに出すまでもないだろう。
そうして生まれたGRスープラは、ポルシェやアルピーヌ、そして兄弟分のBMWと比べてどうなのか。なにより、トヨタ車としてはどのようなもので、安からぬ価格を正当化できる実力を備えているのだろうか。
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆80スープラは傑作だった。個性的なスタイリングもさることながら、2JZ−GTEユニットのチューニングの許容度の大きさも、そのレジェンドを支えている。翻って新型は、まだ先代ほどの熱烈な支持を集めるかはいまのところ未知数だが、衝撃的なルックスの持ち主であることに異論を唱えるテスターはいなかった。
トヨタが言うには、新型のGRスープラは、80スープラと2000GTにインスパイアされたところが多いのだとか。新型のルックスを語るとき、その象徴的な2台の名はマーケティング的に便利なのだろうが、実際にその面影を見いだすのは難しくない。プロポーションは60年代にトヨタが技術の粋を集めて生み出したグランドツアラーをなぞっているし、ヘッドライトは先代の面影が色濃い。

4代目を思わせるヘッドライトや、2000GTをイメージしたプロポーションが採用された。その外観の下には、BMWとの関連性を示す証拠を見つけられる。プラットフォームはG29こと新型Z4と同じ、BMWのクラスター・アーキテクチャー(CLAR)を使用。3.0L直6ターボやZF製8速トルコンAT、後輪駆動レイアウトも共通だ。また、ホイールベースの長さは同じで、トレッドや全幅はZ4 M40iとほぼ同等である。
ただし、スープラの方がやや長く、低く、そして軽い。また、ステアリングラックや電子制御リアディファレンシャル、スティールのコイルスプリングを用いるサスペンションなどは、トヨタ独自のチューニングが施されている。多田哲哉チーフエンジニアによれば、比較対象として適当なのは、Z4よりポルシェ718ケイマンということになるらしい。
それらはたしかに、根拠のないひとりよがりではない。今回のスープラ、ねじり剛性はレクサスLFAを凌ぎ、重心高は86よりも低いのだ。ホイールベース:トレッド比率は1.55:1で、これはスタビリティとアジリティの完全バランスをもたらすとされる。前後重量配分も、完全に等分だという。もっとも、テスト車の実測値は、1500kgの重量が51:49で前後それぞれの車軸に掛かるというものだったが。
日本では4気筒仕様も設定されるが、これは欧州への導入準備も進行中。また、M3用のS58こと新型直6ツインターボが、将来的にスープラの性能向上版に搭載されるかというわれわれの問いに対し、BMW Mの回答は「可能だが、まずありえない」とのことだった。
内装 ★★★★★★★★☆☆BMWっぽさがもっとも目に明らかなのはインテリアだ。長いドアを開け、居心地よく包まれ感のあるキャビンに身を落ち着けると、ミュンヘン由来のアイテムの多さが目を引き、やや頭が混乱する。
インフォテインメントシステムのグラフィックやドライバーアシストの操作系、デジタル計器盤などに出自を隠そうとした努力も見られる。しかし、エアコンパネルやコラムレバー、iDriveコントローラーやシフトセレクターは、BMWのコンポーネンツであることを如実に物語る。

ホールドに優れ快適なシートと、広い荷室を備え、GTカーとしての満足感も高い。この第一印象の不調和ぶりは、少なくともしばらくの間、自分がなにに乗っているのか忘れさせそうで、ステアリングホイールの中央に付いたトヨタバッジが場違いにさえ思えてくる。
日本製スポーツカーに期待するわかりやすい個性が欠けていることを嘆くテスターもいた。スープラ復活を待ち望んでいたマニアなら、もっとガッカリするのではないだろうか。
とはいえ、機能面で見れば欠点はないと言ってもいい。操作系はどれも容易に手が届く範囲にあり、シートの調整幅は広い。さらには、週末旅行の荷物をたやすく呑み込む290Lの荷室まで備わる。
インフォテインメントシステムはiDriveがベースで、鮮明で読み取りやすい。それはデジタルメーターも同様だが、さらには奇妙な六角形のモチーフを用いたBMW版より、ずっと理に適ったデザインにもなっている。
トヨタはスープラのインテリアに、もっと独自性を盛り込んだ方がよかったかもしれない。しかし同時に、トヨタ製の部品を多用したなら、800万円級のスポーツカーにふさわしい仕上がりになっただろうか、とも考えてしまうところだ。
走り ★★★★★★★★☆☆先述したように、新型スープラの開発は、6気筒エンジンが入手できるか否かにかかっていたが、このクルマに乗ってみると、それがなぜか理解するのに長くはかからない。
BMW製のB58型3.0L直6シングルターボは、M2コンペティションに積まれる傑作と呼ぶべきS55型ツインターボユニットほどソウルフルでもないし、トップエンドでの凶暴さも持ち合わせない。しかし、素晴らしく力強いエンジンで、甘美でリニアな回り方を見せ、苦もなくパワフルな走りを味わえる。

スープラのキモである直6エンジンだが、中身はBMWの手になる珠玉のシルキーシックスだ。1600rpmで発生した最大トルクは4500rpmまで持続し、最高出力は5000〜6500rpmで発生。トルクとパワーとのピーク発生域のギャップは、500rpmしかないのだ。エンジンサウンドは間違いなく電子的に高められているものの、豊かで元気づけてくれる。
発進加速は、タイムこそ上々だが、ドラマティックではない。ローンチコントロールを使うと、エンジン回転は2000rpmに保たれる。発進はややガタつき、トルクすべてをスムースかつ素早く車体を発進させるために使えているようには感じられない。ただ、スタビリティ系のアシスト機能をオフにすれば、盛大だが扱いやすいバーンナウトが起きる。
走り出せば、パワーデリバリーは非常にリニア。リアのワイドなミシュランは揺るぎなく、トラクションは心配ない。97km/hには4.4秒、161km/hには10.7秒で達するので、なかなかの速さだ。これはポルシェ・ケイマンGT4に匹敵し、この価格帯のスポーツカーの基準を大きく凌ぐことはないが、十分な競争力はある。
とはいえ、エンジンの熱狂ぶりや勢いは、レブリミッターが発動する6950rpmへ近づくにつれ衰えていく。クラスベストなモデルならば、そこからさらに貪欲なところを見せるのだが。そうは言っても、スロットルレスポンスはエクセレントで、高回転域ではターボラグがほぼない。
公道でのスープラが、レースマシンのようではなく、スポーティなGTカーだと感じられる理由はエンジンだけではない。ZF製8速ATのシフトアップはスムースで、期待したほど活発ではない。熱い走りを求めるドライバーなら、DCTのような速さと精密さが欲しくなるところだろう。
パドルシフトの動きも、スポーツカーの割にはやや平凡に感じられる。はっきり言えば、トヨタには操作を楽しめるMTの設定を求めたい。BMWは、このエンジンに合うそんなギアボックスを持っているのだから。
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆◇インフォテインメント

たとえトヨタがスープラのインフォテインメントシステムに独自のグラフィックを用いても、そのルーツがBMWのiDriveにあることは明白だ。もっとも、現在の市場でも屈指の出来栄えを誇るシステムだけに、悪い話ではない。
ダッシュボード上部に配置された8.8インチのディスプレイは鮮明で読み取りやすいが、dドライバーからはやや見づらい角度だ。

内装パーツはBMWのそれを多用するが、ステアリングホイールのリムはミュンヘンの太すぎるそれより手に馴染む。画像は円滑で、センターコンソールに据えられた回転式コントローラーは走行中でも操作しやすい。タッチパネルで各メニューを選ぶこともできるが、それが使いやすいのは停車中だ。
ナビゲーションシステムやデジタルラジオ、Bluetooth接続機能やApple CarPlayは標準装備。プログレードでは、ワイアレス充電パッドやヘッドアップディスプレイも備える。オーディオは下位グレードの10スピーカーシステムに代えて、12スピーカーのJBL製プレミアムオーディオを採用する。
◇燈火類

アダプティブLEDヘッドライトは標準装備で、デイタイムライトとテールライトもLED。その性能を試す機会はなかった。
◇ステアリングとペダル

ステアリングホイールはドライバーの真正面に設置され、ペダルは適度に右へオフセットされている。背の高いドライバーなら、低く寝そべり、脚を伸ばして、腕を縮めたポジションを取ることになるだろう。
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆トヨタは、スープラをポルシェ718ケイマンのライバルだという。では、ハンドリングの精密さやバランスは、それを主張するにふさわしいものなのだろうか。
ひとことで結論を出すなら「まだまだ」ということになる。とはいえ、フロントエンジンのスポーツカーとしては、期待以上に差を詰めている。

ハンドリングはミドシップ勢に一歩譲るが、FRとしては上々だ。おそらく、スープラにとって最大の壁は、パッケージングとサイズにある。ケイマンやアルピーヌA110に比べ、占有面積は大きく、重量もあり、それが実感できてしまうのだ。
アダプティブダンパーのセッティングをもっともハードにしても、高速コーナーでロールに抵抗し、バンプを超える際に縦揺れや跳ねを抑えるのにシャシーが全力を注ぎ込み続けなければならない感覚は、もっと小さく軽いミドシップのクルマに比べてあからさまなのである。
また、比較的大きなエンジンがキャビンの前に積まれている事実は、華奢なミドシップのライバル、とりわけA110が見せるような至上の俊足ぶりやアジリティに立ち向かうとき、スープラを無力ならしめる要因でもある。
これらの要素が重なって、チャレンジングな道を攻めた際に、スープラのハンドリングの直観性や魅力、レスポンスや精密さで、クラス最高レベルの競合車に匹敵することは決してないと思わされる。
ただしそれは、たやすく実感できて楽しめる運動性が欠けているということではない。間違いなく、Z4より走りがエキサイティングだ。ステアリングは切りはじめがZ4よりはるかにクイックで、前輪はグリップが高く素早く動く。
それでいて安定性でも上回る感覚だが、とくにそれは後輪についていえることだ。BMWのテールは、コーナリング時や逆バンクのきつい道路ではチョロチョロ動くところもあるが、スープラはアダプティブダンパーをスポーツモードにすれば、もっと地に足のついた安心感を得られる。ただし、ノーマルモードのままだと、サスペンションが柔らかく、挙動はやや成り行きまかせなものとなる。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆GTカーとしての能力は、ハードなスポーツカーだと予想していたなら、期待以上のボーナスだろう。ただ、この手のフロントエンジンのスポーツカーならばあるべき姿かもしれないが。それは、敢えてミドシップを選ばない理由ともなりうるものだ。
緊張感やスポーティさが根底にあるにもかかわらず、ダンパーのモードをソフトな方向に振れば、すばらしいしなやかさや落ち着いた乗り心地を示す。長距離走行や日常使いでも、思っていたほどたじろぐことはない。

スポーティさとGT的安楽さとは、ダンパーの切り替えで両立。騒音レベルはやや高い。そうは言っても、穴やくぼみのひどい路面では、断続的なシャシーからのノイズに見舞われる。荒れた舗装をそこそこ飛ばすと、それなりに強い突き上げが感じられるが、総合的にみれば乗り心地はスマート。ハードに走るならスポーツモードにすれば、柔軟性を犠牲にしてタイトなボディコントロールを得ることも可能だ。
キャビンの静粛性は、特筆するほどではない。275セクションのリアタイヤも一因だが、キャビンと荷室の間にしっかりした隔壁がないので、走り出すと室内が反響室のように働いてしまうのが大きな理由だ。113km/h巡航時の室内騒音は72dBで、A110の71dBや718ケイマンの68dBを騒音レベルで上回る。
ドライビングポジションは、シートとステアリングの調整幅が広いので快適。シートのサポートは、身体をその場にとどめておく以上に効いている。
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆スープラのラインナップはわかりやすく、グレードはスープラとスープラ・プロの2車種構成。エンジンはどちらも同じ3.0L直6で、アダプティブダンパーやアクティブLSD、アダプティブクルーズコントロール、2ゾーンエアコン、8.8インチのインフォテインメントディスプレイともども、BMWから流用したものだ。
プロ仕様は1300ポンド(約19.5万円)高で、レザーシートやヘッドアップディスプレイ、ワイアレス充電パッドを装備。ただし、どちらのグレードでも800万円級のスポーツカーに見合った装備内容だ。

残価は、当初は高めだが、3年後はケイマンSやM2に遅れをとりそうだと予想される。GTカーとしての要件は、十分に満たしている。ツーリング燃費は良好で、高速道路では720km以上の航続距離が見込める。もちろん積載能力は、ミドシップのライバルを大きく上回る。
ただし、キャビンはやや閉塞感を覚えるかもしれない。車体はそれほど大きくなく、ベルトラインは高く、フロントの眺めはトーチカ的だ。このタイトさがいいという声もあるだろうが。
プレミアムブランドではないが、残価予想は悪くない。3年・5.8万km後のそれは、BMW M2コンペティションに匹敵する53%にもなるのである。アルピーヌA110の61%には及ばないが、上々だといえる。
スペック◇レイアウト

BMW由来の直6ターボは電子制御LSDを介して後輪を駆動する。ホイールベースは、プラットフォームを共有するBMW Z4と同一だが、サスペンションのジオメトリーは独自のものだ。トランスアクスルではないが、前後重量配分は51:49と、限りなく完全バランスに近い。
◇エンジン

駆動方式:フロント縦置き後輪駆動
形式:直列6気筒2998ccターボ、ガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ82.0×94.6mm
圧縮比:11.0:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:340ps/5000〜6500rpm
最大トルク:50.9kg−m/1600~4500rpm
許容回転数:6950rpm
馬力荷重比:227ps/t
トルク荷重比:34.0kg−m/t
エンジン比出力:114ps/L
◇ボディ/シャシー

全長:4379mm
ホイールベース:2470mm
オーバーハング(前):958mm
オーバーハング(後):951mm
全幅(ミラー含む):2030mm
全幅(両ドア開き):4100mm
全高:1292mm
全高:(リアゲート開き):2030mm
足元長さ(前):最大1100mm
足元長さ(後):最大−mm
座面〜天井(前):最大960mm
座面〜天井(後):最大−mm
荷室容量:290L
構造:スティール/アルミモノコック
車両重量:1495kg(公称値)/1495kg(実測値)
抗力係数:−
ホイール前/後:9.0Jx19/10.0Jx19
タイヤ前/後:255/35ZR19 96Y/275/35ZR19 100Y
ミシュラン・パイロット・スーパースポーツ
スペアタイヤ:パンク修理キット
◇変速機

形式:8速トルクコンバーターAT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.25/7.7 
2速:3.36/12.1 
3速:2.17/18.7 
4速:1.72/23.5 
5速:1.32/30.7 
6速:1.00/40.4 
7速:0.82/49.1
8速:0.64/63.1
最終減速比:3.15:1
◇燃料消費率

燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:10.1km/L
ツーリング:13.8km/L
動力性能計測時:3.3km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):−km/L
中速(郊外):−km/L
高速(高速道路):−km/L
超高速:−km/L
混合:12.2km/L
燃料タンク容量:52L
現実的な航続距離:523km
CO2排出量:170g/km
◇サスペンション

前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
◇ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.0回転
最小回転直径:11.0m
◇ブレーキ

前:348mm通気冷却式ディスク
後:345mm通気冷却式ディスク
◇静粛性

アイドリング:44dB
全開時:94dB(4速)
48km/h走行時:57dB
80km/h走行時:63dB
113km/h走行時:72dB
◇安全装備

ABS/ESC/BSM/LCDA/RCTA/RCA
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人−%/子供−%
歩行者保護性能:−%
安全補助装置性能:−%
◇発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温26℃
0-30マイル/時(48km/h):1.9秒
0-40(64):2.5秒
0-50(80):3.4秒
0-60(97):4.4秒
0-70(113):5.5秒
0-80(129):6.9秒
0-90(145):8.6秒
0-100(161):10.7秒
0-110(177):13.0秒
0-120(193):15.8秒
0-130(209):19.3秒
0-140(225):−秒
0-150(241):−秒
0-160(257):−秒
0-402m発進加速:13.0秒(到達速度:177.0km/h)
0-1000m発進加速:23.6秒(到達速度:225.1km/h)
ライバルの発進加速
ポルシェ・ケイマンGT4(2015年)
テスト条件:乾燥路面/気温18℃
0-30マイル/時(48km/h):2.1秒
0-40(64):2.7秒
0-50(80):3.7秒
0-60(97):4.6秒
0-70(113):5.6秒
0-80(129):6.9秒
0-90(145):8.4秒
0-100(161):10.0秒
0-110(177):12.0秒
0-120(193):14.3秒
0-130(209):16.9秒
0-140(225):−秒
0-150(241):−秒
0-160(257):−秒
0-402m発進加速:12.9秒(到達速度:183.3km/h)
0-1000m発進加速:23.0秒(到達速度:235.1km/h)
◇中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.4秒(2速)/2.1秒(3速)
30-50(48-80):1.6秒(2速)/1.9秒(3速)/2.4秒(4速)/3.2秒(5速)
40-60(64-97):1.9秒(3速)/2.3秒(4速)/3.0秒(5速)/4.1(6速)/5.5秒(7速)
50-70(80-113):2.2秒(3速)/2.4秒(4速)/3.0秒(5速)/4.0秒(6速)/5.1秒(7速)/7.6秒(8速)
60-80(97-129): 2.6秒(4速)/3.1秒(5速)/4.1秒(6速)/5.2秒(7速)/7.5秒(8速)
70-90(113-145):3.0秒(4速)/3.3秒(5速)/4.3秒(6速)/5.4秒(7速)/7.7秒(8速)
80-100(129-161):3.9秒(4速)/3.5秒(5速)/4.5秒(6速)/5.7秒(7速)/8.4秒(8速)
90-110(145-177):3.1秒(5速)/4.8秒(6速)/6.2秒(7速)/9.3秒(8速)
100-120(161-193):5.1秒(5速)/5.2秒(6速)/6.9秒(7速)/10.3秒(8速)
110-130(177-209):6.5秒(5速)/5.9秒(6速)/7.7秒(7速)
120-140(193-225):7.3秒(6速)/8.8秒(7速)
130-150(209-241):−
◇各ギアの最高速

1速:53km/h(6950rpm)
2速:84km/h(6950rpm)
3速:129km/h(6950rpm)
4速:163km/h(6950rpm)
5速:214km/h(6950rpm)
6速:250km/h(6177rpm)
7速:250km/h(5077rpm)
8速(公称値):250km/h(3953rpm)
8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1785rpm/2040rpm
◇制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温24℃
30-0マイル/時(48km/h):7.9m
50-0マイル/時(64km/h):21.3m
70-0マイル/時(80km/h):41.9m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.65秒
ライバルの制動距離
ポルシェ・ケイマンGT4(2015年)
テスト条件:乾燥路面/気温18℃
30-0マイル/時(48km/h):8.0m
50-0マイル/時(64km/h):21.4m
70-0マイル/時(80km/h):41.5m
結論 ★★★★★★★★☆☆GRスープラの開発が長引いたことに伴う大げさな報道ぶりと90年代への郷愁により、このクルマがカルトな人気を誇る車名に値するか、また、同時期を代表する日本製パフォーマンスカーとして同時期を代表する存在であるか、記したくなるところだ。確かによくできたクルマだが、パーフェクトではない。おそらく、現時点では。
間違えて欲しくないのだが、この5代目スープラは長所が多く、走りの余裕も十分あり、とても好ましい。力強く特徴ある直線加速をみせるだけでなく、共用プラットフォームで走りの独自性を打ち出すことにも成功している。ルックスもファンタスティックだ。

速く、使いやすく、買いたい要素満載。だが、これで満足したわけではない。しかし、キャビンには、もっとはっきりとスープラのDNAを感じさせてほしいと思わせる余地が多すぎる。走らせると、はじめのうちは感激することしきりだが、そのうちに粗探ししたくなり、結局は「たられば」を列挙したくなる。
たぶん、近い将来にはMTギアボックスや、ミドシップのライバルを掛け値なしに打ち負かすようなエンジンを積んだ仕様をドライブできるはずだ。さらには、ハンドリングはよりシャープになり、ツーリング時の乗り心地のための妥協はもっと抑えられるかもしれない。今回はやや辛口の採点としたが、改善の望みは十分に見込める。
◇担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン
公道上では、ややタイヤが太すぎるように思える。リアに履くミシュランの275幅は、絶世のオーバーステアマシン、M2コンペティションを10mm上回るのだ。
サイモン・デイヴィス
BMWのリムが太すぎるステアリングを流用しなかったことは、トヨタに拍手を送りたい。Z4のそれより小さく感じられ、インフォメーションは豊かだ。
◇オプション追加のアドバイス

ヘッドアップディスプレイとワイアレス充電パッドは、スープラ・プロの魅力的な装備で、1300ポンド(約19.5万円)の追加出費をする気にさせられる。より鮮やかなボディカラーの選択肢にも惹かれる。
◇改善してほしいポイント

・このエンジンにマッチするMTは存在するのだから、ぜひとも設定を。ZFのATはクルージングにはすばらしいが、走りに熱中させてくれるものではない。
・ステアリングフィールやブレーキペダルに見られる、突き放したようなところをなんとかしてほしい。
・キャビンのBMWっぽさは、もう少し抑えてもらいたい。

外部リンク

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最新992型 ポルシェ911カレラ4Sカブリオレ 試乗 シリアス過ぎる高性能

2019年8月24日 09:50 AUTOCAR JAPAN

最新992型ポルシェ911の中で最も高価translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
最新モデルの992型ポルシェ911の中で、最も高価なバージョンとなるのがカレラ4Sカブリオレ。だが面白いことに、いまのところ購入できる最も高価なオープントップの911は、992型ではない。今年の初めに発表された、最新の911スピードスターがそれで、ベースとなっているのは先代の991型の911だったりする。日本のサイトを見るとまだ価格は掲載されていない。
10万8063ポンド(1405万円)の最新カレラ4Sカブリオレよりも、20万7000ポンド(2691万円)の価格分だけ、先代GT3のエンジンを搭載したスピードスターが優れているかどうかは、興味深いところではある。

ポルシェ911カレラ4Sカブリオレこのカレラ4Sカブリオレに付いてくるエンジンは、3.0Lのツインターボ・フラット6で、最高出力は450ps、最大トルクは53.9kg-m。水冷される電子制御マルチプレート・クラッチを介する、4輪駆動システムもセットとなる。トルク配分は基本的に大半は後輪へと伝えられているが、トラクションを最大とするために、必要に応じて絶えず分配率は変化される。
新しい911には、タイヤが蹴り上げる水音を拾うマイクがフロントのホイールアーチ内に付いており、路面が濡れているかどうかを検知。EPS設定の切り替えをドライバーに促してくれる。雨滴検知ワイパーのセンサーとは別で、1990年半ば頃にポルシェが開発していた、マニアックな技術でもある。
失うものはほぼないが、70kgの重量増エンジンの出力はポルシェ製の8速デュアルクラッチPDKへと送られる。トランスミッション任せでも、ステアリングホイールに取り付けられた金属製のシフトパドルをフリックしても、変速はスムーズ。7速マニュアルも間もなく追加される予定。電子制御アダプティブ・ダンパーは標準装備される。
今回の試乗車にはスポーツエグゾーストに、ステアリングホイールにモード変更のダイヤルが付くスポーツクロノ・パッケージ、10mm車高が低くなるアクティブ・サスペンション・マネージメント、マトリックスLEDヘッドライトなどが装備されており、その価格は12万998ポンド(1573万円)。さらに4輪操舵システムやアクティブ・アンチロールバー、カーボンセラミック・ブレーキなども付けられるが、価格はコンパクトカー1台分ほどの上乗せとなる。

ポルシェ911カレラ4Sカブリオレカンバストップのカブリオレで失うものはあるだろうか。間違いなく今までより少ない。オープントップの911で感じる不満は、996型や997型が最も大きかったように思う。ソフトトップを閉じたときのスタイリングも今ほど美しくはなかった。992型ではルーフパネルが内蔵となり、屋根を閉じたシルエットはクーペとほとんど差がなくなったといえる。リアガラスも大きくなり、ガラス製なのも良い。
屋根の構造がなくなった分、ボディ剛性はやや落ちており、油圧で動作するルーフシステムと補強ブレースが追加されるから、クーペと比較して70kg程度の重量増になっている。その結果、車重は1635kgになっているが、ポルシェ911として許容できる数字ではないと感じる読者もいるだろう。
驚異的な走行パフォーマンス最高速度もわずかに低くなり、クーペの305km/hに対してカブリオレは302km/h。ソフトトップを開けていてもこの最高速度に到達できるということだから、キャビンを包む激しい気流の中でのドライブは、かなりのスリルに違いない。
ルーフの開閉に要する時間は15秒。スイッチはセンターコンソールに配され、48km/hまでなら移動中でも開閉できる。キャビン後部のディフレクターを上げれば、車内は気圧や気流に伴うバッファー音もほとんど生じなくなり、高速道路を走っていても声を張らずに会話を楽しめる。これまでの911コンバーチブル・ユーザーからすると、羨ましい機能だといえる。

ポルシェ911カレラ4Sカブリオレリアエンジン・レイアウトだけあって、ルーフを下げてもラゲッジスペースが侵食されることはない。だがもともと911のラゲッジスペース容量はフェラーリ・ポルトフィーノやアストン マーティン・バンテージよりも小さい。それでもリアシートの空間があり、アルミニウム製ボンネットを開ければ、深い空間は用意されているから、週末旅行程度の荷物なら難なく積めるだろう。
走行パフォーマンスは驚異的なレベル。ほとんどクーペボディの911と遜色のないレベルだといって良い。重量増に伴い、静止状態から100km/hに達する時間は0.2秒増えている。しかし、ワイドボディ化され低い重心を持つシャシーのコーナリングスピードは、クーペとほぼ同値。ハイスピードで細かなうねりや凹凸のある路面を越えた時の、スカットルシェイクといった言葉は、もはや出番もなくなった。
1982年に登場した初期の911カブリオレに乗ったことがある人なら、最新のカブリオレが備える、クーペとの同等性に驚くはず。カレラ4Sカブリオレでのコーナリング時のグリップ力やトラクションは望外に高く、ステアリングレスポンスや正確な質感は、クーペのものをそのまま体現している。
カブリオレなら4Sでなくても良い気になる点といえば、ボディスタイルに関わらず、911全体に関することとなる。時代の変化でもあるのだが、性能は余りにもシリアス。少なくとも公道で許される速度域では、コーナリング中に自然なオーバーステアを味わうことはできなくなった。サーキットに持ち込んで、思いっきり走らせるなら、話は別だけれど。
ポルシェ911でカブリオレの「4S」を選ぶべきかどうか、難しい選択ではある。テスト車両の場合、サーキット走行時のポテンシャルは間違いなく高かったが、10mm下げられたサスペンションとフロント20インチ、リア21インチの大径ホイールとの組み合わせで、低速域での乗り心地には厳しいところがあった。もし太陽の光を浴びてクルマを気持ちよく流したいと考えるのなら、そんな乗り心地は相応しいとはいえないと思うが、いかがだろう。

ポルシェ911カレラ4Sカブリオレおそらくカブリオレの場合、Sではないグレードに小さなサイズのホイールを組み合わせた、後輪駆動がより良い選択だと思う。管理の悪い路面を緩やかに受け流し、より穏やかな乗り心地で優雅にドライブできる。限界領域までペースを上げなければ、フロントタイヤの駆動力が必要となる場面は少ないだろう。もちろん911に4輪駆動が必要条件だとしても、ホイールのサイズを小さくすれば、カブリオレ化に伴う妥協点はほとんどないといって良い。
ポルシェ911カレラ4Sカブリオレのスペック価格:10万8063ポンド(1405万円)
全長:4519mm
全幅:1852mm
全高:1299mm
最高速度:302km/h
0-100km/h加速:3.8秒
燃費:8.8−9.4km/L
CO2排出量:207g/km
乾燥重量:1635kg
パワートレイン:水平対向6気筒2981ccツインターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:450ps/6500rpm
最大トルク:53.9kg-m/2300−5000rpm
ギアボックス:8速ツインクラッチ・オートマティック

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_4e43f5693cf5_家族とオープン2+2 BMW 2002カブリオレ/トライアンフ・スタッグ 前編 4e43f5693cf5

家族とオープン2+2 BMW 2002カブリオレ/トライアンフ・スタッグ 前編

2019年8月24日 07:50 AUTOCAR JAPAN

3.0LのV8に2+2のレアな組み合わせtranslation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
ストレスフルな日常の暮らしに疲れたからといって、ヨガやピラティスを選ぶ必要はない。トライアンフ・スタッグという選択肢もある。ドロドロとしたビートは明らかにV8エンジンの存在を教えてくれる。ちょっと悪びれたサウンドでもあるが、愛すべき2+2のカブリオレ、スタッグのおっとりとした正確にもぴったりな心拍数でもある。
このスタッグというクルマは不思議なことに、せっかちなドライバーでも気持ちを穏やかにしてくれる。3.0LのV8エンジンを搭載し、最高速度は193km/hと、決して遅くはないグランドツアラーではある。しかし心を沈めてくれる効果がある。競争本能を奮い立たせる種類のクルマではない。

トライアンフ・スタッグ・カブリオレゆったりと流せば、現代の成功者が乗るラグジュアリー・オープンにも通じる豊かなライフスタイルを、スタッグからも感じ取ることができるだろう。50年近く昔のクルマでもあり、4シーターにV8エンジンが搭載された、イタリアンなアピアランスを持つオープンカーという視点で見ると、ライバルも多くは存在しない。日が暮れてくると、快適なツーリングを楽しむには冬用の帽子が必需品となるけれど。
1970年当時、2000ポンド(27万円)という価格設定は悪くないものだった。少し古びたメルセデス・ベンツ280SLの価格は倍以上で、しかもリアシートは付いていない。近似する価格帯には、アルファ・ロメオ1750 GTVやロータス・エラン+2Sというクルマもあったが、屋根が開くことはなく、トライアンフの開放感を得ることはできなかった。
英国で最も盗難被害の多いクラシックカー一方でスタッグのモデルライフは、順風満帆ではなかった。コヴェントリー郊外、カンリー工場のエンジニア、ハリー・ウェブスターの考案で1960年代なかばに生まれたクルマで、1977年までの間に生産された台数は2万6000台ほど。メカニカル面での完成度が低く、1968年にトライアンフを含むかたちで結成された自動車メーカー、ブリティッシュ・レイランド社にとって、議論となるクルマの1台にもなった。
メルセデス・ベンツSL「パゴダ」の成功に着想を得たウェブスターは、開発が安価であるという前提で、大型で豪華なオープン・トライアンフのアイデアを、上層部に持ちかける。基本的にはトライアンフ2000の焼き直しで、ランニングギアやサスペンション、全長を短くしたフロアパンなどを流用している。

トライアンフ・スタッグ・カブリオレハリー・ウェブスターがマリーナの開発のためにオースティン・モーリス部門へと移動すると、彼の創造性は封じられてしまう。スタッグはブリティッシュ・レイランド社のモデルラインとしては高すぎ、信頼性にも欠ける、困りもの扱いをされてしまう。特に取り付け位置が高くギア駆動されていたウォーターポンプのトラブルは広く認知されていたほど。
加えて、V8エンジンのオープンというパッケージゆえに期待していたアメリカ市場での販売は、環境規制が厳しくなり難しく、英国から輸出されることもほとんどどなかった。だとしても、楽しめるクルマとしての素質は高く、ファンクラブを形成するのにも適したモデルであることは、今になってみると良くわかる。かつて、英国で最も盗難被害の多いクラシックカーという、不名誉な人気も得ていた。
デザインはジョヴァンニ・ミケロッティ当初はトライアンフ2000と同じ2.5Lの直列6気筒エンジンを搭載する計画だった。しかし、4,6,8気筒に展開する新しいモジュラーOHCエンジンの開発が重なり、スタッグにはV8エンジンが搭載されることになる。しかし、ブリティッシュ・レイランド社としての統合によって、エンジンの開発自体が難航する。
当初のスペックは2.5LのV8にフュエルインジェクションという組み合わせが考えられていたが、発表時には3.0Lへと排気量は増え、ストロンバーグ社製のキャブレターを2基搭載。最高出力は控えめな147psとなっていた。

トライアンフ・スタッグ・カブリオレヘラルド以降、当時のすべてのトライアンフのボディデザインを手掛けていたのは、イタリア出身のジョヴァンニ・ミケロッティ。リトラクタブル・ヘッドライトとパワーバルジのないスリークなボンネットはないものの、テール部分のカーブが美しい、ハンサムな2+2をデザインする。
華々しい発表キャンペーンも功を奏し、スタッグはグランドツーリングカーとして国際的に知られるようになる。一方で、V8エンジンが抱えていた問題や、絶えず変化するアメリカ連邦の衝突安全性や環境負荷への規制に対する交渉や対応に、裏では追われることになったのだが。
英国とを隔てる北海の反対側、BMW 2002カブリオレは、やや不格好なエクステリアデザインとは裏腹に、順調に計画が進められた。もとはコーチビルダーのバウアー社が手掛けた1600カブリオレで、リリースは1967年。1971年には2.0Lとして再登場している。1973年には右ハンドル車が354台輸入されている。
2002カブリオレの生産台数はわずか4210台2002カブリオレの1973年の価格は3499ポンド(48万円)で、2002ターボを除いて、コンパクトなBMWの2ドアモデルとしては最も高い価格を下げていた。2002クーペより1000ポンド(14万円)高く、スタッグよりも900ポンド(12万円)ほど上回っている。
バウアー社は1910年にシュツットガルトで誕生し、BMW 501や502のカブリオレボディを生産していた他、BMW M1のボディも生産していた。1930年代にバウアー社が手掛けていたBMW 320や326カブリオレを祖先に持つような、4シーター・オープンだといえる2002カブリオレ。BMWとの深い関係性は1980年代のE30型3シリーズ・カブリオレまで続いた。

BMW 2002カブリオレ2002カブリオレはBMWから部品供給を受けるかたちで年間500台程度が生産され、1975年まで続けられた。クーペ比で50kg程度重量は増加しており、エンジンは2.0Lのシングルキャブのみで、最高出力は99ps。もっとも目立っていたオプションは、ZF社製のオートマティック・トランスミッションだったが、英国市場では魅力を高めるために、4スポークのアルミホイールが組み合わされていた。
BMWとしては世界的に輸出することは考えておらず、バウアー社が生産した2002カブリオレの総数は4210台。1967年から71年までのクルマがオリジナルボディとなる。カブリオレでは珍しいことだが、ルーフを閉じたときの方が、アピアランスはカッコ良い。
後編では、2台を詳しく見ていこう。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_4cd0f458cc51_2019年後半 英国版これから登場予定のニューモデル 一挙ご紹介 9月分 前編 4cd0f458cc51

2019年後半 英国版これから登場予定のニューモデル 一挙ご紹介 9月分 前編

2019年8月24日 05:50 AUTOCAR JAPAN

2019年は当たり年?2019年はすでに新車の当たり年と言って良いだろう。
トヨタ・スープラやヴォクゾール・コルサ、メルセデスAMG A45など、ほんの少し名前をあげるだけでも、すべてのカテゴリーで重要なニューモデルが登場していることをご理解頂けるに違いない。

2019年登場予定のニューモデル 一挙ご紹介だが、年末に向けても、英国を含む世界中のメーカーから、時代を変革するようなモデルの登場が予定されている。
その新車の契約書にサインする前に、これから年末にかけて英国デビューが予定されているニューモデルも是非ご検討頂きたい。
今回は今年これから英国市場へと上陸予定のすべてのニューモデルをご紹介しよう。
アストン マーティンDBXDBXはアストン マーティンにとって多くの「初」となるモデルだ。アストン初のSUVであり、新工場で生産される初めてのモデルでもある。初の女性ドライバーに向けたアストンであり、ハイブリッドテクノロジーを搭載するのも初めてだ。
このクルマにアストンのベストセラーとしての役割が期待されているという事実は、これまでのところ、予定の2倍のペースでほぼ完ぺきに進んでいるアンディ・パーマーCEOのセカンドセンチュリープランにとって、DBXがどれほど重要な存在であるかを示してもいる。

アストン マーティンDBXさらに、アストンの財政状況が目標の水準に達していないいま、DBXがもたらす販売押し上げ効果は、その重要性をさらに増しているに違いない。
2015年に公開されたコンセプトモデルから、実際の量産モデルに受け継がれている要素はほとんどないように見えるかも知れないが、その目指すところに変わりはなく、5ドアモデルとしての実用性を損なうことなく、可能な限りアストンらしい流麗さを保とうとしている。
アストンではこのクルマが持つ高いオフロード性能を証明すべく、ウェールズ・ラリーGBの森林に拡がるグラベルコースを疾走するDBXの写真まで公開している。
DBXでは、アストンのFRスポーツカーやグランドツアラーにインスパイアされた新開発のアルミニウムと複合素材製アーキテクチャを採用しているが、これはアストンの独自設計だとされており、メルセデスの手は入っていない様だ。
一方、その電気システムはメルセデス製であり、パワートレインにはアストン製V12とAMG製V8がラインナップされる予定だが、のちにAMG製ハイブリッドの登場も予想されている。
フォード・フォーカスST エステートフォードが誇る新世代のフォーカスSTは、刺激的で速いホットハッチでありながら、高い実用性をも備えているのだから、ふたたびエステートモデルが登場するのも当然かも知れない。
すでに9月の販売開始が発表されているSTエステートだが、そのライバルとなるのはセアト・レオン・クプラSTやスコダ・オクタヴィアvRSエステートなど、あまり多くない。

フォード・フォーカスST エステート280psを発揮する2.3Lガソリンと190psの2.0Lディーゼルエンジンがラインナップされるこのクルマの車重は、スタンダードなフォーカスを50kgほど上回るだろうと予想されているが、一方で600Lものトランクスペースを確保することに成功している。
ヒュンダイ・アイオニック フェイスリフトヒュンダイでは、トヨタ・プリウスのライバルとして送り出したアイオニックのレンタカーや自家用車としての人気を高めるべく、さまざまな改良を行っている。
エクステリアでは、より印象的なデザインとするため数々の変更が行われているが、なにより重要なのは、最大293kmと36%もの延長に成功したEVモードでの航続可能距離だろう。

ヒュンダイ・アイオニック フェイスリフトさらに、バッテリー式EVとパラレルハイブリッド、さらにはプラグインハイブリッドの各モデルで、車両全般にわたる改良も行われている。
マクラーレン・セナGTR昨年登場したスーパーカーのなかで、このクルマはわれわれお気に入りの1台であり、公道走行可能であるにもかかわらず、本物のサーキットモデルのパフォーマンスを備えたマシンだ。
だが、マクラーレンとはつねに立ち止まることをよしとしない集団であり、セナGTRの登場も当然と言うべきだろう。

マクラーレン・セナGTR生産台数わずか75台に留まるセナGTRを手に入れるには、110万ポンド(1億4355万円)+税金を支払う必要があるが、このクルマは単によりパワフルというだけでなく、スタンダードなセナよりも軽量に仕上がっている。
日産ジューク今回ご紹介するなかで、大ヒットした初代の後を受けて登場するという難しい使命を背負った新型ジュークは、もっとも重要なモデルだと言えるかも知れない。
現行モデルは8年間で100万台を超える販売実績を達成しており、多くのライバルモデルの攻勢に直面する日産では、この特徴的なデザインが魅力のSUVの新型にも、大きな成功を期待しているに違いない。

日産ジュークティーザー画像やスパイショットからは、刺激的なエクステリアデザインが見て取れるが、インテリアスペースと品質、そしてテクノロジーの面でも大きな飛躍を遂げると予想されている。
ポルシェ718ケイマンGT4718ケイマンが積むフラット4ターボエンジンを快く思っていないエンスージァストにとって、新型GT4は一服の清涼剤と言えるだろう。
オープンモデルの718ボクスター・スパイダーとほぼメカニカルコンポーネントを共有するケイマンGT4には、420psを発揮する新開発の4.0L自然吸気フラット6がふたたび与えられている。

0-100km/h加速を4.4秒でこなし、最高速303km/hを誇るGT4だが、決して直線での速さがこのクルマの魅力ではない。
ケイマンGT4が目指しているのは、ポルシェのスポーツカーラインナップのなかで、もっともドライバーとの繋がりを感じさせるモデルになることであり、そのため、マニュアルギアボックスとダウンフォースを増したエクステリアデザイン、さらには専用設計のサスペンションが採用されている。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_e44a31bc08c5_Lynk&Co 03 シアン・コンセプト ニュル最速の4ドアに 7分20秒143 e44a31bc08c5

Lynk&Co 03 シアン・コンセプト ニュル最速の4ドアに 7分20秒143

2019年8月23日 22:20 AUTOCAR JAPAN

FFおよび4ドアの記録更新世界ツーリングカーレースに出場するシアン・レーシングによれば、Lynk&Co 03 シアン・コンセプトがニュルブルクリンクにおける4ドア車およびFF車のコースレコードを更新したとのことだ。
7分20秒143というラップタイムは、ジャガーの限定車であるXE SVプロジェクト8の記録を3秒更新するものだ。しかし、このモデルは市販型ではなくあくまでもコンセプトモデルである。FF車ではルノー・メガーヌRSトロフィーRの7分40秒1がいままでの最速記録であった。

Lynk&Co 03 シアン・コンセプトこのクルマは2.0Lの4気筒ターボを搭載し、その最高出力は528ps、最大トルクは45.2kg-mだ。これによる0-100km/h加速は4.4秒、最高速度は310km/hに達する。しかし、このパワートレインが市販化されるかどうかは不明だ。
ベースとなったツーリングカーと同様、大型のフロントスプリッター、ワイドなホイールアーチ、それにカーボン製サイドスカートや大型リアウイングなどが与えられている。
技術力およびポテンシャルを示す今回のアタックでこのマシンをドライブしたWTCRドライバーのテッド・ビョークは「今回われわれが打ち立てた記録は、わたしにとってレースでタイトルを獲得することに匹敵する意義を持ちます」と語った。
Lynk&Coは中国向け4ドアサルーンとしてスタンダードな03を昨年発表した。ボルボのCMAプラットフォームを仕様し、内燃機関またはハイブリッドが用意される。

Lynk&Co 03 シアン・コンセプトシアン・レーシングの研究開発部門を統括するヘンリック・フライズは、「われわれがニュルブルクリンク・ノルドシュライフェを走り込む目的は開発のためです。しかし、今回の記録はわれわれの20年に及ぶモータースポーツやロードカーにおける開発理念や、Lynk&Coのプラットフォームのポテンシャルを示すものとなるでしょう」と語っている。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_376518ca7ff1_オペル・コルサe EVラリーカーとして一般販売へ 量産メーカー初 376518ca7ff1

オペル・コルサe EVラリーカーとして一般販売へ 量産メーカー初

2019年8月23日 21:30 AUTOCAR JAPAN

ルックスは変化小 大幅な軽量化もヴォグゾールの姉妹ブランドであるオペルは、EVハッチバックであるコルサeのラリー仕様を発表した。量産メーカーがEVのラリーカーを顧客向けに販売するのは初めてのことだ。
コルサeラリーと呼ばれるこのモデルは、オペル・モータースポーツから購入することができる。その価格は4万6000ポンド(600万円)以下とのことだ。これは標準モデルの2万6490ポンド(345万円)から2万ポンド(260万円)近くの増加だ。ラリーモデルでも50kWhのバッテリーと135ps、26.5kg-mのモーターが搭載される点は変わらない。

オペル・コルサeラリーラリー仕様のサスペンションが装着され、そのボディは若干ワイドかつ車高が高くなり、ホイールベースは2mm延長される。技術仕様の詳細は明かされていないが、大幅に軽量化されているだろう。
デザインはFIAによって義務付けられる牽引ストラップや、軽量ホイールおよびデカール類などを除けば市販仕様と大きな差はない。2020年のADACオペルeラリー・カップに登場する予定だ。このレースはワンメイクのEVレースであり、15人の若手ラリードライバーが出場する。
正式発表は来月のフランクフルト・モーターショーで予定されている。

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_fc3aae5087cc_フィアット/アバルト124スパイダー後継車 見込み薄か コスト見合わず fc3aae5087cc

フィアット/アバルト124スパイダー後継車 見込み薄か コスト見合わず

2019年8月23日 16:50 AUTOCAR JAPAN

為替変動や輸送コストに見合わないフィアットのオリバー・フランソワCEOによれば、フィアットおよびアバルト124の後継車登場の可能性は低いようだ。この2車種は英国での販売が終了しているが、欧州本土や米国では引き続き販売されている。
124はプラットフォームを共有するベース車であるMX-5(ロードスター)を作るマツダの工場で生産されている。しかしこれによる規模の経済の恩恵は、為替変動への対応やフィアット製エンジンを日本へと送るコストに見合わないとの判断だ。

アバルト124スパイダースポーツカーは周知の通り金のなる木とは言い難い。しかし、バルケッタ、クーペ、X1/9、124スパイダー、124クーペ、そして850スパイダーなどを作ったフィアットがこの分野において「正当性がない」と結論付けるのは驚きだ。
先日フランソワはAUTOCARに対し、このセグメントに対して引き続き興味を持っていると語ったが、フィアット再生のために必要不可欠ではないとの考えを示した。「124の市場はニッチです。たしかに利益を生みますが、ジョイントベンチャーのおかげです」
「しかし、これはブランドの将来を握る鍵とはなりえません。純粋な真のフィアット車ではありませんが、現時点では非常に魅力的な機会であるというだけです」

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cat_oa-rp16797_issue_87d83cdf753c oa-rp16797_0_967cbf28e0ea_森星、なぜランドローバー・アンバサダーに? 日本法人CEO「情熱とチャレンジ」投影 967cbf28e0ea

森星、なぜランドローバー・アンバサダーに? 日本法人CEO「情熱とチャレンジ」投影

2019年8月23日 15:57 AUTOCAR JAPAN

新型イヴォーク 6月〜国内デリバリーtext & photo:Hiroyuki Kondo(近藤浩之)
2010年に発表され、6月からフルモデルチェンジされたニューモデルの受注が開始されたレンジローバー・イヴォーク。
99%が新設計されたボディ構造に組み合わされるエンジンは4気筒ディーゼルとガソリンエンジンを設定し、初採用となるマイルド・ハイブリッドも設定。

ランドローバー・アンバサダーに起用された森星(もりひかり)。AIアルゴリズムを駆使しドライバーの好みや行動パターンに合わせた設定をサポートする「スマート・セッティング」や、後方視界が悪い際にルームミラーに視野角50度の高解像度映像を映し出す「クリアサイト・インテリア・リアビューミラー」なども新たに採用されている。
もちろん、路面状況によって足回り/駆動系を自動制御するテレイン・レスポンス2の採用や、旧型に対し100mmアップした600mmの渡河水深を確保するなど、走破能力に関してもアップグレードが図られている。
新型イヴォーグは全17モデルをラインナップ。価格は461万円~821万円(消費税8%込み)。
森星、ランドローバー・アンバサダーのワケイヴォークのディーゼル・デビューキャンペーンに合わせて、アンバサダーに就任した森星(もりひかり)が登場するTVCMを全国エリアでオンエア開始、ランドローバーの公式ウェブサイトでもロングバージョンのWEB フィルムが公開されている。

これらの映像は森星の1日としてSUPを楽しむ様子やドライブする姿など、プライベート感のある映像となっており、TVCM以外にも様々なキャンペーンに登場する予定となっている。

アンバサダー就任の感想を述べる森星。ジャガー・ランドローバー・ジャパン代表のマグナス・ハンソンは、「エネルギッシュで躍動的な女性である森星は、その情熱とチャレンジする姿がSUVのパイオニアとしてのわれわれと重なるものだと思っています」
「都会やあらゆるファッションのシーンでも、私たちのクルマが光り輝くことを象徴する存在としてのアンバサダーになっていただけると考えています(要約)」という理由で森星をアンバサダーに起用したという。
これに対し森星はアンバサダー就任について「(アンバサダーに就任して)光栄に思います。クルマを買う時って、自分と向き合う瞬間だと思うんですね。(クルマは)自分を表現するツールのひとつとして、ファッションと似ている部分があると思うんです」
「ファッションと同じく自分を表現するツールとして、このレンジローバーを自分の生き方を追求していく人たちにどんどん発信していきたい(要約)」と語った。

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ポルシェ初のEV タイカン 内装写真公開 4つのスクリーンで構成

2019年8月23日 15:10 AUTOCAR JAPAN

ハイテクなキャビン アナログ時計維持ポルシェは同社初の市販EVであるタイカンが来月フランクフルト・モーターショーでデビューするのを前に、そのインテリアを公開した。
テスラ・モデルSをライバルとするこのクルマは、ポルシェのデザインとテクノロジーを新たな次元で採用している。ドライバー前方に配置された16.8インチの曲面ディスプレイを基本とした4つのディスプレイで構成される。ポルシェが完全にデジタルのメーターパネルを採用するのは初めてだ。

ポルシェ・タイカン(インテリア)右側には10.9インチのインフォテインメントシステムが搭載され、ナビゲーション、音楽、そしてコネクティビティを司る。さらにその右側には、助手席向けに同サイズのスクリーンがオプションで用意される。走りに関わる機能は操作できないが、ナビやマルチメディアの設定が可能だ。
そして最後はセンターコンソール上の8.4インチのディスプレイだ。タッチ式トラックパッドでの操作も可能となっている。上部のスクリーンとは異なり、この画面では触覚によるフィードバックも与えられているとのことだ。
テスラには以前から採用されてきたオーバー・ジ・エアのアップデートも可能となった。アップル・ミュージックが6カ月間にわたり無料で使用できるほか、カープレイも搭載する。ただしアンドロイド・オートは使用不可だ。デジタル化されたキャビンではあるが、特徴的なダッシュボード上のアナログ時計は残されている。

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