cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_35f0e54a053d_石黒エレナ、インタビュー(2) レースクイーンをめざす、あなたへ 35f0e54a053d 35f0e54a053d 石黒エレナ、インタビュー(2) レースクイーンをめざす、あなたへ oa-rp16797

石黒エレナ、インタビュー(2) レースクイーンをめざす、あなたへ

2018年9月23日 11:40 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー RQの責任、そしてその意味とは
ー レースチームの中におけるRQ
ー 2年間のレースクイーン経験で得たもの

RQの責任、そしてその意味とは

現在、モデル・キャスターなどタレントとして活躍している石黒エレナさんのインタビュー第2回目は、2013〜2014年の2年間に渡って活躍していたレースクイーン(以下、RQ)時代を振り返り、彼女自身が考えるRQの仕事と本質を語ってもらう。そこには表面的な華やかさとは異なった世界があったようだ。

スーパーGTの場合、キッズ・ピット・パドックウォーク、レース中においてもステージイベントや物販などあらゆる場面でRQの姿を見ることができる。

写真撮影に応じたり、お客さんにスマイルを振りまいたりと、なにかと「男臭い」サーキットを華やかに彩る彼女達だが、その華やかさや存在自体にも、もちろん意味がある。


その意味とRQの存在意義とは、石黒さん自身の言葉で語っていただこう。

「RQというお仕事自体はスポンサー様の名前を背負って、スポンサー様やチームと皆さん(お客さん)との懸け橋となり、RQを通してファンになってもらったり、名前や商品を広めるための存在だと思っています」

「初音ミクもレイブリックさんの時も、RQだからフワァーっと軽い感じで動いているのではなくて、RQそれぞれが個々で責任を背負って、スポンサー様やチームを周知してもらうために場面場面で動く。そういう意識が強い方に囲まれていたので、すごく大事なお仕事だなというのは、自分でも感じていました」

「たとえばステージイベントの『ギャル・オン・ステージ』では、レース好きの方はもちろん、週末にちょっとレースを見に行こうという感じで来たいただいたお客さんにも、チームを良く知ってもらうために事前に女の子同士でトークの内容を相談するんです」

「チーム名やゼッケン、監督や選手の名前などはもちろんですが、それ以上の魅力をどう伝えるかを考えていました」















レースチームの中におけるRQ

広告塔として、チームの中では直接お客さんに対することが多いRQという仕事。彼女が所属していたチームでは、イベントや物販、来客の対応などでレース期間中、ほとんど休憩の時間も取れないほどだったという。

「今思うと何をしてたのか細かく思い出せないほど、怒涛の2日間でしたね(笑)」

スポンサー・チームをアピールするために、主に外に向けて活動を行うRQ。では、チーム内での関係性はどんなものだったのだろうか?


「初音ミクの時は、ドライバーが谷口(信輝)さんと片岡(龍也)さんで、走るお笑い芸人って言われているくらいだったので、チーム全体が和気あいあいとして、仲が良かったですね。移動や空き時間には、いろいろな話もしましたし」

「ただ、レース中はシリアスな状態なので、ドライバーさんとは一切話しをしなかったですね、レース中は、ピットに入ることがあってもエンジニアさんの邪魔にもならないように。360°目を配って、かなり気を使っていました」


「エンジニアさんにちょっとでも『そこどいて』と言われるようなことがあったら、その子の非といいますか、そんなこと自体は起きてはいけないことだと思っていましたから」

「もちろんチームにもよりますけど、RQはアピールの方の仕事ですから、レースでは絶対に邪魔にはならないように心がけていました。そういう意味では、皆さんが思っているような、華やかなキラキラしたお仕事ではないですよね」

「RQ同士はひと見知りだったりとか、最初は壁を感じることもありましたが、1年間もありますし、自然と仲良くなってしまいますね。先ほど言ったスポンサー様/チームをアピールする役割ですから、ギスギスした関係では1年間やっていけませんし」

















2年間のレースクイーン経験で得たもの

楽しい思い出を語る際の笑顔とは異なり、真剣な表情で「RQとは?」という質問に答えてくれた彼女。その真剣な表情からは「仕事」に対する真摯な想いを知ることができた。

正面から仕事に取組み、チーム・スポンサーの広告塔として過ごしたRQの2年間。石黒さんにとって、何を得た2年間だったのだろうか。そしてその2年間で得た経験から伝えたいこととは?

「人生経験の中でためになった2年間でしたね。(RQをやらなければ)人生で絶対に触れないようなことなどを経験させていただき、身になったという感じ。華やかと思っていたRQの仕事はスポンサー様の名前を背負っている以上、実は責任重大な仕事なんだということも実感できましたし」


「これからRQを目指すなら。華やかな面だけではなくその仕事をしっかり理解したうえでそれでもやってみようという、そういう女の子が増えてくれればいいと思います。もし、スポンサー様などが何もいわなくても、彼女自身でそうして欲しいなと思いますね。チームの一員として。写真を撮られる時も、たとえばなぜコスチュームのここにRAYBRIGのロゴが入っているのかをわかったうえで頑張って欲しいですね」

石黒さんのRQとしての2年間のエピソードから感じられるのは、スポンサーなどの広告塔として外に向けてアピールするという、役割を全うするプロ意識の高さ。その経験は、現在の企業や商品をアピールするというモデルでの仕事でも役立っているという。

次回はRQの話題を離れて、現在の石黒さんの仕事に対する想い、そして自分自身について語ってもらうことにしよう。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_5da6ee3073f0_【避難生活をサポート】マツダ、車中泊セットを発売 “車中履く”ソックスなど9点 5da6ee3073f0 5da6ee3073f0 【避難生活をサポート】マツダ、車中泊セットを発売 “車中履く”ソックスなど9点 oa-rp16797

【避難生活をサポート】マツダ、車中泊セットを発売 “車中履く”ソックスなど9点

2020年7月6日 12:15 AUTOCAR JAPAN

バケツにも枕にもなる、防水バッグ思いもよらぬ災害に巻き込まれ、避難生活を余儀なくされる被災者。自動車メーカーのマツダが、緊急防災に役立つ「車中泊セット」を発売した。
本キットは、避難先で車中泊する際に活用できる品をセットにしたマツダ純正用品。通常時は「防水ロールバッグ」にまとめて入れて、車両に搭載したままにできるのが特徴だ。

マツダが発売した車中泊セットと、その内容物9点。車両で過ごすときにエコノミークラス症候群になるリスクを軽減する“車中履く”ソックス(着圧ソックス)や、車内で就寝する際、快適な睡眠をサポートする防災エアーマットGOLON(車室内の凸凹を軽減)などで構成される。
また、災害時に役立つものとして、「虫よけウインドウネット・フロントドア用」「目隠しポンチョ」「トイレONE(3枚入り)」「非常用給水バッグ」「蓄光ホイッスル」「タオル」もセットに。
自車のバッテリー上がりだけでなく、他車のバッテリー上がりの際にも役立つ「ブースターケーブル」を含まれている。
本体のバッグは、簡易的なバケツとして使用でき、中に詰め物をすれば枕にもなるアイデア製品だ。
マツダの車中泊セットの価格は1万5950円。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_848cf583272e_【ジュリアGTA/GTAm】F1 2020開幕戦 アルファ・ロメオ・レーシングのスーツに登場 ザウバーが空力を監修 848cf583272e 848cf583272e 【ジュリアGTA/GTAm】F1 2020開幕戦 アルファ・ロメオ・レーシングのスーツに登場 ザウバーが空力を監修 oa-rp16797

【ジュリアGTA/GTAm】F1 2020開幕戦 アルファ・ロメオ・レーシングのスーツに登場 ザウバーが空力を監修

2020年7月6日 11:45 AUTOCAR JAPAN

ジョヴィナッツィのスーツに「Alfa Romeo GTAm」2020年シーズンのフォーミュラ1が開幕した。波乱の展開となったオーストリア・グランプリであったが、あるドライバーのスーツにここでは注目したい。
アルファ・ロメオ・レーシング・オーレンのイタリア人ドライバー、アントニオ・ジョヴィナッツィがまとうスーツの胸もとに、ジュリアの新モデル「GTAm」の名が貼り付けられていたのだ。

アルファ・ロメオ・ジュリアGTA/GTAm。設立110年となる今年、アルファ・ロメオでは、限定モデルの「ジュリアGTA」シリーズを発表した。
高性能スポーツ・セダンの「ジュリア・クアドリフォリオ」よりも車重を減らし、ダウンフォースが高められているコーナリング・マシンで、なかでも「GTAm」は2シーター・モデルとなるハードコア仕様だ。
空力パーツ ザウバーエンジニアリングが設計とくにエアロダイナミクスの開発には、ザウバーの技術部門であるザウバー・エンジニアリングが、28シーズンにもわたるF1参戦の知見を注ぎ込んでいる。
「GTA」と「GTAm」は、エアロダイナミクス・ボディキットの設計・製造を、このザウバー・エンジニアリングが担当した。車両のバランスと安定性を全速度域にわたり高めるのがその狙い。

アントニオ・ジョヴィナッツィが、F1 オーストリアGPで着用したレーシング・スーツ。胸もとには「GTAm」のロゴが入った。新開発のフロントスポリッター、サイド・スカート、リアスポイラーに加えて、設計をし直したフロア、ディフューザーが、歴史ある「GTA」の名に恥じない走りを実現するという。
540psの最高出力、100kgの軽量化を果たし、ザウバーとアルファのパートナーシップが生み出した新モデルが、新型コロナウイルスのパンデミックから立ち直るF1のシーズン開幕を祝った。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_5724cc190b3d_【従来以上に刺激的】次期BMW M3 プロトタイプへ試乗 480psの新エンジン採用 前編 5724cc190b3d 5724cc190b3d 【従来以上に刺激的】次期BMW M3 プロトタイプへ試乗 480psの新エンジン採用 前編 oa-rp16797

【従来以上に刺激的】次期BMW M3 プロトタイプへ試乗 480psの新エンジン採用 前編

2020年7月6日 10:20 AUTOCAR JAPAN

次期BMW M3とM4の発表は2020年9月text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
ドイツでも新型コロナウイルスの影響は小さくなかったが、BMW Mディビジョンの歩みを鈍らせることはなかった。次期M3とM4を2020年9月に発表し、年内中に生産と販売を開始するという計画に変更はないようだ。
発表まで数ヶ月。開発を終了させ、BMWの取締役会で量産の承認を得なければならない。そんな忙しいさなか、AUTOCAR英国編集部は、次期BMW M3とM4のプロトタイプへ試乗する機会を得た。

BMW M3 プロトタイプ分厚いカモフラージュをまといつつ、かなりの距離を走り込んでいる次期Mモデルのテスト車両。ドイツ東部、ザクセンリンク・サーキットにたどり着くまでに、厳しい試験が繰り返されてきたのだろう。
自動車として、最新の技術水準を獲得していることは間違いない。ボディには彫りの深いキドニーグリルと、膨らみを増したフェンダーパネル。広げられたトレッドいっぱいに、シリアスなデザインのホイールとタイヤが収まっている。
掲載が許された写真からは、その姿を想像してもらうしかないが。
ザクセンリンクのピットレーンに佇む、次期M3とM4。低く身構えたようなフォルムで、少し特別なクルマだということがひと目でわかる。ボディサイズは5代目のF80型M3や、初代F82型M4と比べて、かなり大きくなっている。
次期モデルはセダンとクーペとで、カタチもだいぶ違う。車高の低いM4に対し、M3の方は全体的に高さがある。
標準で480ps、コンペで510psを獲得ボディスタイルはこのほかに、2021年半ばまでにM4のカブリオレと、初めてとなるM4グランクーペも登場予定だ。また最近のBMW Mモデルの戦略に習って、M3とM4の両方へコンペティション仕様の追加も計画されている。
約束された性能は、四輪駆動のM340i xドライブやM440i xドライブを凌ぐ。3シリーズと4シリーズの頂点を飾るために。

BMW M3 プロトタイプM3もM4も、ボンネットに収まるのはMディビジョンが開発した新しいS58ユニット。ツインターボで加給される3.0L直列6気筒エンジンで、長く用いられてきたS55ユニットの後継型だ。
標準モデルの最高出力は480ps、最大トルクは61.1kg-m。現行型と比べると、29psと5.1kg-mの増強となる。
英国へ導入されるクルマの場合、標準の後輪駆動のM3とM4には6速MTか、トルクコンバーター式の8速ATが用意される。どちらにも、電子制御されるMスポーツ・デフが組み合わされる。
M3とM4のコンペティション仕様では、ソフトウエアに変更を加えることで30psを上乗せ。最大トルクは変わらないが、510psを獲得するという。この最高出力は、ライバルモデルに並ぶ数字となる。
ただし、標準のM3やM4とは異なり、コンペティション仕様で選べるトランスミッションは、8速ATのみ。伝統を破るように、四輪駆動のxドライブもオプションで選択できるようになるそうだ。M3やM4が後輪駆動ではなく、四輪駆動を獲得するのは次世代が初となる。
鋭いレスポンスとリニアなパワーデリバリー開発途中のBMW M3のプロトタイプに乗り込み、エンジンをスタート。ドライブモードをM1にする。マルチファンクション・ステアリングホイールには、プリセットを個別に登録できるボタンが2つ付いている。
最新のツインターボ直列6気筒エンジンは、従来のユニットより、刺激的なエグゾーストノートを放つ。ザラついた感じは抑えられ、より深みのある音だ。

BMW M3 プロトタイプ1速に入れ、ピットガレージを出発。ザクセンリンクのコースへ出る。
S58ユニットは従来のS55ユニットより、明らかにシャープだ。回転数が上がるに連れ、メカニカルノイズが高まり、排気音のボリュームが大きくなる。それだけでなく、低回転域でもかなりのパンチ力を秘めている。
先代のM3に搭載されていたエンジンも、素晴らしい性能を備えていた。S58型ではトルクバンドが広がるとともに、高回転域でのパワーの上昇感も向上。鋭いレスポンスと、リニアなパワーデリバリーを実現している。
アクセル操作に対するレスポンスも、磨かれた印象。過激さを感じる性格ではないものの、右足の操作に対してより正確に、力強く応えてくれる。
6速MTの感触には変化はないようだ。ストロークは長めで、タッチはややゴムっぽい。
BMW M信者はこれで満足かもしれないが、この6速MTは、高精度のエンジンや加速感とのマッチングが良いとはいえないと思う。Mのエンブレムを背負うモデルとして、期待通りではない。それ以外のドライブトレインは素晴らしいだけに、惜しい。
この続きは後編にて。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_af630c66746e_【カムリと異なる基軸】新型アコード試乗 ホンダ・スポーティセダンの選んだ道は? 価格/ハイブリッドを評価 af630c66746e af630c66746e 【カムリと異なる基軸】新型アコード試乗 ホンダ・スポーティセダンの選んだ道は? 価格/ハイブリッドを評価 oa-rp16797

【カムリと異なる基軸】新型アコード試乗 ホンダ・スポーティセダンの選んだ道は? 価格/ハイブリッドを評価

2020年7月6日 05:50 AUTOCAR JAPAN

どんなクルマ?text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)
photo:Keisuke Maeda(前田恵介)
高性能と快適性の両立はセダンの基本コンセプトの1つであり、新型となったアコードでも欠かせない要件である。
もっとも、高性能を「ゆとり」に活かすか「ファントゥドライブ」に向けるかで走りのキャラクターも変われば、快適性の重み付けも異なってくる。

セダンらしさも残したファストバック。後席乗員のヘッドルームも十分。    前田恵介セダンがスポーティに傾倒する中で、アコードもまたスポーティなキャラクターや味わいをセールスポイントにしていくが、10代目となる新型車では快適性の向上が特徴の1つとなっている。
スポーティとコンフォートの両立はスタイリングが雄弁だ。ルーフラインは深く前傾したリアピラーに連なりファストバックを形成する。
ただし、キャビン後半の頭上を潰したようなクーペルックではなく、クォーターウインドウとともに大きく開口したサイドウインドウ・グラフィックと合わせてセダンらしい居心地を確保した上での「ファストバック」。ダイナミズムとエレガンスの両立で、流行りのフォルムでもある。
◇10代目も2モーター・ハイブリッド

パワートレインにはe:HEVを採用。シリーズ式ハイブリッドをベースに高速巡航専用のエンジン直動機構を備えているのが特徴である。様式は従来のi-MMDと共通しているが、パワーコントロール・ユニットやバッテリーも含めて、小型化などの改良が加えられている。
このシステムは、シリーズ式では効率が低下する高速域で、エンジンからの直接駆動を併用することで巡航時の燃費改善を図っているのが特徴だ。
ココが見所 静粛性・足まわり新開発のプラットフォームは、一般論として基本となる軽量・高剛性は当然として、塗布総計43mにもなる構造用接着剤の採用や低振動フロア構造など、車体まわりの減衰特性の改善や遮音・防振対策にも力を入れている。
逆位相音をスピーカーから発してノイズを低減するアクティブ・ノイズ・コントロールの3マイク化、レゾネーターを内蔵し気柱共鳴音の減少を図るノイズ・リデューシング・アルミホイールの採用などを見ても、新型アコードが静粛性向上に対していかに力を入れて開発されたか容易に理解できる。

静粛性・防振対策は新型アコードのトピック。工事現場の横で窓を開けると、どれだけ遮音に力を入れているかよく分かった。    前田恵介サスペンションまわりの見所は、アダプティブ・ダンパー・システムだ。
電子制御式の可変減衰力ダンパーだが、ピストン速度の検出によりサスペンションに掛かる負荷や挙動の状況に応じて最適な減衰力を選択することが可能となった。
また、前輪ブレーキによるトルクベクタリングを用いてライントレース性と方向安定性を高めるアジャイル・ハンドリング・アシストなど、ホンダの最新シャシー技術が導入されている。
プレミアムだ! 省燃費だ! スポーティだ! コンフォートだ! と何とも欲張りなモデルである。
どんな感じ?セダンの優位性はウェルバランスで最も活きる。
八方美人という言い方もできるが、実用性でも走行性能でも、相反する要件を高次元で両立してこそ「ザ・セダン」というわけである。

e:HEVは加速の反応に優れ、とくに「浅いアクセル開度での応答性がいい」と筆者。    前田恵介新型アコードで最も分かりやすいのがパワートレインだ。WLTC総合モードは22.8km/L。フィットの1.3L車が20km/L前後なのを考えれば、どれほど省燃費性に優れているか分かるはずだ。
もちろん、燃費スペシャル的な動力性能であれば興醒めでしかないが、上級大型セダンに相応しい性能をしてこの燃費性能なのだ。
e:HEVの加速性能は電動モーターに依存し、内燃機では得難い加速反応が売り物。ペダルに直結するようなコントロール感覚、とくに浅いアクセル開度での応答性がいい。
ただし、電動モーターの特性を生のままに引き出してはプレミアム・セダンらしくはならない。
乗り心地・ハンドリングの話加減速で神経質あるいは粗野と感じさせないためには、過渡特性の面取りが重要になるが、多少ラフなコントロールをしても反応は滑らかである。
様々な特性をプログラムで生み出せる電動駆動の有利さを、余力と綺麗なドライブフィールに振り向けていた。

ドライブモードは「スポーツ」「ノーマル」「コンフォート」の3種。「スポーツ」ではハイブリッド/シャシーの特性、サウンドが変更される。    前田恵介もっとも、急激な駆動力の立ち上がりなど、暴れん坊的なドライブフィールにスポーツ性を感じるドライバーもいると思われ、スポーツ・モードくらいはもう少し粗野でもいいかもしれない。
フットワークというか乗り味は、アコードらしさと快適性向上の両立にこだわったのが伝わってくる。
路面からの衝撃を抑えながら、挙動変化を少なく、ライントレース性を磨きながら切れ味や据わりをよく……、背反要素の両立点をいかに高めるか苦心したのが分かる。同時に走り全体の志向が纏まっていないような印象も受ける。
中立からの操舵初期応答は素早く、過剰なヨーの動きを抑えて旋回力を立ち上げる。タイトターンで大柄な車体を感じさせない回頭性を示しながら、高速コーナリングで据わりのいいハンドリングを示すのはアジャイル・ハンドリング・アシストの効果だろう。
定常円旋回中はそれなりのロールを示すものの、追い舵などでの極短時間の負荷増ではストロークを抑えて即応性を高める。これには、ストローク速度を制御するアダプティブ・ダンパー・システムが相当利いていると思われる。
操縦性と安定性の両面とも、かなり高い水準で纏められたハンドリングである。
“最新のホンダ感”には欠けるかただし、路面入力の少ない中立付近での滑らかさや、路面うねりでのしなやかさは今ひとつ。
比較的舗装状況のいい路面でも車軸まわりの細かな振動が気になる。高速での大きなうねり通過では大きなストロークを用いるが、それ以外ではコンフォート・モードでも比較的ストロークを抑えた設定。

後席の足元は広さが70mm増、ニースペースは50mmも拡大された。    前田恵介硬いというほどではないが、体感するピッチやロールを少なく、車重を意識させない乗り味である。
快適性を向上させたことで先代アコードからの乗り換えユーザーに宗旨替えしたと誤解を受けないための乗り味なのだろう。
しかし、それが軸脚の所在を曖昧に感じさせ、CR-Vやフィットに感じたような新世代感に繋がっていない。
スポーツ/ノーマル/コンフォートの選択が可能なのだから、スポーツとコンフォートの乗り味で劇的な変化があれば、もっと違った印象になったと思われるのだが……。
価格帯は同等、カムリと異なる長所タイからの輸入車ということもあり、「EX」の単一グレード設定で、先進運転支援機能やパワーシートなどの最上級クラス相応の装備は標準装着される。
ラインOPも用意されないが実質フルOP仕様である。価格は465万円だ。

「寛ぎを求めるならカムリ、ファントゥドライブならアコード」と筆者。    前田恵介車格や主市場からアコードのライバル最有力はカムリ。最上級仕様が445万円であり、サンルーフや電子制御サスの有無などを考えれば、同等値付けである。
両車の走りでは寛いだ乗り味を求めるならカムリ、手応えあるファントゥドライブを求めるならアコードというのが基本線。従来車でも同様の傾向であり、新型となっても変わらない。
静粛性の高さはアコードの長所だが、ウェルバランス仕立てのカムリのほうが大型セダンを実感しやすい快適性であり、一般受けしやすい。
アコードは、スポーティキャラを重視するドライバー向けの快適性とも言える。
ユーザーと進む10世代目また、志向と嗜好面で被りやすいホンダ車をみれば、CR-Vのハイブリッド4WD車の最上級仕様が約456万円。
インサイトなら約100万円安で、クラリティPHEVは100万円強高い。

ホンダ・アコードEX(プラチナホワイト・パール)。    前田恵介多様な使い勝手ならCR-V、コスパで図る先進感ならインサイト、先進性ならクラリティに分がある。
走りの側面でも、これらのモデルに比べるとアコードは一世代前のホンダ味が感じられる。半世代進化ではなく新旧世代が混じり合ったような感じだ。リピーターも少なくないモデル故に、先代の走りの味わいの継承も必要だったのだろう。
考えるほどに落とし所が分からなくなってしまうのだが、アコード好きのためのアコードなのは間違いない。
ホンダがアコードユーザーを大切にしているのがよく分かる。そして新型の進化と継承を最も理解できるのもアコードユーザーなのである。
新型ホンダ・アコード スペック価格:465万円
全長:4900mm
全幅:1860mm
全高:1450mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:22.8km/L(WLTCモード)
CO2排出量:101.8g/km
車両重量:1560kg
パワートレイン:直列4気筒1993cc
使用燃料:レギュラーガソリン
最高出力(エンジン):145ps/6200rpm
最大トルク(エンジン):17.8kg-m/3500rpm
最高出力(モーター):184ps/5000-6000rpm
最大トルク(モーター):32.1kg-m/0-2000rpm
ギアボックス:電気式無段変速機
乗車定員:5名

オイルフィニッシュの家具をイメージしたという内装パネル。インテリアカラーは写真のブラックのほかに、アイボリーを用意した。    前田恵介

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_8cee6955e1f1_【クロプリー編集長コラム】ジャガーのコンパクトモデル、誕生に期待 8cee6955e1f1 8cee6955e1f1 【クロプリー編集長コラム】ジャガーのコンパクトモデル、誕生に期待 oa-rp16797

【クロプリー編集長コラム】ジャガーのコンパクトモデル、誕生に期待

2020年7月5日 18:20 AUTOCAR JAPAN

もくじ

ー ジャガーらしさ 極める
ー 期待高まる コンパクトモデル
ー かつて提示したコンパクト「R-D6」


translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

ジャガーらしさ 極める

ジャガーのデザイン部門のトップに昨年就任したジュリアン・トムソンにインタビューをした。

この取材でトムソンは、ジャガーの近未来モデルは期待できると明言したので、私はその新たな方向性を知りたくて、待ちきれない気持ちになっている。

ジュリアン・トムソン

前任のイアン・カラムは、ジャガーのデザインを再び軌道に乗せた。そのバトンを受け取ったトムソンは、ジャガーらしさ、なかでも伝統に基づいた質感と美をさらに探究していきたいという。

期待高まる コンパクトモデル

またトムソンは、次のようにも話している。「コンパクトモデルもつくりたいと考えています。実現には困難が伴うでしょうが」

確かにそうだ。小型車の開発には大型車と同じ規模の資金が必要になるにもかかわらず、その利益は少ないからだ。

ランドローバーのコンセプトカー「LRX」。トムソンのチームが手掛けたこのモデルは、後にレンジローバー・イヴォークとなる。

しかし、かつてトムソンは、ランドローバーのコンセプトカー「LRX」をデザインしたチームを率いていた。その後「LRX」がベースとなり、近年ジャガー・ランドローバーが実現させたもっとも革新的なモデル、レンジローバー・イヴォークが誕生したのだ。

ランドローバーでこのような取り組みに成功したトムソンなので、ジャガーのコンパクトモデルにも大いに期待したい。




かつて提示したコンパクト「R-D6」

ジャガーが2003年に発表した「R-D6」というコンセプトカーについてトムソンは、「私たちは今でも、このクルマをとても気に入っています」と言いながら、熱心に語ってくれた。

このモデルは“成熟したミニクーパー”というような位置づけで提案されたという。しかし、当時(フォード傘下)のジャガーのマネージメントは、R-D6を気に入らなかったのだ。

ジャガーR-D6コンセプト

だが、このクルマには、2つの貴重なデザインが示されていると私は考えている。1つは、歴史的な“盾型”グリルをこれほど上手く使っているモデルは、過去にも現在にも存在しないという点。

もう1つは、Dタイプの素晴らしい曲線を現代的手法で取り入れている点を挙げておきたい。ジャガーがどのようなコンパクトモデルを提案するのか、ぜひこの続きを見てみたい。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_e5ede1d41e35_【グランプリレーサーから4シーターへ転身】マセラティ・ティーポ26 後編 e5ede1d41e35 e5ede1d41e35 【グランプリレーサーから4シーターへ転身】マセラティ・ティーポ26 後編 oa-rp16797

【グランプリレーサーから4シーターへ転身】マセラティ・ティーポ26 後編

2020年7月5日 16:50 AUTOCAR JAPAN

片眼を負傷しながら戦ったカンパリtext:Mick Walsh(ミック・ウォルシュ)
photo:Mick Walsh(ミック・ウォルシュ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
1931年の英国アイリッシュ・グランプリ。4シーターのマセラティ・ティーポ26スポーツがアルファ・ロメオ8Cの後を追う。周回を重ね、バーキンの8Cが目前に迫る。
濡れた路面でアルファ・ロメオはテールスライド。リアタイヤはコース脇のグラベルを蹴り、マセラティめがけて小石を飛ばす。イタリア人ドライバーのカンパリは、ゴーグルが砕かれた。

マセラティ・ティーポ26(1930年)ゴーグルの破片が目に入り、カンパリは渋々ピットイン。外科医の診察を受けることになる。残されたジュリオ・ランポーニが、ステアリングを握った。
ライディング・メカニックはカンパリのスピードには届かず、マセラティの順位は次第に降下。見かねたカンパリは、眼帯をしたままピットに姿を見せ、ランポーニとの交代を迫った。
再びマセラティのステアリングを握るカンパリ。激しい追い上げを見せ、彼のキャリアを築く熱い戦いを披露した。アイルランドの観衆は、カンパリの戦いに興奮したはず。しかし幸運も残りの燃料も、味方につけることはできなかった。
カンパリは完走するものの、惜しくもアルファ・ロメオから3分遅れの2位。エイストンが駆ったもう1台のマセラティは、4位でフィニッシュした。
当時の写真を見ると、バーキンとカンパリとで、異なるドライビングスタイルだったことがわかる。英国人のバーキンは道幅いっぱいに丁寧に走る一方で、イタリア人のカンパリは、マセラティを派手にドリフトさせている。
大雨の中、レースを見届けた観衆。その晩はダブリンのパブで、ビールを飲みながら話に盛り上がっただろう。
オリジナル状態が保たれた貴重なマセラティマックス・モリスのマセラティ・チームは、さらにRACツーリスト・トロフィーへも参戦する。ジュゼッペ・カンパリはアルファ・ロメオへ戻り戦い、エイストンは8位でゴール。もう1台のティーポ26は、ヘッド・ガスケットの不具合でリタイアした。
ところが1930年代初めに襲う世界恐慌の影響で、マックス・モリスのRAGパテンツ社も倒産。借金返済のために、2台のマセラティは売却された。

マセラティ・ティーポ26(1930年)カンパリがドライブしたシャシー番号2518は、オーナーが変わってもレースを続けた。コンロッドがエンジンから弾き飛ばされるまで。もう1台のティーポ26は、南アフリカへ運ばれ姿を消した。
第二次大戦後、シャシー番号2518のマセラティにはフォード製V8エンジンが載せられるが、1952年にハートレー兄弟が買い取り命をつないだ。熱狂的なマセラティ専門家の手でレストアを受け、当時の仕様へと復元。RAG社製のキャブレターを再び得た。
オリジナル状態が保たれた、ロングシャシーで4シーターの極めて珍しいマセラティ・ティーポ26。1960年代から1970年代にかけて、イベントに姿を表す度に大きな注目を集めた。ハートレー兄弟は、入手から57年間大切に維持した。
2012年にコレクションがオークションへ出品され、ティーポ26は160万ポンド(2億1120万円)という高額で落札される。アルファ・ロメオ8Cのライバルとして考えれば、お買い得だったといえる。
現存する唯一の4シーター・ティーポ26は、ボローニャで活躍するショーン・ダナハーへ託された。父の代からのマセラティ専門家で、タツィオ・ヌヴォラーリがドライブしたマセラティ8CMのレストアを手伝った経験もある。
3年を掛けた入念なレストア歴史的なマセラティ・マシンのレストア経験を活かし、4シーターのティーポ26も見事に仕上げられた。「愛好家の間では、ハートレー兄弟は一匹狼的な雰囲気がありました」 と振り返る、ショーン・ダナハー。
「1970年代後半のマセラティ・オーナーズクラブのイベントでは、アシュビー城周辺でティーポ26に乗せてもらったことがあります。知っている限り、戦前のマセラティで一番民主化されたマシンでした。ユーザーフレンドリーな設定と、木材と合皮製のボディのおかげでしょう」

マセラティ・ティーポ26(1930年)その助手席体験から40年後、マセラティはオークションを経てショーン・ダナハーのワークショップへやって来たのだ。アイリッシュ・グランプリ仕様に復元が終わったのは、2015年だった。
ボディは別の工房で木製フレームを修復。レキシンと呼ばれる合皮が張り直された。ダナハーは、特徴的なスカットルとフロントガラスの再制作に取り組んだ。仕上がれば、失われたフードの再現も可能となる。
「写真も図面もない、難しい仕事でした。今はヒンジ付きで、きれいに収納できます」 リアシートは手が加えられ、快適性を高められている。足元の空間も広げられた。
ダナハーは、続いてシャシーを再塗装。エプロンを作り直し、ハートフォード・ダンパーを取り付けた。フェンダーステーやラジエター、ヘッドライト・サポートはオリジナルへ戻してある。
ロングシャシーのティーポ26は、メカニズム面でも入念なリビルトが施してある。新しいオーナーは、運転を楽しみたいと要望していたからだ。
最も興奮を誘うマセラティ製直列8気筒エギゾーストシステムは、ブルックランズ・スタイルのフィッシュテールで新調。オリジナルは保存してある。一通り完成するとダナハーは試乗をし、シャシー番号2518の細部を詰めた。
「シャシーが長いので、グランプリレーサーより乗り心地も良く、直進安定性も増しています。わずかに増えた車重も、安定性に影響しています。ステアリングレシオは高く、低速での操舵はかなり力がいります」

マセラティ・ティーポ26(1930年)「ケーブル式のブレーキは必要なだけ効きますが、当時のブガッティと同じくらいですね。ギアのレシオ幅が広く、フライホイールも重く、変速のタイミングには少し気を使います。でも、トランスミッション自体は頑丈です」
ダナハーにとって、この当時のマセラティ製直列8気筒は、最も興奮を誘うユニットの1つ。「ウェーバー・キャブレターに戻してあります。アイドリング領域から少し上にフラットスポットがありますが、中回転域以上のサウンドには惚れぼれしますよ」
「最高速度の168km/hまで、実際に到達できます。ややデチューンしてあり、最高出力は4500rpmで147psほど。車重は1016kgくらいあり、サーキットでは軽量なフレイザー・ナッシュとは競えません」
「しかし、風光明媚なスコットランドのウイスキー蒸留所を巡るマシンとしては、素晴らしい高速グランドツアラーになるでしょう」 筆者がもしマセラティ・ティーポ26スポーツのオーナーになれたのなら、アイルランドへ持ち込み、フェニックス公園のコースを巡るだろう。
それから、アイルランド西側のワイルド・アトランティック・ウェイで、島中をドライブする。美しい海岸線を眺めながら。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_41d1116eb774_【インテリアとボディ・デザイン】日産ジューク(4) 日欧の趣向の違い 長期テスト 41d1116eb774 41d1116eb774 【インテリアとボディ・デザイン】日産ジューク(4) 日欧の趣向の違い 長期テスト oa-rp16797

【インテリアとボディ・デザイン】日産ジューク(4) 日欧の趣向の違い 長期テスト

2020年7月5日 11:50 AUTOCAR JAPAN

積算6070km 改善したインテリアデザインtext:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
英国の日産へ、新しいジュークの目標は何だったのか尋ねると、インテリアの改善も回答の1つに含まれるだろう。発売当時、欧州のデザイン部門のボス、 アリステア・ウィーバーへ質問したことがある。
インテリアの品質が「数レベルは向上しています」 と話していた。初代より遊び心は抑え気味にしつつ、より熟成が進んだデザインが目指されていた。

日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)センターコンソールやインフォテインメント・システムなどを新旧で比較してみると、確かにその違いがわかる。今は必須アイテムの大型モニターが備わり、モニター周辺の操作系はシンプルになっている。
エアコンの操作スイッチ類も同様だ。プラスティック製部品の質感自体も、明らかに向上している。一方で、セアト・アローナやルノー・キャプチャーなどと同等かと聞かれると、即答はしにくい。
筆者の考えでは、このインテリアに対する不満は日産のモデルだけでなく、日本車全体にいえる部分だと思う。車内に用いる素材へのアプローチが、欧州ブランドのクルマとは異なっているようだ。
タッチモニターやスイッチ類のデザインにも当てはまる。グラフィックの雰囲気は1990年代から進化を感じられない。マップやオーディオ、カメラといったメニュー項目も代わり映えしない。しかし、操作しにくいかといえば、そんなこともない。
8本も付いたボーズ製スピーカージュークのテクナ、と呼ばれるトリムグレードの場合、ボーズ製のスピーカーが8本も付いている。フロントのヘッドレストにも内蔵されるほどで、ほかに例がない。素晴らしいサウンドだが、コンパクト・クロスオーバーとしては、少々過剰装備にも思える。
シートは長距離走行でもかなり快適。シートヒーターの温まりも早い。最近はすっかり乗れていないけれど。

日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)助手席に大人が座ると、右側のサイドサポートがセンターコンソールの小物入れにすれて、嫌な音が出てしまう。小さな点ではあるが、気になる人は少なくないだろう。
積算6635km ブランド内のデザインの類似性多くのカーデザイナーが、ブランド内のモデルレンジの類似性や重要性について、深く意見を交わしてきた。アウディなどは、モデル間でデザインが似すぎていると、非難されることもある。
確かにパッと見たとき、アウディQ3とQ5はちょっと迷うことがある。一方で日産の場合、モデルごとにかなり違う。路上で日産車を見かけても、素早くモデル名をいい当てられる。とはいえ、見た目の共通点は意外と多い。

日産ジュークとマイクラ(マーチ)のリアエンド同じボディカラーという点は、大きな類似性を感じさせるポイント。それでも、写真のアングルで見るマイクラ(マーチ)とジュークの造形は、とても似ていると思った。
テストデータ◇テスト車について

モデル名:日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)
新車価格:2万2495ポンド(303万円)
テスト車の価格:2万3640ポンド(319万円)
◇テストの記録

燃費:13.5km/L
故障:なし
出費:なし

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_2ae5008b989f_【一般道で輝ける720ps】フェラーリF8トリブート・スパイダーへ英国試乗 2ae5008b989f 2ae5008b989f 【一般道で輝ける720ps】フェラーリF8トリブート・スパイダーへ英国試乗 oa-rp16797

【一般道で輝ける720ps】フェラーリF8トリブート・スパイダーへ英国試乗

2020年7月5日 10:20 AUTOCAR JAPAN

フォールディング・ルーフが生む剛性の違いtext:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
サーキットでも、テストコースでもない、公に開かれた道。屋根のない720psのスーパーカーが、路肩に止まっている。フェラーリからは、屋根を閉じないように指示を受けた。
もし雨が降ってきても、屋根を開いたままスピードを上げて対処して欲しい、と。もっとも、この快晴では霧雨の心配すらなさそうだ。

フェラーリF8トリブート・スパイダー(英国仕様)ロックダウンの影響で、筆者はすでに3か月ほど床屋へ行っていない。長時間オープンのまま走るのには、少し気が引けてしまう。
今回ステアリングホイールを握るのは、フェラーリF8トリブート・スパイダー。髪がボサボサでも、断る理由は見つからない。
F8トリブート・スパイダーも、クーペと同様、基本的にアルミニウム製のプラットフォームで構成されている。ライバルモデルとなるマクラーレン720Sスパイダーより、剛性では若干劣る様子。
ご存知の通り、720Sスパイダーはカーボンファイバー製のタブ構造を持つ。ちなみに先日、マクラーレン720Sル・マンという限定仕様が発表されている。そちらも楽しみだ。
走行中でも、45km/hまで作動できる電動フォールディング・ルーフを下げると、剛性がわずかに落ちることがわかる。大きな起伏を越えると、小さな振動を感じる。
深刻なレベルではない。でも、しっかり感じ取れる。ルーフを閉じれば、振動も消える。
一般道で輝くF8トリブート・スパイダークーペからスパイダーになったことで感じる違いは、その程度。複雑なフォールディング・ルーフのメカニズムを搭載し、スパイダーは70kg車重が増えている。しかし、直接乗り比べてみなければ、走りの変化は気づかないだろう。
搭載されるエンジンは、3.9LのV型8気筒ツインターボ。多くの賞を受賞している名ユニットで、フェラーリはその功績にちなんで、トリブートというモデル名を与えた。

フェラーリF8トリブート・スパイダー(英国仕様)最高出力は720ps、最大トルクは78.3kg-mもある。どんな速度でも、何速に入っていても、路上でのレスポンスは鋭い。
多くのF8トリブートは、スパイダーであれクーペであれ、ほとんどの時間を一般道で過ごすはず。複雑なシステムと秀でた性能を備える、こんなスポーツカーの場合、一般道でドライバーを幸せにしてくれるかどうかが重要だといえる。
ステアリングホイールには、例によってマネッティーノ・スイッチがある。ドライビング・モードはレースだけでなく、電子制御のアシストが消えるオールオフも選べる。
トラクション・コントロールはe-ディファレンシャルやABSと連携し、サイドスリップ量を制御。サーキットでヒーローになれる精密マシンでありながら、派手なタイヤスモークを立ち上げることもいとわない。
ルーフを開いていても閉じていても、50km/hでも110km/hでも関係はない。F8トリブートは一般道で輝いている。
人生をより良く楽しくしてくれる乗り心地は巧みに制御されている。ボタンを押すだけで、さらに上質に変化させることも可能。ステアリングの操舵感は、クイックだがナーバスではない。
マクラーレンの方が、ステアリングも乗り心地も、フェラーリより良い。しかし筆者の場合、人生をより良く楽しくしてくれる方は、フェラーリだ。

フェラーリF8トリブート・スパイダー(英国仕様)電子制御のデフに、素晴らしいトランスミッション。レスポンスに長け、サウンドも磨き込まれたエンジン。なんて贅沢なスポーツカーなのだろう。
リアタイヤのスピードをコントロールし、コーナリングを楽しむ。アクセル操作で運転を味わう。テクニカルな一般道やサーキットのラップタイムでは、マクラーレン720Sの方が速いかもしれない。でも、誰がタイムの違いを気にするというのだろう。
インテリアも筆者好み。マクラーレンのカーボンファイバー製タブは、素晴らしい剛性を備えている。その反面、小さくないロードノイズに包まれてしまう。
一方でF8トリブートのインテリアは、よりフェラーリとして焦点が絞られながら、リラックスもさせてくれる。乗り降りしやすいし、開放的な雰囲気もある。
やや四角く、複雑にボタンの並んだステアリングホイールは、あまり好きではない。ドライバー手前側へ、充分な位置の調整もできない。しかしフェンダーの峰が、1979mmもあるF8トリブートの全幅の目印になる。4本のタイヤの位置は掴みやすい。
ライバルを凌ぐフェラーリのバランスマクラーレン720Sやランボルギーニ・ウラカンとは異なり、ノーズリフトのオプションはない。筆者には買えるだけの充分なお金はないから、余計な心配だけれど。
巨万の富を手にした人でも、何台もの現代的なスーパーカーが必要になることはないはず。人生にとって速度は速すぎるし、ボディは幅がありすぎる。基本的にどれも、行える内容に大差はない。

フェラーリF8トリブート・スパイダー(英国仕様)ランボルギーニ・ウラカンには、息を呑むようなエンジン・レスポンスがあり、マクラーレン720Sには、驚異的な走行性能がある。しかし実際に所有して、走らせて、感じられる楽しさや幸せのバランスを俯瞰したとき、筆者はフェラーリF8トリブートを選ぶ。
そして、せっかくだから純粋に走りを求めたくなる。筆者の頭上は、晴れた大空ではなく、常にルーフが覆うことだろう。
フェラーリF8トリブート・スパイダー(英国仕様)のスペック価格:22万5897ポンド(2981万円)
全長:4611mm
全幅:1979mm
全高:1206mm
最高速度:339km/h
0-100km/h加速:2.9秒
燃費:7.7km/L
CO2排出量:296g/km
乾燥重量:1400kg
パワートレイン:V型8気筒3902ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:720ps/8000rpm
最大トルク:78.3kg-m/3250rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_5ce0565ed0c4_【グランプリレーサーから4シーターへ転身】マセラティ・ティーポ26 前編 5ce0565ed0c4 5ce0565ed0c4 【グランプリレーサーから4シーターへ転身】マセラティ・ティーポ26 前編 oa-rp16797

【グランプリレーサーから4シーターへ転身】マセラティ・ティーポ26 前編

2020年7月5日 07:20 AUTOCAR JAPAN

グランプリレーサーがベースの特別なティーポ26text:Mick Walsh(ミック・ウォルシュ)
photo:Mick Walsh(ミック・ウォルシュ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
F1の前進となるグランプリ・マシンの牙をやや削り、高性能な2シーター・スポーツカーへ改造する手法は、自動車黎明期では一般的なものだった。だが、スーパーチャージャーを搭載した4シーターへ改める例は、当時でも珍しい。
1920年代から1930年代初めにかけて、メルセデス・ベンツはSタイプ、アルファ・ロメオは8Cという、名声高い長距離レーサーを生み出した。戦前のエキゾチック・スポーツとして、マセラティ・ティーポ26スポーツも、輝いた存在だった。

マセラティ・ティーポ26(1930年)1930年代初めの英国で最もハイレベルなレース、ブルックランズ・ダブル・トウェルブとアイリッシュ・グランプリのために作られた、ロングシャシーの貴重なマシンがある。わずか2台だけが作られた特別なティーポ26で、1台だけが、今も現存している。
ビジネスで成功した資金力と、エンスージァストからの熱い支持を得ていたマセラティ。イタリア・ボローニャの小さなファクトリーで、競争力の高いツインカム・マシンをハンドメイドで生み出していた。
流麗なボディに、スーパーチャージャーで過給したエンジンを積む2シーター・レーサー。ロンドンのキャブレター・メーカー、RAGパテンツ社でディレクターを務めていたマックス・モリスへも、強い感銘を与えた。
1930年の終わり、アイルランドの富豪だったRAガーストンなどの後押しで、モリスは自社のプロモーション用に2台のマセラティをオーダーした。それが、このティーポ26スポーツだ。
150mm長いシャシーに4シーターオーバー1500ccクラスの4シーターという規定に合わせ、フレームは厚みを増して150mm延長。デチューンした2.5L直列8気筒ツインカム・エンジンが搭載された。
マセラティの工場を出た時は、ボンネットとスカットルが付いてはいたものの、ボディは未架装。ティーポ26らしい、傾斜したラジエターが良く目立っただろう。通常より高い位置に取り付けられ、容量も増やされていた。

マセラティ・ティーポ26(1930年)計画されたデビュー戦は1931年5月の、ダブル・トウェルブ。ブルックランズ・サーキットを舞台とした、2日間構成の24時間耐久レースだ。
ボディは、どこが手掛けたのかは不明だが、マセラティのファクトリーチーム・レーサーと大きく異なっていることは事実。木製のフレームに、レキシンと呼ばれる合皮が張られていた。4シーターで、長いフードが与えられた。
ロングシャシーのティーポ26には、ダイナモとスターター、ライト類を装備。もちろん会社のPRとして、モリスはウェーバー・キャブレターのかわりに自社のRAGキャブレターを載せた。
マシンは、LCローレンス&Co社によって準備が進められた。エンジニアのRAディッキー・オーツの監修で、綿密なテストが繰り返されたという。
1931年のダブル・トウェルブに間に合ったのは1台だけ。シャシー番号2518で、今回ご紹介するマシンだ。ドライバーはジョージ・エイストンとジュリオ・ランポーニの2名。メカニックでもあり、腕利きのレーサーでもあった。
火のついた爆弾のように走ったマセラティチームには、当時28歳だったウォルター・アーネスト・ウィルキンソンも含まれていた。才能のあるメカニックで、後にエキュリー・エコッセやBRM(ブリティッシュ・レーシング・モータース)でも活躍している。
ウィルキンソンはウィルキーと呼ばれ、親しまれた。マシンに乗るライディング・メカニックとしての体験は、マセラティが初めて。ジョージ・エイストンの運転で、ブルックランズを190km/h以上で走った記憶が忘れられないと、自伝で触れている。

マセラティ・ティーポ26(1930年)「午前8時のスタートから前半の12時間、ぶっ通しでマシンを飛ばしました。ガードレールもない状態の、バンクコーナーの頂上側を。最初は恐怖の体験でしたが、少し慣れた後でも、凄まじいものでしたよ」
荒れた路面を高速で周回するから、ハートフォード・ダンパーがロックし、シャシーは大きく跳ねた。「マセラティは起伏部でジャンプし、骨までしびれる勢いでコンクリートの路面に着地するんです」
「ブルックランズ・サイレンサーを装備していても、排気音は激しく、ほとんど何も聞こえませんでした」 ウィルキンソンを守っていたのは、小さなフロントガラスと、亜麻布のフライング・ヘルメットにゴーグル程度。
最も辛かったのは、エキゾーストとトランスミッションからの熱。彼の足は火傷したという。 「小さなトラブルはありましたが、クルマは1日中、まるで火のついた爆弾のように疾走しました」
無念にも、初日の12時間が過ぎようという最終ラップで、ピニオンギアがバイフリート・バンクコーナーの激しいジャンプで破損。金属音とともに、ジュリオ・ランポーニはコースアウトしてしまう。スペア部品はなく、ティーポ26はそこでリタイアとなった。
アルファ・ロメオ8Cが最大のライバル2カ月後、シャシー番号2518と、準備が整ったもう1台の2516は、アイリッシュ・グランプリ参戦のためにダブリンへと運ばれた。地元の支援者、マダム・ガーストンの支援で予算が付き、イタリア人レーサー、ジュゼッペ・カンパリがシャシー番号2516のエースとして雇われた。
チームメイトのドライバー、ジョージ・エイストンは、イタリア人ライディング・メカニックへの報酬額を知ると、ウィルキンソンも同じ金額にするべきだと主張したという。

マセラティ・ティーポ26(1930年)「20ポンドは、それまでに働いていた中で一番多額の報酬でした」 とウィルキンソンは後に振り返っている。ドラマチックなレースは、フェニックス公園を横断する6.8kmのサーキットが舞台だった。
オーバー1500ccクラスに属する、マセラティ・ティーポ26最大のライバルは、アルファ・ロメオ8C。シャシー番号2111002で、ベントレー・ボーイと呼ばれた、ヘンリー・ティム・バーキンが注文したマシンだ。
ロングシャシーを備え、ザガート製のボディは完成が予定より遅れていた。クルマが組み上がったのはレースの数日前。ミラノからダブリンまで、直接自走して乗り込んだ。
ル・マン24時間レースの日程とも近かった、アイリッシュ・グランプリ。それでも、ホン・ブライアン・ルイスが率いるタルボ105や、ロード・ハウが率いるメルセデス・ベンツSタイプなども参戦している。
ブルックランズでのリタイアを経て、ウィルキンソンはコクピットからフレキシブル・パイプで注油できる仕組みを取り付けていた。リアアスクルは、走行中でもオイルの補充が可能となった。給油時間を短縮できる、ジョウゴも考案した。
アイリッシュ・グランプリでの激闘マセラティはアイリッシュ・グランプリで速さを示した。ジュゼッペ・カンパリはストレートで193km/hを出したが、バーキンがドライブするアルファ・ロメオ8Cは185km/hに留まった。だが、稲妻のように走るメルセデス・ベンツSタイプには届かなかった。
レース当日は寒く、湿っていた。雨の予報の中、大観衆がカンパリの走りを見に集まった。スタート・フラッグを大統領が振り、発砲音が響くと、壮大なバトルがスタートだ。

マセラティ・ティーポ26(1930年)バーキンはスタート直後、湿った草地に乗り上げながらメルセデス・ベンツをパス。だが1周目が終わるまでに、メルセデス・ベンツはアルファ・ロメオとマセラティを追い越しリードする。ジョージ・エイストンがドライブするマセラティもそれに続いた。
Sタイプをドライブするロード・ハウは、ルドルフ・カラツィオラが1930年に記録した146.9km/hをマーク。マセラティも力強く追い上げた。
エイストンはアルファ・ロメオ8Cをパス。マセラティ・チームへ有利に働くように仕掛ける。しばらくして雨が降り出すと、Sクラスのペースが鈍り始めた。
稲妻とともに雷鳴がとどろく。強い雨が降りそそぐ。雨のレースに強かったバーキンは、水浸しのサーキットで先頭に立った。
エイストンがドライブするマセラティは、雨の影響で点火不良に苦しんだ。カンパリのマセラティは、バーキンのアルファ・ロメオに食い下がるものの、不運が襲ってしまう。
この続きは後編にて。

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