cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_35f0e54a053d_石黒エレナ、インタビュー(2) レースクイーンをめざす、あなたへ 35f0e54a053d

石黒エレナ、インタビュー(2) レースクイーンをめざす、あなたへ

2018年9月23日 11:40 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー RQの責任、そしてその意味とは
ー レースチームの中におけるRQ
ー 2年間のレースクイーン経験で得たもの

RQの責任、そしてその意味とは

現在、モデル・キャスターなどタレントとして活躍している石黒エレナさんのインタビュー第2回目は、2013〜2014年の2年間に渡って活躍していたレースクイーン(以下、RQ)時代を振り返り、彼女自身が考えるRQの仕事と本質を語ってもらう。そこには表面的な華やかさとは異なった世界があったようだ。

スーパーGTの場合、キッズ・ピット・パドックウォーク、レース中においてもステージイベントや物販などあらゆる場面でRQの姿を見ることができる。

写真撮影に応じたり、お客さんにスマイルを振りまいたりと、なにかと「男臭い」サーキットを華やかに彩る彼女達だが、その華やかさや存在自体にも、もちろん意味がある。


その意味とRQの存在意義とは、石黒さん自身の言葉で語っていただこう。

「RQというお仕事自体はスポンサー様の名前を背負って、スポンサー様やチームと皆さん(お客さん)との懸け橋となり、RQを通してファンになってもらったり、名前や商品を広めるための存在だと思っています」

「初音ミクもレイブリックさんの時も、RQだからフワァーっと軽い感じで動いているのではなくて、RQそれぞれが個々で責任を背負って、スポンサー様やチームを周知してもらうために場面場面で動く。そういう意識が強い方に囲まれていたので、すごく大事なお仕事だなというのは、自分でも感じていました」

「たとえばステージイベントの『ギャル・オン・ステージ』では、レース好きの方はもちろん、週末にちょっとレースを見に行こうという感じで来たいただいたお客さんにも、チームを良く知ってもらうために事前に女の子同士でトークの内容を相談するんです」

「チーム名やゼッケン、監督や選手の名前などはもちろんですが、それ以上の魅力をどう伝えるかを考えていました」















レースチームの中におけるRQ

広告塔として、チームの中では直接お客さんに対することが多いRQという仕事。彼女が所属していたチームでは、イベントや物販、来客の対応などでレース期間中、ほとんど休憩の時間も取れないほどだったという。

「今思うと何をしてたのか細かく思い出せないほど、怒涛の2日間でしたね(笑)」

スポンサー・チームをアピールするために、主に外に向けて活動を行うRQ。では、チーム内での関係性はどんなものだったのだろうか?


「初音ミクの時は、ドライバーが谷口(信輝)さんと片岡(龍也)さんで、走るお笑い芸人って言われているくらいだったので、チーム全体が和気あいあいとして、仲が良かったですね。移動や空き時間には、いろいろな話もしましたし」

「ただ、レース中はシリアスな状態なので、ドライバーさんとは一切話しをしなかったですね、レース中は、ピットに入ることがあってもエンジニアさんの邪魔にもならないように。360°目を配って、かなり気を使っていました」


「エンジニアさんにちょっとでも『そこどいて』と言われるようなことがあったら、その子の非といいますか、そんなこと自体は起きてはいけないことだと思っていましたから」

「もちろんチームにもよりますけど、RQはアピールの方の仕事ですから、レースでは絶対に邪魔にはならないように心がけていました。そういう意味では、皆さんが思っているような、華やかなキラキラしたお仕事ではないですよね」

「RQ同士はひと見知りだったりとか、最初は壁を感じることもありましたが、1年間もありますし、自然と仲良くなってしまいますね。先ほど言ったスポンサー様/チームをアピールする役割ですから、ギスギスした関係では1年間やっていけませんし」

















2年間のレースクイーン経験で得たもの

楽しい思い出を語る際の笑顔とは異なり、真剣な表情で「RQとは?」という質問に答えてくれた彼女。その真剣な表情からは「仕事」に対する真摯な想いを知ることができた。

正面から仕事に取組み、チーム・スポンサーの広告塔として過ごしたRQの2年間。石黒さんにとって、何を得た2年間だったのだろうか。そしてその2年間で得た経験から伝えたいこととは?

「人生経験の中でためになった2年間でしたね。(RQをやらなければ)人生で絶対に触れないようなことなどを経験させていただき、身になったという感じ。華やかと思っていたRQの仕事はスポンサー様の名前を背負っている以上、実は責任重大な仕事なんだということも実感できましたし」


「これからRQを目指すなら。華やかな面だけではなくその仕事をしっかり理解したうえでそれでもやってみようという、そういう女の子が増えてくれればいいと思います。もし、スポンサー様などが何もいわなくても、彼女自身でそうして欲しいなと思いますね。チームの一員として。写真を撮られる時も、たとえばなぜコスチュームのここにRAYBRIGのロゴが入っているのかをわかったうえで頑張って欲しいですね」

石黒さんのRQとしての2年間のエピソードから感じられるのは、スポンサーなどの広告塔として外に向けてアピールするという、役割を全うするプロ意識の高さ。その経験は、現在の企業や商品をアピールするというモデルでの仕事でも役立っているという。

次回はRQの話題を離れて、現在の石黒さんの仕事に対する想い、そして自分自身について語ってもらうことにしよう。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_740d59301f51_マツダ/トヨタのアメリカ新工場 1本目の鉄骨、建設現場に MTMUS 740d59301f51

マツダ/トヨタのアメリカ新工場 1本目の鉄骨、建設現場に MTMUS

2019年4月25日 20:23 AUTOCAR JAPAN

年産30万台を計画


マツダ・トヨタ・マニュファクチャリングUSA(MTMUS)の北米新工場の建設現場から、1本目の鉄骨が工場予定地に組み込まれたというレポートが届いた。

マツダとトヨタが米国アラバマ州ハンツビル市において2021年より完成車生産を行う合弁新会社「MTMUS」の工場建設現場は、雨季に入ったものの、作業がスケジュール通りに進んでいるという。



2社が折半出資で約16億米ドルを投資する先進的な生産施設は、2021年に稼働を開始する予定。約4000名の新規雇用を生み出すと試算されている。マツダ・トヨタ向けの各生産ラインで、年産30万台を計画している。

具体的には、マツダのラインでは北米市場に新導入する同社のクロスオーバー・モデルを、トヨタのラインでは「カローラ」を、それぞれ15万台ずつ生産する予定である。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_9f0c91bec475_テスラCEO、自動運転タクシー実現を宣言 2020年までに 9f0c91bec475

テスラCEO、自動運転タクシー実現を宣言 2020年までに

2019年4月25日 12:05 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー 自動運転タクシーの実現で大幅な黒字に
ー 2年以内にはステアリングもペダルもないクルマを製造

自動運転タクシーの実現で大幅な黒字に

テスラのイーロン・マスクCEOは、22日に開催された「テスラ・オートノミー・インベスター・デイ」で、新たな野心的目標を展開した。

この投資家向けイベントでは、米国のEVメーカーであるテスラに収益をもたらす計画について、さらなる説明が行われた。

今年最初の世界的な株価高騰の後、テスラの株価は下降を続けているという懸念がウォール・ストリートにある。一方で短期的な問題としては、世界的な納車に向けた準備が行き詰まっていることが証明されている。

イーロン・マスクは、2020年に「自動運転タクシー」のネットワークを設立することによって、テスラのキャッシュフローは「大幅に黒字になる」と予想。この自動運転は「どこでも承認されるとは限らないだろうが」と認めながらも「少なくともある地域では、来年内に承認を得る自信がある」と語った。

テスラの掲げる目標は予定通りに実現しないという批判があることを認めつつ、マスクは次のように語った。「われわれはこれまで、やると言ったことは実際にやってきました。自動運転タクシーについても同様です。批判されるのは、それが予定の期間内に間に合わない場合があるということだけです」









2年以内にはステアリングもペダルもないクルマを製造

完全自動運転の実現に対し、たびたびマスクは楽観的な態度を示してきたが、実際には彼が口にした計画よりも遅れているのではないかという意見もある。先月、テスラは自社開発の新しいハードウェアによる完全自動運転機能を搭載したクルマの出荷を開始した。

報道によれば、テスラは2019年末までに無線ソフトウェア・アップデートによってこのシステムの準備を整え、2020年にはこのシステムを「安全に」使用可能にすることを目指しているという。

マスクは今年1月、完全自動運転システムは今年中に承認を受けるとアナリスト達に約束した。彼は22日、次のように付け加えた。「おそらく2年以内に、われわれはステアリングホイールもペダルもないクルマを製造するようになるでしょう」。

もし、このシステムが完全に安全であるとの承認を得られれば、2020年内には自動運転タクシーのサービスが認可されるだろう。

タクシーの車両は基本的に市販モデルをベースにしたもので、ユーザーはスマートフォンのアプリを使ってこれらのクルマを呼び、利用できるようになることをテスラは目指している。しかし、このネットワークを拡大するなら多数の新車を投入する必要があるだろう。

22日のイベントで、マスクは近い将来、テスラのオートパイロット・システムに「アグレッシブ・モード」を追加する計画についても明らかにした。これは「フェンダーがへこむ可能性をわずかにもたらす」が、「ロサンゼルスの渋滞をナビゲートする唯一の方法」であるという。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_e4f3abcc8c4b_分析 FCA、なぜテスラに巨額を支払う 厳しさ増すEUのCO2排出規制 e4f3abcc8c4b

分析 FCA、なぜテスラに巨額を支払う 厳しさ増すEUのCO2排出規制

2019年4月25日 11:45 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー 実体のない物を売って巨額を得ているテスラ
ー 罰金を節約するために
ー モデル3の販売が増えればさらに影響は大
ー 多くの自動車メーカーが罰金を払うことに

実体のない物を売って巨額を得ているテスラ

テスラのイーロン・マスクCEOは、電気自動車を売って儲けることが困難であると認めている。

しかし過去数年間、テスラは競合する自動車会社に驚くほど価値のある物に対価を支払わせ、数億円もの巨額を得てきた。その驚くほど価値のある物とは、実体がない。

米国のいくつかの州は、自動車会社に一定台数のゼロエミッション車の製造を義務づけている。しかし、実際にそれだけのゼロエミッション車を製造できない自動車会社は、他の自動車会社から「クレジット」を買うことができる。

テスラは電気自動車しか製造していないため、多くのクレジットを保有していることになる。昨年の四半期には、テスラはこのクレジットをライバルの自動車会社に売ることによって、1億9000万ドル(約213億円)以上を得た。これは同四半期における利益の2/3を超えるほどの額だ。

今回テスラはさらに欧州で、この実体がない物を利益に変える手段を見つけた。アルファ・ロメオ、フィアット、ジープ、マセラティを傘下に収めるFCAグループと新たな契約を結んだのだ。

この契約では、FCAはこの実体がない物に「数億ユーロ」を支払うことになる。テスラの電気自動車が排出する0g/kmのCO2を、自社の排出量に含めるためだ。










罰金を節約するために

EUは2021年までに、自動車会社が販売する全新車の平均CO2排出量を、現在の130g/kmから95g/km以下(メーカーごとに車両重量の平均とクレジットによって調整される)に引き下げる予定だ。これを満たすことができない場合、1台あたり95g/kmを超えるCO2排出量1gにつき95ユーロ(約1万2000円)の罰金が科せられる。

FCAとテスラは、両社が欧州で販売する車両を1つの「プール」としてまとめることで合意した。EUは新車の平均CO2排出量を、このプールごとに計算する。FCAはテスラから実質的にその権利を買うことで、平均CO2排出量を下げることができるというわけだ。

自動車業界アナリストのジェイトー・ダイナミックスによると、FCAは昨年、欧州で96万1000台の車両を販売し、その平均CO2排出量は125.3g/kmだった。この販売台数と平均CO2排出量の数字が変わらないと仮定すると、2021年にFCAの目標値は89.8g/kmとなり、28億ユーロ(約3500億円)の罰金を支払わなければならなくなる。

テスラが昨年、欧州で販売した車両は2万9000台に過ぎないが、これらのクルマは50g/km以下であるため、「スーパー・クレジット」が与えられる。昨年のFCAとテスラが欧州で販売した新車の平均CO2排出量をまとめると、121.6g/kmとなる。

2021年の目標値は91.6g/kmになり(車両重量の平均が増えるため)、支払う可能性のある罰金は22.5億ユーロ(約2816億円)に減る。つまり600億円以上も節約できるわけだ。










モデル3の販売が増えればさらに影響は大

ジェイトーの自動車業界アナリスト、フィリペ・ムニョスは、FCAがテスラにどれだけの金額を支払うかに注目しているという。

2018年の数字には、テスラがモデル3で欧州市場に与えた「大きな影響」が勘定されていない。「モデル3はの販売台数は今後さらに増えるでしょう。プールに占める影響はさらに大きくなるはずです」と彼は言う。


2021年までに、欧州におけるテスラの販売台数はさらに増加し、これによってFCAが節約できる金額はさらに大きくなるはずだ。

FCA自身もまた、電動化の計画を始めている。ジープとアルファ・ロメオにはプラグイン・ハイブリッド車が設定され、さらに来年は完全電気自動車となる次期型フィアット500が発表される予定だ。これらの電動化モデルを投入することで、CO2の平均排出量はさらに削減できるだろう。



多くの自動車メーカーが罰金を払うことに

厳しさを増すEUのCO2排出規制によって、罰金を支払う可能性があるメーカーはFCAだけではない。多くのメーカーが2021年の規制値をクリアする「準備ができていない」とムニョスは指摘する。ジェイトーによれば、PSAグループとフォルクスワーゲン・グループは特に多額の罰金を支払うリスクにさらされているという。一方で、トヨタとマツダは両社が販売する新車を1つのプールにまとめることで合意している。

ムニョスは次のように付け加えた。「EVが本当に内燃エンジン車の代替となる時を待っていたら遅すぎます。多くの自動車メーカーは、FCAとテスラのプールのような解決策を探さなければならなくなるでしょう」

ムニョスはこの提携によってFCAが「ライバルの自動車メーカーにとって、より強力な、大きな脅威になるでしょう」と指摘している。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_1e15a2df2aa4_初試乗 ジャガーFペースSVR V8スーパーチャージャー 遅れて現れたお手本 1e15a2df2aa4

初試乗 ジャガーFペースSVR V8スーパーチャージャー 遅れて現れたお手本

2019年4月25日 10:10 AUTOCAR JAPAN

もくじ

どんなクルマ?
ー 予定より9ヶ月遅れた発表の理由とは
どんな感じ?
ー 最高出力は550psながら軽くない1995kg
ー パワーアップに応じてシャシーもアップデート
ー 利便性もよく居心地の良いインテリア
ー ハイパフォーマンスSUVのお手本
「買い」か?
ー パフォーマンスと実用性の稀有な両立
スペック
ー ジャガーFペースSVRのスペック

どんなクルマ?

予定より9ヶ月遅れた発表の理由とは

「不特定の部品供給に関わる障害」ジャガー・ランドローバー社、JLRのスペシャルビークル・オペレーションズ(SVO)ブランドの3番目のとなるパフォーマンスモデルの発表が、1年近い遅延となった理由がこれ。今回のジャガーFペースSVRのことだ。

ジャガーの公式な情報によれば、2018年7月に予定されていたプレス発表まで数週間というところで、ジャガーが発注したものと、生産に向けて納品されたコンポーネンツとの内容が異なることが判明したらしい。結果的に、この問題が解決するまで、モデル発表が延期することが決定されたのだという。

しかし、複合的な部品だとはいえ、コンポーネンツの課題解決に9ヶ月も要するのだろうか。もっと別の理由もあると思えてならない。SVOの新しいボスは、少なくともわれわれの知る限り1モデルの計画を中止しているし、JLRの大きな企業損失も大きく影響しているのではないだろうか。ちょうどこのホットなFペースの開発から当初の発表にかかる期間と、先の34億ポンド(4828億円)にも達する赤字のニュースのタイミングとが重なるのは、偶然なのだろうか。少なくともわれわれのもとには、様々な噂や情報が聞こえてきている。

革新的な新しいボス、ミヒャエル・ヴァン・デ・サンドが、彼のはじめて手がけるクルマとして大幅な手直しを求めたことで、発表が遅れたという情報もある。9カ月という期間はわれわれには長く聞こえるが、自動車業界の人々にとっては、ワイパーアームやラゲッジスペースの車内灯を見直す以上の事ができる時間であることは、間違いないだろう。


どんな感じ?

最高出力は550psながら軽くない1995kg

アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオやポルシェ・マカン・ターボ、メルセデス-AMG GLC 63Cなどへ対する、ジャガーの回答がFペースSVRとなる。中クラスのSUVを見渡せば、多くのモデルに7万ポンド(1015万円)前後のハイパフォーマンス・グレードが存在しているが、2016年に発表されたFペースの標準グレードは4万〜5万ポンド(580万〜725万円)程度。JLRの広報担当社にさらに上の7万ポンド(1015万円)クラスの存在を確認しても、しばらくの間は慎重に否定していた。

ジャガーがカードとして持っている、スーパチャージャーで加給する5.0ℓのV型8気筒エンジンは、周囲を見渡しても珍しい存在で、Fペースに突出したパフォーマンスを与えるのに好適なユニットでもある。しかし、さほど方程式は単純ではないところがクルマの面白いところ。

確かに550psというパワーは、ジャガーのいうとおり群を抜いたスペックではある。一方で車重は1995kgにも及んでおり、ライバルモデルの中には200kgほど軽量なクルマも存在している。その結果、0-100km/h加速に要する時間は4.3秒で、充分に良好な数字ではあると思うが、メーカー公称値で比較すると、いくつかのライバルより劣っていることになる。

このような重量のかさむSUVで、加速競争をすることは無駄なことだと感じる読者もいるかも知れない。われわれとしては、ロードテストの機会でより意味のあるパフォーマンステストを実施する予定なので、そちらにはご期待いただきたい。また、果たしてパワーで劣るハイパフォーマンス・グレードのライバルの方が、本当にFペースSVRより0-100km/h加速で速いのか、気になる読者もいるのではないだろうか。


パワーアップに応じてシャシーもアップデート

さて、FペースSVRには標準グレードと同じスチールコイル・サスペンションが装備されているが、スプリングレートはフロントで30%、リアで10%ほど高められている。また設定を見直されたアダプティブ・ダンパーが標準装備となっている。

アルミホイールは22インチの鍛造タイプが選ばれ、軽量化されたハブには396mmの直径を持つ、強化されたディスクブレーキが備え付けられる。トランスミッションはZF社製の8HP70型と呼ばれるトルクコンバーター式の8速ATが搭載される。

そこへ、基本的には後輪へトルクを伝達し、必要に応じて前輪へも分配するスタンバイ式となる、クラッチベースの4輪駆動システムが組み合わされる。また、左右後輪の間に搭載されるトルクベクタリング機能を有したeデフは、まったく新しいコンポーネンツとなり、従来のSVOモデルに採用されていたものとは異なるという。

FペースSVRのインテリアデザインは、レンジローバー・スポーツSVRで見られるような、派手なカラーコンビネーションは避けられている。今回のテスト車両の場合、とても上品で控えめな、タンとブラックのレザーの組み合わせの中に、カーボンファイバー製の装飾パネルが慎重に錬られてレイアウトされている。


利便性もよく居心地の良いインテリア

車内空間の広さや利便性もクラス標準で比較しても優秀だといえ、それ以外のインテリアはとても好印象なもの。JLR社製の最新のインフォテインメント・システムは採用されておらず、インテリア自体も同社の中で最新のデザインというわけでもないものの、充分にリッチで快適で、居心地が良い空間だ。

ひとつわたしが残念に感じたのは、レンジローバー・スポーツSVRに採用されていた、スポーツシートがFペースSVRでは選べないないこと。背もたれにヘッドレストが一体化されているもので、座り心地も快適なうえに、サイドサポートに包まれながら深く腰掛けると、頭の位置もちょうどいいポジションが取れる、わたしのお気に入り。

運転席へ腰を掛け、フロントウインドウから外を見渡すと、フランス南部ニースの山肌には、大きなウェディングケーキに緩くかけられたリボンのように、ひらひらと曲がった道が延びている。このFペースは、渓谷にうねる狭い道では、そのボディサイズを実感してしまうクルマではある。ライバルのポルシェ・マカンやアルファ・ロメオ・ステルヴィオなら、どう感じるのだろうか。

エンジンをスタートさせ、クルマをするりと発進させる。きついコーナリング時ではわずかなボディーロールを発生させるものの、横方向のグリップは強力で、クルマの向きを変えるためのインプットに、想像以上にスマートなレスポンスを示してくれる。かといって、さすがに体格のいい運動選手のように機敏に動くというわけではないけれど。


ハイパフォーマンスSUVのお手本

操縦性も良いいが、スピードを高めていくと、車重の重さが顔を見せ始めるようだ。だが、ハンドリングのレスポンスはどちらかといえば穏やかで漸進的なものだから、自然なフィーリングでクルマの状態もつかみやすい。さらに7万ポンド(1015万円)級のSUVに相応しい、快適な乗り心地も兼ね備えている点は、高く評価できるだろう。

加えてエンジンの輝きが眩しい。パワー感だけでなく、特徴の強い音響的な面でも、ターボ加給されるV8とは全く異なる引き込まれる魅力を備えている。回転数にシンクロするように発するエンジンノイズと、高回転域まで回した時の咆哮のバランスも素晴らしい。

69.2kg-mという極太のトルクは2500rpmから発生するから、一生懸命にアクセルを踏む必要も、変速に気をもむ必要もなく、一切不満のないスピードに乗ってFペースは突き進む。中回転域を保てば余裕もシャクシャクで、この手のハイパフォーマンスカーに期待する上質さも味わえる。

FペースSVRはスムーズにも、かなり活発にも、ドライバーの希望通りに走らせられる。それでもギアを2段ほど下げて、アクセルを踏み込んだ時の情熱的な振る舞いこそ、このクルマの真価が表れる時だと感じた。わたし個人の意見としては、多目的でありながら快適性も求めるドライバー視点で見た場合、ハイパフォーマンスSUVのお手本にもなり得る仕上がりだと思う。


「買い」か?

パフォーマンスと実用性の稀有な両立

このクラスなら、間違いなくお勧めできる1台。もちろん軽くはない中クラスのSUVだから、我を忘れて連続するコーナーへ飛び込み、一体となって踊るようなコーナリングを楽しむクルマではない。何人かの友人や家族と一緒に、記憶に残るようなロードトリップを、テンポよく楽しむためのクルマだといえる。

だとしても、快適性や実用性、その他高級車に求められるような点で、同乗者へ不満を与えることはないだろう。むしろ行き渡る上質さが、車内を笑顔で包んでくれるはず。ジャガーFペースSVRよりも華やかで、速く、エキサイティングなクルマがあることも事実ながら、これほどのパフォーマンスを備えつつ、優れた実用性も持ち合わせているクルマは、とても稀有な存在ではないだろうか。
ジャガーFペースSVRのスペック




価格 
7万5335ポンド(1092万円) 


全長×全幅×全高 
4746×1936×1652mm(標準グレード) 


最高速度 
283km/h 


0-100km/h加速 
4.3秒 


燃費 
8.0km/ℓ(WLTP複合) 


CO2排出量 
− 


乾燥重量 
1995kg 


パワートレイン 
V型8気筒5000ccスーパチャージャー 


使用燃料 
ガソリン 


最高出力 
550ps/6000-6500rpm 


最大トルク 
69.2kg-m/2500-5500rpm 


ギアボックス 
8速オートマティック 

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_25b8c44119d2_ポルシェ911のハイブリッド化に成功 米シリコンバレーのVonnen社 25b8c44119d2

ポルシェ911のハイブリッド化に成功 米シリコンバレーのVonnen社

2019年4月25日 06:10 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー ポルシェより先に911をハイブリッド化
ー どんな911にも搭載可能
ー モーター・ジェネレーターが150psと20.7kg-mを発生
ー ボクスターやケイマンにも搭載可能
ー Vonnenの911ハイブリッドに試乗
ー 少し賢すぎるシステム




ポルシェより先に911をハイブリッド化

ポルシェ自身によるハイブリッド911は、現在ドイツ・シュトゥットガルトで鋭意開発中だ。しかし、それより先にカリフォルニア州シリコンバレーのVonnenという会社が、911のハイブリッド化を成功させた。

Vonnenのチャック・モアランドCEOは、このアイディアについて次のように語っている。「私たちは輪になって話し合っていました。なにか凄いことをやろうじゃないか。そこで既存のポルシェ911のプラットフォームをハイブリッド化するための方法を考え始めたのです」

それは3年前のことだった。まずは996型911をベースに使って、このコンセプトの実現の可能性を探ることにしたという。モアランドはさらに詳しい説明を続けた。

「ベースにしたのはカレラ2でした。われわれはこれに前輪を駆動するカレラ4のトランスアクスルを組み合わせました。前輪に駆動力を伝える機構の代わりにトンネルにモーターを取り付け、その動力をトランスアクスルに伝えて後輪を駆動させようとしたのです。上手くいきました」

















どんな911にも搭載可能

上手くいくことが証明できたものの、さらなる問題が持ち上がった。この方式ではモーターに減速機としての機能において利点がないことが分かったのだ。そこで彼らはコンセプトを見直すことになった。モアランドは言う。

「OK。犠牲を恐れてはいけない。解決するにはどうすればいい? そこでわれわれはもう一度製図板に向かい、この方法を考え出したのです」

その成果が、Vonnenシャドウ・ドライブと呼ばれるハイブリッド・システムだ。このシステムは、どんな911にも搭載可能で、パフォーマンスを引き上げることができる。


その仕組みは、水平対向エンジンとギアボックスの間に電動モーター・ジェネレーター・ユニットを押し込むというもの。ポルシェが実際に992でやろうとしている方法とよく似ている。フライホイールの代わりに搭載された電動モーターは、スターター・モーターも不要にした。狭い空間に押し込められたこのユニットの幅は25mmほどで、ギアボックスもそれだけ前に移動させている。カレラ4やターボに搭載する場合は、フロントに駆動力を伝えるプロペラシャフトを25mm短くする必要がある。


















モーター・ジェネレーターが150psと20.7kg-mを発生

このモーターに電力を供給するバッテリーは、荷室の床下に搭載。バッテリーの容量や種類について、Vonnenは今のところ口を閉ざしているものの、最高出力150psと最大トルク20.7kg-mを発生させるのに十分な容量であることは確かだ。クルマ全体の最高出力をどれだけブーストするかは、選択されたドライブ・モードによって異なる。このシステムにはモーター・ジェネレーター・ユニットの冷却回路とインバーターが追加されている。これは内燃エンジンの冷却系統とは独立しており、異なる温度で管理されている。システム全体の重量は約95kg。しかし、フライホイールとスターター・モーターが取り外されるため、実質的な重量増は77kgほどだ。


水平対向6気筒エンジンの電子制御ユニットはまったく変更されていない。Vonnenシャドウ・ドライブのコントロール・ユニットは、CANバスを通してスロットル・ポジションのデータを読み取り、必要に応じて電気によるブーストを加える。PDKのプログラムはクラッチのスリップ量を制御するために書き換えが必要だが、車両のそれ以外の部分はVonnenシャドウ・ドライブが搭載されていることを知らない。


















ボクスターやケイマンにも搭載可能

このシステムは完全にオフにして電気によるアシストをゼロにすることもできる。ストリート・モード時には、スロットル開度が40〜60%の間で12.4kg-mのトルクを発生してエンジンをアシストする。スポーツモードに切り替えると、65〜95%のスロットル開度で11.0kg-mのトルクが加わる。オーバーブースト・モードでは、20.7kg-mをフルに発生することができる。

このシステムはまた、非常に適応性が高い。モアランドはおそらくどんな911でも、マニュアルでもPDKでも、標準仕様でもチューンされていても、自然吸気でもターボでも、搭載できると言う。1965年の最初期モデルから搭載可能だが、初期の911に取り付ける場合には入力をモニターするセンサーとマイクロスイッチの追加がいくつか必要だ。

さらにボクスターやケイマンにも搭載できる。試乗車は991の3.4ℓカレラPDK仕様に搭載されていたが、Vonnenは現在、GT3に搭載するためのさらなる開発に取り組んでいるという。費用は現在7万5000ドル(約840万円)ほど。高価だが、これは先駆的な技術であり、排出ガスに一切悪影響を及ぼすことなく、強力なパフォーマンスを加えることができる。このことはカリフォルニアでは、そして世界的にもますます、大きな意味を持つだろう。
















Vonnenの911ハイブリッドに試乗

燃費改善や市街地を電気のみで走るためのハイブリッド技術については忘れよう。Vonnenシャドウ・ドライブは、パフォーマンスを向上させるためのハイブリッドだ。リア・ウインドウの下に置かれたインバーターを除けば、車内にその搭載を示すものは何もない。Vonnenによれば、このインバーターは顧客が望めば目に付かない位置に搭載することも可能だという。

ダッシュボードにはスマートフォンが装備されている。これも現在では特に珍しくもない。アプリではバッテリーやモーターの状態、ブースト量などを見ることができる。

システムのスイッチをオフにしても特に何も起こらない。標準の350psを発生する3.4ℓ水平対向6気筒エンジンに戻るだけだ。渋滞時にはアイドリング停止システムも機能する。

ストリート・モードに切り替えると、まずわずかな変化が起こる。それを感じるためにはクルマを走らせてスロットルを40%以上に踏み込む必要がある。そこでは確かにモーターのアシストが働き、高いギアでの柔軟性が高まる。つまり、頻繁にシフトダウンしなくても大丈夫になるということだ。モーター・ジェネレーターは低回転域に12.4kg-mのトルクを加えるので、混んだ交通環境における乗りやすさが増す。流れが速い道路では、さらに違いが顕著になるものの、電気によってブーストされるパフォーマンス向上はわずかしか感じられない。だが、それもスピード・メーターに目をやるまでの話だ。









少し賢すぎるシステム
パワーの出方が自然かつ漸進的なので、体感よりも速くて騙される。気が付くと思っていた以上の速度が出ている。しかも、ほとんど音がしない。微かな、それほど嫌ではない電気音が、水平対向エンジンのサウンドに混じって聞こえてくる。スポーツとオーバーブースト・モードに切り替えると、さらに素晴らしいパフォーマンスを発揮する。それはより明確に感じられるが、一般的なパフォーマンス・アップグレードに比べると、依然として体感的には控えめだ。


電気モーターはあくまでも補助的に機能する。シャドウ・ドライブという名称はその特性を言い表している。クルマ本来の魅力からかけ離れることなく性能を高める。回生ブレーキがはっきりと作動する感じはなく、好ましいエンジンブレーキが残されている。明らかに賢い、そして時には少し賢すぎるシステムだ。ストリート・モードの低回転域が、もっとも電気モーターによる恩恵を感じられる。

しかし、開発はさらに続いている。プログラムにも適用の仕方にも、変更の余地があることをVonnenは認めている。可能性については疑う余地がない。そしてこのシリコンバレーの会社が、ポルシェに刺激を与えたことは明らかだ。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_a6ad9938f747_新型911を初披露へ ポルシェ・スポーツカー・トゥギャザー・デイ 6/15-16開催 a6ad9938f747

新型911を初披露へ ポルシェ・スポーツカー・トゥギャザー・デイ 6/15-16開催

2019年4月24日 19:30 AUTOCAR JAPAN

Porsche Sportscar Together Day 2019とは


ポルシェジャパンは、「ポルシェ・スポーツカー・トゥギャザー・デイ2019」を開催すると発表した。6月15日(土)、16日(日)の2日間、富士スピードウェイにおいて実施する。


これは、ポルシェジャパンが主催する年に1度のファンのためのイベントだ。2017年、2018年にも同様の趣旨のもと、「ポルシェ・エクスペリエンス・デイ」を開催してきた。3回目を迎える今年からイベント全体の名称を「ポルシェ・スポーツカー・トゥギャザー・デイ」として、富士スピードウェイをポルシェ一色に染め上げる。

記念すべき第1回目では、昨年11月のロサンゼルスモーターショーでワールドプレミアされた新型ポルシェ911(タイプ992)を全国のポルシェセンターでの展示に先駆けて、初めて披露。


またブランドの核をなすモータースポーツは、ポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)、ポルシェカレラカップアジア(PCCA)に加えて、718ケイマンGT4クラブスポーツが新たに創設されたワンメイクシリーズ、ポルシェスプリントチャレンジジャパン(PSCJ)を行う。さらにワンメイクレースシリーズ「ポルシェEスポーツ・レーシング・ジャパン・シリーズ1」の決勝も開催する。

そのほか、グリッドウォークや、アパレルからミニカーまで幅広いラインナップを取り揃えるポルシェドライバーズセレクションの販売など、数多くのプログラムを用意。ポルシェオーナーはもちろんのこと、ポルシェオーナー以外の来場者も楽める内容となっている。


◇ポルシェ・スポーツカー・トゥギャザー・デイ2019 開催概要


会期:6月15日(土)、16日(日)
時間:8時〜18時
会場:富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町中日向694)

参加/入場については、イベントサイトを確認のうえ、全国のポルシェ正規販売店へ問い合わせを。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_7980b6e680e1_ポルシェ次世代ボクスターとケイマン EVだけでなくハイブリッドも 7980b6e680e1

ポルシェ次世代ボクスターとケイマン EVだけでなくハイブリッドも

2019年4月24日 17:40 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー EVだけでなくハイブリッドのプロトタイプも製作
ー 次世代型マカンの計画と同様
ー ハイブリッドは911から受け継ぐ
ー 2025年には918スパイダーの後継が登場
ー 期待は全固体電池に



EVだけでなくハイブリッドのプロトタイプも製作

ポルシェは完全に電気駆動の718ボクスターと718ケイマンを開発しており、2022年までに発表する見込みだ。同時に現行モデルをベースにしたマイルド・ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッド仕様も検討されている。

ポルシェは間もなく発売される4ドアのタイカンとタイカン・スポーツ・ツーリスモで、将来に向けて電気自動車のラインナップを拡大しつつある。その一環として、ロードスターの718ボクスターとクーペの718ケイマンも、次世代モデルは完全電気自動車になると、しばらく前から思われてきた。しかし、ポルシェのオリバー・ブルームCEOは、ハイブリッド・パワートレインも検討中であることをほのめかした。

「われわれは既に電気で走る718のプロトタイプを完成させています。そしてハイブリッドのプロトタイプも製作中です」と彼は語った。「それらの次世代モデルがハイブリッドになる可能性はあります。しかしまだ、単なるハイブリッドになるか、それともプラグイン・ハイブリッドになるかは確定していません」

















次世代型マカンの計画と同様

718ボクスターとケイマンで、ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッドの両方を追求するという決断は、社内で行われているリチウムイオン・バッテリーの研究が、十分な進歩を遂げていないことの現れであると考えられる。既存のミドエンジン・プラットフォームに大掛かりな変更を加えることなく、航続距離300kmを達成できる完全電気自動車バージョンの実現は難しいということだ。

ポルシェは今、新しいPPEアーキテクチャを使って、完全電気自動車となる次世代モデルのボクスターとケイマンを計画している。そして同時に、現行モデルに改良を加えたハイブリッドとプラグイン・ハイブリッドも検討しているのだ。


ポルシェによるこの動きは、次世代型マカンの計画とよく似ている。次世代型マカンでは、現行のMLBプラットフォームに新しいハイブリッド・パワートレインを組み合わせたモデルが作られる一方で、PPEアーキテクチャをベースにした完全電気自動車バージョンも用意される見込みだ。

第二世代のマカンに関するポルシェの計画について、ブルームは次のように語っている。「少なくとも2〜3年の間に、両方の仕様を発売する予定です。その時点で、内燃エンジンを新たに施行されるユーロ7規定に適合させるか、それとも完全に電動化するか、われわれは決めることができます。地域によって変化の速度は違います。例えば、中国では今すぐに電気自動車が求められていますが、ロシアではそれほど急がれていません」

















ハイブリッドは911から受け継ぐ

718に搭載される新しいマイルド・ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッドのパワートレインは、より大型のモデルである911のために開発されたものであると、関係筋は言う。ハイブリッド化は既存のポルシェ製内燃エンジンを、今後施行されるユーロ7規定に適合させることが可能になる。

2020年代初めに予定されている992型911のフェイスリフトで導入されるこのハイブリッド・パワートレインは、ポルシェの水平対向6気筒ガソリン・エンジンをベースにしたものだ。しかし、次世代型718ボクスターとケイマンは、2016年から採用されている排気量の小さな水平対向4気筒エンジンを搭載する。

どちらのユニットも48ボルトの電気システムを採用し、ディスク型電動モーターは7速デュアルクラッチ式オートマティック・ギアボックスと一体化される。

マイルド・ハイブリッドは、ガソリン・エンジンにさらなるパフォーマンスと燃費の向上をもたらすものの、電気のみで走行する機能は持たない。プラグイン・ハイブリッドの方は、電気モーターによるパフォーマンスのブーストに加え、ある程度の距離を電気のみで走行することが可能な容量のバッテリーを搭載する。


















2025年には918スパイダーの後継が登場

ポルシェの718ボクスターとケイマンを電動化する計画は、2011年のボクスターEプロジェクトに端を発している。ボクスターEは122psを発生する電気モーターを搭載し、電気のみで170kmの距離を走行可能だった。しかし、EVテクノロジーはそれから大幅に進歩している。


より最近の2017年には、ポルシェはワンオフでケイマンe-volutionと呼ばれるモデルを製作した。38kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載し、航続距離は193km。0-100km/h加速3.3秒、最高速度193km/hと発表されていた。

ケイマンe-volutionでは印象的なパフォーマンスが証明されたものの、航続距離に対する懸念はポルシェに全固体電池の開発へと向かわせた。718ボクスターとケイマンの完全電気自動車バージョンに加え、2025年には918スパイダーの精神的後継車となる電動ハイパーカーが登場する見込みだ。



















期待は全固体電池に

ポルシェの内部関係者は、親会社であるフォルクスワーゲンの言葉を引用し、リチウムイオン・セルの急速な進化によって、次世代のバッテリーはエネルギー密度が大幅に向上するとしている。バッテリーの容積と重量は、2019年から2025年までの間に、25%も改善される見込みだという。

2025年までには、全固体電池の採用により、エネルギー密度はさらに25%向上する見込みだ。そうなれば、ポルシェは同じスペースに重量を増加させることもなく、さらに多くのエネルギーを搭載することが可能になる。

フォルクスワーゲンは昨年、全固体電池の開発を手掛ける米国クァンタムスケープ社に1億ドルを投資した。これによってフォルクスワーゲン傘下のポルシェも、最新の全固体電池テクノロジーを利用することができる。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_4f810adb122f_アウディTT、絶滅危機 廃止による損失を再考察するべき 英国編集部 4f810adb122f

アウディTT、絶滅危機 廃止による損失を再考察するべき 英国編集部

2019年4月24日 16:10 AUTOCAR JAPAN

もくじ


ー 衝撃だった初代アウディTT
ー ニッチに商機を見出したアウディ
ー 活況を呈している小型クーペ市場
ー TTの廃止でアウディが失うもの


衝撃だった初代アウディTT

初めてアウディTTを運転したときのことを今でも覚えている。それが特に興奮するようなドライブだったからではない。どこか素晴らしい場所へ出掛けたからでもない。実際、スコットランドへ北上したわけでもなければ、ルート66を横断したわけでもない。というか、どこへ行ったのか、それがいつだったのか、どのくらいかかったのかも、はっきりと思い出せない。

しかし、TTのファンタスティックな、没入型のインテリアに、思わず歓声を上げたことは、はっきりと覚えている。四角く切り取ったような視界。高いウインドウラインによって包まれるような居心地。舷窓のようなエアベントや、アルミニウムのプレート(本物のアルミではなく、おそらくアルミ調だと思われるが)。構造体を見せるような素晴らしいデザイン。それらから受ける工業的かつ海洋的なインスピレーション。

思い出してほしい。当時のアウディのラインナップは、A3、A4、A6、A8で構成されていた。見た目が悪いクルマはない。初代A4(1994年)は興味深いものを感じさせたし、1998年のA6は非常にエレガントなクルマだった。わたしが最初に思い出すのは、ルーフに装備されていた小さな赤いアンビエント照明が、インテリアを暖かな光で照らしていたこと。まさに好ましい悪夢とでもいうような。しかし、TTにはそんなものが一切なかった。


















ニッチに商機を見出したアウディ

見た目が良いクルマや、風変わりなクルマは当時もあったが、TTはそのどれにもまったく似ていなかった。1990年代といえば、フォード・ピューマ、アルファ・ロメオ156、そしてフィアット・クーペやアルファ・ロメオGTVが登場した時代だ。

にもかかわらず、TTはちょっとした衝撃をもたらした。まずは1995年にTTコンセプトが発表された。写真を見ると、その室内には大きなタービンホールのようなものが見えた。驚いたのは、それがそのまま市販化されたことだ。しかもある面ではコンセプトより良くなっていた。


われわれAUTOCAR英国編集部はすぐにこのクルマを購入した。たくさんのTTが売れた。あまりに多くの台数が売れたので、これまでニッチと見做されていた市場を、アウディは十分に埋めることができると確信したようだ。初代TTの生産が終了した2006年までに、アウディは最初のQモデル、R8、そしてオールロード・モデルをラインナップに追加した。その間には、もちろん、A2というモデルもあったが、とっくになくなってしまった。思い出すのも恥ずかしい。


















活況を呈している小型クーペ市場

しかし現在、3世代目となったTTは絶滅の危機に瀕しているらしい。その理由は、われわれが十分な台数のTTを買わなくなったからだ。2022年までは存続するようだが、今と同じ2ドアのスタイルは、もはやそれが最後になりそうだ。

これは残念だ。なぜなら、ポルシェ・ケイマン、トヨタ86/スバルBRZ、トヨタ・スープラ、アルピーヌA110など、今や小型クーペの市場はめったにないほど活況を呈しているからだ。

おそらく問題は、われわれがTTではなく、これらのクルマや、ホットハッチを購入しているということだろう。確かに、走りが素晴らしいクーペを求める人に、アウディTTを心から勧めることはできないだろう。しかし、TTかハッチバックにするかと迷っている人には、TTを購入するべきだと言える。これほど低くて、軽くて、コンパクトで、楽しいクルマは、ハッチバックに求め得ないからだ。












TTの廃止でアウディが失うもの

そして、これが大事なことだと思うのだが、トヨタ86/スバルBRZは、おそらくよく似たタイプの後継モデルが間もなく登場する。それなのに、いまこのクルマを勧める理由があるだろうか? 86がトヨタで最も利益を生むクルマだとは思わない。しかし、とにかく今のところ、同社の豊田章男社長は、面白いクルマを作ることが事業の成長に有益であると分かっている。

アウディの会議室では、TTの将来について「感情的な議論」が行われているという。よく考えて欲しいと思う。アウディのラインナップにTTがなくなったら、販売面で失う数字はわずかだろう。しかし、魅力という面で失うものは大きいはずだ。

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cat_oa-rp16797_issue_35f0e54a053d oa-rp16797_0_ec901a0fe07b_三菱パジェロ、日本向けは終了 「ファイナルエディション」700台限定 ec901a0fe07b

三菱パジェロ、日本向けは終了 「ファイナルエディション」700台限定

2019年4月24日 14:30 AUTOCAR JAPAN

今年8月に生産終了


三菱自は、パジェロに特別仕様車「ファイナルエディション」を設定し発売した。現行モデルの国内販売向けモデルは、2019年8月をもって生産を終了するという。

1982年に発売され、オフロードの高い悪路走破性と、都会的雰囲気を兼ね備えた乗用車感覚の本格オフロード4WD車、パジェロ。1991年には2代目にモデルチェンジし、フルタイムとパートタイムの両方式の長所をあわせ持つ世界初のスーパーセレクト4WDを採用。悪路走破性を向上するとともに、ラグジュアリー性を高め、日本のRVブームを牽引した。


1999年には3代目にモデルチェンジ、ラダーフレーム構造からビルトインフレーム構造のモノコックボディとなり、軽量化と高剛性化を実現。高い悪路走破性に加えて、優れた操縦安定性と乗り心地を両立した。2006年には現行モデルとなり、従来から定評のあったスーパーセレクト4WD-IIに加え、新たにアクティブスタビリティ&トラクションコントロールなどを採用し、走りに磨きをかけてきた。

パジェロはこれまで国内で累計64万台以上(2019年3月時点)を販売している。

特別仕様車「ファイナルエディション」の特長を確認しておこう。



ファイナルエディション 内外装/価格は?


パジェロ・ファイナルエディションは、これまで37年の感謝を込め、人気オプションを装備し、価格設定を抑えた特別仕様車。人気グレードである「エクシード(クリーンディーゼル車)」をベースとし、以下の仕様・装備を採用している。

なお、パジェロ・ファイナルエディションの販売台数は700台限定で、価格は453万600円だ。

◇エクステリア/インテリア



人気オプションのルーフレールと電動ロングサンルーフを標準装備。ボディカラーは、モノトーンのウォームホワイトパール(有料色)、ブラックマイカ、スターリングシルバーメタリックに加え、3way2toneのスターリングシルバーメタリック/アイガーグレーメタリック(有料色)の全4色展開とした。

内装は、本革シートとパワーシート(運転席/助手席)を標準装備し、質感を向上させている。

◇機能・仕様


寒冷地仕様を標準装備し、寒い環境での利便性を向上。悪路での脱出性能を高めるリアデフロックを標準装備。SRSサイドエアバッグ&カーテンエアバッグを標準装備し、安全性を向上させた。


◇専用ディーラーオプションパッケージ



人気ディーラーオプションを組み合わせながら価格を抑えた「ファイナルエディションアクセサリーパッケージ」を設定。リアデフレクター、スペアタイヤカバー(メッキ)、マッドフラップ(アルミプレート仕様)で構成される本パッケージの価格は12万2752円(参考取付工賃1万4968円)。

なおパジェロブランドには、海外専用車種として70カ国以上で販売している本格オフロードSUV「パジェロスポーツ」がある。国内向けパジェロは終了するが、海外販売向けパジェロおよび「パジェロスポーツ」は引き続き販売していくという。

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