cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_aaf0625f77e7_VRゲームを進化させる、直径1m内で無限に歩け続けられる装置 aaf0625f77e7

VRゲームを進化させる、直径1m内で無限に歩け続けられる装置

 広島市立大学の脇田航助教は、仮想現実(VR)ゲーム用の360度方向の歩行入力装置を開発した。腰を囲むドーナツ状のクッションの中に荷重センサーを配置し、移動方向を検出する。歩くように脚を上げた動きを計測して歩行や走行としてVRゲームに入力する。直径1メートル程度の装置の中で無限に歩き続けるようなVR体験ができる。

 VRゲームでは全身の動きを狭いスペースで計測し、コンテンツに反映させることが課題になっている。本当に歩いたり走ったりすると広いスペースが必要になり、ヘッドマウントディスプレー(HMD)などの配線の取り扱いが問題になってくる。

 そのため乗馬やサーフィンのような乗り物に乗せて下半身の動きを制限するコンテンツがアミューズメント施設では主流だった。

 今回、脇田助教は、クッションで腰を囲い、脚を動かしても実際には移動しない計測装置を開発した。クッション内部には腰の高さに荷重センサーが配置され、装置に体重をかけるとその力を検出する。さらに膝の上げ下げを、膝の付け根の高さのセンサーで計測する。膝の角度の計測分解能は5―15度程度。膝を上げ下げする速度を移動速度に反映できる。

 検出システムの部品原価2万円で構成できる。研究用試作ではドーナツ状のクッションや架台が高価になっているが、構造自体はシンプルなため量産機ではコストを抑えられると見込んでいる。

 ベンチャーを立ち上げて事業化する計画。まずは施設用のVRアトラクションに提案する。将来は家庭用の歩行入力システムに展開したい考えだ。

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_474da4b8d290_日本の技術力、ラグビーW杯でアピールに成功するのは誰か 474da4b8d290

日本の技術力、ラグビーW杯でアピールに成功するのは誰か

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まであと半年と迫った。携帯電話や電機各社は、第5世代通信(5G)や顔認証といった新サービスを国内外にアピールする場にもなるとして、準備を始めている。2020年の東京五輪・パラリンピックも見据え、日本の技術力の存在感を高めるイベントにもなりそうだ。

5Gでデジタルスタジアム-“自分が選手”の臨場感
 携帯電話大手はラグビーW杯の会場周辺を次世代通信規格である5Gのプレサービスの場として活用する。従来の4GLTEに比べて100倍の高速通信ができ、低遅延で多数の同時接続が可能な5Gは、スポーツ観戦に新たな付加価値をつける可能性を秘める。

 各社はまだ具体的な5Gサービスを明らかにしていないが、例えば選手の視点でプレースキックを実感できる仮想現実(VR)サービスをスタジアム来場者に提供することが考えられる。

 例えばNTTは14日、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と共同で、NTTのデジタル技術を駆使してスタジアムから遠く離れた場所からでも臨場感を味わえる「デジタルスタジアム」サービスを始めると発表している。

 5Gは高精細な4K映像や高品質の音声を遅延なく送信可能。Jリーグの村井満チェアマンは、「自分が選手となったかのような感覚でフィールドをぐるりと見渡すような体験をすれば本当の意味でのサッカーの醍醐味(だいごみ)を感じられる」とした上で、ヘッドマウントディスプレーを付ければ「ゴールキーパーの視点でペナルティーキック(PK)の早さを実感できる」と期待する。

 ラグビーW杯でも同様のサービスを提供することも検討していく。

 パブリックビューイング(PV)の高度化にも5Gが貢献しそうだ。NTTドコモはフットサルの試合を複数台の4Kカメラで撮影し、5GでPV会場に即時に伝送し、この映像を合成し幅20メートルのワイドスクリーンに映し出すイベントを成功させている。

 まるでスタジアムにいるかのような高精細な映像と音声を味わいながら屋内施設でディナーを楽しむ―。こうしたイベントをラグビーW杯で開けば、チケットを入手できなかったファンだけでなく家族連れや障がい者も楽しめる。

 ラグビーW杯の会場では、KDDIは飛行ロボット(ドローン)と5Gを組み合わせたサービスを展開する。KDDIの山田靖久理事は「(ドローンで撮影した)4K映像を5Gで即時送信して人工知能(AI)で分析するサービスが期待できる」と話す。スタジアムを巡回するドローンの空撮映像をクラウド上に伝送して、スタジアム内の警備に生かすことなどが考えられる。

顔認証-セキュリティー対策万全
 ラグビーW杯の裏方では大会スタッフが運営を支え、各国の報道関係者が試合の熱気を世界に伝える。だが、関係者とはいえ、会場の出入り口では本人確認が必須。問題はその数が約1万人にも及ぶため、本人確認に要する時間と手間が膨大となる。そこがセキュリティー上の盲点とならないように厳格にチェックすると、作業負担と時間がかさむため、運営側にとってはやりくりが悩ましい。

 この問題を解決するのが、NECの提供する顔認証技術だ。バーコード記載のIDカードと、事前に撮影・登録した顔画像をシステム上でひも付けし、会場の入り口に設置する顔認証装置を用いて本人確認を行う。

 IDカードを読み取り機にかざすと即座に顔認証を行うため、スムーズな入場が可能。「ゲート通過時にカメラの正面に向き合って立ち止まることなく、自然に歩いたままでの状態で認証できる」(NECの武原裕樹東京オリンピック・パラリンピック推進本部マネージャ)。

 NECが受注したのは、東京スタジアムと横浜国際総合競技場の主要2会場。IDカードの貸し借りやIDカード偽装、盗難によるなりすまし入場の防止といった効果も期待できる。

 ラグビーW杯に続き、東京五輪・パラリンピックでも、NECの顔認証システムの採用が決まっている。対象は参加各国の選手やスタッフ、ボランティアを含め総勢30万人。43の競技場や三つの選手村、宿泊施設などのゲートに顔認証システムを設置する。NECにとり、ラグビーW杯と並び自社技術をアピールする格好の機会だ。

4K8K映像-会場にいなくても楽しめる
 パナソニックは、18年9月に施設をリニューアルした東大阪市花園ラグビー場に、710型の大型発光ダイオード(LED)モニターや4Kカメラなど映像システムを納入した。

 スタンドの一画に設置された縦幅約8メートル、横幅約16メートルの大型モニターは、高輝度のフルカラーLEDを採用。昼夜や天候を問わず、ピッチの上にいるレフェリー(審判)もこのモニターで判断ができるくらい鮮明な映像を映し出せる。トライシーンや判定の検証時、リプレイ映像を映すことで観客と選手、レフェリーが映像を共有して試合が盛り上がる。

 また、業務用4K映像カメラ2台のほか、スタンドの天井付近に設置した4Kネットワークカメラ4台を納入。カメラ制御機器により、遠隔でネットワークカメラの向きなどを集中制御できる。

 パナソニックは20年以上にわたり五輪・パラリンピック会場に、こうした映像機器システムを納めてきた実績を生かした。

 同ラグビー場は、年間で試合のある40―50日以外、PV会場などとして運営している。こうしたイベントでは、大型モニターによって臨場感のある映像が提供できる。ラグビーW杯を通じて同ラグビー場の知名度向上につなげつつ、結婚式などのイベント会場として多様な用途を模索するという。

 キヤノンは8K映像のライブ配信の実証実験を実施している。ラグビー試合の映像を競技場からキヤノン本社に送信、画像処理した映像を巨大スクリーン向けに補正して表示することに成功。会場に行かなくても、スタジアムで観戦するような臨場感を体験できる。

 18年6月に大分市で開かれたラグビー日本代表対イタリア代表、同年10月に横浜市で実施したニュージーランド代表対オーストラリア代表で実験した。6月は衛星回線で、10月は光回線で伝送した。

 キヤノンが開発した8Kカメラ・レンズで撮影したライブ映像を送り、キヤノン本社で8K映像として上映した。中継車など既存の4K設備を活用しており、8K映像の利用の拡大が期待できる。

 ラグビーW杯を始め、映像配信を会場以外でもスポーツを楽しめる技術として広げていきたい考えだ。
(文=特別取材班)

日刊工業新聞2019年3月19日

【ファシリテーターのコメント】
ラグビーワールドカップ2019組織委員会は今大会の経済効果について約4300億円と推計しています。そのうち約1200億円は国内客や訪日客による消費。東京五輪を見据えた技術力発信の場になるとともに、開催12都市における観光ビジネスの盛り上がりの効果も期待されます。
葭本 隆太

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_9e938e12a455_「クラウドファンディング」が東洋紡の次世代社員を育成する 9e938e12a455

「クラウドファンディング」が東洋紡の次世代社員を育成する

 東洋紡はクラウドファンディングを運営するマクアケ(東京都渋谷区)のサービスを活用し、一般消費者向け新商品の開発と人材育成プログラムを始めた。若手社員を中心に、東洋紡の素材や技術を使った新製品を開発、マクアケを通じて資金調達・販売を行う。第1弾として東洋紡の機能性繊維を用いた犬用衣料の資金調達を13日に始めた。挑戦する社風の醸成や、新規事業を担う次世代の人材育成を狙う。

 東洋紡は2018年11月、20―40歳代の若手社員を中心に人材育成プログラム「みらい人財塾」を立ち上げた。30人が6チームに分かれ、マクアケのアドバイスを受けつつ、商品の企画から生産工場との折衝、試作品製作、販売目標設定など事業戦略を練ってきた。

 2月末に各チームが会長、社長などの役員に向けプレゼンテーションを行い、高機能な犬用衣料、人工皮革を使ったビジネスリュックなどの4アイテムが選考を通過した。順次クラウドファンディングを開始、商品化を目指す。

 資金調達を始めた犬用衣類は、風を通しにくく暖かいニットウエアと、肌トラブルの原因菌増殖を抑えるルームウエア。期間は6月13日までで調達目標額を100万円に設定した。

 東洋紡の飯塚憲央経営企画部みらい戦略グループマネジャーは「新しい事に挑戦する機運が高まり、当社の新ビジネスにつながれば」と期待する。みらい人財塾2期生の活動も今秋に始める予定だ。

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_ee0b3c6e1dff_“高齢者=ガラケー”のイメージはもう古い? ee0b3c6e1dff

“高齢者=ガラケー”のイメージはもう古い?

 NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所は、1月時点の70代のスマートフォン所有率が前年比12ポイント増の43%となり、フィーチャーフォン所有率を初めて上回ったとする調査結果をまとめた。フィーチャーフォン所有率は同17ポイント減の39%だった。60代では18年の調査でスマホ所有率がフィーチャーフォン所有率を上回っていた。シニア層でもスマホが主流になりつつある。60代のスマホ所有率は同14ポイント増の70%。フィーチャーフォン所有率は同17ポイント減の29%と大幅に減った。60代男性のスマホ所有者の半数はパソコンも保有。60代女性の半数以上はスマホの単独所有だが70代女性の4割がフィーチャーフォン単独所有だった。

 同調査は1月に関東1都6県の60―79歳の男女を対象に実施し、506サンプルを回収した。

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_099c0f030132_年間のCO2排出量375トン削減するペットボトルの一工夫 099c0f030132

年間のCO2排出量375トン削減するペットボトルの一工夫

 キリンビバレッジは、現在最軽量の2リットルのペットボトルを、28・9グラムから28・3グラムに軽量化したと発表した。ボトル口部のネジ山を細くするとともに長さを削減し軽量化した。新ボトルの導入により年間約107トンのペット樹脂と、約375トンの二酸化炭素(CO2)排出削減が可能としている。

 新ボトルはミネラルウオーター「キリン アルカリイオンの水」向けで4月から導入する。これまで同ボトルの軽量化に取り組み、15年3月に最軽量を実現。今回は軽量化の余地がある口部に着目して改良した。他の飲料商品への展開も検討している。

 キリングループはプラスチック廃棄物の改題解決の方針「キリングループ プラスチックポリシー」を策定しており、ペットボトルの軽量化もこの一環。今後、さらなる軽量化を進めるとしている。
日刊工業新聞2019年3月21日

【ファシリテーターのコメント】
                              
日刊工業新聞 記者

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スマホはもう頭打ち、電子部品各社「車載」シフト加速

 電子部品各社の主戦場がスマートフォンから車載へと急速に移り変わっている。世界のスマホ市場が伸び悩む中、自動車市場では環境対応や先進運転支援システム(ADAS)などの普及により、部品搭載点数は今後も増加が確実。各社は付加価値の高い製品の開発や生産設備体制の拡大、用途展開などを急いでおり、本格的な競争が始まった。

需給ひっ迫-MLCC生産能力拡大
 調査会社の米IDCによると、2019年の世界のスマホ出荷台数は前年比0・8%減の13億9490万台で3年連続の減少となる見通し。同社は第5世代通信(5G)対応や画面を折り畳めるスマホが投入されれば需要が喚起されるとし、下期(7―12月)は前年同期比2・3%増を見込む。

 だが、「5G対応で『折り畳みスマホ』が公開されたが、30万円もする。一体誰が買うのか」(電子部品大手の幹部)との本音も聞かれる。

 電子部品業界では直近までスマホの高機能化を受けて引き合いが高まっていた。スマホ市場の停滞感を払拭(ふっしょく)する切り札となることを期待するものの、一方でより市場が伸びている車載向けに各社力を入れ始めた。

 特に注目されるのが、スマホ向けと車載向けの両方に多く使われる積層セラミックコンデンサー(MLCC)だ。MLCCは電気を蓄えたり、電流を整えたりする電子部品だ。

 世界シェア首位の村田製作所の村田恒夫会長兼社長は「スマホよりも車の需要が継続して伸びる」と期待する。同社はスマホ向け需要に合わせて増産投資を進めてきたが、近年は車載向けの需要が急増している。4月から始まる3カ年の中期経営計画の中でも、旺盛な需要に対応するため年10%の増産を継続する考えだ。

 TDKもMLCCの引き合いは依然として強い。「車載向けは相変わらずひっ迫している」(石黒成直社長)ため、安定供給のために生産増強を急ぐ。19年度までは継続的にある程度の規模で投資を続ける。

 太陽誘電は新潟県内の子会社の敷地内に、MLCC生産の新棟を建設する。20年度内に稼働する計画。自動車の電装化や5Gの到来を目前に需要の増加を見越し、生産能力を増強し安定供給につなげる。京セラは競合メーカーと比べてMLCCのシェアは低いものの、生産能力を年率約30%引き上げて需要増に対応。21年には鹿児島の工場にMLCCの生産も担う新棟建設を検討している。

 MLCCの搭載数はスマホが1台当たり約700個に対し、電装化の進展で自動車は同3000―8000個が搭載されるなど、ケタ違い。搭載数はさらに伸びていく見通しのため、各社にとって車載向け需要を確実に取り込むことが今後の成長のカギを握る。

得意技生かす-センサー・EVモーター…“クルマ大変革”が商機

 自動車メーカーがCASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)への適応を急ぐ中、電子部品大手も安全性に直結するADAS領域に視野を向ける。

 村田は、静電気放電(ESD)に対する保護を業界最高水準まで高めた、車載電源向けメタル製パワーインダクター「DFE2HCAH」シリーズなどを、ADASなどに用途展開する。

 部品の搭載密度の高まりに伴い、各種機器に影響を与えるESDから保護する需要があり、これに応える。民生機器向けで培ったインダクター技術を応用し、ESD対策を中心とした車載向けにした。

 ロームは1個の電源集積回路(IC)で高電圧から低電圧に降圧できる技術を開発。従来は複数個が必要だったことから、実装面積の省スペース化が実現した。同技術により電源ICの差別化を進め、ADASやデジタルメーター向けなど、車載市場を深耕する計画だ。

 また車載向け全般では、TDKが角度や位置などを検出して信号に変えるセンサーを強化している。自社の磁気技術を生かしたトンネル磁気抵抗素子(TMR)センサーなどの車載用センサーが対象だ。京セラは、モジュール(複合部品)だけでなくソフトウエア分野も含め、開発体制を強化する。谷本秀夫社長は「(今後は)車載向けの売上高のうち、ADAS関連のセンサーやカメラなどの比率が高まっていく」と見通す。

 アルプスアルパインは、ハードウエアとソフトウエアを融合した機能デバイスを強化する目的で、アルプス電気とアルパインが経営統合した。象徴的存在として開発したのが、自動運転と手動運転の二つのモードを搭載した入出力デバイス「タッチインプットモジュール」だ。同社は高付加価値の車載向け製品を訴求していく。

 日本電産は電気自動車(EV)用のインホイールモーターの開発に成功。ホイール内蔵型の駆動用電気モーターのため、車輪ごとに独立制御でき、車の設計自由度も高まる。同モーター搭載車の本格的な普及に合わせて、23年頃の量産を目指している。

 中国市場の減速や機能の頭打ちなどでスマホ市場は今後も大きな伸びは期待しにくい。電子部品各社が車載市場へのシフトを加速するのは必然的な流れといえる。スマホで培った高機能や小型といった長所を生かし、市場に食い込めるか。各社の独自の成長戦略が重要になってくる。
(文=山谷逸平、京都・日下宗大)

私はこう見る/三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニアアナリスト・内野晃彦氏】
 民生市場はこれまでスマホ向けが最大市場だったが、スマホ普及が頭打ちとなった。今後は台数の伸びより、データ量やパワーエレクトロニクス分野におけるエネルギーの効率性という二つの方向性に焦点が移っていくだろう。

 自動車はこの2点が結集している。ADASやコネクテッドカー(つながる車)は膨大な量のデータを使う。電子化があらゆる自動車領域に流れ込んでいる。

 電子部品各社はこれに見合う製品開発が必要だ。車は大まかなロードマップが決まっており、安心して研究開発ができる。

 技術が採用されれば投資もでき、比較的無駄のない投資が可能だ。キャッシュフローが回りやすい。車載向けにシフトする動きは19年度も継続するだろう。

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_74c6f7cbddc6_ネット接続なしでOK、業務用空調「AIで運転制御」の仕組み 74c6f7cbddc6

ネット接続なしでOK、業務用空調「AIで運転制御」の仕組み

 三菱電機は独自の人工知能(AI)を組み込み、部品寿命の予測や省エネルギー性の高い運転制御を可能にする業務用空調の開発に着手する。2021年ごろの商品化を目指す。AIに必要な情報処理を機器側が担い、インターネット接続をしなくても最低限の機能が発揮できるのを特徴とする。ネット接続が難しい既存の建物やITに詳しい管理スタッフの確保が難しい中規模施設などの需要を掘り起こす考え。

 三菱電機は19年内に業務用空調の開発と製造を担う冷熱システム製作所(和歌山市)で実証試験を順次始める。三菱電機の独自AI技術「マイサート」を使い、機器内で情報処理するエッジコンピューティングを実現する。

 振動や温度などからAIが部品寿命を予測することで、適切な時期に部品交換し、人手不足の中で点検の頻度も抑えられる。また、熟練の管理者のようなエネルギー効率の高い空調の運転制御を、AIにより自動化する。

 施設に空調を導入する際、通信の設定などをしなくても、こうしたAI機能が使える。既設物件や中小規模のビルの需要をにらむ。

 AIで主流の深層学習(ディープラーニング)は情報処理負担が重く、一般的にはネット接続した上でサーバー側で情報処理する。マイサートは処理負担が軽く、機器内の半導体でもAI機能を担える。三菱電機はすでに工作機械や自動運転システムでマイサートの応用を進めている。

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_750514447e3d_抹茶製造会社の輸出戦略に見る、国内外の消費方法の違い 750514447e3d

抹茶製造会社の輸出戦略に見る、国内外の消費方法の違い

 抹茶製造のあいや(愛知県西尾市、杉田武男社長、0563・56・2233)が、輸出に力を入れている。1年に1回、海外現地法人の代表が集う「インターナショナルミーティング」を開催。各国の抹茶市場の動向や目標などを報告し、共有する。抹茶は国内では色味や風味が重要視されるが、海外では健康に良いものとして認識され、国内の消費方法とは異なる。

 あいやの2018年度の抹茶の輸出量は、工場がある中国を除き、全出荷量の約5割を占めている。01年に米国に現地法人を設立後、輸出を本格的に始め、現在ではドイツ、オーストリア、中国、タイなどに拠点を持つ。13年度の輸出量と比べると約1・5倍に増えている。杉田社長は「他社に先駆けて輸出が進んでいる状況だと思っている」と自信を見せる。

認知度が向上
 抹茶は米国では3―4年前から認知度が高まってきたという。米国市場では「アンチエイジング」「抗酸化作用」といったキーワードとともに消費が増えている。他方、欧州では動物性食品を摂取しない「ベジタリアン」が増加傾向にあることを背景に、売り上げを伸ばしているという。例えば、フランスでは自然食品としてスーパーマーケットで販売されている。

 米国、欧州以外でも抹茶は健康に良く、機能性がある商品として、認識が高まっている。そうした市場では、抹茶はそのまま味わうのではなく、他の素材と混ぜることが多いため、抹茶本来の味が分からないことも多い。そのため、同社は海外では品質や機能性をアピールして売り上げを拡大してきた。

 米国ではカフェチェーンで抹茶製品が扱われている。カフェインをコーヒーからでなく、抹茶から健康的に取りたいという需要があるという。また欧州では最近「抹茶チョコ」「抹茶ラテ」など抹茶の味にこだわった商品が流通し始めている。もちろん、抹茶そのものではないものの、抹茶本来の味が伝わるような商品が海外でも受け入れられつつある。

本来の味で勝負
 米国法人「あいやアメリカ」(カリフォルニア州)の杉田文弘社長は「輸入を始めた当時は抹茶を広めることが先だったが、認知度が上がってきた今、本来の味でも勝負していきたい」と話す。

 ただ、海外で流通している抹茶の多くは、日本で見られるような風味や色味が良い抹茶とは異なる。そうした市場にどう日本の抹茶を広めていくか。杉田あいやアメリカ社長は「日本の歴史ある素材として説明していくことで市場を開拓していく」と意気込む。

2年後には輸出比率を6割に高める目標を掲げるあいや。抹茶本来の味も伝えつつ市場を広げる方針だ。

(文=名古屋・岩崎左恵)

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_9c7f4264b4e0_事業環境厳しい小規模事業者、正しい行政の支援策は? 9c7f4264b4e0

事業環境厳しい小規模事業者、正しい行政の支援策は?

 経済産業省・中小企業庁は、小規模企業施策に関する「小規模企業振興基本計画」を5月をめどに、5年ぶりに改定する。地域経済の活性化に寄与する小規模事業者を後押しするため、現行の基本的考え方の「事業者の持続的発展」という概念を「地域の持続的発展」に広げるとともに、国と地方自治体の連携を明確化。併せて小規模支援法も改正し、小規模事業者の支援体制を再構築する方針だ。

5年ぶり改定
 小規模事業者は人口減少や高齢化、国内外の競争の激化、地域の弱体化といった情勢変化、自然災害の頻発化など、事業環境は「5年前以上に厳しい状況」(企業庁)に追い込まれている。このため、都道府県、市町村、産業界といったステークホルダーとの関係を強化した支援体制の構築が必要だ。

 改定する基本計画は、四つの目標と12の重点施策案で構成した。計画改定に関連して、今国会に4本の法改正で構成する中小企業強靱(きょうじん)化法案を提出、このうち小規模支援法の改正により、国と自治体の連携を強化した支援体制を整える。

面的支援
 基本計画改定と支援法改正の狙いは、「(従来施策の)個々の事業者に着目するだけでなく、事業者が置かれている地域で考えた面的支援を強化するため」(小規模企業振興課)にある。具体的には、商工会議所と商工会が策定して国の認定を受ける「経営発達支援計画」のスキーム(枠組み)に、新たに自治体との関与を規定。小規模事業者のステークホルダーである市町村と共同で策定するとともに都道府県も意見を言えるようにする。

 小規模事業者の事業継続リスクへの対応能力強化も狙う。商工会議所と商工会が、地域の防災を担う市町村と連携し、事業継続力強化のための支援を行う計画(事業継続力強化支援計画)を都道府県が認定するスキームを新設した。サプライチェーンの維持や災害時に備えた対応強化が、産業郡を成し地域経済を支える小規模事業者の存続に重要なためだ。

BCP策定促す
 管内の事業者への普及啓発や助言指導、災害発生時の対応など商工会議所、商工会に事業継続計画(BCP)策定を促し、連携強化と早期復旧に取り組む。

 小規模事業者の数は14年からの4年間で約29万者減少した。一方、情報技術の発展で情報格差が縮小し、小規模事業者が活躍するための敷居も低くなりつつある。

 基本計画はフリーランスなど新たな事業者の時代に即した経営形態を求める動きを進化させていく必要があると判断。地域の創業や雇用にも結びついているとして施策を進める。

個社支援から面的支援へ
 経済産業省・中小企業庁が5月をめどに改定する「小規模企業振興基本計画」は、小規模事業者に関連する支援のあり方を再構築した。地域経済を支える小規模事業者へのアプローチや、国と自治体の連携強化などを盛り込んだ。新計画案を取りまとめた企業庁小規模企業振興課の西垣淳子課長に聞いた。

 ―基本計画の改定は5年ぶりです。
 「5年前の時以上に地域が疲弊しており、中小企業政策審議会(経産相の諮問機関)の小規模企業基本政策小委員会で政策反映に向けた議論を重ねてきた。基本計画の改定にあわせて、小規模支援法の改正案が、中小企業強靱(きょうじん)化法の枠組みの中で今国会で審議される。議論を重ね、新しい政策展開につながったことが一番(意義が)大きい」

 ―小規模事業者の成長は、地域経済の活性化に欠かせません。
 「地域経済や地元住民の生活を支える上で必要な企業を、いかに維持していくかという問題を各地の自治体が抱えている。地域の疲弊が進む中、事業者の個社支援のみでなく、地方自治体と国が一緒になって地域全体を面的に支援していくことが重要だ。支援法の改正案では、都道府県や市町村の役割を明確に位置付けた」

 ―サプライチェーン単位での支援策が重要です。
 「昨年の西日本豪雨災害では、大企業が事業を再開できたとしても、下請け事業者が再開できなければ、部品供給が止まりサプライチェーン全体に影響が出るといった問題を皆さんが感じていた。事業継続計画(BCP)の策定をはじめ、平時からの対応が大事だ。また小規模事業者は、経営者の高齢化による、廃業の事業承継問題を抱えている。事業継続という観点から、サプライチェーンを担っている人たちの事業継続を支援していきたい」

 ―企業規模にとらわれない、個人事業主やフリーランスが活躍できるような支援策が求められています。
 「これまでの小規模事業者支援は税務指導など会計管理が中心だった。しかし支援策も、新規開拓支援や創業支援など多岐にわたっている。経済のデジタル化はフリーランスのビジネスチャンスの可能性を広げる。フリーランスの支援に力を入れていく」

【記者の目/総力挙げた取り組みに期待】
一連の小規模企業施策の推進には、小規模事業者が日本経済の発展基盤であり、活力の源泉だとの認識がある。事業者の取り組みに向けた課題を自らの課題と考えてきめ細かく対応するため、行政や支援機関には総力を挙げた地域ぐるみの取り組みが求められる。今回の改定はこうした点に配慮している。
(文=山下絵梨)

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cat_oa-newswitch_issue_aaf0625f77e7 oa-newswitch_0_94228a493d66_香る“空気砲”はどこで活躍する? 94228a493d66

香る“空気砲”はどこで活躍する?

立命館大学の野間春生教授と名城大学の柳田康幸教授らは、4種の香りをブレンドして射出する空気砲を開発した。小さな射出孔がたくさん空いたクラスタ方式の空気砲を作製し、流路の一部が香料タンクを経由する構造にした。電磁弁の開閉で配合を調整し、空気の固まりを射出できる。例えば映画館の座席に設置すると香り付きの映画を楽しめる。

流路の切り替えと開閉時間で香料の配合を調整する。まず1000分の10秒間香料タンクのある流路を空け、次に1000分の60秒間空気を押し出す流路を開放する。射出全体の圧力が0・7キロパスカルの場合、1メートルほど香料を含む空気が飛ぶ。

圧力や開閉時間を調整して香りの強さや空気量を制御できる。射出孔一つひとつに送る空気量を調整すると、さまざまな空気の渦を作れる。渦の形や大きさにより、空気のまき散り方が変わる。

ユーザーの鼻を狙いピンポイントで香料を送れるため、空間全体を香りで満たす方法に比べて香料を節約できるという。映画などの施設利用に提案していく。

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