子どもと一緒にキャンプをしたいな、と思っているママ・パパはいますか? 株式会社イー・ラーニング研究所が、子どもの夏休みについての実態をアンケート調査しました。約8割のママ・パパが夏休みに子どもに体験させたいことがあると回答し、さらに体験させたいアクティビティ第1位が「キャンプ」という結果でした。
しかし、キャンプ経験がないと、初めてのキャンプは何をどうすれば良いのか分からず、興味があっても二の足を踏んでしまいがちなのではないでしょうか。まさに筆者もキャンプ初心者でしたが、先日初めてキャンプ経験のある友人家族とともに行ってきました。そこで、筆者の体験から、今回は初めてのキャンプでキャンプ場選びや持ち物など気付いたことをご紹介します。
設備の整ったオートキャンプ場を選んで
初めてのキャンプには、時間的にも余裕のある近距離の「オートキャンプ場」を選びましょう。「オート」とは、各グループに割り当てられた範囲に車を横付けすることができるキャンプ場のことです。テントサイトとキャビン(コテージ、バンガロー)などの建物があります。荷物をすぐ車から出し入れできて便利ですし、雨が降ってきたりしても、すぐ車内で過ごすこともできます。ほとんどのオートキャンプ場に水洗トイレ、温水シャワーが完備されています。施設によってはお風呂があるところ、女性用パウダールームがあるところ、図書室やレストランがあるところも。テントなど道具のレンタルができるところもあるので、初めてのキャンプでも安心ですね。慣れていない初心者にはテント張りが難関ですが、施設によってはテントの張り方を教えてくれるところもありますよ。テント張りが心配の場合は、コテージを選ぶとよいでしょう。
大きな道具はレンタル、他は家にあるもので代用して手抜きキャンプ
筆者はテント、タープ(日差し・雨を防ぐための広い布)、ランタン、椅子テーブルセットをレンタルしました。しかし、雨でない限り、テント入り口にキャノピー(ひさし)があるタイプであれば、タープがなくても大丈夫です。また、ランタンも、大きめの懐中電灯があれば代用できます。椅子は、腰掛けられるものがあれば良いですし、テーブルは、荷物を入れてきたコンテナや段ボール、収納ケースでも代用できます。就寝する際の寝袋は、毛布や掛け布団などで代用することができます。他に、直接テントの底が地面に当たるのを防ぐ専用のシート(グランドシート)がありますが、ブルーシートで代用できます。テント底の破損防止、雨の侵入対策、湿気対策、断熱効果のためのものですが、必ずないといけないわけではなく、あったほうがよいというアイテムです。テント内も、床の上にマットを敷いたほうが、ゴツゴツせず快適に過ごせます。筆者の場合は厚手のレジャーシートを敷きました。他に、ジョイントマットやアルミシートでも代用できるでしょう。
持って行くとよいアイテム
今回は夏に行ったので、虫除けは必須でした。直接肌にかけるスプレータイプのもの、テント付近に設置するもの、両方あるとよいでしょう。ケガや虫刺されなどの応急処置用に救急セットも重要です。あと忘れがちなものが、ハンドソープ、食器用洗剤、スポンジ、ゴミ用のレジ袋です。その他の持ち物は、クーラーボックス、タオル、着替え、洗面用具、遊び道具、懐中電灯、食器セット(紙皿、紙コップ、割り箸でもよい)などが必要だと感じました。
参考:一般社団法人日本オートキャンプ協会
火おこしせずにカセットコンロで簡単調理
初めてのキャンプでは火おこしするのも大変です。そこで、家庭にあるカセットコンロと普通のお鍋で代用できます。事前にカレーなど作っておいたものを冷凍しておき、キャンプ場では温めるだけにすれば簡単です。他に、家庭にあるフライパンでお肉を焼けば、即席バーベキューの完成です。ご飯も、お鍋で炊いてもよいですが、真空パックのものにすれば、もっと手軽です。翌朝の食べ物は事前にパンなどを買っておき、昼は季節によってそうめんやラーメンなど、茹でるだけでよいものにすればお手軽です。
目的別、季節によって場所を選んで
夏のキャンプは、暑さをしのげる場所を選びましょう。高原の森林などであれば、平地より過ごしやすい気温です。夏ならではの水遊びも楽しめるでしょう。しかし、虫が多い季節でもあるので、虫が苦手であれば、春秋がおすすめです。春秋キャンプは、朝晩の気温が下がるので、ダウンブランケットなど防寒対策をしっかりしましょう。いずれにしても雨天には注意が必要です。初めてのキャンプが雨だと、楽しみ方が分からないまま終わってしまう可能性もあります。河川の増水などの危険もありますので、雨天の際はキャンプデビューを次回に回す判断をすることをおすすめします。何より、子どもと安全に自然を楽しむことが優先です。
友人家族と一緒に初めてキャンプもおすすめ
初めてのキャンプは分からないことだらけで、手間も時間もかかります。大人の人数が多ければ多いほど作業は短時間で終わります。そこで、友人家族と一緒に出かけると、パパ達はテント設営、ママ達と子ども達は食事担当など、役割分担できます。パパ達に外遊びに連れて行ってもらっている間に、ママ達はコーヒーブレイクができるかもしれません。子どもにとっても一緒に遊べる友達がいると楽しさ倍増です。
非日常体験を通して子どものワクワクを引き出して
キャンプ場は、子供達にとっては、広い公園の延長のように外遊びが楽しめます。外で遊べるグッズを色々持って行ってもいいですね。「外で食事をして、テントで寝て翌朝を迎える」というだけで子どもにとっては非日常で、ワクワクドキドキの時間が過ごせます。初めてさえクリアすれば、現地で周りのベテランキャンパー達を観察して、次は何をどうするか参考にすればよいのです。まずはこの夏、子どもと一緒に初めてのキャンプデビューしてみませんか。
文・ゆかりんご 編集・木村亜希