魚は、言わずと知れたヘルシー食材の代表のひとつ。たんぱく質、ビタミンD、心臓の健康にメリットをもたらすオメガ3脂肪酸が豊富に含まれていることを、ご存じの人も多いはず。実は、魚介類にはそれ以外にもうれしい効果があったりする。
「ハーバード大学公衆衛生大学院」が実施した最新の研究の結果、魚は性生活を盛り上げ、しかも妊活に役立つ食材であることがわかったのだ。ちなみに、アメリカ人が消費する魚の多くは水銀の含有率が低いため、魚を沢山食べても害はないと思っていいらしい。
この研究では、妊活中の501組のカップルに対して、毎日食べる魚介類(魚と貝類の両方)の量を4年に渡って調査を実施。その際、性生活の頻度も併せて記録したそう。この調査は、各カップル単位で1年間、もしくは妊娠するまでの期間行われた。すると、1週間に2食以上魚介類を食べていたカップルのうち、92%は1年以内に妊娠したことが判明。また、魚介の消費量が最も多かった男女は(=月に8食以上)は、そうでないカップルと比べて、セックスの頻度が22%高いという結果が出たという。
だけど、魚を食べると性欲が刺激されるっていったいどういうワケ? 実のところ、研究者たちにもその真相はわからないらしい。甲殻類や牡蠣などに豊富に含まれる亜鉛が、性欲を高めるという説は確かにある(※亜鉛の影響については科学的にも確認されている)。だけど、この研究結果を論文に記した「ハーバード大学公衆衛生大学院」の栄養学科で研究員をしているオードリー・ガスキンズ博士は、この調査では亜鉛の含有量を測定しなかったため、その因果関係については証明出来ないと話す。「シーフードの消費量が多いカップルは一緒に食事をする頻度が高いため、より多くの時間(夜間を含む)を一緒に過ごしている可能性もありますね」とも付け加えた。
では、妊娠率との因果関係はどうなってる? ガスキンズ博士によると、魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、精子や胎芽の質を高め、排卵を促進し、妊娠に関連する性ホルモンであるプロゲステロンを増やすとのことを指摘している。
一般的に、アメリカ人の魚介類の消費量は多くはない。アメリカの「栄養摂取ガイドライン」では、1週間につき約230gの魚を食べることを推奨しているものの、「アメリカ農務省」のデータによると、平均的なアメリカ人が1週間に摂取する魚介類の量はわずか77g程度。魚介類を多く摂取すると、水銀の害が気になるところだけど、「アメリカ食品医薬品局」は、アメリカ人が消費する魚の90%は水銀含有率が低く、食べても安全だと唱えていることも覚えておいてほしい。
妊活中であろうとなかろうと、セックスの回数が多いのは素晴らしいこと。セックスによってパートナーとの絆が強まるのはもちろん、セックスが心臓の健康に良い効果をもたらし、ガンにかかるリスクを低減し、ストレス解消にもつながるということは、過去の研究によって明らかになっている。
魚介類の消費量を増やすことによって、あなたの体はさまざまな恩恵を受けることに間違いはなさそう。さっそく今夜の夕食に、まずは簡単に作れる「しょうゆメープルマリネのサーモンステーキ」を試してみない?
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original text : Alisa Hrustic translation : Rubicon Solutions, Inc cooperation : Yuko Ehara photo : Getty Images , Ema Koeda
>>『delish』のオリジナル記事はこちら※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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