俳優・大谷亮平が選んだ、次の時代に残したい平成の1冊は?
肩こり・頭痛・生理痛…アラサーになってからの「なんとなくの不調」をそのまま放置していませんか? 趣味に仕事に忙しくても実践可能な「ゆる健康法」

『一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた』(劇団雌猫:著、石原新菜:監修/主婦の友社)
健康診断はおおむね正常。目立った体のトラブルもない。だけれども、毎朝起きるのはしんどいし、疲れもなかなかとれない。月に何回か、どうしようもないほどだるくて一歩も動きたくない日がある…。30代になってから、そんな体の不調を感じることが多くなってきた。このだるさはどうすることもできないのか。「歳を取ったから仕方がない」「これは単なる老化現象なのだ」と受けて入れていくことしかできないのだろうか。
そんな体の不調を感じ始めたアラサー女子には、劇団雌猫による『一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた』(主婦の友社)をオススメしたい。劇団雌猫といえば、ベストセラー『浪費図鑑』や、マンガ化・実写ドラマ化された『だから私はメイクする』で知られるオタク女子4人組のユニット。彼女たちは平成元年生まれ、私と同い年なのだが、彼女たちもアラサーになってから体に不調を感じ始めたのだという。歳を重ねても趣味をめいっぱい楽しむためにも健康でいたい。本書では、劇団雌猫が、「健康オタク」の内科医・石原新菜先生とともに、「最低限これだけやればなんとかなる」という「ゆる健康法」を紹介。オタク女子のみならず、なんとなくの体調不良に悩むすべてのアラサー女子にオススメできる、処方箋ともいえる1冊なのだ。
本当の健康体は「何もない」状態…ちょっとの不調は病気の前段階

石原先生によれば、「なんとなく体調不良」という状態は、東洋医学的には「未病」と呼ばれる病気の前段階。病気とはいえないけれど、そのまま放置していると、病気になってしまう可能性が高い状態だという。本来、健康とは、肩こりもなければ、頭痛も生理痛もない、不調が一切ない状態。だから、「みんなも体の調子が悪いみたいだし、これくらいのだるさは当たり前」という考えはNG。「未病」である時点で、何らかの問題があるはずなのだ。そして、その状態は、生活を見直せば改善することもあるという。石原先生自身もかつては生理痛に生理不順、肩こり、めまい、便秘と、不調のオンパレードだったが、生活習慣を改善していくことで今では健康体になることができたという。気をつけるのは生活のちょっとしたことだけ。ほんの少しの心がけで、体調を整えることができるのだそうだ。
自覚がまったくない人も? 実は女性のほとんどが冷え性

実は女性の8割は冷え性なのだ、と石原先生はいう。「私は冷え性だから、体をあたためよう」と思っている人はいいが、その自覚がまったくない人も多いのが問題なのだそう。もしかしたらあなたの不調も体の冷えが原因なのかもしれない。体をあたためるために、毎日3分間でいいから湯船につかること、腹巻をしておなかをあたためること、そして、味噌汁を毎日飲むことがオススメ。味噌汁はしっかり出汁をとらずに味噌を溶かすだけでOK。どれも毎日の積み重ねでできる簡単なことばかりだから実践してみるといいだろう。
不調撃退には運動! 「スクワット1日1分」から始めよう

さらに、運動をすることも心がけたい。運動は、体の冷えはもちろんのこと、ストレスやうつ症状など、あらゆる不調に効果的。運動というとハードルが高いと思うが、まずはおうちでできるスクワット1日30回から始めてみよう。スクワットはしゃがんで1秒、上げて1秒、合計2秒を30回行うだけだから、所要時間はたったの1分。歯磨きをしながら、テレビを見ながら行えばあっという間だろう。最初は30回がきつくても、毎日コツコツやっていくうちに余裕が出てくる。その後は40回、50回と回数を増やしていけば、体はどんどん強くなる。普段何もしていない人ほど、変化を感じることができるはずだ。
アラサー女子はなにかと忙しく、健康最優先の生活を送るのは難しいだろう。だが、この本で紹介されている「ゆる健康法」ならばどれでも手軽に始められそう。できるところから生活習慣を改善していくことで、体の変化に気付かされる。「これくらいの体調不良は仕方がないもの」と諦めることなく、趣味に仕事に充実した日々を過ごすためにぜひとも読んでほしい1冊だ。
文=アサトーミナミ
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「もう何もしたくない!」と思ったらこの本! キッチン不要!?の簡単レシピ

『クックパッドなのに「キッチンいらず」のレシピ: 混ぜるだけ!? のせるだけ!? チンするだけ!?』(クックパッド株式会社:監修/三笠書房)
新型コロナウイルスによる最初の緊急事態宣言が発令されてから、もうすぐ1年が経とうとしている。おうち時間が増え、家で食事をする回数が増えて1年。「さすがに疲れた」「もう今日は何もしたくない」と感じる日々を過ごしている人も多いはず。テイクアウトや配送サービスも充実してきたとはいえ、お財布にだって限界があるし、そういつもは使えない……。
先日、そんな悩みを抱えている人にぴったりの文庫を発見した。『クックパッドなのに「キッチンいらず」のレシピ: 混ぜるだけ!? のせるだけ!? チンするだけ!?』(クックパッド株式会社:監修/三笠書房)。本書はタイトル通り、手間を極限まで省いたレシピばかりが集められているクックパッド発のレシピ本。目次を見てみると、「混ぜるだけ」「家にあるものだけ」「混ぜるだけ」と疲れた日に嬉しい言葉が並んでいる。これなら、料理をしたくない人のストレスを軽減する助けになるのではないか。
ということで、早速作ってみることにした。
■火も使わず洗い物もない「豚キムチ焼きそば」(P.18~P.19)

1つめは、火を使わずにできて洗い物も最小限な「豚キムチ焼きそば」。クッキングシートに焼きそば麺、もやし、キムチ、豚肉をのせて、醤油とマヨネーズを混ぜたものをかける。あとはクッキングシートで包んで端をくるくる巻き、電子レンジで3分加熱して混ぜるだけで完成!
クッキングシートで包むのでパサつくことなく、麺もきちんとほぐれて豚肉はしっとり。クッキングシートの上で食べればお皿が汚れず、洗い物も最小限で済む。また、フライパンで炒める手間がないので、紹介されているマヨ醤油のほか、ソースや塩コショウなどいろいろな味を作ることが可能。これなら家族の好みが違ってもそれぞれに合わせることができる。
■めんつゆ&生姜で芯からポカポカに「豆腐のきのこあんかけ」(P.20~P.21)

2つめは、めんつゆと電子レンジを使った簡単調理で完成する「豆腐のきのこあんかけ」。耐熱容器にめんつゆ、水、片栗粉、おろし生姜、好みのきのこを入れて混ぜ、ラップをして電子レンジで2分加熱する。あとは4つに切った豆腐を加えて全体を混ぜ、再度3分加熱したら完成。器に盛りつけ、お好みでねぎを散らしてできあがり!
ボウル1つと電子レンジで完結するので、面倒な鍋などの洗い物が出ないのが嬉しい。とろっとした生姜入りのあんで体もぽかぽかに! 豆腐は高たんぱく低糖質な食材なので、ダイエット中のお手軽メニューとしても大活躍しそう。きのこ類は安い時に買ってきてミックスして冷凍しておくとより便利とのこと。
■包丁も火も使わない!? 大葉香る「さっぱりチャーハン」(P.80~P.81)

最後は包丁も火も使わない、混ぜるだけの「さっぱりチャーハン」。炊きたてご飯、塩昆布、料理ばさみで切ったシソ、いりごま、ごま油、醤油をすべて混ぜるだけ。あとは器に盛りつけて完成。
これはチャーハンというより混ぜご飯では、とツッコミを入れたい気持ちもあるが、ごま油を混ぜていることで何となくチャーハンっぽさも感じる……ような気がする。味は塩昆布のうまみとシソの爽やかな香り、ごま油の香ばしさが絶妙なバランスを生み、絶品! 冷めてもおいしいので、多めに作っておにぎりにして置いておくと夜食などで大活躍するだろう。
このほかにも、いつものキャベツをお店の味に変えてくれる塩だれのレシピなど、「こんなに簡単な調理でいいの!?」と嬉しくなるようなレシピが満載。料理にばかり時間をかけていられない忙しい主婦や主夫にも、パパっと済ませたい1人暮らしにもやさしい仕様で、料理に悩みを抱えるすべての人に読んでほしい一冊。この『クックパッドなのに「キッチンいらず」のレシピ: 混ぜるだけ!? のせるだけ!? チンするだけ!?』なら、心と時間に余裕を生み出せそう。次は、マグカップで作れる「とろとろ半熟オムライス」を作ってみたい。
調理、文=月乃雫
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「お肉って偉大だ」ダイエット食材の代名詞、鶏のむね肉を使って痩せよう!/食べるのを1回も我慢せずに30キロ痩せました!⑥
昔から食べるのが大好きだった著者。ブラック会社で働くうちにあっという間に85キロまで成長! ダイエットと聞いて思い浮かぶ食材は、やっぱり「鶏のむね肉」。毎日食べると飽きる? いえいえ、そんなことないんです!



<続きは本書でお楽しみください>
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部長の猫「レンブ」は初対面なのに膝の上に! そんなとき、部長の言葉で新たな作戦を思いつく⁉/飼い猫がなつきません④
単身赴任をしていたサラリーマンの柿居豊は、妻が拾った子猫の姉妹に会えることが激務の励み。任期を終えて帰宅した豊を待っていたのは、子猫たちが自分にだけ懐いてくれない現実だった。部長の猫「レンブ」と対面! 人懐っこさに感動していると、よもぎとなづなにも使えそうな作戦を思いつく⁉









<第5回に続く>
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ひたすら物を3種類に分けるべし! どうしてもその3種類に属さない物が出てきたら…?/「ちゃんとしなきゃ!」をやめれば二度と散らからない部屋になる④
「ちゃんとしなきゃ!」と一念発起して片付けをしても、その状態を保てず、再び散らかってしまうことも…。そこで本書は、「元 片付けられなかった人」である著者が「自身の性格にあった片付け方」をご紹介。“大雑把民”でも「二度と散らからないキレイな部屋」はキープできる!

『「ちゃんとしなきゃ!」をやめれば二度と散らからない部屋になる』(なぎまゆ/KADOKAWA)
②要らない物を徹底的に手放す
物をひたすら「要る」「要らない」「売る」に分ける
「①全部出す」を行った後に「②要らない物を徹底的に手放す」のですが、その際ひたすら出した物を「要る」「要らない」「売る」の3つに分けていきます。
「要る」や「売る」に分類された物は、あらかじめ用意した袋に入れたり、敷いた毛布に置くなどして、傷つけたり壊したりしないようにしましょう。
「要らない」に分類された物はそのまま捨てることになるので、あらかじめ「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」などの袋を用意してその中に入れていき、後でスムーズに捨てられるようにしておきます。
この時に面倒くさがって「要らない」をすべて一つの袋にまとめてしまうと、後で分別する作業が大きな負担になるので注意が必要です。
「要らない」が大量にありすぎて、分別がどうしても困難な場合は、業者さんに回収に来てもらう、という方法もあります。
私も以前、友人の片付けの手伝いをした時、業者さんに「要らない」を回収していただいたことがありますが、「要らない」の分別の手間を省くことによって、「要る」「売る」の片付けに集中することができたので、かなり助かりました。多少お金はかかりますが、検討する価値はじゅうぶんにあると思います。
どうしても「要る」「要らない」「売る」の判断ができない時
片付けの途中で、どうしても「要る」「要らない」「売る」のどれにするか、判断ができない物が出てきてしまう時があります。
ここで最もやってはいけないことは「とりあえず「要る」にしておこう」という判断です。
本当に必要な物の中に、要るのか要らないのか判断が微妙な物を混ぜてしまうと、物の出し入れに支障をきたすので生活がしづらくなり、結局リバウンド…ということになりかねません。
「要る」のエリアには、要る物しか入れてはならないのです。
それならばどうしたらいいか、ということですが、例えば衣類なら「保留の衣類」として一か所にまとめてしまうことをお勧めします。
その際の注意点は「保留にした衣類を奥にしまい込まないこと」です。
片付けで判断に迷った時、人は「保留の衣類は段ボールに入れて、とりあえずクローゼットの奥に…」ということをやってしまいがちなのですが、それでは取り出されることのない、死蔵してしまう衣類を増やすだけです。
「保留」はあくまで「保留」であって、近いうちに「要る」「要らない」「売る」のどれかに決めなくてはなりません。
そのためにはたとえ保留の衣類であっても、「ちゃんと視界に入る、出し入れがしやすい位置にまとめ、決心がついた時にすぐに移動ができる状態にしておく」ということが必要です。
具体的には、よく使う引き出しの一角を、保留の衣類用の収納場所にしてしまうことです。
このエリアはあくまで「保留」なので、基本的にカラになっていることを心がけなくてはなりませんが、こうすることで判断を迷っている衣類を収納の奥に詰め込んで死蔵させたり、必要な衣類と一緒にしてどれが必要でどれが必要でないかわからない状態になるのを防ぐことができます。
私も実際この方法を試してみたのですが、一つ一つは「必要な気がしてどうしても捨てられない」と思っていたのに、一か所にまとめてみると「本当にこの引き出し、使わない物ばかりだなあ」と実感することができて、少しずつ保留にしていた衣類を手放せるようになりました。
とはいえ「今すぐ「要る」「要らない」を判断しなくていいのね! じゃあこれもこれもとりあえず保留!」は、問題の先送りにしかならないので×です。
「この引き出しの半分だけ、保留にしてよし」など、保留に使っていいエリアを決めて、あくまで真剣に悩んだ末にどうしても!という物だけ、保留にするようにしましょう。

<続きは本書でお楽しみください>
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“トゥールミンモデル”の型に当てはめるだけで「一番いい答え」が見つかる!?/一番いい答え-絶対後悔しない最適解の見つけ方-②
論理競技で6連覇を果たした著者が、仕事や日常生活の悩みなどを「シンプルな考え方で最良な答えを導き出す方法」で分かりやすくご紹介しています。読み進めていくたびに、あなたに合った「一番いい答え」が見つかりますよ。

『一番いい答え-絶対後悔しない最適解の見つけ方-』(太田龍樹/ワニブックス)
限りなく正解に近い答えとは?
この本のテーマは、ズバリ「どうすれば、〝自分が直面している悩み〟の〝最適解を見つけられる〟か」である。
最適解とは、「現状の中で最も適した、理想的な答え」のことだ。
自分が考えていることを、「唯一無二の正解」にするためにはどうすればいいのか、という疑問を抱く人は多い。
まず、前提として知ってもらいたいのは、世の中は、とりわけビジネスの世界では、学生時代のテストのように「〇か×か」といった、二者択一のわかりやすい答えは皆無であるということだ。
TPO(時間、場所、機会)によって答えは変わるし、あなたの悩みに関係する相手の性格・気質・特徴の違いから、万人に通用する一定の答えは存在しない。
だからこそ、より良い「最適解」を模索しなければならない。
では、「最適解」に至るために、何をしなければならないのか。
重要なことは、「自分の考えが論理的」であり、「自分や相手が受け入れられる」、言い換えれば「メリットがある」答えでなければならない、ということだ。
もう少し詳しく書くと、あなたの思考が、客観的に見て「物事の筋道に沿ってわかりやすいもの」である必要がある。
そして、その内容が自分や相手にとって、得であったり、都合が良かったり、納得感があったりする内容でなければならない。
▼当てはめるだけで〝なんとなく〟が「最適な答え」に変わる
あなたの「なんとなく」「あいまい」な考えを明確にし、「最適解」を見つけるために必要な、必殺の道具、それが「トゥールミンモデル」である。
先にも少し触れたが、トゥールミンモデルは基本的に、「クレイム」+「データ」+「ワラント」で成り立っている。
これらを結んだ三角ロジックは、イギリス・ロンドン出身の哲学者・教育者であるスティーヴン・トゥールミンが議論の分析のために考案したモデルだ。
なぜ、「トゥールミンモデル」で、あなたの考えがクリアになるのか。
それは、「トゥールミンモデル」自体が、思考を明確化するためのシステムそのものだからだ。
そのシステムは、大まかに3つの要素で出来上がっている。
「クレイム(主張・結論)」
「データ(事実)」
「ワラント(論拠)」
である。
これら3つの中に、自分の持つ「考え」や「材料」を当てはめることで、自動的にあなたの考えは明確になり、論理的になる。
このダイナミズムを体感してもらうのが、本書の役割である。
この〝型〟で出来ている「最適解」が悩みを解消!
▼クレイムとは?
クレイムとは、自分が論証したい内容のことである。「あなたが主張したいこと」の内容であったり、「あなたの結論」だ。
▼データとは?
データ(事実)とは、クレイム(主張・結論)を導くために提示する証拠のこと。主張、結論の正当性を裏付けする事実のことだ。
▼ワラントとは?
ワラントとは、日本語では論拠と言い、その字のごとく「議論の拠り所」のことである。
ほかの表現を使えば、クレイム(主張・結論)とデータ(事実)を結びつける理由のことで、2つを橋渡しするものである。つまり、あるデータ(事実)から、クレイム(主張・結論)を導くためのテコの役割をする。
クレイム(主張・結論)に対し、「なぜ、そう言えるのか?」を説明するもので、〝隠れた理由〟と表現するとわかりやすい。

クレイム(主張・結論)とは、データ(事実)とワラント(論拠)で支えられた論理的プロセス(このプロセスを推論という)のことである。正しいと推定される答えだ。
データ(事実)はもちろん、ワラント(論拠)が欠けてしまうと、そのクレイムは成立しない。主張や結論は意味のないものになってしまう。
つまり、事実と論拠を使って、「悩みや問題を解決する答え」の見当をつけるためのテクニックがトゥールミンモデルなのだ。
そして、この方法なら、その答えの精度を極限まで高めることができる。確実な正解がこの世にはないので、この方法で答えを出すことがベストであり、これ以上の答えはない。
トゥールミンモデルに「あなたの考え」と「持っている情報」を当てはめて初めて、あなたの答えはようやく有効になり、最適解となる。
他者が関係する問題や悩みに関して言えば、トゥールミンモデルの型に当てはめることで、あなたの主張は明確で、わかりやすく、説得力あるものに仕上がり、相手に受け入れられるようになるのだ。
<第3回に続く>
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仕事が終わらないのは「思考グセ」のせい? 悪い習慣を捨てる方法

『理想の人生をつくる 習慣化大全』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
余計なことばかり考えて動けなくなってしまうことがある。「失敗するのが怖い」「批判されると心が折れる」「自分に自信がもてない」…。そんなことばかり考えては、やるべきことをついつい先延ばしにして、自己嫌悪に。こんなネガティブ思考の自分を変える方法はないものなのか。
そんなよくない思考グセに悩まされている人は『理想の人生をつくる 習慣化大全』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)で、自分自身を見直してみてはいかがだろうか。余計なことを考えて動けなくなってしまうという人に多いのが0点か100点でしか評価できない極端な完璧主義。100点を目指そうとするから強烈なプレッシャーで動けなくなるし、少しうまくいかないだけで「もうダメだ」と諦めてしまう。
そんな思考グセを見直し、よい習慣を身につければ、生活は一変するはず。この本では、行動・思考・感情・環境の習慣化の65の方法を紹介。たくさんの方法の中から自分に効果的な方法を見つけ出して、すぐにでも実践してみよう。
たとえば、この本にはこんな方法が紹介されている。
先延ばしグセを捨てるために! タスクを分割してみよう

仕事をついつい先延ばししてしまう最大の理由は、目の前のやるべきことへのストレスが大きいため。「めんどくさい」「気が重い」「失敗が怖い」などの感情はタスク全体を見た時に感じるのであって、タスクを小さく分解していけば一つひとつは大したことではないことがよくある。
たとえば、「新プロジェクトの定例会議を初開催」するというタスクならば、会議前にやるのは「主要メンバーを選定」「会議日時の決定」「会議室の予約」「目的・趣旨・議題の設定」「リーダーとの内容の合意」などだろう。これを1つずつクリアしていけば、意外とスイスイやるべきことをこなせてしまうもの。タスクが大きいと感じる場合や、プロセスが不透明だったり複雑だったりする場合は、このように具体的にタスクを細かく書き出してみると良いだろう。
余計な考えは不要! 淡々とタスクをこなそう

辛いことに無駄に逆らうことはせず、受け入れて、やるべきことを淡々とやる。実はこれもストレスフリーの仕事術のひとつだ。「新規顧客開拓のためのテレアポ」「1ヵ月分の交通費の精算」「洗濯物をたたむ」「トラブル対応」…。仕事の中にはどうやったって好きになれないもの、モチベーションを上げられないものもある。その場合は抵抗せず、淡々とこなしてしまうことで無駄なエネルギーを使わないようにする。それを前進させるために時には必要なこともあるのだ。
イライラの原因は捨てる! 相手への期待値を見直そう

人間関係でついイライラしてしまうのは、「相手への期待」と「現実」との間にギャップがあるためだろう。そんな人は相手への期待値を見直すとだいぶ気持ちがラクになる。
夫婦関係の専門家・ジョン・ゴットマン博士の研究によれば、結婚生活の中で起こるいざこざのうち69%が「永続する問題」であるという。夫婦関係にとどまらず、それは人間関係にとっても同様だろう。人間である以上完璧な人はいない。問題がない状態があるべき姿なのではなく、永続する問題としてうまく付き合っていくしかないという見方をした方がいい。
「夫の片付けできない病は仕方ないかも。私は遅刻病だし」「上司のイライラグセはしかたがないものなのかも」。相手を変えようとするのではなく、自分の見方や期待値を変えると、ストレスが軽減できる。
受動的な言葉は思考停止の原因! やる気の湧く言葉を使おう

ネガティブ思考を直したいという人は、頭の中で反芻する言葉を主体的な言葉に置き換えるだけで、前向きな思考を身につけられるかもしれない。
たとえば、「やりたいことが見つからない・わからない」という人は少なくないが、「見つかる」「わかる」というのは「探す」「探究する」「学ぶ」「試す」という行動の結果だ。「やりたいことが見つからない」と思うと、思考停止してしまうが、「やりたいことを探していない」と言い換えれば、どうやって探そうかと動く余地が生まれてくるだろう。
「見つからない」「できない」「わからない」「難しい」という受動的な言葉を捨てて、「試す」「学ぶ」「探す」「探究する」「育てる」「成長していく」という主体的な言葉を使うようにすると、やるべきことがみえてくるのだ。
その他にもこの本には良い習慣を身につけるための方法がたくさん記載されている。その方法のうち、「特にこれは自分に効果がありそう」というものを実践してみることで、前向きな自分に近づくことができそうだ。悪い習慣を捨てて良い習慣を身につければ、人生は格段に豊かになる。自分を変えたいと思う人はこの本が強い味方になるに違いないだろう。
文=アサトーミナミ
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安いワインは悪酔いしやすいというのは間違い!? 実は高くても頭痛を起こしやすかった/毎日雑学

今回は、安いワインほど悪酔いしやすいという噂が本当かどうかについて解説します。
雑学クイズ問題
二日酔いを起こさせる物質の名前は?
A. カテキン
B. チラミン
C. ヒスタミン
D. アセトアルデヒド
安いワインは悪酔いしやすいという噂は本当?
皆さんは、安いワインほど悪酔いするという噂があるのを聞いたことがありますか?
ワインに限らず、安いお酒もそのような説がありますね。
ワインについては、悪酔いを引き起こすとされる、フーゼル油というアルコール成分を多く含むと言われています。
しかし、実は焼酎の方がフーゼル油を多く含んでいるのです。
では、フーゼル油は焼酎より少ないのに、どうしてワインにはそんなイメージがあるのでしょうか?
その原因のひとつとして、赤ワインに入っているヒスタミンという物質が原因となっています。
ヒスタミンは血管を拡張する働きがあります。
血管が拡張された結果、神経細胞を圧迫して頭痛を引き起こしているのです。
また、赤ワインにはチラミンという物質も含まれています。
この物質はヒスタミンとは逆に、血管を収縮する働きがあります。
しかし血管が収縮すると、今度は脳が反発して過度に血管を拡張しようとして、結局ヒスタミンと同様に頭痛を引き起こしてしまいます。
更に、ワインにはメチルアルコールという物質も多量に含まれており、これも頭痛の原因となります。
つまり、値段に関係なくワイン自体が頭痛を起こしやすい飲み物だったのです。
したがって、安いワインは悪酔いするという説は間違いです。
しかし、安いワインに含まれる酸化防止剤が頭痛を引き起こすということもあるそうなので、安いワイン=悪酔いとなったのかもしれません。
逆に、本場フランス産の高いワインには、特にヒスタミンが多く含まれているそうです。
したがって、高いワインを飲む場合にも結局は頭痛を起こしてしまうのです。
では、そもそもなぜ悪酔いをしてしまうのでしょうか?
アルコールは体内で分解される途中でアセトアルデヒドと呼ばれる物質に変化します。
このアセトアルデヒドが非常に強い毒性を持っています。
このアセトアルデヒドを分解して体外に排出する役目を担っているのが、肝臓になります。
しかし、肝臓の能力には個人差があります。
その結果、分解しきれなかったアセトアルデヒドが吐き気や頭痛の原因となり、これが悪酔いを引き起こしています。
つまりは、お酒の種類は関係なく、アルコールの摂取量の問題ということです。
体内にアセトアルデヒドが翌日まで残れば、二日酔いとなります。
ここで、二日酔いを防止する手段をいくつか紹介します。
【飲酒前】
まずは飲酒前からです。
手軽に効果が得られるのは、スプーン一杯のオリーブオイルを飲むことです。
また、少量でもいいので、必ず食べ物や飲み物を飲んでおいてください。
【飲酒中】
飲酒中には酔いを早めたり、二日酔いになりやすくする行為がいくつか存在します。
それは、お酒のちゃんぽんや、運動、炭酸飲料割り、低カロリーアルコール、温めて飲む、などが挙げられます。
これらを控えることにより、二日酔いの予防となります。
【お酒によっても違う】
ワインが悪酔いしやすい事は説明しましたが、他にも悪酔いしやすい飲み物は避けましょう。
二日酔いしにくいお酒は、白ワイン、焼酎、ウォッカなどです。
比較的二日酔いが起こりにくいお酒ではありますが、やはり飲酒量によっては二日酔いを引き起こすため、適度に飲むようにしてください。
【二日酔いになってしまったら】
二日酔いになってしまった場合は、スポーツドリンクが有効です。
またオレンジジュースなども有効なので試してみてください。
雑学クイズ問題解答
雑学クイズ問題の答えは「D. アセトアルデヒド」でした!
まとめ
ワインには、ヒスタミン、チラミン、メチルアルコールなどの悪酔いしやすい物質が含まれている。
そのため、値段に関係なく、ワインは悪酔いしやすい飲み物である。
また、悪酔いについては、体内に残ったアセトアルデヒドという毒性の高い物質によって引き起こされている。
悪酔いしないためには、飲酒前や飲酒中の行動が大切である。
※提供している情報には諸説ある場合があります。ご了承ください。
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Web会議や動画配信にも役立つ! トークのコツは“2トーン”高い声で話すこと

『一対一でも大勢でも人前であがらずに話す技法』(森下裕道/大和書房)
昨今、人と直接会う場面以外にも、誰かに向けて自分の思いを“しゃべる”という手段や場面が増えてきた。テレワークによるWeb会議のほか、YouTubeなどの動画配信プラットフォーム、RadiotalkやClubhouseといった音声プラットフォームも注目されており、従来のテキストベースのコミュニケーションだけではなく、自分の声で話すことの重要性がますます高まっていきそうだ。
しかし、いざやってみると、不特定多数の人たちに向けて何かを話すというのは、思いのほか難しい。それでも新たな可能性を見出そうと挑戦したい人たちに、ぜひ読んでみてほしいのが『一対一でも大勢でも人前であがらずに話す技法』(森下裕道/大和書房)である。
声は大きくゆっくり、最後の語尾までしっかりと
声の出し方やスピードは、相手に気持ちを伝える上で心がけておくべきポイントだ。本書によると、「大きな声ではっきりと、少しゆっくりとしたスピードで最後の語尾までしっかりと発言する」のが、肝心だという。
著者は「声は、大きくはっきり言った方が、絶対自信があるように見えます」と断言している。元気よく発声すれば、緊張しているのがわかりづらく、聞いている相手にとっても心地よいからだ。実践するならば、「2トーン」ほど高い声でしゃべるよう意識してみよう。
また、スピードはふだんよりもゆっくりと。緊張しているとき、人の話し方は「妙に速いか遅いか」のいずれかになってしまうため、はっきりとした口調で、一つひとつの言葉を置きに行くようにしゃべるのも大切だ。
そして、語尾ははっきりとした方がよい。自信がない場合に「~だと思います……」と声が尻すぼみになってしまう人もいるが、せっかくの主張も弱々しく聞こえてしまうため、殻を破るつもりで「~だと思います!」と堂々と話してみよう。
相手視点で「出だし」と「シメ」に全力を
思いのたけを吐き出して、何を伝えるかは自由。しかし、いくら力を入れたところで、見てくれる人や聴いてくれる人に届かなければもったいない。
そこで、意識してほしいのが本書にある「相手視点」というキーワードだ。自分の思いを伝えなければと焦ると、ついつい「自分視点」にとらわれがち。しかし、冷静になって相手にとって「わかりやすく、少しでも得になる話で、少しでも興味を持ってもらえるように」という考えを持っておくのも大切だ。
また、話の展開としては「最初の出だし」と「最後のシメ」さえしっかりできれば、たいていの場合はトークが上手くみえるという。
途中が多少グズグズになっても大丈夫。興味を持ってくれた人へとにかく「気持ちを向けて話すように」と心がけながら、最後に堂々と「一番言いたかったこと」と「聞いてくれたことによる感謝の気持ち」をしっかりと伝えれば、きっと相手の心に刺さる。
従来の面接やプレゼンだけではなく、これからの時代は“しゃべる”ことで可能性が広がる場面も増えてくるはずだ。本書を参考に、自分の話すというスキルの向上に努めてみてほしい。
文=カネコシュウヘイ