コロナ禍での子どもの「学習」についての意識調査
コロナ禍は、子どもたちの学びにも大きな影響を及ぼしている。感染症対策としてリモート授業や自宅学習など、イレギュラーな学習スタイルを余儀なくされる中、世の親御さんたちは、わが子の学習にどのように向き合っているのだろうか?
そんなコロナ禍での子どもの「学習」についての意識調査がこのほど、株式会社エイチームフィナジーにより、小学生の子どもをもつ20歳から40歳の男女207名を対象にして実施された。
コロナ禍で学習や成長に「悪い影響がある」と感じている人は約7割
コロナ禍での子ども達の学習や成長に「悪い影響がある」と感じている人は70.1%だった。また、一方で「影響は感じない」と答えた人は19.8%と2割弱という結果となった。
「いい影響がある」「悪影響がある」と答えた人それぞれに理由を聞いた。悪影響を感じる親の声としては、学習や社会性、体力面など、さまざまな点で影響を感じていることがうかがえた。
●「いい影響があると感じる」と答えた理由
・父親がはやく帰ってきて教えられるから
・家にいる時間が増え、勉強に取り組むようになった気がする
・今まで経験できなかったことが経験できる
●「悪影響があると感じる」と答えた理由
・学習は特に問題ないが、友達と遊ぶ頻度が下がっているので、親を頼ることが多い印象がある。
・社会性の低下は感じる
・予定がコロコロかわるので、勉強も計画的にできないし、気持ちも落ち着かない
・我慢することが多い。共同作業や親が参加する行事などがなく、日々淡々と過ぎている
・自己学習が多くなった。何でもかんでも自分でやらないといけなくなった
・出かけることも少なく、友人と会うことも学校以外になく、体を動かすこともコミュニケーションも減っている
・今しか感じられないことがあるはずなのに、出かけられないので学ぶチャンスが摘まれている
・自宅にいることが多くなったので、だらけてしまって勉強しないときがある
・勉強だけでなく体育の授業、特に水泳の授業の中止が2年連続で決まったので、運動面でかなり制限されていると感じる
・自由な時間が増えたことによって、勉強と息抜きの頭の切り替えが苦手になったように感じる
・昨年は、4月・5月は自宅学習、6月からの登校となったが、体育や音楽などの授業が国語や算数へ変更になったり、プールがなくなったりと、“必要”な授業の数をこなした感が否めない
コロナ禍でも約7割の子ども達が学校へ登校
リモート授業に関する質問では、「すべての授業をオフライン(登校)で実施」が67.1%と最も多く、「一部の授業をリモートで実施」が、19.8%。コロナ禍でも、7割弱の子ども達が、学校へ登校していることがわかった。
また、Q1とのクロス集計を見ると、リモートで授業を行っている子どもほど悪い影響を感じている親の割合が多く、すべてリモート授業の場合は93.3%、一部リモートは78.1%、すべて登校は66.6%が悪い影響があると感じると回答した。
コロナ禍での今年の夏休みも、大多数は「子どもの学習姿勢は変わらなそう」と回答
今年の夏休みの過ごし方を聞いたところ、学習への積極性に関して、コロナ禍以前と比較して「変わらない」が51.2%で、「積極的に取り組みそう」は30.4%。「消極的になりそう」は10.6%となった。
コロナ禍での今年の夏休みも、子どもたちの学習への意欲は例年とそれほど変わらなそうだと感じている親が多いことがわかった。
子どもに宿題をするように「叱った」「注意した」経験がある人、約8割
子どもに宿題をするように「叱った」「注意した」経験がある人は82.6%となり、約8割以上の人が注意したことがあると回答。また、約4割の人が「よく注意する」と回答した。
また、宿題について「心配になることはない」と回答したのはわずか1割強で、子どもを持つ多くの父親・母親が、子どもの宿題について心配していることがわかった。
「子どもの代わりに宿題をやったことがある」6.3%
子どもの宿題を手伝ったことがあると質問したところ、「教えながら一緒にやったことがある」と答えた人が54.1%と最も多く、次に「実際に手を貸すことはないが、方法のアドバイスなどをしたことがある」が20.3%だった。また、「子どもの代わりにやったことがある」と回答した人が6.3%と結果になった。
<調査概要>
調査方法:インターネットによる調査
対象:全国にお住まいの20歳から40歳の小学生の子どもをもつ男女
調査期間:2021年6月7日~6月9日
調査エリア:東京都、大阪府、京都府、兵庫県サンプル数:207名
※小学生の子どもが複数人いる場合は、年齢が上の子どもについて回答
出典元:株式会社エイチームフィナジー
構成/こじへい